6078.2024年4月12日(金) 24億5千万円もの大金を騙し取るとは!

 3月に韓国で行われたLAドジャースの開幕戦後に大谷翔平選手の通訳だった水原一平氏が、違法賭博で大谷選手の銀行口座から、何と6億8千万円もの大金を抜き取ったことが分かり世間を騒がせた。その後この話題が日米で大きく報道され、被害者である大谷選手までも事情聴取される有様だった。その中でシーズンも進み、大谷選手は連日アメリカ各地を転戦している。大谷選手への同情の声とともに、信頼していた彼を裏切った水原氏に対して厳しい非難の声が寄せられている。

 昨日になってアメリカの連邦検察が記者会見を開き、本件について大谷選手は被害者であり、水原一平氏が大谷選手の銀行口座から振り込んだ金額は、これまで6億8千万円と伝えられていたが、実際にはそれを遥かに上回る巨額24億5千万円だと公表した。水原氏を銀行詐欺罪で訴追し、明日にも裁判所に出廷させると語った。驚くのは、偶に水原氏が賭けに勝ってもそれは大谷口座には振り込まれず、水原氏の口座に受け入れていたという。あまりの巨額と悪質さには開いた口が塞がらない。いくら信頼できる仲間からだとしてもこれほどのお金を騙し取るとは、その行為の悪質さは前代未聞であろう。当分この話題が世間を賑わすことだろう。

 さて、パレスチナ・ガザ地区へのイスラエル軍の空爆や、ウクライナへのロシア軍の侵攻など、血なまぐさい事件が収束する見通しが一向に立たないが、しばらくメディアでも報道されていなかった軍政下のミヤンマー情勢も看過できない事態になっているようだ。

 いまミヤンマーでは、国軍に対する少数民族武装勢力の反攻がかつてないほど強力になり、国軍は徴兵制を厳しくして兵士を補充しつつあるが、若者が徴兵拒否や、越境して隣国タイへ逃れている。困った軍当局は、長年迫害を受けていた少数派イスラム教徒ロヒンギャを徴兵しているが、彼らを「人間の盾」にしていると伝えられ、国際社会からも懸念の声が高まっている。

 かつてミヤンマーは、「アジア最後のフロンティア」と呼ばれ、長年の軍事政権からアウンサンスーチー国家顧問指導下に遅まきながら民主化の道を進み、経済成長が期待されていた。それが3年前突然の国軍による軍事クーデターにより、その期待と希望は消え去ってしまったのである。それにより、経済面では外国からの投資が一切ストップしたためにピンチに陥っている。現地通貨のチャットが暴落し、物価は高騰し、アジア開発銀行はインフレ率を2022年は18.4%、23年は14%と見込んでいるほどで、ミヤンマー人が食卓で必須の食用油の高騰は特に深刻で23年は、クーデター前に比べて6倍になったという。

 紛争で電力インフラが損傷して電力供給もままならなくなり、全国的に停電が増えた。この現状に国民はタイへ国外退避を始め、実情を憂えたタイ政府は、避難民を追い返すのではなく、10万人まで入国を認める人道的で寛大な処置を講じることにした。現在の国軍が統治する独裁的な政治、社会体制がこのまま続くとすれば、ミヤンマー国民はかつてのフロンティアどころか、このまま悲惨な生活を強いられることになるだろう。

 ミヤンマーへ何度も出かけ、大好きなミヤンマー人が惨めな生活を続けなければならない状態は、黙っていられない。国連は、ガザ問題でミヤンマーまでは手が届かないようだ。さぁー 困った。困った。

2024年4月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com