6071.2024年4月5日(金) 台湾の地震と、今の国会議員に思うこと

 3日に起きた台湾・花蓮県の地震が予想以上に日本国内で関心を持たれている。台湾は意外にも日本に劣らず地震発生が多い地震大国であり、同じ地震国としてお互いに支え、助け合う間柄である。地理的にも近く同じ太平洋プレート上にあるだけに、日本の地震が打てば響くように台湾に気持ちが伝わるようだ。そのためこれまでにも地震が起きる度に相互の援助や支援活動が行われた。今年1月の能登半島地震でも発生と同時に台湾国内で募金活動を行うほど緊密な友好関係にある。当然日本からも岸田首相が直ちに蔡英文総統宛お見舞いの書状を送った。

 こんなこともあった。国連安保理事会で出席者から地震を心配する声が出たことに対して、中国政府国連次席大使が、国際社会からのお見舞いと心配に感謝すると述べ、被災した台湾同胞に心からお見舞いを申し上げ、援助を惜しまないと発言したことに対して、台湾外交部は強く反発し、「国際社会の認識を操作するために地震を利用する中国の恥知らずな行為を厳粛に非難する」とその発言を批判した。台湾がこれまで中国政府にしばしば神経を逆なでされるような行為をさせられていただけに、台湾側の気持ちは良く分かる。

 ところで、その地震の惨状がテレビで生々しく伝えられているが、私自身近年は訪れることもなくなったが、1970~80年代には度々出かけ、東西横貫行路は何度も往復し、太魯閣峡谷も訪れていたので、現地の様子は見当がつき懐かしく感じられる。1999年に大地震が発生して、2,400名がその犠牲となったが、今回は現状では10名の犠牲者に負傷者が千余名である。だが、山岳地帯に観光の名所が多く、そこで岩石の崩壊により多くの人が孤立状態に陥ったり、岩石が道路上に落下して交通障害を起こしたり、被害は拡大しそうであり、予断を許さない。

 さて、昨日公表された自民党国会議員に対する党内処分の内容について、案の定各メディアの報道は批判だらけである。中でも朝日の「天声人語」には皮肉たっぷりの面白い表現で書かれていた。「1月に立件されたのは、派閥の会計責任者らと一部の議員だけだった。おとがめなしの幹部が、知らないはずがない。上から読んでも、下から読んでも『白くて黒し』」。図星である。

 朝日社説には、実態解明を置き去りに、内輪の「基準」で結論を出しても、岸田首相が目指した「政治的なけじめ」にはなり得ないとして容認できないと厳しく指摘している。自民党内では、当の処分を受けた議員が裏金を棚に上げ、首相を非難する内紛状態に近いが、腹に一物ある議員も地元の後援会などを謝罪行脚しながら事情説明をしているようだが、行状については随分厳しい指摘をされ、中には地方支部内で次期選挙には推薦しないような危うい綱渡りをしているようだ。

 ついては、昨日今年度の各党への政党交付金が公表された。共産党だけは、当初から党として受け取りを辞退しているが、他の政党はすべて有難く受け取っている。当然国会議員数の多い自民党が315億3千万円で最高である。党議員数259人で割ると1人当たり1億2千万円になる。これは必ずしも議員個人の懐に入るわけではないが、その支出した用途が不明のものが多い。この政党交付金は、国民1人当たりの負担が250円になる。国民におんぶにだっこで、アルバイトで裏金を入手して脱税行為を行っている。僭越ながら私の持論であるが、国会議員数が多すぎる現状から経費節約、及び見える議員活動の見地から国会議員数を半減し、世襲議員選出に制約を課し、広い選挙区で国民1人1人が地元議員の行動を監視できるよう施策を考えるべき時だと思っている。

2024年4月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com