このところ連日の猛暑に加えて、東北地方、特に秋田県と岩手県を集中豪雨が襲い道路や田畑を冠水して大きな被害を与えた。昨日秋田県仙北市の後背の山で起きた、深層崩壊が土石流となって山麓の集落に崩れ落ち、集落では何軒かの家屋がつぶれた。テレビ画面に向かってこんなことはこれまでなかったと土地のおばさんが泣き叫んでいたが、あまりにも気の毒でとても見ていられない。
今日のニュースを聞いていたら、各地とも今年最高の暑さとなった。高知県四万十市と山梨県甲府市で40.7℃、甲州市で40.5℃、群馬県館林市で40.1℃を記録した。東京都内でさえ37.4℃を記録した。国内で40℃を超えたのは実に6年ぶりである。いずれにせよ屋内も屋外もメチャクチャに暑い。テレビでは熱中症にならないための諸々の注意事項まで教えてくれる。これまで暑さに対して国中がこれほど繊細に、神経質になったことはなかったような気がする。
では、今年のこの異常な暑さはまったく想像できなかったのかと問われれば、そういうわけでもない。手元に5月14日付朝日夕刊があるが、その一面のトップ記事では「熱中症 今からご注意」と早くも警報を鳴らしていたのだ。5月半ばにして30℃の真夏日を超えた日がすでに続出したことを踏まえて、注意を喚起したものである。
近年地球の温暖化防止について専門家が知識を披瀝してくれるが、よく考えて見れば日本は国土全体が火山列島であり、そこへ自然災害の風雨が激しく叩きつけると防ぎようがない。幸い今のところ陸地で火山が同時噴火という災難が降りかかってこないからまだ救われるが、仮に火山が連動して同時に爆発でもしたら日本列島沈没は免れないだろう。
これらの点を考えると、やはり火山列島の上に建設される日本の原発は怖い。
‘NATIONAL GEOGRAPHIC’誌2013年7月号の記事に紹介されている、アメリカ海洋大気庁に残っている1851年以降の記録に基づいた、嵐の強さと風速を基準にしたシンプソン・スケールと呼ばれる図表を見ると、カリブ海域周辺とメキシコ湾が一番で、その次のアメリカ西海岸沖合いに次いでフィリピン東方洋上の強さと頻度が高い。当然フィリピン東方洋上から日本列島にやってくる台風の襲来が極めて多いという実績である。どうしても日本は自然の猛威に晒される割合が高く、そのうえ火山噴火のリスクもある。自然界の猛威にこれという絶対的な防護策が講じられない現状では、リスクの高い建造物の建設は止めるべきである。
原発なんてとんでもない!