5638.2023年1月27日(金) 途切れていたビルマ人との交流復活?

 初めてビルマ(現ミヤンマー)を訪れたのは、半世紀以上も昔の1971年だった。その数年後に当時のビルマ航空の客室乗務員10人ほどが日本航空で研修のため来日し、その時彼女らと知り合った。以後ビルマを訪れるたびに彼女らと会ったが、そのひとり、マ・テン・チさんとは文通による交流を続けていた。彼女は日本が大好きで、大分日本語を話せた。その後母国ビルマを離れ、ニューヨークに渡り40年以上もNYで生活し、同じビルマ人男性と結婚し、名もMargaret Leeと改め1女を得て幸せに暮らしていた。その娘も難関の名門カリフォルニア大学バークレー校に進学し、卒業後はサンフランシスコ市近郊に生活している。私もNYを訪れる度に彼女の家族と会い、旧交を温めていたが、その彼女とこの2、3年連絡が途絶えていた。

 昨日不意に彼女から航空便が届き、懐かしく想いながら読んでみるとNYの自宅を畳んで、カリフォルニア州オレンジ・カウンティのラグーナ・ウッズへ引っ越したという連絡だった。同地は知らなかったが、ネットで調べてみると太平洋岸に近いリゾート地区のようで、人口は1千8百万弱でお年寄りが多く住んでいる福祉都市のようだ。今ご主人がどうしているのかは手紙では分からないが、長年住んでいたニューヨークからこの地へ引っ越してきたのは、一人娘がカリフォルニアにいてNYへほとんど里帰りしないので、NYの自宅を売り払ってこのラグーナ・ウッズに家を購入したと書いてあった。彼女はアメリカを訪問したら、ぜひこの地へ訪れるのを待っていると書いてあったが、それは難しいだろうと思っている。彼女も後期高齢者だが、気候も良く、シニア・シチズン用の施設が整っている土地のようだから、幸せに暮らせることだろう。私にとっては、一時消息が分からなかったビルマ人の元気そうな様子を知っただけでも安堵している。ビルマ人は他の国の人々に比べて本当に人柄の良い人が多い。彼女の手紙の最後に日本語で「明けましておめでとうごぜえます」と書かれていたのには、思わず苦笑した。

 ついては、今朝の朝日記事によると日本人の海外流出の動きが進んでいるようだ。まるで少子化を皮肉るような現象である。昨年10月現在海外永住者数が、過去最多の55万7千人になった。3か月以上海外で暮らす日本人の合計は、約130万9千人もいるといわれる。その6割が女性である。永住者の多い国10傑は、アメリカ、オーストラリア、カナダの英語圏が上位を占め、意外なのは4位ブラジル、10位アルゼンチンの南米圏であることと、韓国に多いことである。他はすべてヨーロッパの国々である。私も幼いころより伯父がドイツに留学していたこともあり、海外への憧れが強く、父親からそれならブラジル辺りへ行って一旗揚げてみろと言われたこともある。初志貫徹とは成らなかったが、それが形を変えて海外武者修行になったとも言える。もう一度青春時代に戻れるものなら、海外で生活してみたいという気持ちは今でも胸の中にある。

2023年1月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com