2417.2013年12月25日(水) 来年度国家予算は大盤振る舞い

 昨日来年度の政府予算案が決まった。過去最大の96兆円である。年々予算案は拡大する一方で、借金は増え、いまでは先進国で最大の借金国となってしまった。税収は50兆円である。にもかかわらずその2倍を支出しようというのだ。この傾向に歯止めをかけようとの声が一向に盛り上がらず、選挙民からの要望に応えようとする小賢しい国会議員が地元のための費用の予算化を財務省に訴える(命じる)からこういう不自然な予算編成になる。

 かつては、口先だけにせよ財政再建をアピールした首相はいた。だが、いまでは首相や、ブレーキをかけるべき財務大臣が家来どもと一緒になって予算分取りに血眼になっている。どんどん大盤振る舞いをする。こんなことで財政再建なんかできるわけがない。今後わが国の財政事情は良くなる希望は持てず、悪くなる一方であろう。

 少子高齢化のわが国の実情を考えれば、社会保障費に約3分の1の30兆円強が計上されるのはある面で止むを得まい。だが、公共事業費は他の予算では考えられない対前年度12.9%のアップである。いわゆる道路族と称される利益誘導型議員の活躍によって、地元の社会資本に多額の資金を投入するからである。

 結局予算の全般的な公平支出、必要支出がなされないままに、毎年繰り返し無駄な公共投資が行われているのだ。来年度はオリンピック関連で事業費が一層増えるだろう。現在ある施設を転用するなり、改修して使用すれば良さそうなものに、新たな施設を作ろうとする。こうして施設はあるのにそれは遊休施設となり、大金を投じて新施設を作ろうというのである。これではいくら予算があっても足りる筈がない。

 防衛費もしかりである。対前年度2.8%の増額である。右傾化しつつある安倍首相の下では、ある程度予想されたことではある。ところが、なぜかきな臭い話が浮上してきた。問題山積の沖縄問題について、今日安倍首相と仲井真沖縄県知事との会談で政府の回答に対する知事のコメントが「驚くべき立派な内容」とヨイショして政府に対して感謝、感服していた。これで暗礁に乗り上げていた予定の普天間米軍基地の辺野古への移転が承認されるのではないだろうか。明後日知事が沖縄で決断を表明することになるが、一気に君子豹変してしまった。これから沖縄では議論沸騰となるだろう。

 さて、今日奄美群島が戦後日本に復帰してちょうど60年を迎えた。現在ノン・フィクションで取り扱っているミクロネシア連邦の面積がほぼ奄美大島と同じくらいである。昔のことになるが、中高生時代に応援していた先代横綱朝汐(潮)が懐かしく思い出される。すべていまや昔である。

2013年12月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com