5375.2022年1月29日(土) ウクライナ問題に解決策はあるか。

 世界中がコロナ感染防止に振り回されているにも拘わらず、トラブルを起こしている国があるものだ。今世界で最も懸念されているのは、ウクライナを巡ってロシアと北大西洋条約機構(NATO)主要加盟国、及びアメリカの間で緊張が高まっていることである。ウクライナ東部国境周辺にはロシア軍隊約10万人が集結している。ロシア軍は総数90万人と言われているので、1割以上の軍隊が国境周辺に留まっているということである。ウクライナはロシアにとっては旧ソ連時代の最大の連邦国家であり、多くのロシア人が居住している。一見平穏に見えたウクライナがロシアの度重なる干渉により、反ロシア感情を焚きつけられたのは、2014年ロシアが強引にクリミア半島を占拠して以来のことである。ロシアに言わせれば、クリミア半島はそもそもロシアの領土だったが、ウクライナ独立時にウクライナ人のフルシチョフ首相がウクライナへ譲渡したもので、ロシアが所有することが本来の形だというのだろう。

 戦争を回避するようNATO陣営及びアメリカとロシアが虚々実々の駆け引きを行いながら話し合っているが、言い分は平行線で収束の気配が見られない。ロシアはウクライナのNATO加盟を認めようとせず、ウクライナとしてはロシアの意向より自国の権利を推進したいのだ、それでも必ずしも西側も一枚岩ではない。とりわけドイツは、天然ガスをロシアからパイプ・ラインで輸入しているだけに、胸中は複雑である。果たしてこの行方はどうなるだろうか。

 さて、政府は佐渡金山を世界文化遺産の登録目指してユネスコへ推薦することを決定した。韓国政府が戦時中佐渡鉱山で朝鮮半島出身者が強制労働させられたことを理由に、その申請を撤回するよう日本政府に求めていたところだ。この決定に韓国政府は直ちに遺憾の意を表明し、撤回を要求している。岸田政権も一旦申請を見送る方針だったところ、地元の新潟県や、安倍元首相をはじめとする自民党内からも推薦すべきとの声が強まり、岸田首相も今夏の参院選を考えて、昨日推薦すると方針を転換した。ことが世界文化遺産だけに、推薦から決定までも文化的なスタンスで行って欲しいが、最近の日韓関係の行き詰まりがそのまま露呈されている。韓国が強く反対している中で、ユネスコは果たしてこの登録を認めるかどうか微妙なところである。

 ところで、大学ばかりではなく、中高校でも今や受験シーズンの真っ只中である。コロナ禍の影響もあり、あまり遠い学校へ通学するのを避ける傾向があるようだ。私立校でも黙っていても受験生が集まる人気校は別にして、最近受験者が減り定員割れの学校ではその対策に頭を悩ませているらしい。そのような中で、昨年12月日本学園中学校では2026年度から共学化して、明治大学の系列校になることを発表した途端、大幅に受験生が増えたという。今年入学する生徒は、卒業時には校名が「明治大学付属世田谷高校」となるそうだ。あの手この手をよく考えるものだと思う。

2022年1月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com