5264.2021年10月10日(日) アメリカ優位の「日米地位協定」改定を

 どうも穏やかならぬ話が沖縄から聞こえて来る。沖縄の米軍基地普天間飛行場で発がん性の疑いのある汚水が下水に流されているというのだ。流されたのは、有機フッ素化合物でPFOSと呼ばれる化学物質である。これを米軍は、日本政府や沖縄県に無断で約6万4千㌧も流していた。アメリカで発がん性の疑いが指摘されてから、日本では2010年に製造、使用が中止された代物である。なぜそんな危険な物質を日本に黙って日本領内の下水に流したのかという点については、米軍はこれまで焼却処理をしてきたが、費用がかさむから濃度を低くして流したと身勝手な説明をして勝手に放水していたらしい。米軍は普天間基地周辺では日頃から騒音などで住民に迷惑をかけているのに、住民の健康にとって有害な物質を理不尽にも流していたわけである。これまでにも米軍は無断で度々放水していた。昨年4月に泡消火剤約14万3千㍑を、今年6月にもうるま市の基地からPFOSを含む排水約2,400㍑が流されている。2016年には、嘉手納基地近くの河川から高濃度のPFOSが検出されている。一連の化学物質放流水は、恐ろしい水俣病の再演を想像させる。

 どうにも理解出来ないのは、日本に無断で一方的に汚水を流しておきながら、国や沖縄県が基地内へ立ち入り調査しよとすると米軍から拒まれることである。基地内に滞留していたPFOSの処理も処分する金がないからと、日本政府が1億円も支払って処理させられていたことである。

 日米間で決められた「日米地位協定」ではあるが、不平等であることは明確である。基地内の管理権は絶対的にアメリカにあ、アメリカは日本のいかなる権力に対しても基地への出入を認めず、基地外へ出かけたアメリカ兵が刑事事件を起こしても基地内へ逃げ込めば、日本の警察基地内へ踏み込めず、犯人を取り調べることが出来ない不条理が罷り通っていることである。更に「おもいやり予算」の名の下に、在日米軍に対して経費の相当額を日本政府が負担していることも理不尽である。「金出せども口出せず」の有様なのである。こんな現状をそのまま放っておいて良いのか。現状は米軍のやりたい放題ではないか。

 少なくとも日本人が米軍基地に立ち入ることが出来ない以上、基地駐留の米軍関係者も日本領の土地への出入りを認めるべきではないと思う。その点で、キューバのグアンタナモ基地のように、双方の往来を一切止めることが、少なくとも日米両国にとって平等と言えるのではないか。この不平等な「日米地位協定」の改定については、日本側がいくら要求してもアメリカは認めようとしない。「日米地位協定」改定に対する声が高まった現在、これをもう少し本当の意味で双務的な協定にしなければ、信頼出来る両国間の協定と見るわけには行かない。

 さて、今日は57年前に東京オリンピック開会式が行われた日である。かつては祭日「体育の日」だったが、2000年に「体育の日」は「スポーツの日」となり、10月第2月曜日に変わった。今年は7月にオリンピックが開催されたのに合せて「スポーツの日」が、7月に移動したため今年は10月の祭日がなくなった。従って今日は普通の日曜日である。当時の東京オリンピックを思いながら、当時各種の競技が行われた、近くの駒澤オリンピック公園へウォーキングしてみた。普段より大勢小さな子連れの家族が遊んでいた。いつもならスポーツ・フェスティバルが開かれ各競技場でスポーツと、仮設のレストランがたくさん設営され人出が見られるのだが、今日は散歩がてらの人だけだった。

2021年10月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com