5260.2021年10月6日(水) ノーベル賞真鍋説、地球温暖化影響の数値化

 昨日の夜からメディアで真鍋淑郎・プリンストン大学上級研究員のノーベル物理学賞受賞のニュースがトップ・ニュースとして取り上げられ、ワイドショーや新聞で学説の詳細な解説がなされて中々興味深い。受賞対象とされた「地球の気候をコンピューターで再現する方法を開発し、気候変動予測についての研究」という気象学のようなテーマが、物理学賞の対象になったのは初めてである。具体的には現在国際的に大きな問題となっている地球温暖化は、二酸化炭酸ガス排出が原因であることを科学的に証明した形になった。

 これでトランプ前大統領が、二酸化炭酸ガス排出が地球温暖化の原因であることは科学的証明がなされていないと持論を押し通し、2019年アメリカは地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」から離脱したが、その言い分に根拠がないことが証明されたことになる。これから各国は地球温暖化について更に踏み込んだ具体的な話し合いを行うことだろう。今までの物理学賞が素人にはやや難解で理解しにくかったが、この気象学についての解説はそれらに比べれば、地球を平面的に図解して空気の流れから温暖化を説明するので分かり易いように思える。

 さて、一昨日スタートしたばかりの岸田「新時代共創内閣」は、朝日新聞の世論調査によると意外にも支持率は45%で予想以上に低く2001年の小泉内閣以降では麻生内閣の48%を下回って過去最低だった。通常政権を獲得後の最初の内閣支持率というのは、ご祝儀相場で想定以上に高いものである。実際退任直前の菅前内閣が28%だったが、それでも就任時には65%もあった。そ菅前首相に比較して岸田首相のイメージ、言動などは良いように思えるので、岸田首相の支持率は、今後の政策や、実行力次第ではむしろ上がることも考えられると思う

 それにしても国民の人気が高かった小泉純一郎元首相の就任時の高い支持率78%には、今更ながら驚かされる。その反面、史上最低の首相だった鳩山由紀夫元首相が、小泉氏に次ぐ高い支持率71%を獲得したのにもびっくりした。見かけやイメージ、言葉だけでは支持率は分からないことを示したのも、鳩山氏の功績?と言えようか。

 ところで、岸田政権は「売り」か、「買い」か、注目されていたが、政権誕生以来株価は下げ止まらない。すでに政権発足以来営業日連続して株価は下落し、この間日経平均株価の下げ幅は、2,700円を超えた。昨日の日経平均株価も対前日比622円、今日も293円下落した。

 但し、これは岸田政権に対する評価というわけではなく、海外に世界的な大きな株安要因があることが効いている。中国の不動産大手・恒大集団経営危機問題、アメリカ政府の債務問題、そして原油価格の高騰などの3大要因である。直接的に日本国内から派生した問題ではないことから、株価が今後も下り坂なら心配すべきであるが、岸田政権にとっては政権誕生による影響だけではないと思えるので、冷静に受け止め、岸田流の経済政策を浸透させて経済を活発化させることが大切である。

2021年10月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com