5244.2021年9月20日(月) 敬老の日、高齢化社会をどう生きるか。

 3日後の木曜日は秋分の日になるが、今日「敬老の日」はそのお彼岸の入りに当たる。昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、そろそろ暑さともお別れである。今日は3連休の最後でもあり、旅行に対する自粛が求められている中で、テレビで観ると各地の行楽地へ出かけた帰りの車で高速道は大分渋滞していたようだ。東名高速の上り線では、一時59㎞の渋滞があった。

 私も「敬老の日」の恩恵に与る後期高齢者の端くれであるが、65歳以上の人口が総人口に占める割合(高齢化率)は、29.1%で過去最高となった。この高齢化率は世界でも最高で、2位のイタリア23.6%、3位のポルトガル23.1%を大きく引き離している。

 高齢者の就業率も毎年上昇して25%を超えたというから、4人の高齢者の内ひとりは働いている勘定になる。昔の会社員は概ね55歳が定年だったし、童謡の「船頭さん」にも♪村のわたしのせんどうさんは、ことし六十のおじいさん~♪と歌われているように、かつては50歳を超えると老齢と見られがちだった。母が50歳を過ぎたころに、50歳の女性が事件を起こして新聞に「50歳の老婆、逮捕」と載り、それを読んだ母が愕然としていたことを思い出す。

 それにつけても今日本は高齢化社会の真っ只中にいるということになる。この傾向は年々高まり、1971~74年生まれの第2次ベビーブーム世代が65歳以上となる2040年には、35.3%となる。この高齢化社会をどう生き抜いていくことが出来るか、高齢者のみならず若者1人ひとりにも問われているとも言える。

 さて、自民党総裁選立候補者4人が実行したいと考えている政策をそれぞれ語っているが、誰も政策実行に伴う経費の出どころと根拠についてはほとんど触れない。そこへ今朝の朝日の社説では、「自民党総裁選 財源論議から逃げるな」と当然の指摘を受けた。4氏が自らの政策に必要な財源の確保策をほとんど語っていないことが問題だとしている。新型コロナウィルス対策の費用を当面借金で賄うのはやむを得ないが、コロナ後も続けられる政策には当然、財源とセットで議論すべきだと指摘している。先進国で最大とされる借金国の日本が、漫然と借金を重ねるのは、次世代に対して無責任過ぎるとも警告している。

 その中で高市早苗・前総務相は、安倍前首相の支持を得ているせいもあり、「アベノミクス」を発展させるとの立場から「サナエノミクス」と名付け、災害対策などの国土強靭化に10年間で100兆円規模の投資を主張しているが、その財源の裏付けについてはまったく説明がない。何事もことを成すからには、きちんとその裏付けとして財政面で後々償えない問題が発生しないよう予め手を尽くしておくべきであると思う。

2021年9月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com