2579.2014年6月5日(木) 分かりにくいセルビア問題

 今日セルビア大使館で訪日中の友人山崎洋さんが、セルビアの世界遺産「ヴィソキ・デチャニ修道院」について日本語版に翻訳したガイドブックの出版記念会が開かれ、ゼミの友人3人とともに参加した。セルビア大使館はかつてのユーゴスラビア大使館で山崎さんの母上が勤めていたところでもある。ネナド・グリシッチ駐日大使、日本聖公会セラフィム辻永大主教も出席され、こじんまりとしたセミナーではあったが、温かみのある出版記念会だった。

 このガイドブックは修道院を紹介するものではあるが、売り上げは最近セルビア全土を襲った大洪水の被災地への義捐金に当てられるという。写真がきれいに納められた立派な書で、そんじょそこらのガイドブックとは段違いだ。近年この世界遺産を訪れる日本人観光客が増えているそうだが、それでもコソヴォ地域にあるというだけで必ずしも治安は良くないらしい。

 先日山崎さんからもらった彼が20年前「情況」誌へ寄稿した論文のコピーを読んでいると、改めてセルビアが国際的に孤立しつつある現状を知らされる。どういういきさつでそうなったのか私にはよく分からないが、国際的に反セルビア感情が取り巻いている。改めて彼の論文によって事実を知らされた。意外だったのは、かの犬養道子女史が反セルビア的な発言をしたことであり、山崎氏に確認したところ犬養女史はセルビアに入国せず、クロアチアを訪れそこで反セルビア思想を植えつけられたのではないかと言っていた。セルビアについては、日本ではまだ充分情報がない。

 セルビア問題についてはまだまだ知らないことが多いことを痛感させられた。

2014年6月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com