5150.2021年6月18日(金) 須田寛・JR東海相談役の活動

 JR東海相談役であり、ともにNPO法人JAPAN NOW観光情報協会の理事を務めている須田寛さんから今日先ごろ出版された共著「鉄道と地図」を送っていただいた。共著者は、野々村邦夫・元国土地理院長である。旧国鉄、JR一筋に鉄道会社とともに歩まれ、鉄道好きも高じて「鉄道友の会」会長まで務めておられる。2012年春の叙勲では、最高の栄誉である旭日大綬章を贈られている。日ごろから須田氏の活動ぶりとお人柄に敬意を表しているが、尊敬するのは、功成り名を遂げていながら誰に対しても謙虚であることである。今年90歳のご高齢でありながら、お声があれば、国内どこへも出かけられエネルギッシュに活動し、NPO会合でもわざわざ名古屋からひとり新幹線でやって来られるくらい熱い気持ちで何事にも全身全霊で取り組まれることである。一昨年秋には、須田さんやNPO仲間とともに共著「新世代の観光立国」を上梓することができたことは、私にとっても大きなプライドである。

 新刊書は絵、写真、地図もかなり掲載されており、読み易そうなのでじっくり副題の通り「時刻表と地形図が描いた鉄道の歩み」を楽しみに読みたいと思っている。

 さて、アメリカではトランプ政権からバイデン政権に代わって、いくつかの新たな問題点も浮上しているようだが、前大統領に比較して行動力と存在感においてやや迫力に欠けるバイデン大統領は、保守層からは厳しい見方をされている。その最たる問題は、アメリカ国内へ押し寄せる移民だろう。メキシコとの国境の壁を乗り越えて中南米からやって来る移民をどう取り扱うかで、アメリカ国内でも賛否が分かれている。トランプ氏は、国境で追い返すことで保守層を取り込んでいたが、バイデン氏は一方的に追い返すことはしないと語った。それが反って移民を増加させることになり、メキシコとの国境周辺にはアメリカへの入国を目指す人たちが、約20万人も集まっているという。

 そんなバイデン大統領が、明日6月19日の奴隷解放記念日を連邦国家の祝日にする法案に署名し、アメリカ合衆国にとっては38年ぶりに新しい祝日が制定されることになった。何を今更との気持ちがなくもないが、そもそも奴隷解放記念日が決まったのは、リンカーン大統領が奴隷解放宣言をした2年後の1868年6月19日だった。日本では明治維新の年である。それ以降奴隷解放宣言は広く周知されたが、本当の意味で奴隷が解放されたのか疑問だし、国民が祝日として祝うことはなかった。気になるのは、アメリカでは殺人には銃が使用されるケースが多いことである。現在のように個人による銃の私有が簡単な手続きで認められるなら、人種差別とは無関係に、残虐な殺人事件はアメリカ社会から減らないだろう。真の奴隷解放は、人種差別もさることながら銃砲類の私有を禁止することである。昨年来白人が黒人を殺害する事件が多発しているアメリカ社会で、果たして理想通り黒人が奴隷のような扱いを受けない社会が実際に実現するだろうか。

2021年6月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com