2605.2014年7月1日(火) 安倍政権、集団的自衛権の行使容認を閣議決定

 国内外とも猶予ならざる事態が進行しつつある。国内では、言わずと知れた集団的自衛権行使の容認である。今日自民、公明両党は憲法解釈を変更して集団的自衛権行使を容認するとの閣議決定案について正式に合意した。昨日までぐずぐず言っていた友党の公明党も自民党の方針を容認することになった。自民党に自分たちの平和の理念や断固たる信念を伝えられず、極右自民党に追随する道を選んだ。しかし、体裁だけ繕い対外向け党内議論を重ねても所詮本音は見えている。党内及び地方組織内に反対の声がありながら、公明党執行部は連立を壊すのが恐ろしく、いとも簡単に「平和の党」の看板を下ろすことになった。自民、公明ともども今後は「戦争の党」と公称すべきだろう。

 すでに全国で200を超える自治体が現時点での容認は拙速だと反対し、岐阜県議会では自民党県連が集団的自衛権を認めないとして本部に反対している有様である。アンケート調査でも国民の半数以上が拙速と批判し、議論を重ねることを望んだ。だが、今の自民党政権は総選挙で国民から全面的な信任を得たとして、戦後の憲法論を曲げてまでも憲法の解釈を変更するという強引な手法を取ることになった。

 自民党の驕りは、大きな勘違いにまで突き進んだ。総選挙では自民党を勝たせた。だが、それはすべての決定権を自民党に委ねたということではない。この辺りを大きく誤解している。

 本日発足60周年を迎えた自衛隊にしても、戦争に関わり死の危険が限りなく強まるが、果たして防衛省はそれで良いのか。戦争への道が大きく開け、平和憲法と崇められた現憲法は戦争に対して歯止めが利かなくなっている。

 安倍首相は今夕の記者会見ですべては国民を守るためとか、戦争の可能性は集団的自衛権行使によって限りなく小さくなったとか、国民を戦争に巻き込むことは抑止力の効果により反って少なくなったと言った。このノーテンキ男は何を言ってんだと言ってやりたい。これだから勉強もせず苦労も知らないお坊ちゃんは困る。間違いなく日本が戦争へ突き進む可能性は高まった。

 さて、国外ではシリアとイラクの国境を跨いで、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が「イスラム国」の樹立を宣言した。先日来イラク国内がイスラム・シーア派とスンニ派、そしてクルド人が入り乱れて騒乱状態になっているところに、シリアから件のISISが入り込みイラク国内がテロの温床となることが懸念されている。これからイラクはどうなるのか心配である。

2014年7月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com