5067.2021年3月27日(土) バイデン大統領、中国の人権弾圧を批判

 アメリカのバイデン大統領は、25日大統領就任後初めての記者会見を開いた。トランプ大統領に比較して人柄もやや控えめなせいもあるが。今一つ存在感が薄いバイデン氏が漸く厳しい口調で中国の人権弾圧を非難した。このところ表立った民族・人種差別に基づいた米中批判、対立問題が浮かび上がり、新大統領がどんな対応をするのか注目されていた中で、我が物顔の中国の高圧的言動に対して、ひとつの楔を打ち込んだ感がする。大統領は、米中の対立について民主主義と専制主義の対立であると述べた。かつて30年前までの東西対立時代には、資本主義と共産主義の対立という表現がしばしば使われたが、資本主義という看板は今も変わらないとしても共産主義は、今では消滅し専制主義、或いは覇権主義という言葉に取って変わったような昨今の中国の変貌ぶりである。バイデン大統領は、同盟国に向けて関係強化と中国国内で起きている人権弾圧に世界各国の注意を喚起する考えを示した。

 大統領は、習近平・中国国家主席について頭の良い人物ではあるが、民主主義のかけらもなく、プーチン・ロシア大統領と同じ穴のムジナと表現した。中ロの両首脳は複雑な世界では民主主義を機能させられないと決めつけた。これに対して昨26日、中国外務省は中国の内政に介入する動きには立ち向かうと述べ、中国は優等生だが、恐らくアメリカは劣等生だと揶揄した。これまで人権弾圧に関してはアメリカが、ウィグル族、チベット族、香港統治などで厳しく批判していたが、今後中国も負けずにアメリカ国内の非民主主義的な人種差別、特に黒人蔑視を突いてくるだろう。バイデン政権も漸く声を上げてきたが、トランプ前大統領のようにアメリカ・ファーストのような自己本位で身勝手な主張だけはやめてもらいたい。

 さて、福岡国際マラソンが今年で最後になるとのニュースを知ってちょっと寂しく思っている。今年2月に行われたびわ湖毎日マラソンでは、優勝した鈴木健吾選手が日本人選手として初めて2時間4分台の日本記録を打ち立てたが、それが同マラソンの最終レースと知り有終の美を飾ったと感じていた矢先だった。横浜女子マラソンも昨年最終回を迎えた。

 中止の原因としては、やはり過大な経費が一番大きいようだ。テレビ中継もされて全国でこれらマラソンを観た人はかなりの数になると思う。だが、びわ湖毎日が毎日新聞、福岡国際が朝日新聞の巨大スポンサーが長年支援して盤石の基盤があったように見えたが、これらの伝統あるレースを中止せざるを得なくなったのは、両新聞社とも今年度は大赤字に追い込まれて身動きが取れなくなったことが大きいと思う。福岡で4度も優勝した瀬古利彦さんは、自身育てられた大会だっただけに寂しいと率直な気持ちを漏らしている。これからは招待選手と市民ランナーが一緒に走る市民マラソン形式がマラソンレースの主流になるのだろう。

 そう言えば、昭和29年の福岡国際マラソンは、当時朝日マラソンと呼ばれていて鎌倉から七里ガ浜通りを通り、我が家の裏の県道を通って戸塚で折り返して鎌倉駅前をゴールにしていた。アルゼンチンのゴルノ選手が優勝したと記憶している。自宅でラジオの実況を聴きながら先頭ランナーが近くまで来たことを知って、小雨の中を出かけて県道脇で声援したことが昔日のように懐かしい。

2021年3月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com