5031.2021年2月19日(金) ミヤンマー初の死者とユニクロ商法

 去る1日ミヤンマーで軍クーデターが発生して以後、連日市民による抗議のデモがミヤンマー各地で発生しているが、今日初めて死者が出た。先日若い女性が軍隊から銃弾を受けて重傷と伝えられていたが、今日亡くなった。クーデター発生後も死者はもちろん、重傷者をなく、実に温厚なミヤンマーらしいと感心していたところである。いつも冷静にして温厚で血気に逸ることもないミヤンマー人のクーデターらしく、今度のクーデター騒ぎでも他の国ならかなりの犠牲者を生んだであろうが、ミヤンマーにはそれがない。いかにもミヤンマーらしい。しかし、この最初の犠牲者がきっかけになり、市民と軍隊の衝突が激化すれば、これからは安心できない。

 よくテレビ画面を通してデモの様子を見ていると、私がしばしば訪れていたビルマ時代とは少しずつ様子が変わっている。街に高層ビルが建ち並び、繁華街に跨線橋が見られたり、一番変わったのは、若い男性の中に民族衣装のロンジー姿が少なくなったこと、またスマホらしい携帯を使用している姿が多くなったことである。この中でもスマホなんて、かつてのビルマ時代には考えられなかった。国際電話は、日本からビルマへ日時を予約しないとつながらなかった。それも予約日の前に突然ビルマから今なら電話回線が通じるので、すぐ通話が出来ないかなどと無茶な要求をされることもあった。時代が進めば、文化も発展する。ミヤンマーの今時の光景がかつてのそれと変わっても不思議ではないが、長い間旧態依然としていた昔のビルマを知っている身としては、テレビで知る昨今のミヤンマーに戸惑うことも多い。それにしても素晴らしい国民性のミヤンマーが、軍部の乱暴狼藉の故に世界中から非難されるのが何とも哀れで辛い。かつての落ち着いた静かなビルマは、今どこへ行ってしまったのだろうか。もう20年以上もミヤンマーの土を踏んでいない。ビルマの人たちが、健在であることを願っている。

 さて、今日妻と自由が丘駅近くのデパート「ピーコック」内のユニクロ自由が丘店へ衣類を買いに出かけた。

 実は、数か月前近所の目黒通りに面したユニクロ店が閉店した。今日買い物に訪れたユニクロ自由が丘店は今月末でこれまた閉店するという話である。立地条件も完璧で多くの買い物客が訪れ、経営不振から閉店するとは考えにくい。ユニクロを経営する「ファースト・リテイリング」の時価総額が、10兆8千億円でスペインのZARAを抜いてアパレル業界で世界一の座についたと報道されたばかりである。それが間もなく閉店するというので、急遽必要な衣類を買い出しに出かけたところだ。店員に閉店の理由を聞いてもだた残念がっているばかりだった。ユニクロでも看板店だったのに、どうしてクローズするのだろう。

 このブログでユニクロについて取り上げたのは、実は店舗閉鎖ではなく、いかにもユニクロらしい効率性と経費節約を今日見せつけられたからである。それは、指定の買い物籠に購入した商品を入れて、それをそのままキャッシャーにある洗濯機のような中へ置くと、瞬時に価格が表示され、支払いもカード、現金を問わずその場で決済できるのだ。不思議でならないのは、スエーターや下着、ソックス等をいくつも一緒に洗濯機に置いただけで、購入商品の内訳と商品ごとの価格に総合計が示され、領収証として手渡されるのである。まるで煙に包まれたような感じである。

 これをAI化と言えば良いのだろうか。こんなことがあるのだ。帰宅してもまだ腑に落ちない、妙な気持ちである。それにしてもこんなAI的対応をし、時価総額が世界一位になりながら、店舗を次々閉めている。分からない。

2021年2月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com