4998.2021年1月17日(日) 阪神・淡路大震災から26年

 今から26年前阪神・淡路大震災が起きた。この大震災にはいろいろな思いがある。一番印象に残っているのは、地震が発生した朝5時45分からそれほど時間が経っていない7時半ごろ、地球の裏側のブラジルに住むアリンド・フルタードさんから唐突に自宅に電話がかかってきたことだった。彼は現地のニュースで神戸の地震を知り、私の知り合いに誰か災難に遭った人がいないか心配してわざわざ国際電話をかけてきてくれたのだった。親戚も、親しい友人も震災地周辺にいないから、心配しなくとも大丈夫だとお礼とともに応えたら直ぐに電話を切った。もう20年以上も交流を続けていた異国の友が、震災直後にわざわざ電話で私の知り合いの安否を心配してくれたことに感動したものだった。これについては近著「八十冒険爺の言いたい放題」に、外国で会った人々との交流として6つのエピソードを書いたが、そのひとつを「リオのアリンドおじさん」として綴っている。私より10歳ばかり年長のアリンドさんは、残念ながら7年ほど前に亡くなった。この大震災というと、エジプトのピラミッドで初めて会って以来半世紀近くに亘ってお互いに行き来をして、交流を続けてきたアリンドさんを懐かしく想い出す。

 その翌年淡路島を訪れた時、生々しい断層を地元の人が大震災で土地が沈んで出来た断層だと説明してくれたことがあった。また、兵庫県の教員海外研修団にお供した当時の女性の先生が、その後何年かしてお会いした時に身体が横になって飛んだという話を伺ったことがあるが、同じように当時関西に住んでいた小田実さんも身体ごと飛ばされたと講演で伺ったことがある。

 その16年後、東日本大震災が起きた。この震災では津波と原発破壊により阪神大震災以上の被害者が生まれたが、その後も熊本地震、北海道地震などが発生して日本は地震王国となっている。いつ同じような災害が発生しないとも限らない。平素から緊急事態に備える心構えが必要である。

 さて、新型コロナウィルス旋風が吹き荒れている中で、昨日、今日の2日間に亘って大学受験生にとって最も気にかかる大学入学共通テストが全国各会場で実施された。各会場ともかなり前から入念なコロナ対策と準備を凝らしていた。不要不急の外出を控えるよう要請されている中で行われたテストだが、昨年まで31年間続いた大学入試センター試験と内容が変わったようだ。今思い出しても60年以上も昔の我々の時代は、こういう全国に統一された一斉テストのような大学受験制度はなく、志望大学ごとに受験性を募り、大学独自の入学試験を実施していた。どちらのテストが良いのか分からないが、いずれにせよ受験というとどうも気持ちが晴れやかになれない。受験生には、これが人生の最大、最重要な行事とは思わないで気楽な気分で受験して欲しいと思う。それが、2年間の浪人生活を送った元受験生の率直な気持ちである。

2021年1月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com