4996.2021年1月15日(金) 菅内閣の評価は下がる一方

 新型コロナウィルスの感染拡大を何とか抑えるべく、11都府県に緊急事態宣言が発出されたが、コロナの勢いは収まる気配がない。企業に対しては7割を会社へ出社せずに自宅でテレワークを要請しているが、朝の通勤の様子はどのターミナル駅も人が溢れている。医療関係者、及び自治体知事と政府の考え方に齟齬が見られ、関係者が心から納得しているように見えないことが問題である。閉店は午後8時、お酒の提供は午後7時までと要請されている飲食店が一番当惑しているようだ。だが、フランスではもっと厳しく、明日からフランス全土で夜間外出禁止令を午后8時から午後6時へ繰り上げる。

 菅首相の記者会見の様子を見ても、少々説得力を欠いている。そのせいもあり首相就任直後は、62%を超えていた内閣支持率は日が経つにつれ、下り坂を転げ落ちるように下落している。

 数日前メディア各社で世論調査を行ったが、共同通信の調査では12月初めには、支持率は50.3%にまで落ち、今月10日には42.8%にまで下がった。その一方で、不支持率も同じ42.8%で、政権発足から4か月で不支持と支持が拮抗したことになる。

 菅内閣の支持が下降傾向になったのは、コロナ対策がすべて遅いということが大きいようだ。実際緊急事態宣言のタイミングが遅すぎたと回答した人は、何と79.2%というから全回答者の8割もいたことになる。特に、再度緊急事態宣言を出すべきかとの質問には、57%がすぐ出すべきと答え、感染者が増えつつあった時に「GO TO トラベル」を継続か、一時停止かとの質問には、一旦停止すべきが79%もあった。国民の感性と菅内閣の考え方の間にギャップがあると思わざるを得ない。

 更に、首相の性格、言動については、指導力がないと応えた人が41.2%もいたが、これでは国のリーダーとして果たしてどうだろうかと考えてしまう。

 昨今の菅首相の記者会見の様子を見ても、記者の質問にズバッと答えていない。例えば、例を挙げて質問すると、仮定の質問には答えられないと逃げる。これでは丁々発止の盛り上がった会見とは行かずとも、突っ込んだ質疑が行われない。これまでも記者会見を行わないと批判があり、漸くその機会を設営しても本来の会見とはほど遠いものとなっている。

 元々菅首相は、当初から首相の座を狙っていたわけではなく、安倍前首相の番頭として堅実な政局運営が評価され、唐突に辞任を公表した安倍氏の後任として首相候補に浮かび上がり、腹黒い二階幹事長らと談合して首相にまでのし上がった人物であり、元来総理大臣の器ではなかった。

 コロナが深刻な話題を提供するようになったが、相変わらず今日もその勢いは世界でも衰えていない。全世界の感染者総数が9,320万人、死者が2百万人の大台に達した。中でもアメリカが2,340万人の感染者を生み、死者は39万人である。そのアメリカでバイデン次期大統領が、コロナ危機対応の追加経済対応策を公表した。その額たるや半端ではない。何と日本の国家年度予算を遥かに上回る約200兆円である。今日アメリカでは、非民主的なことばかり行われているが、金満国家だとつくづく思う。

2021年1月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com