4977.2020年12月27日(日) 民主派を弾圧する独裁者・ベラルーシ大統領

 今年は新型コロナウィルス感染拡大により、プロのみならずアマチュア・スポーツ界も大きな影響を受けた。奈良に住む高校生の孫娘は、昨年に続いてハンドボール国体とインターハイ出場を楽しみにしていたが、いずれも中止となり落胆していた。まぁ奈良県高校優秀選手のひとりに選ばれたので、機嫌を直していたが、子どもたちにとっては青春の思い出を奪い取られるようなものでちょっとかわいそうな気がしている。

 今日から第100回全国高校ラグビー大会が大阪・花園ラグビー場で始まった。春の選抜大会はコロナで中止になり、本大会は第100回の記念すべき大会でもあり、無観客試合で開催された。今日民放のラグビー番組でいろいろな高校生ラガーマンに纏わるドキュメントを放映していたが、テレビ・ドラマ「スクール・ウォーズ」のモデルとなった、京都市立伏見工業高校が校名変更により、京都工学院高校となって花園出場を目指した過程を映していた。惜しくも敗れて出場とはならなかった。かつては全国制覇4度という強豪校だったが、それも山口良治監督の手腕に依るところが大きかった。今年創部60年だそうだから、我が湘南高ラグビー部より10年も遅いとは意外だった。

 残念なのは、昨年ワールドカップ開催により日本中にあれほどラグビー・ブームを盛り上げ、テレビ視聴率も同時開催だったプロ野球日本シリーズを遥かに上回ったのに、今年の高校ラグビーの中継放送は、TBSによる準決勝、決勝戦だけだということである。その間毎晩深夜ニュースでダイジェスト版は放送されるが、何とも残念である。まだまだラグビー人気が、日本人の間には根付いていないのかなと残念に思った。

 さて、世界には21世紀の今も独裁者が権力を握り、民主化を弾圧する独裁国家が存在するが、社会主義思想がまったく感じられない南米のベネズエラやホンジュラスの独裁者は別にして、それは皮肉にもほとんどが旧社会主義国家においてである。旧ソ連のプーチン大統領、中国の習近平・国家主席、北朝鮮の金正恩・朝鮮共産党委員長らが現在旧社会主義国の権力を握っている。そこへ急速に名を上げたのが、旧ソ連邦ベラルーシのルカシェンコ大統領である。1994年に初代大統領に就任するや民営化を止め、ソ連スタイルの経済運営に転換させた。2004年には大統領3選禁止の規定を撤廃して今日まで大統領の座に君臨し続けている。

 そもそもデモのきっかけとなったのは、8月の大統領選でルカシェンコ氏が8割もの票を獲得して圧勝したと政府が一方的に疑問の残る発表をしてからである。大統領選の不透明さが大きくなり、国内にデモが頻発し、これを大統領は弾圧している。強力なライバルを次々と放逐し、独裁者プーチン大統領率いるロシア政府の後ろ盾で思いのままに政治を動かしている。哀れなのは追放された民主派議員であり、ベラルーシ国民である。こうして国民の支持のないベラルーシは、同じように国民の支持を得られないロシア、中国、北朝鮮のような世界の仲間外れの国と傷のなめ合いをしている体たらくである。ひとりの政治家に無限の権力を持たせることが、いかに危険で国民にとって不幸であるかということが、第2次世界大戦の教訓としてまったく生かされていないようだ。

2020年12月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com