4936.2020年11月16日(月) エジプト・サッカラで古代の木棺発掘

 エジプト・カイロ郊外のサッカラの地下12mから古代の棺が発掘されたというニュースには久しぶりに興奮した。2500年以上も昔のプトレマイオス王朝時代の高官のものと見られているが、その棺の数たるや、100基以上というから驚く。ネットで画像を観てみると棺が色彩も鮮やかで保存状態も良く、木簡も型くずれしていないことに感銘を覚えるほどである。サッカラでは、先月も59基の木棺が発見されたが、昨日100基以上発掘されたのは今年最大の発見とされている。

 サッカラはギザのピラミッドの南に位置して、階段状のステップ・ピラミッドがよく知られている。1度ステップ・ピラミッド内部に入ったことがあるが、ギザのピラミッドより時代的には古い。どうして外形をわざわざ階段状にしたのか疑問を感じていたが、メキシコにあるティオティワカンや、チチェン・イッツァのピラミッドもステップ・ピラミッドである。

 それにしても2500年以上も昔の木棺が、それほど傷ついているようにも見えず、別の面で古代エジプト人の知恵に感心する。まだまだエジプトには、多くの古代遺跡が埋められていることだろう。もうエジプトに行くことはないと思うが、これまでにエジプト各地で古代の貴重な文化遺産を見ることが出来たことは、知的好奇心を刺激してくれたし、知見にもなり、有難いことだったと考えている。これからもエジプトに限らず、世界各地で古代遺跡が発見されることを期待したいと思う。

 さて、新型コロナウィルスが社会生活に大きな打撃を与えているが、今日の夕刊トップに「GDP反発21.4%増」の見出しを見て、そんなことがあるだろうかと一瞬目を疑った。今年度7~9月期の実質国内総生産(GDP)が前期(4~6月期)より5%増え、年率換算すると21.4%も増えたという驚くような伸び率だった。尤もこの数字は基点として戦後最悪の落ち込んだ前期からの反動であり、1980年以降で最大の伸び率となった。これだけではとても本当の経済力は分からない。良くなった大きな原因は、2つある。ひとつは個人消費の伸びであり、もうひとつは輸出が増えたことである。前者は、ひとり10万円の給付金の効果があり、後者としては欧米向けの自動車の輸出が伸びたことである。それでも相変わらずコロナの影響が続いており、いつ数字が下降するか分からない。とても力強い復活などと言えたものではない。

 それでもこの数字を東京証券市場は好感したのか、日経平均株価は対先週末521円もアップして25,906円だった。分からないものだ。

2020年11月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com