4931.2020年11月11日(水) 新聞広告は効果的ではない?

 先月20日の「新聞広告の日」に朝日朝刊に載った4頁の全面広告「♯広告しようぜ」が風変りで目についた。些か自虐的な広告だったと思って、友人にもその広告4面を送り知らせたところ、興味を持ってくれた。当日の本ブログにも「新聞販売数減少下の新聞広告拡大対策」として取り上げて書いた。これが今広告業界では大きな話題になっているらしい。月刊誌「選択」11月号に「広告を裏読みする」という連載物が掲載されているが、中々厳しい指摘をしている。「『新聞広告の日』のお寒い企画」「電通新聞局の弱体化」「新聞広告の影響力低下に拍車」等々手厳しい。新聞の購読者が減っている中で新型コロナウィルスなど想像もしていなかった病に取り付かれて、いずこの広告関係者も苦悩している。

 例えば、電通の今年1~6月期決算では、全体の売上高が対前年同期比で7.6%減だった。気になったのはテレビが約12%減だが、新聞は更に大きく約21%も落ち込んだことである。新聞広告業界にとって今最大の関心事は、今後どこまで広告収入が回復するかである。緊急事態宣言以降、スポンサーが新聞に公告を出してもあまり意味がないということに改めて気づいたそうである。新聞社の収入の内広告は約2割を占める。こんな時に「新聞広告の日」が存在する意味が問われかねない事態が、やってきているというのが「選択」記事の結論のようである。

 まだ学生時代に父親が会社の宣伝部長を務めていた時期があった。父の会社は新聞広告を度々掲出していたので、かなり多くの広告会社の人たちが当時居住していた鵠沼の実家を訪れたことを想い出す。今でも父の会社の新聞、テレビ広告をよく目にするが、現在の宣伝部長さんのお宅へも広告業者が押し寄せているのだろうか。

 さて、8日に行われたミヤンマーの総選挙の開票結果は、与党でアウンサンスーチー国家顧問が率いる国民民主連盟(NLD)が、開票が終了した402票の内361議席を獲得し、単独過半数の322議席を優に超え、約9割の議席を獲得した。ただ、5年前の総選挙で8割の議席を確保していながら、念願の議席の1/4を占めている軍部を認めている憲法の改正が先へ進んでおらず、国内には失望と不安がある。この現実に懲りず5年前より与党議席を増やしたスーチー顧問が、どれだけ国民の期待に応えることが出来るか、しばらく目を離せない。

 今日も新型コロナウィルス新規感染者が増えている。全国で1,547人と1,600人を上回った8月8日以来の感染者数でもう完全に第3波に入った。東京都内では8月30日以来の300人超えで317人、大阪で過去最高の256人、北海道でも197人、愛知県129人、神奈川県99人と軒並み多数の感染者を出している。

 その中で、アメリカのファイザー社が開発中の対コロナ・ワクチンの臨床治験で9割の有効性が確認出来たと発表した。ワクチンとして高く評価する声が多い中で、一部には残る10%の確実性が見通せないとして、実用に二の足を踏む専門家もいる。ただ、それはそれとして前に踏み出したことは事実であり、今後更に努力して効用が90%から限りなく100%近くまで向上することを期待したい。

 そのコロナ戦争渦中に、イスラエルとの和平交渉に当たっていたパレスチナ解放機構(PLO)執行委員会サーエブ・エラカート事務局長が、昨日コロナの感染により65歳で亡くなった。1日も早いワクチンの開発が望まれるところである。

2020年11月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com