4878.2020年9月19日(土) 菅政権支持率はまずまずだが、疑問あり

 秋のお彼岸を挟んで今日から4連休に入る。政府としては、なお一層「GO TO TRAVEL」を後押しすべく10月1日から同キャンペーン旅行に、これまで除外していた東京発着と東京都民の旅行も認めることにした。これで観光業界が少しでも潤えば結構である。4連休入りではあるが、今日は何となく肌寒い。空も曇っていて旅行気分は今ひとつではないだろうか。

 さて、菅内閣が発足して一部には積極的に動き出している省庁もある。昨日朝日新聞が発表した直近の菅内閣支持率は65%だった。近年では小泉純一郎内閣の78%、鳩山由紀夫内閣の71%に次ぐ安定した評価を得ている。小泉内閣は当初から旧来の自民党内閣を「ぶっつぶす!」と古いやり方を断固否定したことが、国民に強い期待感を持たせた。図抜けた高い支持率も頷ける。だが、衆議院選で民主党圧勝を受けて発足した鳩山内閣が高い支持率を集めたのは、国民が軽薄な鳩山首相の発言に見事に騙されたからである。出来ない、根拠がない、実行しない政策をやって見せると大上段に振りかぶったが、もとよりそんな準備や明確な実施計画も具体策もなく、国民に甘い約束をしただけだった。

 その最たるものは、「すべての米軍基地を沖縄から撤去する」というそれまでの日米両政府が腰を抜かす想像もしていない発言だった。案の定アメリカ政府の鳩山首相への見方は厳しかった。訪米してもアメリカ政府は対等の姿勢と対応を見せず、正式な日米首脳会談が開かれず、オバマ大統領とは夕食会でほんの10分程度意見交換をしただけだった。当然アメリカのメディアの反応も悪く、各国の首脳の中で最大の敗者とこき下ろしていた。外交でまったく実績、成果を残すことなく、首相就任僅か9か月で辞任せざるを得なかった。

 それらを考えると菅首相は、面白味には欠けるが堅実さは評価されているようだ。ただ、恩義を受けた安倍前首相に泥を被せることは避けようとの意識が強く、昨日の記者会見で「桜を見る会」について聞かれた加藤官房長官は、再調査はしないと応えた。理由は資料が保存されていないことと、今から改めて調べても確たることは申し上げることは出来ないと認識しているということであるが、これを真面に受け取る人がどれほどいるだろうか。屁理屈を言って逃げているに過ぎない。偶々以前から問題視されていたオーナー商法で詐欺容疑者だったジャパンライフの元会長が、昨日逮捕された。安倍前首相が「桜を見る会」に招待し、そのことを元会長は自社の宣伝に利用していた。こんなヤラセ行為があるのに資料が保存されていないからとの逃げ口上を言っている。加藤官房長官も同罪ではないか。

2020年9月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com