4869.2020年9月10日(木) 新立憲民主党代表に枝野幸男前代表

 立憲民主党と国民民主党の合流が話題となって久しいが、今日立憲民主党と合流に同意する国民民主党議員が、新しい代表と新しい党名を決めるため投開票を行った。その結果、新代表には立憲民主党前代表の枝野幸男氏が、国民民主党政調会長の泉健太氏を破って選出され、党名は前と同じく立憲民主党と決定した。

 自民党総裁選に比べてやや影が薄く、それほど注目はされていなかった。それだけ今の野党には活動面で人を引き付ける魅力も、期待出来る政策実行力もないと見透かされているということである。野党勢力が結集しても数的には自民党に及ばず、それが安倍一強政治を許した要因でもある。

 かつて鳩山由紀夫首相以下民主党には実行力が伴わないにも拘わらず軽々なパフォーマンスが目立った。鳩山首相はじめ、有言不実行の代名詞とも言える前原誠司元国交相は特に酷かった。前原氏は地元民反対の中で建設中だった八ッ場ダムに、国交大臣就任と同時に建設中止と威勢よく地元民に見えを切ったまでは良かったが、その後まもなく大臣を辞め前原氏の発言は裏切られ、前原氏は自らの発言にもまったく責任を取らず知らん顔のままである。鳩山首相自身沖縄の米軍基地撤去を公約するなどその場限りの発言が目立った。

 こういう旧民主党の軽薄な体質が引き継がれるとしたら、新しい立憲民主党の行く末も危なっかしいと言わざるを得ない。これまで民主党系の政党には、思い付きだけで行動し期待を裏切った議員が多かった。前記鳩山首相、前原誠司氏、原口一博元総務相、馬淵澄夫元国交相、細野豪志元環境相ら短期間に国民に対して決定的な虚言を行った無責任な悪例がある。その点では、枝野代表は堅実なタイプであるので、前記の悪名高い当時の有力者がいなくなっただけに、ある程度期待出来るのではないかと思う。今後同じような行為をしたら政治生命を絶たれると覚悟したうえで自民党政府に対峙してもらいたいと思う。

 さて、昨日トーマス・バッハ国際オリンピック委員会(IOC)会長が来年へ延期された東京オリンピックは、世界保健機関(WHO)のリスク管理と緩和措置に従い、安全な環境でのみ開催するとオンライン理事会で強調してアレッと思った。実は、2日前に大会準備を監督する調整委員長を務めるジョン・コーツIOC 副会長が「大会はウイルスがあろうとなかろうと来年7月23日に開幕する」と発言したばかりだったからである。当然異なる見解は波紋を広げた。バッハ会長は、コーツ副会長の発言を全体の文脈ではなく全体の一部で、本人もそのつもりだと平静を装っているが、同じ組織内に正副会長が異論を述べること自体が、IOC火山噴火の前触れではないかと懸念している。

 バッハ会長が述べたように、世界的な祭典・オリンピックを開催する以上、完全な条件で全加盟国から選手が参加出来て外国から大勢の観客が訪れたうえで祝福されて開かれるのが望ましいと思う。しかし、現在の世界に拡大したコロナ禍を考えると、果たして1年延期された東京オリンピックが無事開催されるのかどうかは現時点で判断するのは微妙なところである。

2020年9月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com