4805.2020年7月8日(水) 身勝手なアメリカ、世界保健機関(WHO)に脱退通告

 昨日国連は、アメリカが世界保健機関(WHO)から脱退すると6日付でWHOに正式に通告したと公表した。トランプ大統領はこれまでWHOが中国寄りの立場で中国の言いなりであるとの主張を繰り返していた。アメリカは加盟国の中で最も多額(年間4億5千万$)の資金供出国で、これが今後WHOの活動に影響を与えるのではないかと憂慮されている。このまま行けば、1948年アメリカがWHOに加盟した時の取り決めにより、1年後の来年7月6日に離脱となる。

 トランプ大統領と同様にアメリカ人の行動にも理解し難いところがあるが、流石にこのトランプ節にはアメリカ国内でも反対があり、民主党のメネンデス上院議員のように「WHO脱退はアメリカ国民の命を守るのではなく、アメリカを孤立させる」と非難している。アメリカ国内の新型コロナウィルス感染者が3百万人に迫る中で、WHOからの脱退は、対策が後手に回ったトランプ政権への批判をかわす狙いがあると指摘されている。このトランプ発言に対して、民主党の大統領候補者・バイデン前副大統領は、11月の大統領選で自分が勝てば、大統領就任後直ちにこの通告を撤回すると語った。コロナ騒ぎの中でアメリカ人政治家同士が、他国民を悩ませる身勝手なおふざけをやっている。どうしてアメリカ人というのは、身勝手な「アメリカ第1主義」に取り付かれ他の国々へ多大な迷惑をかけることに頓着なく、自分たちの行為が顰蹙を買っていることが分からないのだろうか。この他にもアメリカは、地球温暖化を抑制するパリ協定COP25からも離脱を宣言する理不尽さである。

 さて、去る3日から降り続いている豪雨が、九州各地に大きな被害をもたらしているが、昨日時点ですでに熊本県54名、福岡県で2名の犠牲者を出した。その後もその勢いは増し河川の氾濫・決壊や、山崩れ、道路の寸断などで市民生活に大きな影響と被害を与えている。気になるのはこの影響が少しずつ広域に広がり、西日本から今日になって中部の岐阜、長野県に及び、両県には一時特別警報が出され、更に発展して雨が北関東、東北にも及んできたことである。岐阜県高山市では土砂崩壊が起きているが、気になったのは若いころに北アルプス登山のためによく通った松本市から上高地へ通じる国道158号線が、土砂崩落で通行止めとなり、上高地への足が止められ、上高地に宿泊していた観光客が足止めされていることである。美しい上高地の情景が目に浮かんでくる。

 今週いっぱいは東京都内の天候も不安定のようで、今日も小雨交じりの強風が吹いていた。この調子では、いつになったら梅雨が明けるだろうか。

 ついては、今日の朝刊に掲載された深沢祐二・JR東日本社長のコメント「時間帯で運賃変動も検討」にはオヤッと思った。利用状況に合わせた運賃体系の見直しを検討しているというが、実際に実施出来るだろうか。また、利用者から受け入れられるだろうか。確かにコロナの影響で利用者が大幅に減ったことは事実である。緊急事態宣言が出されていた4月に対前年25.9%、5月は30.4%、解除された6月は、56.5%で営業収益は散々だった。4~5月の定期券以外の減収は、それぞれ約1千億円に上がった。これは明らかにコロナの影響であるが、もし運賃をコロナ向きに変更して、その後にコロナが終息したら変更した運賃制度にどう説明をつけるのだろうか。物価の中でも最も変更が少ないと言われる鉄道運賃体系を、安易に変更したら後々大変である。行き当たりばったりでなく、もっと議論を戦わせて前向きな対策を講じるべきではないだろうか。JR社長の発言は少々軽率であるように思う。

2020年7月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com