4699.2020年3月24日(火) 東京オリンピック開催、やはり1年程度延期

 やはり東京オリンピック・パラリンピックの延期が決まった。今夕8時から安倍首相とバッハIOC会長が電話会談をして新型コロナウィルスによる世界的な感染拡大を受け、7月に開幕予定だったオリンピックを1年程度延期することで2人の意見は一致した。その後IOCは臨時役員会を開き、その合意事項を承認した。

 五輪の延期は史上初で、詳細な開催日程は今後の協議で決めることになるが、IOCは一昨日の臨時理事会で五輪について延期を含めて検討することを決めた際、4週間以内に結論を出す方針を発表したばかりだった。
 スポーツ界の最大のイベントが延期されることにより、スポーツ界だけでなく政治や経済、社会生活など各方面に甚大な影響が及ぶのは避けられないものと思われる。今後、競技会場や宿泊施設、ボランティアの確保など難しい調整が山積みである。実は次男がすでにいくつかの競技のチケットを購入しているので、彼はどんな気持ちだろうか。

 さて、かねがね囁かれていたことであるが、国際便増便のため羽田空港への新ルートが間もなく開設される。都心上空を巨大な旅客機が低空飛行、急角度下降するので、ルート下に住む住民にとっては騒音に悩まされる。その苦情を無視して、来る29日から実際に飛ぶようだ。都内の練馬、中野、渋谷、品川、大田、港、新宿、板橋区や、埼玉県上空を飛ぶ、新ルートについてパイロットの国際団体である国際定期航空操縦士協会連合会(IFALPA)は、着陸時の侵入角度が3度であるべきところを3.5度で急降下になる点を危険だと懸念している。3.5度はどのパイロットも未経験な角度だという。2月に行われた試験飛行では、羽田に向かう筈だったエア・カナダ機が成田へ向かったり、アメリカのデルタ航空はパイロットの訓練の準備不足を理由に試験飛行を見送っている。元日航機長で航空評論家の杉江弘氏は、着陸に際して事故やトラブルの可能性が高くなると警告している。杉江氏によれば、急降下に伴うあらゆる事故を防ぐため、日航内にはパイロットにとっ「憲法」とも言うべき運行規定があり、各航空会社の運航規程は国土交通省が認可しているものだそうだ。3.5度の着陸は運行規定違反になると述べている。国交省は各社に安全軽視の規定違反をさせることになる。

 いかに羽田空港の再国際化という大命題があるにせよ、「憲法」違反を冒し、世界のパリロットが事故を懸念し、安全を無視し、騒音公害をまき散らす無謀な新ルートの設定は何とかならないものだろうか。

 その本当の原因は、やはり在日米空軍にある。米軍横田基地の空域の存在が邪魔しているのである。中野区上空に当たる最終進入開始点が横田空域内に位置していることに起因している。

 横田空域は、米軍横田基地を中心に1都9県にまたがる広大な空域で、米軍機との接触を回避するために、最終進入開始点を高度約1,160m以上にする必要があり、そのために3.5度にしたということである。結局国民の安全や、快適な生活より米軍の都合を優先する政府の姿勢がミエミエである。安保条約の下で日本にとって不利な日米地位協定が日本国民の日常生活を窮屈にしている。国内米軍施設周辺では日本人の生活より米軍の利便の方が優先されている。基地周辺住民からいつもながら強い反発や懸念の声が出るのも当然である。

2020年3月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com