4671.2020年2月25日(火) マハティール首相辞任と国王の立場

 マレーシアのマハティール首相が辞任することになった。御年94歳である。一昨年突然首相に復帰した時、なぜ今になって再び首相に戻るのか、理由が分からなかった。1981年から22年間も首相を務め功成り名遂げて職を退いた人物が、一昨年92歳の長老にも拘らず、首相に復帰したのは何故なのだろうか。その際2年後には後継者としてアンワール元副首相に首相の座を譲ると語ったが、まだその時期は来ていない。どうも与党内に確執があり主導権争いが激化していたとの風評がある。

 マハティール首相の辞任には興味を抱いたが、それ以上に私が関心を持ったのは、首相が国王に辞表を提出したとのニュースだった。各州に国王的存在のサルタンがいるとは承知していたが、マレーシアに国王が在位しているとは寡聞にして知らなかった。取り敢えず、ネットでマレーシア国王について調べてみると、現在の第16代アブドゥラ国王は、辞任した第15代ムハンマド国王から昨年1月に王位を引き継いだばかりだった。しかも辞任したムハンマド国王は、25歳も若いミス・モスクワだったロシア人女性と結婚して業務をないがしろにして国民から非難されていたらしい。その後男児を設けた後に、妻とは離婚したとも伝えられる。どうも好い加減な国王だったようである。

 思っていた通りマレーシア国王は象徴的存在で実権がなく、万世一系でもなく1957年独立以来、5年ごとに国王が変わっている。5年の任期を終えるとマレーシア13州のうち、スルタン制度が現存する9州のスルタンの互選によって新国王が慣習的に選ばれるという。国王という名前を別の名前に変えた方が良いように思う。近代社会になっても古い伝統を引き継いで現実離れの政治を行っている国があるものである。

 さて、先日糖尿病専門医から自由が丘の土坂眼科で受診するようアドバイスをいただき、今日眼科に行って検査を受けた。検査はともかく、土坂医師にとっては文章を書くことが趣味のようで執筆に随分意欲的で、医院内に自身で執筆、発行する「院外茶話」なる1枚の新聞のような印刷物が置かれている。今日受診中に医師から最近号は、昨年上梓した共著「新世代の観光立国」の拙稿にヒントを得たと仰ったので、少々驚いた。早速拝読すると確かに拙稿の「土佐日記」「奥の細道」「大名行列」「伊勢参り」などところどころ拙稿に触れた箇所が見られる。拙稿を参考に文章を書かれ、公に訪れた患者に読んでもらえるというのは、それが例え医師の文章であっても嬉しいような気がするし、心和む感じがするものである。

2020年2月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com