4666.2020年2月20日(木) 総理大臣の恣意的不法行為

 昨日森友学園の補助金不正事件裁判に関して、学園理事長だった籠池泰典夫妻に大阪地裁で判決が下された。本件については、安倍首相夫妻の行動はグレイゾーンにあり、その真偽は別にしても籠池氏が多額の補助金を騙したこと、校舎新築のために国有地払い下げに関する詐欺などの疑惑で、安倍夫妻や国が関わった点も問題視されている。そんな疑惑にも拘わらず、国は誰ひとり起訴、有罪判決を受けた人はいない。問題なのは、この事件の背後に安倍首相夫妻の姿が見え隠れする点である。当初首相夫人は新設校の名誉校長にもなった。どういう意図か後になって学校へ送った首相名の寄付金まで否定している。

 「桜を見る会」に関しては、諸々疑惑が出ているが、後援会が全日空ホテルで開いた前夜祭の費用支払いについて、ホテル側の至極当然と考えられる説明と安倍首相の説明との食い違いについてホテル側に圧力をかけるなど、辻褄合わせの不審な行為が続いている。まるでヤクザ稼業と変わらない。

 そして昨日検察庁検事長定年に絡んだ案件で、松尾恵美子・人事院給与局長が一旦は検察庁法執行を認めて国家公務員法を容認しないと発言したにも拘わらず、黒川弘務東京高検検事長の定年については、国家公務員法の定年制度採用により、意図的に検事長の定年を延長して首相の意向に沿う形にした。

 この他にそもそも昨年来問題となっている「桜を見る会」にうずくまる数々の不審な問題に首相が絡むいくつかの問題点がある。こう後から後へ首相が絡んだ悪質な事件が発生するなら普通なら首相の職を辞すべきであるし、現状はとても文化国家とは言えない。

 安倍首相は長期政権に胡坐をかき、不法行為を堂々と冒し、追及されると開き直る悪質さである。野党の追及も迫力不足で追い詰めるところまでいかないが、それより何より安倍政権を支える取り巻きの閣僚たちも、知ってか知らずかただ黙認する姿勢は、何とかしなければいけないと思う。

 自民党内では前向きの議論もなく、首相の言うことを唯々諾々と聞き流しているだけでは、いずれ日本の政治も挫折することになるだろう。いつのころからであろうか、国のトップが妻ともども悪事を重ねて、それを誰も糾弾できないというのでは論外である。

 それにしても岸首相の孫として甘やかされ、勉強もせず、未だに日ごろ本も読まないような人物が史上最長期政権を打ち立て悪事を繰り返すようでは、首相の能力とは、また正義とは一体何なのかと深刻に考えざるを得ない。

 さて、今日の新型コロナウィルス情報として、クルーズ船「ダイアモンド・プリンセス」号から下船して医療機関に搬送されていた80代の日本人男女2人が死亡した。国内で死亡が確認された日本人は3人となった。九州でも初めて感染者が出た。中国では前日より114人も死者が増え、死者合計は2,118人となった。と同時に、イランで初の感染者が現れた。

 前途多難である。

2020年2月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com