4655.2020年2月9日(日) 新型コロナウィルスによる死者811人に

 今日もテレビの最大の話題は、新型コロナウィルスに関する情報だった。感染者の数は3万2千人となった。死亡者がまた増えて811人になった。すでにSARS発症時の全世界の死者を上回った。入院していた武漢市在住の60歳代の日本人が亡くなった。横浜港に停泊している大型クルーズ船からも、連日感染者が判明している。船内の乗客の様子も携帯電話などを通じて少しずつ伝えられている。船室内に監禁状態にしておくことがストレスを助長するというので、昨日から窓のない部屋の乗客から交代制で船内を条件付きの自由行動を認めたようだ。

 他にも日本に向かっていたクルーズ船が問題を投げかけている。そのひとつに、日本政府から入港を拒否されたウエステルダム号がある。乗船客の中に新型コロナウィルスによる肺炎を発症した恐れがある人がいうことから日本政府は強い措置を取った。他にも日本への入港が認められそうもなく入港先を求めて海上を右往左往しているクルーズ船もあるらしい。

 ウエステルダム号のケースは、安倍首相の強い意向で決まった。そのために出入国管理法を適用したが、過去に適用されたのは、僅か1例しかない。今回適用された出入国管理法5条1項14号は「日本の利益や公安を害する恐れがあると認められる理由のある者」は入国出来ないと定めている。今回の措置は法律的には問題はないが、疑問が残る。今回は感染を蔓延させる恐れがあるとして強い対応を取ることになったが、入港拒否は、対応次第では世論から人権侵害と批判されかねない。感染者が乗船している船舶に入港を認めないとするのは、各国ともに取り得る苦しい選択だと思うが、今後よほど細かい点を精査して法律運用、改正につなげる必要がある。

 近年クルーズ船を利用したツアーが人気を呼んでいる。新型コロナウィルスの甚大な影響により、中国人を主とするインバウンド観光客の減少が懸念されているが、クルーズ船客の減少も憂慮されている。昨年クルーズ船で来日した外国人旅行者は215万人もいた。クルーズ船が入港出来なくなると外国人来日客も減り、観光業界全体に大きな影響を与えることになる。

 まだ、感染者が減る兆候は見えず、いつ問題が解決するのかまったく不明だが、何とかして1日も早く解決してすっきりしたいものである。

2020年2月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com