4540.2019年10月17日(木) 東京五輪のマラソン・競歩は札幌に変更か?

 間際になってこんなことがあって好いのかというのが率直な感想である。昨日2020東京オリンピックのマラソンと競歩が東京ではなく、札幌で開催される可能性が伝えられたことに対してである。東京オリンピック開催まで後281日にまで迫ってこの慌てぶりはどうだろうか? 

 理由は今になって東京の8月猛暑に腰が引けたのである。先日カタールのドーハで開催されたばかりの世界陸上の女子マラソンで、暑さを避けるため深夜午後11時半スタートで行われた。ところが、68選手のうち28選手が途中でリタイアするという前代未聞のレースになった。この期に及んでIOCはこの事態を深刻に受け止めたようだ。すでに国際陸連は理解しているというが、問題は実施予定だった東京の受け取り方である。小池百合子東京都知事は、不意の変更提案に対して不快感を露わにした。

 熱い盛りの実施を前提にスタート時間を繰り上げたり、ルート途中でミストを噴霧したり、温度を下げるため走行ルートの一部の舗装を断熱用に変更したり、一応あの手この手の工夫を凝らしてきた。それなりの費用もかけて新国立競技場へ颯爽と金メダリストに登場して欲しかったのだ。同じ国内とは言え、東京と札幌では雰囲気は異なる。札幌では過去に冬季オリンピックを開催したことがあるし、毎年札幌マラソンを実施してレースの運営には全く問題はない。ただ、すでに当日の入場券は発売済であり、そのあたりの問題をどう考えるのか。

 そもそも熱い夏の盛りにオリンピックを開催すること自体に問題がある。開催費用約5千800億円に対して、アメリカから放送権料約4千700万円が入るため、アメリカの人気スポーツ開催時期に配慮した関係から、こんな暑い時期開催が決まった経緯がある。商業上の理由で暑い夏の東京でオリンピックを開催すると決定したからには、その範囲内で全力を尽くして行うべきであると思う。変更を持ち出したIOCのバッハ会長は東京と札幌では気温が、5℃ほど違うと言っているが、マラソン実施の8月9日の1週間前の2日の気温は、最高気温が東京35.1℃に対して札幌は34.2℃だった。マラソン・スタートの午前6時でも東京27.7℃に対して札幌は23.6℃だった。それならドーハと同じように東京で真夜中のスタートにしてみてはどうか。マラソンのメダリストが、その日の国立競技場で行われる閉会式に出席することが出来るかどうかも怪しい。

 いくらドーハの世界陸上でショックを受けたにせよ、競技会場を変更するには、もっと早く時間をかけ、あらゆる条件を検討したうえで決定すべきではないか。少々IOCは前のめりになっているのではないかと思う。

 この問題について最もご縁のある筈のラグビー・ワールドカップに最もご縁がある筈にも拘わらず姿を見せなかった森喜朗・オリンピック組織委員会会長が、何と久しぶりに会見の場に姿を見せた。森さんの言い分は、IOCと国際陸連が決めたことに組織委員会が反対出来ますかというものだった。これでは言いなりに従えということにならないだろうか。これでは上の組織が一方的に決めたことに異議を申し上げられないということになる。久しぶりに森さんの顔を見て嬉しい反面、痩せて心配していたように体調が良くないのではないかと思っている。

 果たして結論はどう出るのか。日本としては決定を待つより他に方法はないのか。

 今日は、元会社の同僚でJR出身の近藤さんと近藤さんのJR時代の仲間に、元同僚の八木さんの4人で八王子でランチをともにした。近藤さんは今91歳で独身、先月奥さんの33回忌を行ったと言っておられた。毎朝4時半に起きて散歩と体操を日課としているという。母校中央大学のOB会や、地元の町内会、教育関係団体などの面倒を見ておられるようで、その積極性には脱帽である。再会を願って別れたが、益々の健勝を祈っている。

 さて、台風19号の被害が東日本各地に拡散している。犠牲者も78名に達した。この惨状に配慮して22日に予定していた天皇即位を祝う祝賀パレードが、11月10日に延期されることになった。天皇陛下の即位を国内外の賓客に披露する祝宴「饗宴の儀」は予定通り行われる。

 台風19号で河川の氾濫を防ぐために整備された施設の中に春日部市にある5つの河川から水が入り込んだ「首都圏外郭放水路」の調圧水槽を新聞掲載の写真に見た。映画「007」で見た、イスタンブールの地下宮殿の水槽とよく似ている。トルコの地下宮殿にもそのような目的もあったのだろうか。

2019年10月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com