4423.2019年6月22日(土) 愚かなトランプ大統領に付ける薬はない。

 昨日驚くべきニュースがあった。それはアメリカが対イラン攻撃を実行しようとして、実際トランプ大統領はそれを承認していたというから2度びっくりである。極地戦争、下手をすれば大戦になる。これをとりあえず停止させたのは、賢明な国防総省の高官らである。取り巻きの強硬派ボルトン大統領補佐官とポンペオ国務長官、ハスペルCIO長官らはイラン攻撃に積極的だったそうである。ことの発端はイラン革命防衛隊がアメリカの無人偵察機をイラン領海内で撃墜したことにあった。これに対して両国の主張がまったく異なる。イランはアメリカの無人機によるイラン領海内侵入を主張し、アメリカは領海外だと言っている。いずれにせよアメリカは無人機をイランの国境周辺上空を飛行させていたことは間違いない。このイランの撃墜に対してアメリカは報復攻撃を行う寸前だった。攻撃時間の何と10分前になって急遽中止された。アメリカの攻撃中止の理由は、大統領がイランの犠牲者は何人になるかと将軍に尋ねたところ、敵の将官ら150人と応えたことに対して釣り合わないと考え直したからだという。本当のところはよく分からないが、そんなに多くの人命を失うことに、殺人を嫌う大統領が直前になって意思を覆したという。

 イランはアメリカの領海侵入について国連に訴えると言っている。こんな大事なことをトランプ大統領はその場の雰囲気で軽く決め、安易に手の内を曝け出す愚かさと軽薄さに怖さを感じる。こういう世界の緊張を高めるような言動を撤回した大義を躊躇なく外部に、それも世界中にしゃべってしまうトランプ流機密管理には危うさを感じる。このような攻撃を考えること自体許されることではないが、戦争になり、第3次世界大戦にでも発展したらトランプ大統領は、イランが先にアメリカの無人機を撃墜したからだと世界に対して胸を張って言えないのではないだろうか。こんな機密中の機密事項をいとも簡単にツイッターで口外するトランプ流軽はずみには最早付ける薬がない。トランプ大統領の口の軽さには、ハラハラさせられてとても見ていられない。それでもアメリカ人はトランプ大統領を許すのだろうか。

 過去においてアメリカ人は泥沼化したベトナム戦争では、当初アメリカ流儀の正義感から深入りしたが、やがてにっちもさっちも行かなくなり、最後はベトナムから尻尾を巻いて逃げ出した。今年ベトナム戦争終結から44年が経つ。他国を痛めつけて甚大な被害を負わせたが、そのことを反省する気持ちはないのか。

 トランプ大統領は口先だけは達者だが、若い兵士らと気持ちが通じることはあるのだろうか。大統領も若い兵士に任せるばかりでなく、自身一度は銃弾飛び交う戦争の最前線へ身を投げ出してみてはどうか。そうすれば、戦争の恐ろしさが少しは分かるようになるだろう。

2019年6月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com