4392.2019年5月22日(水) 愛車とまもなくお別れ

 このところ高齢のドライバーによる交通事故が頻発している。特に衝撃的だったのは、1か月前に87歳の元通産省高級官僚が池袋駅周辺で母子を死に至らしめた悲惨な事故である。老人は交通信号を無視して猛スピードで交差点に入り清掃車にぶつかり、そのとばっちりで自転車に乗っていた母子を死亡させた。外にも負傷者がいる。本人もケガをして入院していたが、このほど退院して事情聴取に応じていた。一見してとてもハンドルを握れるような人には見えない。杖をつきながらやっと歩いているように見えた。本人は、ブレーキを踏んだが停まらなかったと述べているようだが、警察はブレーキではなくアクセルを踏んだとの見方をしている。年を取れば勘違いもあるだろうし、身体が思い通りに動かなくなることもある。事前にご近所では、もう運転を止めると言っていたようで、本人もそろそろ限界を感じていたようだ。こんな状態で運転したのが不幸だった。

 警察庁でも認知症患者や高齢者で車の必要がなくなったら、極力免許証を返還するよう勧めている。

 私自身傘寿になったら車の運転を止めようと考えて昨年その80歳になったことと、今年免許期限が切れること、更に自家用車の車検が7月に切れるということもあり、6月いっぱいで車の運転を止めることにしている。妻は73歳でまだ運転したいと言っていたが、その間に一旦運転中止を決めながら運転して事故でも起こしたら取り返しのつかないほど後悔することと、乗る機会が減ったら費用が掛かりすぎる点を説得して運転しないことを不承不承納得させた。

 車の処分もいろいろ考えたが、金銭のやり取りなしに譲渡することがベターと考え、会社の山岳部の仲間に譲ることにした。

 車は便利であるし、車への愛着がないわけではないが、昨今高齢者の運転事故が多発していることを考え、無理しないことと、必要な時はタクシーを利用すれば事足れりと考えた。今まで自家用車として乗ったのは現在所有のフォルクスワーゲンが6台目であるが、一抹の寂しさを感じないわけではない。

 海外でもニューヨークで同地の公認会計士だった学生時代の友人とコルベット・スティングレイを共有していた。サイパンでは毎年1カ月20年近くも厚生省課長専属のドライバーを務めたこともある。ベルギーや、ハワイでもレンタカーを利用したことがある。

 これまで車でどれほどの距離を走行したかは分からないが、免許を取得して60年近くの間にかなり走ったと思う。来月妻と箱根へ最後のドライブを楽しんで愛車に感謝の気持ちでお別れしたいと考えている。あれこれ考えるとちょっと寂しい気もしている。

2019年5月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com