4349.2019年4月9日(火) 2024年度にお札のデザインが変わる。

 唐突なニュースにちょっと驚いた。政府は現在通用している日本銀行券の紙幣デザインを2024年度内に刷新するという。平成から令和に代わるこの時期に、政府も何か考えているなとは思っていたが、記念硬貨を発行するぐらいの考えしか頭に浮かばなかった。それを1984年に新デザインとなった現在の1万円札を40年ぶりに福沢諭吉から渋沢栄一に、そして5千円札は樋口一葉から津田梅子に、千円札を野口英世から北里柴三郎に2004年以来20年ぶりに変更することを決めた。2000年に発行された2千円札は流通枚数が少ないことからこのまま見送るという。

 紙幣裏面も刷新され1万円札は東京駅丸の内駅舎、5千円札は藤の花、千円札は富嶽三十六景とされる。早速ネットで反響を見てみると実に70%の人が反対している。政治的な思惑や意図がなければ良いのだが・・・・。

 それでも日本ではこれまで度々紙幣のデザインが変更されたが、知る限りではアメリカなどでは何十年間もほとんど変わることがない。ドル紙幣というと歴代大統領の初代ワシントンの1㌦紙幣、16代リンカーンの5㌦紙幣を思い浮かべる。紙幣は1、2、5、10、20、50、100ドル札のサイズがまったく同じであることも日本とは違う。王政の途上国では国王の顔を終生紙幣に見ることが多い。

 海外へ行くと紙幣、貨幣にまつわるトラブルに巻き込まれることもある。かつてのビルマ(現ミヤンマー)では、現地通貨チャットの価値が短期間で下落していくために大量の紙幣を持たされることがあった。中央銀行が新札を発行しないために汚れて破れたような紙幣が多かった。現地で大金を支払うときには、片端を大きなホチキスで留めた束のまま手渡したりしていた。また、2000年に2千円札が発行された直後にビルマへ行き、インレー湖上の寺院に1枚寄進したこともビルマの良い思い出として心に残っている。小さなチョンボでは、パリでタクシーを利用し代金を支払う時に、うっかり当時のフランをドライバーに手渡そうとしたところ、これはもう使えないと言われたことがあった。そのころフランスはEU加盟国になっていてフランではなくユーロが通貨になっていたのである。

 それにしても「金」のことになるとつい問題を起こす事件が多い。今話題のカルロス・ゴーン日産元会長の例は、ケチで金に目が眩んでボロが出た典型的なケースである。金に限らず万事多過ぎず、少な過ぎず、ほどほどが良いということである。

2019年4月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com