4328.2019年3月19日(火) 竹田恒和JOC会長、辞任を表明

 竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長が辞職を表明した。2020年東京オリンピック大会招致委員会理事長でもある竹田氏は、来年のオリンピックまで各役職を務めるつもりだった。JOC会長としては2001年以来現在10期目を迎えて定年70歳を超えたが、来年の東京オリンピックまで続投を希望しその意思を表明していた。しかし、JOC会長辞任と同時にIOC委員も辞任することになった。

 竹田氏が辞任に至った理由は、東京大会招致に際して買収疑惑がフランス司法当局の捜査対象になったからである。東京大会招致委員会がシンガポールのコンサルタント会社に支払った2億円余のコンサルタント料が東京大会招致のための賄賂と疑われたが、そのことについて竹田氏は無実であると言い、事実直接関与していないように思える。IOC会員への贈賄ではなくコンサルタント料であることをきちんと説明出来ていないことが、疑惑を深めたと思う。こういう闇がらみの交渉に手慣れていない点が致命傷になった。竹田氏の潔白を信じるなら、竹田氏ひとりが送金出来るわけのものではなく、そこには当然コンサルタント料送金に関わったJOC関係者もいただろう。JOCも竹田会長ひとりに責任を負わせることなく、何らかの形でことの経緯と疑念がないことをしっかり説明する責任があると思う。フランス当局やIOCにも事実関係をきちんと話して説得すべきであると思う。

  いずれにせよあまりすっきりした辞め方ではない。立つ鳥後を濁すような辞任になってしまって気の毒である。泉下では曾祖父の明治天皇も名誉を汚され落胆しているのではないかと思う。

 おまけのような話だが、竹田会長辞任について問われた桜田義孝・五輪オリンピック担当大臣は、国会答弁と同じように受けた質問に対して付添人から次々と手渡されたペーパーを読んで応えていた。どうもオチが良くない。

2019年3月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com