4298.2019年2月18日(月) 馬鹿げた「賭博推奨」統合型リゾート(IR)実施法

 昨日東京競馬場で行われた中央競馬の最高峰G1レースのひとつ、フェブラリー・ステークスに女性騎手として初めて21歳の藤田菜七子さんが挑んだことが大きな話題となり、売上は前年比17.2%、入場者は21.8%も増えたという。藤田さんは健闘して5位に入った。

 私自身競馬はもちろん、麻雀、パチンコを含めて賭け事は時間の無駄と思い、一切興味はない。賭け事には依存症が伴い、青少年に悪影響を与え、反社会的勢力の進出など問題が山積しているうえに、家庭崩壊、自殺者増加などの不幸な出来事も多い。とても歓迎されるような趣味とはならない。

 実は、昨年の国会でカジノを含む統合型リゾート(IR)実施法なる悪法が成立した。法案を成立させた政府は、カジノのメリットばかり強調するが、デメリットの方が圧倒的に多いことははっきりしている。今以てなぜこんな悪法を成立させたのか、国会議員たちの思考回路が理解出来ない。これまでラスベガス、モンテカルロ、ゲンティング・ハイランド、マカオ、ソウルなどのカジノを参考までに見学したことがある。全体的に明るく華やかで、見た目には暗い影は感じられないが、その舞台裏に落とし穴があり、普通の社交場とは雰囲気が異なるような印象を抱いた。カジノ実施推進者は厳しい条件を付けて、依存症に陥らないように手を尽くすと言っているが、現時点では一向に手を打った様子も見えない。

 なぜ社会的に悪影響があるカジノ実施の悪法などを国が音頭を取って承認するのか、まったく理解出来ない。「地域活性化の起爆剤に」とばかり政府と二人三脚で他の活性化案を考えることもなく賭博を誘致しようとする自治体はあまりにも安易で無責任過ぎる。そこには巨大な利権が絡んでいるものと思う。外国では、カジノ誘致後に自殺、家庭崩壊、犯罪の増加に苦しんでいる都市が現実にあるという。

 自治体全体でカジノ誘致について、代案がなくとも極力弊害が及ばないやり方を考えることを住民にも加わってもらい充分検討したのかどうか。それさえやらないようでは、カジノの街では、いずれ賭博依存症の住民たちがうろうろ彷徨い歩くことを想定しておいた方が良いと思う。まったく馬鹿げた法案であり、欲得に駆られた困った自治体のカジノ推進関係者たちである。

2019年2月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com