4287.2019年2月7日(木) マリア・カラスの映画を鑑賞

 昨日妻から映画「私は、マリア・カラス」を観に行きたいが一緒に行かないかと誘われ、マリア・カラスのソプラノを是非聞いてみたい気持ちもあったので、午後日比谷シャンテ・シアターへ出かけた。一昨年フランスの映画会社が制作したもので、日本では昨年12月に公開されたものである。ドラマ風のストーリー性のある映画かと思っていたら、デビュー以来名声を博してから亡くなるまでのオペラ歌手人生を時系列的に追って彼女の私生活と、周囲で起きた諸々の出来事を彼女へのインタビューを交えながら描いたドキュメンタリーである。

 映画の中で「トスカ」「椿姫」「カルメン」等々名曲が披露される中で彼女のソプラノを聴いていると、声の質や、歌唱力において20世紀の歌姫、最高のオペラ歌手と言われたのもムベなるかなと頷ける。ギリシャ人で世界の海運王と呼ばれたアリストテレス・オナシスと愛人関係にありながら、オナシスが彼女に無断でジャクリーン・ケネディと結婚して世界を騒がせた。その裏話が面白い。オナシスは息子や娘がおりながら浮名を流してジャクリーンと結ばれたが、カラスとは9年間も付き合いながらジャクリーンとの結婚については一言も話すことなく、彼女は大きなショックを受ける。意外だったのは、その後オナシスとカラスは縒りをもどすが、オナシスとジャクリーンの結婚生活はどうなったのか。別れたのかと思いきや、ジャクリーンの経歴を見るとオナシス夫人とある。

 3人とも金も名声も得て自由で思い通りの生活を送っていたと想像される。まるで別世界の話でもある。ただ、映画自体はカラスの歌声をじっくり聞かせてくれた。楽しいひとときであった。

 それにしても持病もあっただろうが、贅沢三昧な日常生活を送っていたのだろうと想像させるのは、3人それぞれにあまり長命ではなかったことである。カラス53歳、オナシス69歳、ジャクリーン64歳で天に召された。

 さて、今日は「北方領土の日」であるが、テレビではそれぞれニュース番組で国土返還の熱気がトーンダウンした様子を伝えていた。では、新聞はどうか。残念ながら朝日は今日の朝刊、夕刊ともこの件については1行も触れていない。これまでロシアが何と言おうと不法占拠されたとする日本の立場を堂々主張していたが、最近では完全にロシアペースになり主張が弱くなっている。安倍政権の対ロ交渉が段々後ろ向きになっている。それは現場での元島民の姿勢にも表れている。例えば、北方領土返還全国大会のスローガンとシュプレヒコールが、「北方4島を返せ」から「日ロ平和条約を締結しよう」に代わっている。この様子では、盗人国ロシアに無法に奪われた北方4島は永久に日本に帰ってこないのではないだろうか。

2019年2月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com