4285.2019年2月5日(火) 日大悪質タックル問題の捜査結果は真逆に

 毎年この時期になると藤沢市内で高校時代の親友6人で「E勇士の会」と称してランチを共にしている。今日は、さいたま市在住の加藤くんが足を痛めていて外出出来ないということから欠席したが、他の仲間も健康と言える状態ではなく見かけ上五体健全なのは私ぐらいで、皆オペ・ゾーン周辺を彷徨っていて段々行動半径が狭くなっている。昨年傘寿を迎えた同級生の消息にもあまり威勢の好い話はない。再来年は母校創立百周年に当たるので、それまでは何とか健康体でいたいと思う。1年ぶりにあって他愛ない話にうつつを抜かすことになるが、それがまた何とも言えず楽しいから持つべきものは心の許せる友ということになる。

 さて、このところ結論がひっくり返る意外な結果には驚かされる。昨年5月散々世間を騒がせた日大アメフト部の悪質タックル問題が、これまでの経過から見て予想もしなかった判断が示された。警視庁は選手に悪質タックルを命じたとして傷害容疑で取り調べていた日大内田前監督と井上前コーチに、選手への指示は認められなかったとして傷害容疑はないとする捜査結果を出した。その一方でタックルをした選手を傷害の疑いで書類送検するという。メディアを通じてこれまで伝えられていたストーリーや世間の見方とはまったく逆の結論になったことに驚いている。しかも事件が明るみに出た後に関東学生アメフト連盟や、日大の第三者委員会では選手の説明は信用出来るが、監督、コーチの主張は事実を捻じ曲げていて信用性に乏しいとして、選手の供述がほぼ正しいとの結論を出していた。この第三者委員会が反則の指示を認定したことにより、日大は指示を否定していた監督、コーチに対して懲戒解雇を決定したほどである。

 なぜこれまで世間が納得していたストーリーが覆ったのか。細かいことまでは分からないが、警視庁は200人以上の関係者への聞き取り調査と当日の試合映像を詳細に分析した結果、関東アメフト連盟の認定との食い違いが10カ所も見つかったという。しかし、関係者の証言も得たというが、そのうえに映像を分析しただけで結果がひっくり返るような真実が分かったのだろうか。

 一番気の毒なのはケガをさせた日大の選手である。監督、コーチから相手選手を「けがをさせろ」と指示されたと受け止め、事実ケガをさせたが、第三者委員会から条件付きで許され、しかもケガをさせた関学選手との間で示談が成立している。にも拘わらず、傷害容疑で今更書類送検するとはケガをさせた選手には少々酷だと思うし、結果は理不尽ではないかと思う。日大は内田前監督から解雇処分されたことに対して訴訟を起こされているが、それはどうなるのだろう。メンツをつぶされた関東アメフト連盟と第三者委員会はどう受け止めるだろうか。

 これからまた問題が蒸し返されそうな気がする。

2019年2月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com