4281.2019年2月1日(金) 書籍の販売高がピーク時の半分

 昨年8月の人間ドック検査の結果前立腺と白内障の兆候が表れていると診断され、その直後に泌尿器科と眼科で診てもらった。前者はセーフ、後者は半年後にもう一度検査しましょうということだったので、今日半年ぶりに眼科で診てもらった。幸いなことに白内障に侵されているが特別悪くなってはおらず、このまま経過措置ということで、半年後に改めて診断しましょうということだった。大きく悪化していなかったことにホッとした。

 最近書籍が売れず、出版社や書店が四苦八苦していることは仄聞しているが、これは学生を主に若い人たちが本を読まないことが大きく影響している。最近は1年に1冊も本を読まないという大学生がいるというから、何のために大学へ入ったのかよく分からない。我々の学生時代とは随分変わったものになったようだ。

 実際2018年の出版販売額は対前年5.7%も減少して、1996年のピーク時の半分以下に落ち込んでいることが分かった。ピーク時の売り上げが2兆6千億円強だったのに、2018年には1兆3千億円弱にまで落ち込んでしまった。しかも14年連続で前年割れという惨状である。実は、私の知る出版経営者も今年いただいた年賀状によると今年中に会社をたたむという。5年前拙著「南太平洋の剛腕投手」について小中陽太郎氏が書いた書評を取り上げてくれた。良心的な出版関係の旬刊雑誌を地道に発行し続けていたのに惜しいことである。単行本の売り上げ以上に定期刊行雑誌の売り上げが落ち込んでいるらしい。僅かに電子出版市場の売り上げだけが伸びている程度である。

 根本的には若者が本を読まなくなったことが一番効いていると思う。電車内でも高齢者以外乗客の7割ほどはスマホに夢中である。我々高齢者が目の前に立っていても若者がシルバーシートに座り続けてスマホに夢中の現状は、少しおかしいとかねがね思っていたが、現実に書籍の販売が伸びないというのはスマホに人気を奪われてしまったということに他ならない。

 文化の一端が崩壊したとも言えるのではないかと思う。その点では私自身も近年読書量が減って情けなく思っている次第である。スマホはやらないので、昔ほどでないにせよもう少し読書量を増やす努力を傾けないといけないと考えている。

2019年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com