4112.2018年8月16日(木) 78歳の高齢者が行方不明児を発見

 山口県周防大島町で2歳の男児が行方不明になって世間を騒がせ心配されていたが、昨朝26時間ぶりに発見され保護された。テレビでも速報で伝えて日本中をホッとさせた。この発見は、尾畠春夫さんと仰る今年78歳になるボランティア男性の絶対見つけるとの強い気持ちと勘によるものだった。

 この男性の心意気が素晴らしい。65歳まで鮮魚商を営んでいたが、誕生日を期に仕事を止めて第2の人生を社会のために尽くすと言って、ボランティア活動に賭けた。

 2004年中越地震、11年東日本大震災、16年熊本地震、17年北九州豪雨、今年の西日本豪雨の他にも16年に宮崎県佐伯市で起きた2歳幼児の行方不明捜索事件など著名な災害や事件には必ず加わったが、「自己完結するのが真のボランティア」との信念で、すべて自分で装備をして必要な生活用具を揃えてボランティア活動に参加して来られた。この男性のすごいところは、自分なりの経験と勘で歩くことで、昨日も山の上方面を目指して歩き始めてから約30分で幼児を発見し、抱いて母親に自らの手で引き渡した。母親の実家で家に上がることや、風呂に入るよう言われても固辞して一切お返しを受け取らなかったことである。何よりも母親と約束したことだからと言って、幼児発見後に幼児を警察に引き渡さずに抱いて母親へ直接引き渡して、大事に育ててやって欲しいとメッセージまで伝えていた。夕方には小型車を運転して故郷大分まで帰っていった。

 今日のインタビューでも自らの行為をひけらかすことは何一つなく、接触した警察官の優しさを褒めていたほどである。

 これまでのボランティアでも作業衣を身に着け、泥を片付けたり献身的に行動していた。こういう謙虚で周囲に甘えることなく結果的に実を上げるというのは、凡人には中々出来ることではない。とても爽やかなボランティア活動の実態を知った。こういう人は政官界には少ないが、民間にはいることを知り嬉しい気持ちになった。

 同じ78歳で自己顕示欲が強く、退任を求められていながら背後で院政を敷こうとしている山根明・前日本ボクシング連盟会長とは随分人間性が違うものだと思う。

 また、先の国会で嘘八百を並べていた安倍首相にこの男性の爪のあかを煎じてたっぷり飲ませてやりたいものである。

2018年8月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com