3952.2018年3月9日(金) 佐川国税庁長官辞任と米朝首脳会談開催

 あれっと信じがたいようなニュースが今日日本とアメリカを駆け巡った。

 日本のニュースとは、このところ国会でも話題となっている森友学園問題の当事者だった前財務省理財局長、佐川宣壽・現国税庁長官が辞任したことである。更に森友学園への国有地売却に当たっていた財務省近畿財務局の担当者が、一昨日自殺していたことも分かった。疑惑の国有地売却が問題となり、その間の交渉記録が改ざんされ、その挙句に当時の理財局長が辞任して関係者が自殺するという不祥事が起きたが、最高責任者の麻生太郎・副首相兼財務相は、自身辞任するかとの質問にはどこ吹く風の表情だった。例え自らが担当する役所の不祥事であっても決して責任を逃れようとするのが政治家である。今問題になっているのは、売却にからむ公文書の改ざんであるが、事件はいよいよ深みに嵌まっていく。安倍首相以下政治家が絡んでいるとされる森友学園問題は疑念が深まるばかりである。関係者が辞任するとか、この世から消えるということで、この謎の多い問題に決して終止符を打ってはならない。

 一方の海外ニュースは、つい先日金正恩・北朝鮮労働党委員長と会談した韓国大統領府の鄭義溶・国家保安室長が、昨日会談内容を報告すべくワシントンへ飛んだ。早速トランプ大統領と話し合って、金正恩委員長とトランプ大統領の初めての米朝首脳会談が5月にほぼ決まったと公表したことである。

 鄭義溶・国家保安室長によれば、金正恩委員長が北朝鮮はこれ以上の核実験や弾道ミサイルの発射実験を自制すると誓いトランプ大統領との出来るだけ早い会談への意欲を示したとして、金正恩委員長がトランプ大統領との首脳会談開催を提案しているとトランプ大統領に伝えたことを明らかにした。

 一方、トランプ大統領は8日、ツイッターで「金正恩委員長は韓国の代表と非核化について話し合った。この期間は、北朝鮮によるミサイル実験も行われない。すばらしい進展が見られるが、制裁は合意に達するまで維持されるだろう。会談を計画中だ!」と書き込んだ。トランプ大統領が、今年5月までに米朝首脳会談を実現させる意向を示したことについて、韓国統一省の李有振・副報道官は、「韓国政府は、最近の平和のための一連の流れが、朝鮮半島の非核化を実現し、平和を定着させる重要な契機になると期待する」と述べて歓迎したうえで、アメリカとの緊密な協調を続けていく意向を示した。「金正恩委員長は非核化に関与すると話し、北朝鮮がこれ以上の核実験や弾道ミサイルの発射実験を自制すると誓った」とも付け加えた。

 この北朝鮮の宥和路線は、北朝鮮に対する経済封鎖の効果が上がって来た結果だろうか。約束反故の常習犯、北朝鮮の金正恩委員長の発言を直ちに信頼することは出来ないが、平昌オリンピックを機会に宥和の姿勢を見せ始め、アメリカに少しでも近づこうとしていることは間違いないと思う。果たして米朝首脳会談が行われるかどうかは、必ずしも100%信じることは出来ないが、少しでも緊張状態が解消されるのであれば歓迎したい。

2018年3月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com