3778.2017年9月16日(土) 沖縄慰霊の地を汚す少年たち

 昨日の北朝鮮の弾道ミサイル発射について、国連安保理事会緊急会合でこれを挑発的と強く非難する報道声明を発表した。このところ制裁と行動の繰り返しで事態はエスカレートするばかりで、いつまで経っても明るい兆しが見えない。ロシアがあくまで対話による解決を主張して、制裁にむしろ向きであることが北朝鮮を強気にさせている一因ともなっている。制裁の効果は少しずつ効いているようだが、北朝鮮もしぶとく粘っている。しかし、このいたちごっこはまだこのまま決着がつきそうもない。

 アメリカは、トランプ大統領が北朝鮮は近隣諸国や国際社会をひどく侮辱したといらいらした気持ちを表した。大統領はそのうえで「北朝鮮の脅威に対処するため軍事的選択肢は効果的だ」と述べ、アメリカと同盟諸国と世界全体を完全に侮辱したと非難した。大統領は、軍事的選択を捨てることはないと怖いことを言っているが、一体いつになったら我々周辺諸国の住民はこのミサイルによる閉塞感から解放されるのだろうか。

 さて、沖縄で常識はずれの愚行を犯した沖縄在住の4人の少年が逮捕された。沖縄戦の際住民83人が「集団自決」に追い込まれた読谷村の洞窟「チビチリガマ」内を荒らし、器物損壊の容疑で逮捕された。この集団自決で知られる洞窟は、寂しい場所にあるが、村の文化財に指定されて平和学習の場として活用されている。そのような尊い場所で肝試しをやっていたというから呆れるばかりである。沖縄の悲劇を最も知っている筈の沖縄県民が、それを象徴する記念的な場所で関係の品々を破壊したことについて、何の目的でそんなことをするのかと遺族会会長も嘆いていたが、捕まえてみれば犯人が16~19歳の沖縄県民の少年たちと知りショックを受けている。

 これから訪れるポーランドのアウシュビッツ収容所跡は、今や「負」の世界遺産として世界中から多くの人々が見学にやってくる。ここを訪れることによって見学者は、2度と戦争を起こしてはいけないとの決意を噛みしめる。戦争の記念的なところというのは、そういうものである。ところが、これら沖縄の少年たちは、亡くなった人々に敬意と弔意を示すどころか、裏切り愚弄するような行為を犯したのである。何とも情けないことである。沖縄に住む住民が一番知っている戦争の傷跡、住民の心の痛みを、彼らがまったく顧みなかったことを知り、ショックである。

2017年9月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com