5203.2021年8月11日(水) 「ローマの休日」を懐かしく鑑賞

 新型コロナウィルスによりステイホームを求められてから、夕方のウォーキング以外は極力外出を避けている。ずっと兄弟妹や友人らと会えなくなったのも寂しいが、映画を鑑賞出来なくなったのも少々厳しい。映画を観るのが特別好きというほどではないが、ドキュメンタリー作品や社会派映画を映画館で1年に1~2本は観ている。つい最近「アウシュビッツ・レポート」という2人のユダヤ人のレポートにより、12万人の生命が救われた実話を映画化した作品が公開されたことを知った。4年前にアウシュビッツ収容所を見学し、ビザを発給してユダヤ人6千人の命を救った杉原千畝が勤務したリトアニア・カウナスの領事館を訪問見学した。また杉原の長男が偶然にも兄と高校の同級生だったこともあり、何かと縁を感じていることもありアウシュビッツに強い関心を持っている。コロナ禍ではあるが、その映画を何とかして観てみたいと考えている。

 そこへ今日偶々懐かしい映画をNHK・BSで放映していた。途中からだったが、つい懐かしさのあまり最後まで見終えた。名作「ローマの休日」だった。これは、ウイリアム・ホールデンがアカデミー主演男優賞を獲った「第17捕虜収容所」と並んで、新人女優のオードリー・ヘップバーンがアカデミー主演女優賞を受賞した名作である。ローマ市内を観光する度に訪れるコロッセオ、トレビの泉、スペイン広場、真実の口などの観光名所をいくつもヘップバーンと、共演者の新聞記者グレゴリー・ペッグがスクーターで案内してくれる。懐かしく思った。

 この名画を改めて鑑賞してショックを受けたのは、あまりにも記憶がおぼろげになっていて、大分記憶違いがあったことである。覚えていないシーンが随分あった。2つの映画はいずれも1953年制作作品であるが、藤沢市内の映画館でこの映画を観たのは高校生になってからだから、もう70年近くも昔のことである。

 最も衝撃を受けたのは、映画の最後にヘップバーン演じる「王女」と記者団との挨拶の交換シーンがあり、記者の友人の写真家ラドビッチが、こっそり「王女」に封筒に入れた写真を手渡した場面は、今の今まで新聞記者が「王女」に手渡したと思っていたことだった。大きな勘違いだった。思い違いのような誤解が生まれるのは、ある面で止むを得ないかも知れない。しかし、映画の最後の決定的に重要なシーンを勘違いしていたとはちょっとショックだった。ただ、これは初めて映画を観て以来ずっとそう思い続けていたことでもあり、認知症のプレ症状とはあまり思いたくない。

 久しぶりに懐かしい名画を観て、良き思い出に浸りつつも記憶の曖昧さに、少なからずショックを受けたことも事実である。

2021年8月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5202.2021年8月10日(火) 夏の甲子園・高校野球始まる。

 夏の風物詩でもある高校野球が今日から阪神甲子園で始まった。夏の甲子園と言えば、懐かしい思い出がいくらもある。昨年は新型コロナウィルスで中止となり、2年ぶりに49校が参加した開会式が例年とは異なるスタイルで行われた。

 母校・神奈川県立湘南高校は、1949年全国高校野球大会に初めて出場して、初出場初優勝の栄冠に輝いた。当時の出場校の中には今日とは異なり、私立校に比べて公立校の方が遥かに多かった。因みに母校は決勝戦まで4校と戦ったが、すべて相手校は公立校だった。それが、今年は甲子園出場校の内8割が私立校となった。商・工・農業高校を覗くと普通校は僅か4校しかない。しかも、優勝回数が多く、連続出場の多い高校が増えた。甲子園に出られる高校は、一部の高校に限られるようになったようだ。甲子園常連校、いわゆる「野球学校」が目立つようになった。強豪野球部を創り上げることが、生徒を広く集める学校経営の柱のひとつにもなったようだ。時代の流れでもあろうが、プロ野球化の影響も見えるようになった。その反動だろうか、文武両道の高校は今ではむしろ珍しくなった。

 そんな傾向にやんわりと警鐘を鳴らすかのように、今日開会式の後の始球式で珍しいプランがあった。甲子園近くの甲陽学院高校で昨年3年生として甲子園を目指しながらも予選が行われず卒業し、初志貫徹で文武両道の「武」ではなく「文」を見事に成し遂げ、現役で大学医学部に合格した2人の元高校野球部員が始球式でバッテリーを組んだ。今や甲子園に出て野球で名を上げたいばかりに、地元の高校より他府県の強豪校で活躍したいと遠隔地へ転校する高校生も見られるような時代である。

 他にアレっと思ったのは、第1試合の後半を観ていて面白いことに気づいた。米子東高を破った日大山形高校の校歌演奏で、歌い出しの箇所に♪Boys, be ambitious.♪を2度も繰り返したのである。北大からイチャモンがつくことはないと思うが、言わずと知れた北大で語ったクラーク博士の言葉ではないか。

 中学校3年生だった1953年夏には、兵庫県芦屋市内の父の知り合いのお宅でお世話になりながら、開会式から3日間ひとりで甲子園へ通い詰めてその間の全試合を観戦したことがある。今でも覚えているのは、前年優勝した優勝旗を返還した芦屋高・本屋敷錦吾主将(元立教大、阪急、阪神)、東筑高の仰木彬投手(元西鉄、近鉄、オリックス)、中下投手(浪商)・中山投手(中京商)・空谷投手(松山商)の投手3羽カラスらをじっくり間近に見たことである。その後息子たちが小・中学生になってから泊りがけで甲子園に出かけたことが何度もある。

 近年プロ野球にあまり興味が湧かなくなったのは、高校野球にそれほど魅力と関心を抱かなくなった影響もあるのではないかと思っている。表面的にはともかく、高校生らしい純朴さが年々失われていくような気がしている。それは高校生球児の所作より、周囲の大人たちが自分たちの大舞台を作り上げようとすることに原因があるような気がしている。たかが高校生の全国大会に国を挙げて大騒ぎしてまでビッグ・イベント化する必要性はないと思う。あまりちやほやさせずに、地味な高校野球大会であって欲しいものだと思う。

 今日も暑かった。東京都心部は36.8℃で初めての猛暑日となり、八王子市にいたっては38℃だったというから、つい昔を想い勤めに出かけるサラリーマンに大変だなぁと思わず同情してしまう。

2021年8月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5201.2021年8月9日(月) 「長崎原爆の日」平和祈念式典

 今日は広島原爆投下に次ぎ、長崎でも原爆投下して以来76年が経った。平成天皇(上皇)はかねがね「終戦の日」「広島原爆投下の日」「長崎原爆投下の日」「沖縄慰霊の日」を忘れてはならない4日として、毎年欠かさず黙祷を捧げておられるそうだが、今日も上皇后とともに仙洞仮御所で黙祷され、今上天皇、皇后両陛下も愛子さまとともに赤坂御所で黙祷されたという。

 田上長崎市長が読み上げた平和宣言の中には、核禁止条約への批准を求める言葉とともに、政府に対して来年1月開催予定の第1回締約国会議へのオブザーバー参加を求めた。また、先日広島の「黒い雨」と同様、長崎の同じような被爆体験者にも同等の対応を求める要請をした。菅首相も平和式典に1分遅刻して出席したが、この点については明確には応えなかった。

 そんなこともあってか、コロナ禍でのオリンピック開催、コロナの感染拡大に対する一貫性を欠く対応でとかくの批判がある菅首相に対する支持率は、今日公表された朝日新聞の世論調査に依れば、昨年9月菅政権発足後初めて30%を切り、28%となった。支持しない人は、過半数を超えて53%だった。最近首相からは自信や、落ち着き、存在感などがあまり感じられない。今年秋には、総選挙が行われるが、昨今の自民党議員の金銭がらみのスキャンダルなどを考えるとよほど体制を立て直し、しっかり地盤固めを行わないと厳しい事態に追い込まれかねない。

 さて、オリンピック閉幕から1夜明けて各国選手団が母国へ帰り始めた。彼らは東京大会にどんな印象を抱いたことだろうか。楽しかった良き想い出があったとすれば幸いである。新型コロナウィルス感染拡大の下に無観客のまま開かれた前代未聞の大会について、各国メディアの評価もまちまちだが、概ね好意的だった。

 国際オリンピック委員会(IOC)バッハ会長は、日本の開催を高く評価し菅首相、橋本組織委員会会長、及び小池都知事らが開催に尽くした功績に対して金賞を授与し、次回パリ大会のエスタンゲ組織委員会会長、及びイタルゴ・パリ市長は「大会開催のためにこれほど多くのことをやってきたホスト都市はない。順応性をもって取り組んだ東京に対して金メダルを差し上げたい」とべた褒めだった。

 ただ、今大会はアメリカでは視聴者の関心が大分低く、独占放送をしたNBCテレビの視聴者数は平均1,680万人で、前回リオ大会の2,900万人に比べて大きく落ち込んだ。これは、リオ大会で4つの金メダルを獲得し、最初から新聞紙上に女子体操女王のシモーン・バイルス選手が連日出場すると大きくPR報道し、高い視聴率が期待されていた。だが、彼女はメンタルヘルスで唐突に棄権し、最後の種目別の平均台で何とか銅メダルを獲得した。バイルス選手の突然の欠場が視聴率に大きく響いたと言われている。視聴率低下が予想される場合、NBCは次回大会以降放送権料についてどういう対応をするだろうか。

 閉会式について昨日の本ブログで気まぐれに取り上げた閉会式の最中に、パリ・エッフェル塔前広場からの生中継で押し合いへし合いの群衆について、今日の6ch「Nスタ」で井上キャスターもこの情景について、随分人が混みあっていたとコメントしていた。世界へ発信されるのだから、この点についてもう少しパリ市もソーシャル・ディスタンスを守っている他の都市への配慮が出来なかったものだろうか。これではフランスで日本の6倍以上もの感染者が出てしまうのも無理ないのではないかと思ってしまう。

2021年8月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5200.2021年8月8日(日) オリンピック東京大会無難に閉幕

 7月23日に開幕したオリンピック東京大会も今日閉会式を迎えた。数日前から南方洋上に発生した3つの台風が日本を取り巻き、今日も時々激しい雨が降った。幸い今日の競技が台風の影響を受けることはなかった。閉会式は午後8時から行われたが、日本的に変わった趣向も盛られて中々印象深いものだった。小池知事からバッハ会長の手を経てファッションの本場からやって来られたパリジェンヌのイタルゴ市長へオリンピック旗が手渡されたが、水色の留袖の小池知事の明るい色合いに比べて、ディオールの黒っぽいロングドレスを召された市長は、ややくすんで見えた。最後に次回会場のパリから送られてきた映像では、歓迎の気持ちを表そうとしたのだろうが、ソーシャル・ディスタンスにまったくお構いなく人びとが密集していたのが、若干気になった。

 今も燻っているオリンピック返上論や、中止の声がある中をとにもかくにも幕を閉じることが出来た。幸い開催が1年延期され、新型コロナウィルスの感染が拡がる中で、無観客という異例なケースだったが、大会の運営は大きなトラブルもなく終わった。ただ、懸念されていたコロナ感染者は、予想以上に増え続け、開会式当日には4,199人だった全国の感染者が、今日は14,472人だった。昨日に次ぐ過去2番目の多さである。オリンピックを警備する全国から派遣された警察官が49人も感染し、参加した選手のうち29人も感染した。菅首相は人流が減ったとコロナとオリンピックの関連を気にしていないようだが、感染者は確実に増えた。

 年間で一番厳しい猛暑の時期に行われた競技は、事前に十分な暑さ対策が指摘されていたが、初めて知る日本の夏の蒸し暑さに外国人アスリートも閉口していたようだ。その結果大会中に試合開始時間が変更されたことが、しばしばあった。屋外競技にとって最悪の暑い盛りに大会を開催し、競技自体もアメリカ国内で観やすい時間帯に行われていたことは、国際オリンピック委員会(IOC)の都合というより、テレビ放映権料を餌にしたアメリカのメディア・NBCの都合によるものであるが、選手の健康を配慮しないスケジュールが大会関係者やテレビ視聴者にとって妥当かどうか、今後慎重に検討されるべき課題である。

 開会前に心配されていた不祥事や、事故などが見られず、選手村が隔離されるような管理が難しい状況で何とか実施出来たのは、まずまずだったと言っても好い。参加したアスリートの協力、ボランティアらの奉仕などにより無事開催出来たものと思う。それに加えて日本人の細かい点に配慮する几帳面な性格や親切さが、このような結果をもたらしたものだと思う。

 日本チームとしても獲得したメダルの数は、過去最多で金27、銀14、銅17個の計58個で、金メダル獲得数は、アメリカ39、中国38に次ぐ第3位だった。

 前記の高額な放映権料のため、テレビ会社では出費が広告収入を上回り、各社とも赤字に頭を抱えているという。その放映権料は、来年開催される北京オリンピック分も包括しているため、再び北京でも赤字が予想され、各テレビ会社では2021年度下半期の経営は厳しい決算になると予想されている。

 ともかくオリンピックは、開会直前にいくつもの難問が噴き出し、それでも幸運にして有終の美とは言えないまでも大きな問題もなく終えることが出来た。まだまだコロナ禍が拡がっている。その最中に今月24日から開催されるパラリンピックが、無事に開催出来るだろうか、一抹の不安は拭えないが、大きなトラブルもなく9月5日に閉会式を迎えられるよう願っている。

2021年8月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5199.2021年8月7日(土) アメリカ駐留軍がアフガンから撤退

 ニューヨーク同時多発テロが勃発してから来月には、早や20年になる。テロ直後に「目には目を」とばかり、激高した当時のジョージ・ブッシュ大統領がアフガニスタンのタリバンの巣窟へ攻撃を仕掛けてアフガン戦争が始まった。アフガニスタンは現在多少落ち着いて来たとは言え、未だ政情は不安定である。国内各地にタリバンが網の目のように拠点を築いている。テロの前年にパキスタンとの国境カイバル峠に立ち眺めたトルハム方面にも出没しているのかもしれない。だが、アメリカがアフガニスタンへ軍隊を派遣して20年が経過し、アメリカ国民の間にも疲労気味で軍隊撤退の声が出ていた折に、バイデン大統領は今月中にすべての駐留米軍を撤収すると公表した。そして7月2日未明駐留米軍の最大の拠点だった首都カブール近郊の空軍基地から、米軍が完全に撤退した。アフガニスタン政府に撤退の時間を知らせていなかったため、アフガン軍高官の間では、まるで夜逃げではないかと皮肉られている始末である。

 翻ってアメリカのアフガニスタンにおける駐留、統治は、万事うまく行われたのかどうかは極めて疑問が残る。それはすべてアメリカのやり方で実施されていたことでも分る。確かにアルカイダ一派のテロによってニューヨーク、及びワシントンD.C.が襲撃されたことは事実であるが、その後のアメリカのアフガニスタンへの対応は自国のためのリベンジだけの報復と支配であり、アフガニスタンの国民のためには何のプラスももたらさなかった。

 アメリカの撤退理由として、アフガニスタンが安定した国情を取り戻したということが言われているが、反ってタリバンらテロ組織が力を取り戻し、軍事力においてもアフガン正規軍を凌ぐほどである。また、彼らの復権が周辺の中国のみならず、一時侵攻したロシアにも危機意識を呼び起こしている。市民レベルの視点から最も気になるのは、米軍撤退により長年に亘り米軍のために協力していながら、タリバンから国家の裏切り者、或いはアメリカのスパイと見做されているアフガン人通訳をはじめとする、米軍基地労働者らの身の安全である。この点を危惧したアメリカ政府は、希望者には特別移民ビザの許可を与えると伝えた。ところが、短期間、或いは一時的に米軍への協力者だったアフガン人には、その処遇はない。彼らは一時的とは言え、アメリカのために働いた。それにも拘らず、その恩恵を受けることが出来ず、その不満の声にアメリカも苦悩し対応を考えていた。このほどアメリカ政府はこれらのアフガン人に対して新たに難民として受け入れる方針を発表した。

 しかし、これで問題が解決したわけではない。アフガン国内には新たな問題が起きつつある。タリバンに比べて、すべての面で心許なさを感じるアフガニスタン政府が、これからアメリカの支援なしに国内の治安を維持し統治出来るだろうか。それにしても利己的にアフガン国内へ入り込み、国内の安全のためと称して政治、社会的に影響を及ぼし、自国の判断で後事を頼り甲斐のないアフガン政府に委ねて軍隊を撤収させて引き上げるという、身勝手さには微力なアフガンが哀れに思われる。これを現代流の他国への干渉・支配の見本と言ったら好いだろうか。

2021年8月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5198.2021年8月6日(金) 「原爆の日」菅首相のお粗末なスピーチ

 今日は76年前に広島市内に世界で初めて原爆が投下された「原爆の日」である。国民学校初等科1年生だったが、当時の記憶はまったくない。昨年は新型コロナウィルスの感染拡大により中止となったが、今年は広島で平和記念式典が行われた。原爆が投下された8時15分に黙祷が行われた後、松井広島市長の平和宣言に続いて菅首相の挨拶が行われた。

 ところが、この首相挨拶で、菅首相は言葉を間違えたうえに重要な箇所を読み飛ばしたとされ、物議を醸している。ある被爆者団体事務局長は、首相は不勉強、かつ不誠実で、首相としての基本的な姿勢が表れたと批判している。間違えたのは、「広島」を「ひろまし」と読み、「原爆」を「げんぱつ」と読み上げたことである。ちょっと考えられない間違いである。また、読み飛ばしたのは、「広島、長崎が繰り返されてはならない。この決意を胸に、日本は非核3原則を堅持しつつ、核兵器のない核軍縮の進め方を巡っては、各国の立場に隔たりがあります。このような状況の下で核軍縮を進めていくためには、様々な場の国々の間を橋渡ししながら、現実的な取り組みを粘り強く進めていく必要があります」の部分のようだ。

 その後の記者会見で首相は、この点について陳謝したが、被爆国の首相の発言として世界へ発信されるスピーチだけに総理大臣としての資質に疑問を感じるようなお粗末との誹りは免れない。首相は、昨年10月の国会での所信表明演説と今年1月の施政方針演説でも言い間違いを冒しているが、スピーチ原稿を読むだけなら、そんなに間違えることもないと思う。よほど他に心配ごとが頭から去らないのではないだろうか。

 しかし、単なるミスによるものか、どうかは何とも言えない。挨拶で今年1月に核兵器禁止条約が発効したにも拘わらず、被爆国として最も発信力がある日本が、同条約を批准しないことに国内外で批判がある点を考え、またアメリカの核の傘の下にいる現状を配慮して「君子危うきに近寄らず」戦法を選択したのではないかと臆測出来る。アメリカでは、日本への原爆投下は正しい判断だったとの世論が過半数を占めている。そのアメリカへの配慮もあるのだろう。それは、オリンピックの今日いずこの競技会場でも黙祷を捧げなかったことでも分かる。76年が経とうが、日本政府の原爆を投下したアメリカへの「忖度」は、消滅しない。果たして日本はいつまでアメリカへの気遣いが続けられるのだろうか。

 今日も暑い。全国の気象観測地点920か所のうち、真夏日を記録したのは823か所だったという。東京が暑い時期という理由から、開催地を北の札幌に移転して昨日行われたオリンピック陸上競技種目20㎞競歩に続いて、今日50㎞競歩が行われた。午前5時30分にスタートしたが、11時ごろのゴール地点では31℃にまで気温が上昇し、スタートした59選手中10名が途中棄権した。今日行われた女子サッカー決勝戦も午前11時キックオフの予定だったが、対戦するカナダとスウェーデンから猛暑を回避したいと要望が出され夜9時に延期された。真夏の昼間に炎天下で行うスポーツが如何に過酷であるかは組織委員会では分かっていた筈である。テニスでも時間を繰り下げられたが、こう度々の変更は、今後IOCとしても考えるべきではないかと思う。

2021年8月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5197.2021年8月5日(木) 使い難いカードと軽薄な名古屋市長

 今日も猛暑が厳しい。全国で最高気温は大阪の38.9℃だったが、東京都内でも千代田区で34.7℃、八王子市で36.3℃だった。

 新型コロナウィルスの感染は今日も拡大する一方で、東京都内では、2日続けて過去最多の5,042人にまでなった。全国では15,623人でこれまでの最多となった。世界的にも感染者数は増え続けて、ジョンズ・ホプキンズ大学の集計によると今日初めて2億人を超えた。世界人口が約78億7千万人だから約40人に1人が感染したことになる。

 さて、3日前に不本意にもVISA・CARDが利用出来なかった。どうにも納得出来なかったので、一昨日三井住友カード会社へ実情を細かく書いて説明を求める手紙を送った。すると行き違いだろうが、偶々今日同社から不正利用監視システムを担当する部署から書状が届き、電話を欲しいと書かれていたので、早速電話をしてみた。

 同社担当者の説明では、私の銀行口座から引き落とし依頼に不審な点があって停止している案件がいくつかあるので、不審な点を確認したいということだった。その怪しげな引き落としが何と10件ほどもあって、いずれも私には思い当たる節がない。すべて支払いを停めてくれるよう依頼したところだ。そのうえで、担当者が言うには、この私のカード№が誰かに知られているので、№を変更させてもらいたいということだった。カード会社からの依頼で№を変えたばかりでもあり、再び変更することに抵抗があると話したが、安全のためにそうして欲しいというので、聞き入れることにした。

 しかし、便利な筈のカードがこのように度々危うい目に遇い、その都度カード№を変える手続きを取るようでは、今後もキャッシュレスなんて危なっかしくて利用出来ない。個人が詐欺まがいに他人口座から引き落としを試みる例が多いようだが、近頃は組織が密かにハッカーとなって侵入し多くの銀行口座を荒らしまわっているとの情報がある。日ごろから現金管理には、注意をしていないといけないと悟らされた次第である。

 さて、今日も猛暑真っ盛りという気候だったが、オリンピックも益々盛り上がっている。ところが、次元の低いニュースが伝えられた。それは、先日女子ソフトボールで金メダルを獲得した、名古屋市出身の日本代表チームの後藤希友投手が、河村たかし名古屋市長へ優勝報告挨拶に参上した時のことである。市長がいきなり金メダルをかじったという話が話題になっている。後藤投手の勤務先であるトヨタ自動車からも選手への敬意や称賛が感じられず、コロナ防止上からも好ましくないと苦言が呈せられた。

 河村市長は、数年前にあいちトリエンナーレ開催で騒ぎの中心にいたり、昨年は愛知県知事リコール運動を支援したが、事務局が署名偽造事件を引き起こして事件の黒幕ではないかとの疑念を抱かれたり、何かと世間を騒がせて話題になった腰が軽く、目立ちたがりの市長である。スケート金メダリストの小平奈緒選手をはじめ、多くの人びとから軽薄で、コロナ禍の心配があると非難の声が名古屋市役所に寄せられている。他人の持ち物であるメダルを身勝手に自分の口の中へ入れるようなポーズを取れる感覚が理解出来ない。こんな人間が6大都市の行政のトップである市長を務め、顰蹙を買うような行動をしているようでは、いくら自分たちが選んだ市長だとしても名古屋市民も肩身が狭いのではないだろうか。自らトップとなる以上、もう少し常識と品格を兼ね備えて欲しいものである。

2021年8月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5196.2021年8月4日(水) コロナ感染拡大に政府が方針転換

 暑さとオリンピックが加速するに連れて、新型コロナウィルスも感染が一層拡大している。医療体制崩壊が懸念されているが、新規感染者の数は増える一方で、全国では連日新規感染者が1万人を超え、今日は過去最多の14,207人だった。東京でも過去最多の4,166人でこの1週間平均は3,478人となり、これは先週の平均に比べて178%である。関東では8日連続で千人を超えた神奈川を除く8都県が過去最多となり、8県にまん延防止重点施策が実施されることになった。

 昨日政府はコロナ患者が急増する地域で、入院を制限する方針を各自治体に対して要請した。コロナの拡大に手が負えなくなった政府が、医療体制に具体的な方針を呈示するのではなく、感染急増地域での入院を重症患者や重症化リスクの高い患者に限定することを呈示したのだ。これによって従来入院と判断された中等症と軽症の患者は、リスクが低い場合は原則自宅療養とするよう求めている。一般家庭で中等患者を看護し続けることは大変である。自宅療養している患者の容体が急変したら即座に対応できるのか。また重症と中等症の線引きをどこがどう行うのか、政府は各自治体に任せたいようだが、早や馬脚を表したようだ。政府、厚労省は医療崩壊が近づきつつある実態に直面して賢明なる次の手を打てず、ついに音を上げて自治体に事態収拾を委ねたと言っても好い。国家が全国民のことを考えない責任逃れである。流石に野党からは方針の撤回を求められたが、菅首相は、やんわりと拒絶した。

 ところで、1日付朝日朝刊によると中国でもデルタ株による感染が拡大して南京市周辺を封鎖して全住民920万人のPCR検査を行っているという。首を傾げたくなるのは、その記事の隣に、アメリカのジョンズ・ホプキンズ大学公表の「世界の新型コロナ感染者」が数字で掲載されていて、それによると南京で急速に感染者が増えた日に公表数字ではその兆候がまったく窺えず、相変わらず中国の新規感染者は1日に精々150人程度で、死者はこの1か月間ただの1人としていないということである。

 世界で毎日約75万人が感染し、約8千人が亡くなっている現実に、世界一の人口を誇り、コロナ発祥地である中国で死者が1人もいないという統計数字を、どこまで信じたら良いのだろうか。朝日には自紙記事と公表数字との整合性と事実関係を説明にしてもらわなければいけない。

 中国には、世界の衛生保健上正確な数字を世界保健機関(WHO)へ報告する責任と義務がある。その肝心な数字を政治的な思惑と駆け引きに利用して、正確性とは程遠い数字を発信するようなことがこれまでにも度々あった。間違った統計を国際機関に伝えるようでは、国家としての責任を果たしたことにはならない。中国は正確な数字を公表していると言うだろうが、中国で1か月間に1人もコロナ死者がいないなんてことを信じる者はいない。中国は数字上一向にコロナ感染者が増えない疑念のある現実を直視して、世界に対して自らの説明責任を果たすべきである。

2021年8月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5195.2021年8月3日(火) オリンピックの話題いろいろ

 今日も暑い。その最中に行われているオリンピックの陸上競技で次々と世界記録が誕生している。

 しかし、その一方で問題も多いようだ。特に、ベラルーシの女子陸上100m出場選手が帰国を拒んで亡命を望み、ポーランドが亡命を受け入れる用意があると公表した。ベラルーシは、強権的でとかく問題の多いルカシェンコ大統領が27年間も実権を握り、政治ばかりでなくスポーツやメディア行政も支配して、ベラルーシ・オリンピック委員会会長も務めている。オリンピック・チームへの高圧的な発言も選手たちに負担となっているようだ。東京大会でもいまひとつ成績が勝れないことに対して、チーム役員、選手らにメダル獲得へのプレッシャーをかけている。これに対して役員・選手の間では、賛否両論に分かれ、亡命を望んだ選手はこれまで反体制的なコメントをSNSで発信してきた。そのことに政府が同選手の帰国命令を出した。これについて選手は帰国すれば逮捕される恐れがあるとして第3国への亡命を求めたという経緯がある。

 一方、こんな珍しい話題もあった。一昨日陸上男子走り幅跳びで同記録により首位に並んだ2人の選手が最終決戦に挑まず、ともに金メダルを獲得する結果となった。本来なら1位決定戦を行う筈だが、2人が同意のうえで競技が終了となった。ルールには「当該競技者がもうこれ以上跳躍しないと決めた場合を含み、1位決定戦が実施されない場合、2人同意の上で競技が終了し第1位となる」とある。このことは寡聞にして知らなかったが、夕刊の見出しにも「『金は1人』の常識 2人で乗り越えた」とある。表彰台でも2人が中央の優勝者の壇上に立ち、国歌は、2人の母国であるカタールとイタリアの順に演奏された。ゴールド・メダリストが2人もいるなんて、何となく奇妙で受け入れがたいが、これもオリンピックのモットーである多様性と調和であろうか。

 かつて、小学校の教科書で似たような例を学んだことがあった。ベルリン・オリンピック棒高跳び決勝で、西田修平、大江季雄両選手が同記録で2位と3位になり、これを2人は同じ日本人同士だからこれ以上争うのは止めようと2人で銀メダルと銅メダルを分かち合った話が美談として伝えられたくらいである。

 その他に、当初最も不快な話題になっていたのが、SNSによる選手に対する誹謗中傷だった。体操男子個人で優勝した日本の橋本大輝選手への中国国内からの悪質な誹謗に対して、中国から謝罪コメントが寄せられたほどである。これに対して優勝を逸して2位に終わった中国の肖若騰選手が、過度な攻撃は止めて欲しいと呼びかけ、日本の水鳥監督が感謝の意を述べて場外からの攻撃を日中代表が共同で払いのけたことが爽やかな印象を与えた。

 世界のスポーツの頂点であるオリンピックには、多種多様な話題があり、観客がいなかろうと大いに盛り上がる。明日以降もまだまだ楽しめそうだ。

2021年8月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5194.2021年8月2日(月) 人間ドック受診でいろいろあった。

 人間ドック受診のため信濃町の慶應病院まで出かけが、付随的にオリンピック・メイン会場のロマン溢れる空気に触れることが出来た、と同時にドック受診後思いも寄らないトラブルにも見舞われてしまった。

 1年に1度の恒例となった人間ドックの受診日である。昨日までに慶應病院から事前のPCR検査の結果で陽性の連絡がなかったので、新型コロナウィルス患者ではないことは確認済だった。いつも通りMRI検査や十二指腸の内視鏡検査、その他いろいろな検査を受けたが、今日の内視鏡検査は少々厳しかった。以前の内視鏡検査で今日ほどきついと思ったことはなかった。手指と同じ太さのチューブを口から1.5mばかり差し込んで写真に撮るのだから、肉体的にきついことは覚悟していたが、過去には内視鏡検査で厳しい記憶がほとんどない。情けないことに幼児のように涙、鼻水、よだれを出したのは実に久しぶりのことである。内視鏡の医師から内視鏡検査の写真も見せてもらい、ほとんど心配するような問題はないとの話だった。総合的にもあまり大きな問題はないということでホッとしている。ただ、便潜血反応で血痕が交じっていると指摘され、早めに専門的に診てもらった方が良いとのお勧めがあったので、すぐに紹介、予約をしてもらい12日に消化内科で診てもらうことになった。

 病院11階の帝国ホテル・レストランでランチを楽しみながら、周辺の景色を眺めていた。ちょうど同じ高さに今オリンピック陸上競技を開催中の国立競技場の屋根が見える。改めて周囲の森が建物に溶け込んで落ち着いた素晴らしい環境の競技会場だと思った。だが、周囲の人出は、やはり無観客、及び周囲が交通整理されているネットのせいで、静かな環境に包まれている。コロナさえなければ、ここに多くの人びとが溢れてオリンピックが熱狂の中で開催されている筈だが、とてもそうは思えない素晴らしい雰囲気である。喜んで好いのか、意外と言ったら好いのか、全体の環境は滅多に見られないほど静かで、神宮の緑に調和したスタジアムに厳粛さを感じた。

 ところが、受診がすべて終わって最後に代金の支払いに際し、カード支払いでひと悶着あった。処理することは出来たが、病院や私自身の責任ではなく、不愉快な目に遭ってしまったのである。

 代金支払いの場で、先日再発行したばかりの三井住友ビザ・カードが使えなかったのである。こんなことは初めてである。そのつもりでいただけに、請求額分の現金は持ち合わせておらず、結局銀行振り込みということになってしまった。

 昨年12月ビザが私の銀行口座から、名も知らない外国名企業の請求額を引き落としされる寸前に気が付き不審に思い、三井住友カード会社へ連絡したところ心当たりのない怪しい請求だったと分りビザはその引き落としを停止した。その後ビザ・カード会社から安全のために私のカード№を変更した方が良いとのアドバイスで№を変更したわけである。それが今日のように使用出来ないとすれば、カード・ホルダーはどう対応すれば良いのか。カード会社の言うなりに従ってカードが使用出来なくなり、結局恥をかかされ、結局はカードが使用出来なくなってしまったのだ。

 今やデジタル化時代に入り、現金支払いよりカード利用のキャッシュレスが一般化しているようだ。そこには当然カード会社にとってもメリットがある。ところが、カードによる顧客へのサービスが追いつかず、彼らに迷惑と負担をかけている。この実態をカード会社は何と心得ているのだろうか。カード会社に言わなければ個人のトラブルはそのまま見過ごされてしまうだろう。これは三井住友カード会社に、はっきり事実を知らせる必要がある。それにしてもこんな初歩的なミスが大カード会社で日常茶飯事に起きるとは、怖くてカードなんか使えない。実は、ビザ・カードでトラブったのはこれが初めてではない。どうしてこういう初歩的な事故がしばしば起きるのだろうか。企業の体質としては意図的とも思えて、偽装報告をして非難を浴びている三菱電機と何ら変わらないではないか。モラル喪失であり、実に情けない。日本の旧財閥のモラルもこの程度のレベルに落ちてしまったということだ。強く反省を促したい。

2021年8月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com