5213.2021年8月21日(土) コロナ禍でも行動しない国会議員

 今日気になったことが国内外にあった。国内では、昨日リモートによる全国知事会があり、新型コロナウィルス感染拡大に歯止めがかからない危機的状況に対して、何人かの知事からこのままでは医療崩壊、国の崩壊を心配して現状の人流を止めるために、都市のロックダウンをすべきとの声が上がった。実際今日も東京では4日連続で新規感染者が5千人を超え、全国でも3日連続で2万5千人を超えて危機的状況に至っている。

 また、ネットの意見を覗いてみると80%がロックダウンに賛成で、反対は17%に過ぎなかった。ただし、そのためには現行法を改正しなければならない。これだけ切羽詰まって明日にもロックダウン実施という現状を考え、直ぐにも法改正のための手続きを始める必要がある。ところが、今国会は閉会中で法改正の作業に入れない。国会議員は宿題もしないで夏休み中である。ロックダウンの必要性が議論されるようになった以上、1日も早く法改正をして、緊急事態に備えるのが国会議員の役目ではないだろうか。昼行燈の彼らは、コロナ禍をどう思っているのか、コロナ問題を収束させようとの気持ちが感じられない。ステイホームをしていれば良いとでも思っているのだろうか。日一日とコロナの危険性が高まっているのに、彼らにはまったく危機感が感じられず、国民のために働こうという気持ちが見られない。情けないでは済まされない。これでは国会議員なんて必要ないと思わざるを得ない。

 もうひとつ国外で気になったのは、アフガニスタンのタリバン幹部が中国のテレビ局の取材で中国への接近の姿勢を見せ、「中国がアフガンの建設に協力してくれることを希望している」と期待感を表したことである。タリバンがイスラム主義の徹底化を唱えて女性の人権を尊重する発言には?が付いている。民主主義体制よりイスラム教体制をベースにした政権を目指すタリバンに対して、欧米からは強い非難が上っているが、その間隙を縫って共産党独裁の中国がアフガンににじり寄っているのは、明らかに非民主主義的タリバンをゲートウェイに、アフガンへの進出を図っているとの思惑があるからである。もともと中国としては宗教色は一切排除しようと考えている。それ故中国にはイスラム国と親交を深める気持ちは毛頭ない。況してや中国共産党がイスラム教を排除したいと考えているくらい、新疆ウィグル自治区のウィグル族の対応に難渋しているからでもある。タリバンとウィグル族が手を結んだら、厄介で中国にとってはとても無関心でいられる問題ではない。

 アフガンからのアメリカ軍全面撤退を前に、タリバンにより首都カブールを制圧され国内が混乱している中で、何をすべきか茫然自失のアフガン国民に対しては世界中から同情が寄せられている。その反面それを決意し実行したアメリカのバイデン大統領には、国際社会のみならず、アメリカ国内、特に足元の民主党内からも批判が噴出している。結果的にバイデン大統領の支持率は、就任以来最低を記録した。この騒ぎでバイデン大統領並びにアメリカが評価を下げた一方で、漁夫の利を占めようとしているのは中国ではないだろうか。

2021年8月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5212.2021年8月20日(金) 高校野球テレビ観戦して思うこと

 新型コロナウイルスの新規感染者は、今日3日連続で過去最多の26,297人だった。流石にこの猛威に、全国知事会でもロックダウンを検討すべきとの声が随分出された。政府はどうするだろうか。

 九州、西日本地方を襲った豪雨のため日程に大きな変更を強いられた甲子園の高校野球では、大会関係者が今日も空を見上げながら変わり易い天候を心配して予定通りスケジュールが実施されるのを願っている。

 試合の合間にテレビでは今年103回目を迎えた高校野球を「白球の記憶」として、終戦直後の大会を振り返っていた。終戦翌年の1946年に復活した当時の中等学校野球大会は、甲子園ではなく、西宮球場で開催された。新鮮に感じたのは、出場した当時の選手と観客が語っていたように満員のスタンドの印象的な光景だった。選手のユニフォームもそうだったが、観客も皆が皆真っ白なシャツを着ていてスタンドはまさに白一色だった。現在のカラーフルで派手なものとはまったく別物だった。

 今日断片的に試合を観ていて若干気になったことがあった。ある出場校校歌の歌詞に「靖国」とか、「大皇居(オオミカド)」という何やら国粋主義的な言葉が使われていたことだった。また、興味深いこともあった。これまでは知りながらも気にならなかったのだが、第3試合でアナウンサーが鹿児島県代表の樟南高校を「ショウナン高校」と呼んだ時、つい母校「湘南高校」を想い出したことである。他にも同じ読み方の「沼南高校」や、「淞南高校」があることは承知している。文字を見れば別の高校だとはっきり分る。だが、音声で聞くと何となく母校のように聞こえるのが不思議なところだ。ラジオで実況を聴けば、時には母校が甲子園で活躍しているように聞こえるかも知れない。生憎樟南高は負けてしまった。

 さて、アフガニスタンの実権を掌握したイスラム主義組織タリバンは、先の会見で女性の人権を尊重し、差別はしないと語った舌の根も乾かぬうちに、「イスラム法が認める範囲内」と付け加えた。その後タリバン幹部が「政治体制について民主制はまったく取られないだろう。アフガンには土台がないからだ」と悪びれずに述べたことによって、先の「イスラム法・・・」の言葉が怪しいことが分って来た。2001年以前に曲がりなりにも民主制を採り入れた政治体制が復活することはないことが明確になった。

 白旗を掲げたガニ前大統領が完全に城を明け渡し、国と国民を放り出してUAEに脱出していながら帰国すると空言を言っているのが信じがたいが、第1副大統領のサーレ氏はカイバル峠近くの北東部パンジシー州に身を潜め、暫定大統領を自認して軍閥や旧政府軍と武装闘争の準備を始めているとの情報が伝わってきた。ここは9.11テロの2日前にタリバンによって暗殺された元国防相、アフマド・マスード将軍の根拠地である。アフガン国民の人望篤かったマスード将軍の子息がサーレ氏を迎え入れたことにより、新たなテロ活動が始まる心配がある。気の毒なのは、権力者の都合に左右され、生活を脅かされる罪のない普通の国民である。アフガンの平和は遠い。

2021年8月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5211.2021年8月19日(木) コロナ拡大が止まらない。

 新型コロナウィルス感染が拡大しているが、特に昨今は日に日に新規感染者が増えて、今日も全国で過去最多の25,162人となり、21都道府県でも過去最多となった。尾身茂・コロナ感染症対策分科会長が強く警戒を呼び掛け、政府に対しても更に人流に歯止めをかける効果的な対策を実施するよう促している。明らかに人の流れを抑え込むためには、法によって拡大を抑え込むことが効果的と考えている。ズバリ!ロックダウンである。

 海外でも一旦は下火になっていた感染がまたぶり返し、ロックダウンを再度実施した国もある。しかし、菅首相は、ロックダウンをやっても効果が表れないところもあるし、日本では私権を制限するロックダウンは馴染まないとして、実施することを避けている。ところが、最近沖縄では感染者が増え、人口10万人当たりの感染者数が東京都に次いで多くなり、医療崩壊の危機に立ち至っている。脇田隆字・政府アドバイザリー・ボード座長も、個人の自粛だけでは難しく法的な整備を含めて検討が必要と述べ、私権の制限を伴う都市封鎖やロックダウンなど法的な規制の検討が必要との認識を示した。昨年は、「GO TO TRAVEL」に熱心だった首相が、ロックダウンに後ろ向きなのがどうも理解出来ない。

 一昨日コロナ対応力№1と見られているニュージーランドのアーダーン首相が、コロナ感染者が国内にたったひとり確認されたのを受け、「感染を食い止めるために厳しく早期に取り組む必要がある」として全土でロックダウン入りを宣言した。ニュージーランドでは、6月にロックダウンを解除して以来感染者はひとりもいなかった。「こういう緊急事態には国民に対して間髪を入れない可及的速やかな政治判断と対応が必要」だということを菅首相以下政治家たちは思い知るべきである。

 国内でも前記の通り今日過去最多の新規感染者が出たことから、取り敢えず感染者増加の激しい沖縄だけでもロックダウンを考えてみてはどうだろうか。このままワクチン接種が拡大することだけを待つだけではなく、首相としての積極的な判断を示すべきである。それにしても遊び呆けている政治家らは、国会を閉会したまま国民に何らのプラス材料も提供していない。それこそ数が多過ぎ、怠け過ぎる国会議員を半減して、浮いた費用をコロナ対策に回したらどうだろう。

 ところで、今夕アクション・スターの千葉真一がコロナ感染から肺炎を併発して亡くなった。私より2か月ばかり若い。ワクチン接種をやっていなかったようだ。まだまだコロナ禍が続くと考えなければいけない。嫌な世の中になってきた。

2021年8月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5210.2021年8月18日(水) 大腸内視鏡手術を受ける。

 昨日東京医療センターで手足の浮腫みの原因であるリューマチ治療で採血と尿検査をしてもらった。ヘモグロビン(HbA1c)とCRPの数値は大分良くなった。これで薬の服用をまた少し減らすことになった。その後、かかりつけの整形外科医を訪れ経過を報告した。

 そして今日は慶應病院で大腸の内視鏡手術をしてもらった。一昨年にも同じ内視鏡検査でポリープを4つ取ってもらったが、今日は前回より時間はかかりながらもひとつだけ取り除いてもらった。前回はそれほど苦痛を感じなかったが、今回は昨晩服用した内用薬を呑んだせいか、夜中に何度か小水のためトイレに行ったり、今朝8時から2㍑のモビブレップ溶解液を水と交互に飲むのが大変だった。コップ1杯飲むたびに、排せつのためトイレへ駆け込む状態だった。身体には倦怠感を覚えて約3時間をかけて何とか飲み終えたが、大したことはないと高をくくっていた割には正直楽ではなかった。内視鏡検査ではお尻からカメラを注入してもらったが、ベッドに横たわっていたのは50分ほどで、時折圧迫感を感じて楽ではなかった。来月担当医から説明があるが、取り合えず、目先のいくつか面倒な医科的治療は終えることが出来てホッとしている。

 さて、このところアフガニスタン国内情勢が激動しているが、政権を奪取したタリバンが昨日記者会見を行った。権力者が行う普通の記者会見とはまったく異なり、普通ではない物々しさだった。テーブルではライフル銃を所持した部下に取り巻かれ民族衣装を着こなしたムジャヒド幹部が、外国記者団から質問を受けていた。諸外国にとって一番関心があるのは、イスラム主義勢力のタリバンが政権を握ったら20年前以前と同じように、女性への差別感から女性の就労や、教育、ブルカ着用などについて強制的な制約を行うのではないかという懸念だった。この点についてムジャヒド幹部は、女性の人権を尊重し、差別はしないと語った。だが、気がかりなのは、その言葉の直後にそれらはイスラム法が認める範囲内に限ると述べたことである。現時点では推測するより仕方がないが、仮に女性の自由を束縛するような事実が明らかになった場合、タリバンがそれはイスラム法の範囲内と応えたら、民主主義国や、社会主義国ではどう対応するだろうか。

 カナダのトルドー首相は、タリバン政権を承認しないと公表した。他にもカナダに追随する国が出てくるだろう。厄介なことになったものだ。

 ところで、相変わらず今日も新型コロナウィルスは猛威を振るっている。今日の国内新規感染者は、23,917人で過去最多となった。自治体では、27府県が過去最多を記録した。最後の手段かも知れないが、菅首相が否定的なロックダウンについて、その是非について真剣に検討しても良いのではないだろうか。

2021年8月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5209.2021年8月17日(火) コロナや温暖化を現代科学は解決出来ないのか?

 九州、西日本地方はここ1週間ほど激しい豪雨に襲われ、多くの被害が出ている。テレビで観る限りその自然の猛威には唖然とさせられる。土砂崩れで道路は塞がれ、河川は氾濫して家屋も倒壊し、多くの人びとが避難している。九州ではこの8日間の雨量が、実に1年の雨量の5割に達したところもある。近年日本では自然災害が増えたが、これも温室効果ガス(二酸化炭素)排出による地球温暖化の影響が表れたからだろう。

 世界的にも気象変化とともに自然災害が発生している。イタリアのシチリア島では、11日に過去地上最高気温とみられる48.8℃を記録したが、ギリシャでは山火事が相次いで起きており、明らかに温暖化のせいである。近年多くなった国内の風水害も恐らく温暖化の影響を受けているに違いない。

 今月9日に公表された「国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の報告書について、グテーレス国連事務総長は、人類に対する警戒警報だと注意を喚起した。パリ協定が締結されたにも拘らず、温室ガスは一向に減らない。トランプ前大統領の同協定離脱宣言を含めて各国の身勝手な行動により温室ガス対策はまともに機能していない。その最たる原因は、世界の2大温室効果ガス排出国の中国とアメリカが、真剣に問題解決に取り組まないからである。2019年の統計によると、世界の温室効果ガス(95億2千万㌧)排出は、圧倒的にトップの中国と2位のアメリカが占めている。

 実に全世界が排出する温室効果ガスのうち、中国からは29%、アメリカからは15%が排出されている。実に2つの国でほぼ半分である。2大国と自称する中国とアメリカが、他の国々のことを顧みず地球を汚しているのだ。日本も米中に比べれば少ないとは言え、5位で全体の3%の排出量である。

 これら地球汚染排出大国の米中両国が自国の経済発展しか視野になく、年々地球を汚染し、地球上に火災を起こし、海抜の低い島国を水面下に沈めようと愚挙を重ねている。この現実が両国にとってマイナスにならない限り、いくら国際社会で警告しても見向きもされない。世界は今や節操のない経済大国が大きな顔をする世の中になってしまった。地球は益々汚れていく。このままだと数百年後にはいずれ人類は、息苦しい中をハァハァ肩で呼吸をしながら生きていくようになるだろう。その時オリンピックのような呑気なことをやっていられるだろうか。

 折も折、来る24日に開催されるパラリンピックについて、オリンピックと同様基本的に無観客開催ということが決まった。緊急事態宣言下にも拘わらず、新型コロナウィルスの勢いは今日も一向に衰えず、各方面にその影響が表れている。甲子園で開催中の全国高校野球大会出場校の内、宮崎商高の選手ら13人がコロナに感染したとして初戦を、また、1回戦を勝ち上っていた東北学院高が2回戦を前に部員に感染者が判明したことから、今日両校の出場辞退が発表された。折角憧れの甲子園まで来ていながら、不幸にしてコロナにより甲子園でプレイ出来なくなったことは、選手たちにとっては慚愧の極みであろう。

 それにしてもコロナにせよ、二酸化炭素にせよ、宇宙へ人間が旅することが出来るほど科学技術が進歩した現代社会において、未だにこれらの問題を解決出来ないのは、科学の方向性が幾分間違っているからではないかと邪推してしまう。一例を挙げれば、昨日スイスの研究チームが円周率を62兆8千億桁まで計算して世界記録を更新したと発表した。これは2020年に記録された世界記録の約3.5倍だというが、この計算に費やした時間は108日9時間である。ここまで高度な計算をする必要性と意義があるのだろうか。これならコロナ退治のためや、二酸化炭素減少のための研究の方が、よほど世に貢献することになると思うのだが・・・。

2021年8月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5208.2021年8月16日(月) アフガン政権崩壊、再びタリバン体制へ

 政治的にも社会的に不安定な状態が続いていたアフガニスタンで、ついに政権が崩壊した。イスラム系反政府武装組織タリバンが首都カブール郊外に進軍し、首都制圧を睨んでいたところへガニ大統領が昨日首都から国外へ脱出したことを受けて、何の抵抗もなく首都を制圧した。それにしてもタリバンの進出は素早かった。4月には数千人のアメリカ軍が残っていたが、その後アメリカ軍の完全撤退に向けた動きに合わせて5月には農村部を掌握し、6月から7月にかけて国境検問所を押さえて徐々に州都を制圧した。このままでは、アフガンはタリバンが近々国を支配するだろうと見られていた。アメリカは、同時多発テロ勃発は同じ国際テロ組織アルカイーダの仕業と睨み、その巣窟であるアフガン各地を空爆して、10年前には首謀者オサム・ビン・ラディンを殺害し、タリバンも都市部から追い払いアメリカ軍が20年間に亘ってアフガンに居座ることになった。だが、泥沼の戦いの中で兵士の犠牲や軍隊駐留費を無駄と考えたトランプ前大統領が、段階的撤退を進めることでタリバンと直接協議し、バイデン政権がこれを引き継いだ。

 幸いテロ事件も少しずつ減り、イスラム教徒としては女性に教育は不必要とか、女性の就労などに厳しい戒律は、世界的に非難され、タリバンとして多少歩み寄ったが、今後タリバンが政権を握るなら、イスラム世界文化が周辺諸国にも少なからず影響をもたらすだろう。

 それにしてもアメリカの利己的な政策によって、治安紊乱と無秩序を負の置き土産に中途半端なままアフガンを撤退するのは、あまりにも身勝手ではないか。

 2001年9月の9.11テロ発生とともにアメリカは軍隊を駐留し、10年後には11万余人もの兵士が駐留し、国内の治安確保と維持に当たって来たが、今年に入ってからは僅か650人の軍人しか駐留しなくなった。アメリカとしては注ぎ込んだ膨大な費用の割に、アフガン政府の後ろ盾としての得るべき効果が少なく、かつてソ連軍が侵入して一時的に勢力を伸ばしたが、あまりにも失うものが多く尻尾をまいて撤退したケースの二の舞となった。

 今後タリバンが支配するアフガン国内の政治的、社会的影響力が、どの程度国民に安心出来る生活を保障することが出来るだろうか。政治的に不安な国に介入しそうな中国が、今後どう出て来るだろうか。中国には新疆ウィグル地区のイスラム系ウィグル族に対する自由・民主化抑圧が国際的批判を浴びている折でもあり、迂闊な行動には出難い空気ではある。

 政権の交替や、国家の主導権の掌握のためには、選挙による民主的な方法が普通だが、近年は先のミヤンマー国軍による軍事クーデターのような手荒いケースもある。しかし、今回のアフガンのように反政府勢力が武力を示威しながらも、その一方で用意周到に軍閥に無血開城の話合いを仕掛けて時を稼ぎ、その間にガニ大統領が政権を放り出し夜逃げをするようなことが起きようとは、ついぞ知る由もなかった。テロの前年3月パキスタンとの国境・カイバル峠でパキスタン国境警備兵が監視し緊張する中をアフガニスタン・トルハム方面を遠望したが、あの荒涼とした環境と空気感を思うと感慨深いものがある。複雑な世界になったものだ。

2021年8月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5207.2021年8月15日(日) 信じられない特攻隊員9度の生還

 戦後76年の「終戦の日」を迎えた。しかし、本当に戦争は終わったのか、再び戦争が起きる心配はないのか、もしそうだとしたら「終戦の日」ではなく、「停戦の日」ではないかとの声を聞く。しばらく途絶えていた内閣閣僚の靖国神社への参拝も、昨日、今日の2日間あまり現実を真剣に考えない現、元閣僚が続々と参拝に出かけている。参拝者は決まって国のために尊い生命を捧げた戦没者に尊崇の念を捧げたと言うが、納められている戦没者の中にA級戦犯も含まれていることを知らないわけがない。その点をどう考えているのか。

 例年通り今日も日本武道館で天皇・皇后両陛下のご臨席の下に、菅首相、遺族らが参列して政府主催の全国戦没者追悼式が行われた。今年は新型コロナウィルスの感染拡大により緊急事態宣言下での開催となり、参列者はこれまでで最も少なく185人だった。4日ぶりに開催された甲子園の高校野球でも試合を一時中断して、選手、審判員、関係者らが1分間の黙祷を捧げた。

 テレビでも終戦に纏わる興味深い番組がいくつか放映された。そのひとつにテレビ朝日「ラストメッセージ ‘不死身の特攻兵’  佐々木友次伍長」と題する心の中に思い当たるドキュメントがあった。原本は高木俊朗著「陸軍特別攻撃隊」で、度々当時のビルマ(現ミヤンマー)を訪れていた1970年代に、戦時中読売新聞ビルマ特派員だった鈴木英次さんから友人が書いた本だが、面白いから読んでみたら好いと勧められ読了したドキュメントである。同書を読み終えた時、人間性を否定するこのような残酷なことが実際に行われていたのか、と衝撃を受けたドキュメントである。

 テレビでは極力事実に則って、主人公佐々木伍長が軍の規範に逆らって生き延びた人生模様をリアルに描き出していた。特別攻撃隊万朶隊員・佐々木伍長は、フィリピンでアメリカ軍への特攻のため何度も基地から離陸するが、その都度何らかの止む無きトラブルにより帰還する。一度特攻兵に指名されたら、御国のために一身を賭して敵を倒すとの決意で飛び立った筈だが、佐々木伍長は1度ならず、9度も引き返してきた。神兵として国からも地元でも名誉の戦死をしたと神に祭り上げられ、地元の新聞には慰霊に訪れる地元民の前で遺影を抱える両親の写真まで掲載された。だが、息子が生存している話を耳にした両親は、堪らず涙を堪えて早く戦死するよう息子に伝えたという悲劇である。陸軍としては伍長のような生き残り兵がいることは不名誉でもあり、もう帰ってくるな、早く死ねと言わんばかりのプレッシャーをかけ続けていたという。

 こういう特攻隊生き残りストーリーは実際にはほとんどなく、戦後除隊した伍長は故郷の北海道に戻ってからどんな気持ちで、周囲の人びとと接しただろうか。これも戦争が個人に与えた罪悪である。その佐々木伍長は5年前87歳でこの世を去ったが、長い間自らの戦争体験については、家族にもほとんど語らなかったそうだが、晩年になってこのドキュメントのようにテレビの取材にも応じるようになった。本心を隠して秘密を抱えたまま冥界へ旅立つのに、心残りと躊躇する気持ちがあったのではないかと推測出来る。佐々木伍長も哀れな戦争の犠牲者である。

2021年8月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5206.2021年8月14日(土) 甲子園また順延。戦時中の「幻の甲子園」

 いつもなら今頃は甲子園の高校野球で盛り上がっているころだが、生憎今年の夏は九州から本州を全域的に襲った豪雨のため、3日連続で全試合が順延される異例の事態となった。46年ぶりのことである。今日で6日目の筈だが、試合はまだ2日間しか行われていない。来週も降雨が続くと予想されているので、このまま更に延期されるようだと、その後予定されているプロ野球の日程とダブりかねない。

 さて、戦後76年、明日は「終戦の日」である。戦時中の全国中等学校野球大会(現全国高校野球大会)について新聞の切り抜きを紹介したい。太平洋戦争直前の1941(昭和16)年の夏の甲子園大会は、地方予選こそ行われたが、移動の制約や、戦時色の強まりで甲子園の本大会は中止となった。翌42年恒例の朝日新聞社主催ではなく、文部省が「国民精神の高揚」のためと唱して主催し、全国中等学校優勝野球大会が開催された。しかし、日本高等学校野球連盟(高野連)の記録には正式には記録されておらず、「幻の甲子園」と呼ばれている。以後1946年まで再開されなかった。

 その「幻の甲子園」で優勝したのが徳島商だった。決勝戦では京都代表・平安中(現龍谷大付属平安高)と対決して、延長11回四球により押し出しサヨナラ勝となった。その10年後私は平安高付属平安中に転入した。平安中のかつての同級生たちは、平安高3年生となった昭和31(1956)年、晴れて3度目の全国優勝を飾った。その7年前に神奈川県立湘南高が、初出場・初優勝を成し遂げた。そして昭和29年、私はその湘南高へ入学することになった。何かと甲子園とは縁が切れない。

 42年あの戦時下で支障なく開催され、日本本土のみならず、朝鮮、満州、台湾など旧植民地の代表校ら16校が出場した中等学校野球大会は、当時の開会式の写真を見る限り平時と変わらずスタンドは超満員だった。主催者が朝日新聞社から文部省に代わったからとは言え、ルールに則って盛大に行われた大会を正式な記録から取り除いて幻の大会にしたままでは、力を発揮して栄誉ある出場を勝ち取った学校や選手らにとっては諦めきれない悔しさと理不尽さが溜まるばかりだろう。

 当時台湾の台北工から出場した現在95歳の選手は往時を想い、「甲子園ちゅうのは夢の夢。行きたくて行きたくて。とにかく喜びました」と回顧している。兄も同校の投手で主将だったが、翌年卒業と同時に陸軍に入り沖縄に派遣され乗艦が爆撃されて命を落とした。今も存命の16校の部員らは、お互いに連絡を取り合い「幻の甲子園 球友の会」として集いを開いているという。実際に地方予選を行い甲子園で優勝決定戦まで行い、これほど麗しい話がある甲子園大会を最早「幻の甲子園」とは呼ばずに、正式な大会と認めてあげても良いのではないかと思う。

 野球好きが高じて甲子園と関係深い中学、高校に通った私には、いつまで経っても甲子園への思いは人一倍で、懐かしいところである。

2021年8月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5205.2021年8月13日(金) コロナ新規感染者が1日2万人を超えた。

 今日新型コロナウイルスの新規感染者が20,355人となり、ついに2万人の大台に乗った。東京都内の感染者は5,773人となり、過去最多記録をまたもや更新した。専門家からは非常事態と言われている。昨日感染症対策文科会の尾身会長が、東京都は今後2週間、人出を緊急事態宣言が始まる直前の50%まで減らす必要があると緊急提言をした。しかし、昨日午後3時の対前日同時刻の人出は、渋谷▲24.1%、新宿▲23.7%、銀座▲17.7%、池袋▲5.2%に留まり、とても▲50%には届かない。夜間の8時ごろ盛り場の新宿歌舞伎町で▲15.9%、渋谷センター街が▲26.2%で、これでは切望する▲50%はまだまだ遠い目標である。しかし、菅首相は今夕のぶら下がり会見で、ロックダウンについては改めて強く否定していた。

 神奈川県のコロナ感染者も増える一方で、2日県が緊急事態宣言の対象に加えられたことを受けて、ほとんどの海水浴場が閉鎖された。県内の25の海水浴場の内、藤沢市内の3つの海水浴場だけが営業されたままだった。だが、これら3つの海水浴場も16日に閉鎖されることに決まった。若いころによく鵠沼海岸で泳いだものだが、それも閉鎖され、「湘南の海」が代名詞の藤沢市としては寂しいところである。

 さて、ネットを観ていて「戦没」したオリンピック・メダリストに、慶應OBが2人もいたことを初めて知った。1936年ベルリン大会棒高跳びで西田修平選手と銀、銅メダルを分かち合った大江季雄選手については、西田選手とのエピソードが学校教科書にも紹介されるほどあまりにも有名である。大江選手は、41年フィリピン・ルソン島でアメリカ軍との戦闘中に27歳の若さで戦死した。

 今日知ったのは、32年ロスアンゼルス大会の競泳100m自由形で、金メダルを獲得した宮崎康二選手に次いで2位に入り、銀メダリストとなった慶大生河石達吾選手である。宮崎選手は19歳のゴールド・メダリストとして何かと取り上げられて知名度が高いが、河石選手はあまり知られていない。彼は終戦前に硫黄島で戦死された。享年33歳だったが、気の毒なことに出征後誕生した長男の顔を見ていない。

 ロス大会後河石の誘いもあり、宮崎と200m平泳ぎ銀メダリストの小池禮三は、慶大に進学した。因みにロス大会では、日本が競泳で獲得した5個の金メダルはアメリカと同数で、銀、銅メダルは日本より少なかった。これがアメリカ水泳界に大きなショックを与えたと言われている。それほど日本チームの敵地での活躍は目覚ましかった。或いは、この空気感が、「アメリカ、何するものぞ!」とクソ度胸に火を点け、その5年後無謀な太平洋戦争に突っ込んで行った遠因にもなったのではないだろうか。

 今日は朝から広島県に大雨特別警報が出され、九州北部から中国地方の広島県で記録的な大雨になった。午後には三次市の江の川上流が氾濫した。九州では長崎県雲仙市、熊本県天草市の降雨量が最多記録を更新し、土砂崩れなどが起きた。その他に北陸地方でも土砂災害警戒情報が発表され、各地で避難指示が発令された。当分日本列島は雨模様のようだ。東京も朝から雨が間断なく降り続いている。そういえば、今日が好い日であるわけがない。呪われる「13日・金曜日」である。

2021年8月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5204.2021年8月12日(木) コロナ感染者、連日の過去最多

 2日に慶應病院で受診した人間ドック検査の結果、若干便潜血反応が表れた。総合的に検査項目について説明してくれた医師から、便潜血の基準値としては(-)が望ましいところだが、(3+)だったので、専門の消化器内科の医師に相談するよう勧められ、今日同病院消化器内科へ相談に出かけた。消化器内科医師から一昨年にも同じ数値、症状があり、その時大腸の内視鏡検査を受けポリープを乗り除いたので、今回もそのようにした方が良いとアドバイスされ、来週改めて内視鏡検査を受けることになった。当分の間医院通いが続きそうだ。

 さて、オリンピックは終わったが、相関関係があると話題になった新型コロナウィルス感染は、その後収束へ向かうどころか、益々その勢いを増している。昨日は、新規感染者が大阪をはじめ、9府県で過去最多を記録し、全国でも過去最多の15,812人が発症した。国内の感染者数は107万1,410人となり、亡くなった人は15,348人である。そこへ今日も昨日に続き、全国の感染者は過去最多の18,890人だった。過去最多の府県は、大阪、沖縄をはじめ、20府県に上った。

 新規感染者数は、前週に比べて全国で1.33倍に増加している。今や東京を中心に全国で重症者が増え、病床数の不足から容易に入院出来ず、自宅療養者が増えたことが懸念されている。最近はインド方面で流行ったデルタ株が日本国内でも流行っているようだ。 今日開かれた東京都のモニタリング会議で、専門家から「制御不能な状態」「非常事態」「医療提供体制が機能不全」と危機感を示された。人流は減っていると菅首相は述べたが、統計を見れば、間違いなく増えている。特に、新宿、渋谷など繁華街では増えている。

 かつて菅首相は国民の4割がワクチン接種を1回終えると感染者が減少すると述べたが、すでに先月30日に国民の40.2%が1回目のワクチン接種を済ませた。ところが、現実には感染者は減少どころか、増加する一方である。デルタ株などの流行で「出口戦略」が見えなくなったが、首相は荒療治のロックダウンは日本では馴染まないと否定的に語ったが、思い切って即効性のある短期間だけでもロックダウンを実施しないとこの勢いは止まらないのではないか。街頭でのインタビューを聞いていると、それぞれに言い分があるようで、若い女性のグループは、緊急事態宣言慣れしてしまったので、気をつければ心配ないなどと無責任、無頓着なことを喋っていたが、ある中年男性は、ロックダウンどころか、戒厳令でも布かなければコロナの勢いは止まらないなどと述べていた。

 ところで猛暑にうんざりしていた数日前に台湾周辺に台風が3つも発生したと思ったら、今日は豪雨が九州、中国地方を襲い、九州は昨年に次いで何年に1度という規模の豪雨に晒されている。線状降水帯も発生し、避難する人も増えている。明日の天候は、九州地方から北海道を除く北日本まで全域に亘って降雨の予報が出ている。コロナ禍に加えて猛暑、そして豪雨にまで襲われ、今年の夏は、まさに踏んだり蹴ったりである。

2021年8月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com