4640.2020年1月26日(日) 中国、中国人の海外団体旅行を中止

 中国・武漢市で新型コロナ・ウィルスによる多数の感染者が発症したことにより、国内外への影響は予測がつかないものになってきた。先日武漢市を封鎖して市内外への立ち入りを禁止したばかりだったが、移動禁止措置は武漢市のみならず湖北省全体に拡大した。昨日春節を迎えて多くの人びとが移動を開始した途端、国として海外団体旅行を中止する措置を発表した。これは日本の観光業界にとってもショッキングである。訪日外国人の中では中国人が断然トップで、昨年日本を訪れた中国人は959万人に上る。全体の訪日外国人の3割近くを占める。今年オリンピック景気を当て込んだ日本政府観光局の訪日外国人予測は、4千万人であり、その目標達成も極めて厳しいものとなりそうだ。昨年は春節のあった2月には約72万人が日本を訪れ、今年はデパートでも中国人客を見込んで中国語を話せるスタッフを揃えて準備していたところもあるようだ。

 武漢空港が閉鎖されたせいで、アメリカは中国政府と話し合いのうえ本国からチャーター機を飛ばして武漢周辺にいる約1千人のアメリカ人をアメリカへ引き揚げさせるという。今日安倍首相も武漢市に住んでいる日本人で帰国希望者は全員帰国させたいとぶらさがり会見で語った。とにかく大変なことになっている。これから感染は更に広がるのか注視したい。

 今日大相撲初場所が千秋楽を迎えた。白鵬、鶴竜の両横綱が欠場し、豪栄道が大関陥落となって今一つ盛り上がりを欠いたが、結びの一番で11勝3敗の大関貴景勝を西前頭17枚目、つまり幕尻の徳勝龍が破り初優勝を飾るユニークな場所ともなった。先場所は十両力士だった33歳の徳勝龍は、初優勝を飾った関取としては史上3番目の高齢力士だった。奈良県出身の力士が優勝を飾ったのも98年ぶりという意外な話題に富んだ本場所となった。

 さて、夕方になってITコンサルタントの小糸さんが来宅され、具合の悪くなったPCを診てもらった。一番気にしていたのは、タイプしていて文字が飛んだり、センテンスが突然消えてしまうことで、現在執筆中の文章が自分で書いたものでありながら、意味不明となってしまうことがある。

 小糸さんの見方では、PC内のファンが不具合を生じているうえに、外へ雑音も流れ出て上記の支障も出ているので、ファンを取り換える必要があるとのことで新しいファンを手当てしてもらうことにした。後はホームページ上の表記について修正方を教えてもらったところである。いつもすぐ対応してくれて安心出来る。

2020年1月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4639.2020年1月25日(土) 益々加速する出版不況

 出版不況が言われて久しいが、昨日出版科学研究所が発表したところによると2019年の出版市場としてはプラス成長だった。半信半疑でよく記事を読んでみると電子出版が前年度に比較して0.2%の微増だった。どうも確信が持てないので、更に読んでいくと電子出版の約8割を占めるコミックが29.8%も増えたのが、全体を押し上げたという。それでいて紙の出版物は、対前年4.3%も減ったという。残念なことだが、書籍の出版が近年減少傾向にあることはよく知られている。出版関係では、旬間業界誌の「出版ニュース」を発行していた出版ニュース社が廃業すると同社社長から連絡があった。5年前拙著「南太平洋の剛腕投手」について小中陽太郎氏が同誌に2頁に亘って書評を書いていただいた。書籍の発行は今ではじり貧状態で、確実に減少に向かっている。

 出版科学研究所の報告では、昨年になって出版業界が盛り返してきたような印象を受けたが、結局のところ何の変わり映えもなかった。コミックの電子版の伸びにより出版市況が蘇ったような発表だが、もっと混乱しないすっきりした発表方法を考えてもらいたい。大体コミックなんて読んだところで読書とは言えないのではないだろうか。

 読書と言えば、3日前の朝日「時代の栞」という1/2頁を上回る読書欄に元陸軍報道班員だった高木俊朗著「陸軍特別攻撃隊」が紹介された。澤地久枝さんが戦争を知らない若い人が考えるきっかけになればと勧めているが、偶然私も読売新聞の従軍記者だった鈴木英治さんから、一緒にビルマへ行った時に鈴木さんがよく知る高木さんのこの本を勧められ一気に読んだことがある。読後に随分身につまされた書だった。特に北海道出身の佐々木友次陸軍伍長が陸軍特攻隊員としてフィリピンから9度も出撃しながら、目的を果たせず、その都度生還して部隊に居ずらくなったことである。今度こそ死んでこいと命を受けたが、またもや帰還して故郷の両親も近所の手前今度こそ名誉の戦死をして英雄になって欲しいと頼まれたという一節には残酷だとつくづく思った。ある意味では中々の反戦小説と言えるかも知れない。

2020年1月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4638.2020年1月24日(金) ミヤンマーに対する国際世論の捏造

 先日ミヤンマーのアウンサンスーチー国家顧問が、国際司法裁判所(ICJ)の国際裁判に出席し、ミヤンマーの立場を説明した。ところが、ロヒンギャ・ジェノサイド(集団殺害)について、昨日ICJは、ミヤンマー政府がロヒンギャのジェノサイドにつながる迫害行為を防ぐ措置を取るよう緊急的な命令を下した。そしてグテーレス国連総長までがそれを追認した。今回の結論は、イスラム協力機構を代表してガンビアが、ロヒンギャ迫害はミヤンマー政府によるジェノサイドとして提訴した裁判に基づくものである。ガンビアはどこまでこのような悲劇が起きたか真相を知っていたのか、あまりにも加害者と被害者が受けた心の傷を知らない。また、どこまでこのロヒンギャ難民の真実と実態を調査したのか分からない。

 もともと当時のビルマ(現ミヤンマー)を植民地として支配していた宗主国イギリスが、戦前旧インド領にいたロヒンギャ民族をビルマ領アラカン州(現ミヤンマー・ラカイン州)の山中へ強制的に移住させたことが問題の発端である。そのイギリスに何らの責任と救済のための対策を要求することなく、国連を始め国際司法裁判所まで植民地支配で甘い汁を吸ったイギリスの責任も問うことなく、貧しいミヤンマーに責任を被せるのは紳士の国イギリスにとって恥ずべきことである。

 この原因を深く調査することなくそのまま放置してイギリスの責任を問わないのはおかしい。だが、それを世界のメディアが追及せず加担しているのは、メディアの責任放棄であるし、ジャーナリストとしての責務を果たしていない。メディアの鼎の軽重が問われている。

 私はこれまでミヤンマーを何度も訪れ、そのラカイン州をも訪れ現地の実態についてもミヤンマー人から話を聞いたことがある。イギリスが戦前から戦後に至っても支配国を痛めつけていることを承知している。それにしても国連以下多くの国がイギリスに忖度している。彼らがミヤンマーを悪者扱いしているのは、あまりにも公平感を欠くのではないかと考えている。

 戦時中イギリスの占領下において散々痛めつけられ、今また彼らが冒したロヒンギャ強制移住の責任を植民地下にあったミヤンマーが、その責任を取らされることは許しがたいことで絶対あってはならないことである。

 政治家はそれぞれ利得勘定で交渉しつつ動いているのは許せないことであるが、何となく分かる。しかし、メディアというか、ジャーナリストこそは公平に真実と正義を伝えるべきではないか。それが行動をせず、イギリスの悪事に知らん顔して見逃しているのは一体どういうことだろうか。ジャーナリストとして責任放棄である。

 実は、今年上梓しようと現在ドキュメント「八十爺の言いたい放題」(仮題)を執筆中であるが、このイギリスの狡猾さとメディアが真実を追求しない正義感の欠如について批判的に取り上げている。世界には、正義とか、民主的という言葉がもはや機能しなくなってしまった。実に悲しいことである。

2020年1月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4637.2020年1月23日(木) 新型コロナウィルスが中国で猛威

「背水の陣」の言葉を生んだ赤壁の古戦場で知られる中国の武漢でウィルス感染者が出て、新型コロナウィルスが猛威を振るい始めた。すでに17人が死亡した。先日武漢から帰った日本に居住している中国人が感染したと言われたが、今日武漢市に住む日本人が発症したと発表された。

 今回の感染騒ぎに対して、当初中国当局の反応は鈍かった。実際より少なめに報告しているとして、海外、特にイギリスのインペリアル・カレッジ・ロンドン研究所(ICL)では中国が発表した数字より多くの発症者数を公表した。中国は、今日現在で570人の発症者がいるとしているが、ICLでは18日までの推計で約4千人と発表している。自国の衛生状態が良くないと非難される国辱的評判を恐れたのか、中国政府は実態を明らかにしていない。これが海外から一層厳しい眼差しで見られることになる。

  今日武漢市は、市外へ出ることと市内へ入ることを禁じる「移動禁止」を発表した。これにより国内交通の要衝の地でもある武漢市は、鉄道、道路、フェリー、地下鉄網などが封鎖され孤立することになった。武漢空港も閉鎖され、日本との直行便も運休となった。

 偶々中国は明後25日から30日まで恒例の「春節」に入り、通常だと国内で30億人が移動する。この旅行シーズンに市外へ一歩も出られなくなった武漢市民こそ好い面の皮である。武漢市の衛生対策と対応に抜かりがあったと考えざるを得ない。まだ感染は拡大傾向にあり当分終息の様子は見えない。市当局もこれほど国際的に知られてしまった以上感染者の新たな発生を抑え、現在の感染者の回復へ向けた努力が欠かせない。

 中国の肺炎感染には、好ましからざる前科がある。2003年に大流行したSARSで、当時世界の主要都市で拡散するまでひた隠しにしたとして世界中から非難された。その時SARS感染は30カ国近くに広がり、774人が死亡した。今回遅まきながら習近平・国家主席も情報隠しや、中国のデータ、発表のタイミングが疑問視されていることに強い懸念と決意を表明したが、情報開示にはいつも後ろ向きの中国らしい。

 安倍首相も今日の衆議院党首討論で日本政府も中国の「感染症危険情報」を出して、最も低い警戒「レベル1」を出したと語った。更に、武漢市に限っては「レベル2」へ引き上げ、不要不急の渡航を止めるよう求めるとも話した。

 世界保健機構(WHO)は、中国からの情報が少なく現時点では対策が打ち出せないでいる。今夜改めて会合を持ちWHOとしての考えと方針を打ち出すという。中国政府の初期作動が遅れたことが事態を拡大させたと言えよう。

2020年1月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4636.2020年1月22日(水) トランプ大統領、弾劾裁判始まる。

 昨日からスイスのダボスで「ダボス会議」(世界経済フォーラム)年次総会が開かれている。2年ぶりに出席したアメリカのトランプ大統領は、自国礼賛のアメリカ・ファースト演説を行った。アメリカが世界で最大の経済大国で、最強の軍事大国であると誇らしげに語り、直接アメリカに利益はなくとも世界平和のために活動していたと相も変らぬ「アメリカ第一」を強調した。また、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんも会議に招かれ、地球温暖化について世界の政治家へ一日も早く二酸化炭素(CO2)排出削減へ具体的な行動を起こすようスピーチした。トランプ大統領にとっては17歳の小娘が自分を批判しているのが癪に障るのか、大人げもなくグレタさんにツィッターで皮肉を言っている。昨日は、グレタさんのスピーチを聞かずに会場を去ってしまった。

 トランプ大統領は、同盟国に対しても従来の同盟国外交とは異なり、アメリカがすべての面で損失を被っているとばかりに同盟国に対して国防費負担を要求している。韓国に対して5倍の米軍駐留費増額を求め、日本にも米国産軍需物資の購入を要求し、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の国防費の負担も不公平だと話している。特にドイツには国防費が国内総生産(GDP)比の2%を要求している。

 加えて経済面で「何十年もの間、我々は自国の産業を犠牲にして外国の産業を豊かにしてきた。自国の軍隊の悲しむべき疲弊を許しておきながら他国の軍隊を援助し、他国の国境を防衛してきた。しかし、これはもはや過去の出来事だ。これからはアメリカ・ファーストとなる」と押し付けがましく語っている。

 アメリカ経済が昨今好調を維持しているのも、自らの経済政策が正しいからだと自身たっぷりに語っているが、来る11月に行われる大統領選挙を視野に入れていることは明確である。

 このわからずやで我が儘のトランプ大統領も、アメリカ国内で必ずしも順風満帆と言うわけには行かないようだ。

 昨日から上院で「権力の乱用」と「議会の妨害」による大統領弾劾裁判が始まった。昨年トランプ氏が今年の大統領選でライバルになる可能性のあるバイデン前副大統領にダメージを与えようと、バイデン氏と息子に関する疑惑の調査をするようウクライナのゼレンスキー大統領に要求し、ウクライナへの軍事支援を凍結すると圧力をかけたというものである。陪審員となる上院議員は、与党共和党が53名で、野党民主党は47名だけに、トランプ大統領が弾劾される可能性は高くないと言われている。

 更に今ではトランプ氏のやることは何でもかんでも選挙対策であるが、最近意外な不安材料が出てきた。岩盤支持者にキリスト教福音派がいるが、彼らに疑問を抱かせる言動をするトランプ氏を必ずしも支持できないとする人々が現れてきた。

 自信たっぷりのトランプ氏だが、強引さと国内を分断する行動がそろそろ嫌われて来ている。このままトランプ大統領が下り坂へ向かうことを祈っている。

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4635.2020年1月21日(火) 社会主義国家ではないロシアと中国

 昨日は大寒だったにも拘わらず、それほど寒くもなかった。今日の方がむしろ寒いくらいだった。

 さて、今取り掛かっているドキュメント作品で、社会主義国の国々を旅した経験から率直に社会主義国家を自称する国々、ロシアと中国について批判的に取り上げている。それらの国を歩いていて、これが社会主義の目指す万民平等や、自由、民主主義、福祉国家という言葉が感じ取れる国は、キューバくらいしか思いつかない。

 ロシアと中国は、社会主義国というより帝国主義国と呼んだ方がぴんと来るくらいである。そのような時にロシアのプーチン大統領が奇妙な動きをした。憲法改正案を議会に提出したが、その改正案では大統領の権限を大幅に縮小するものだった。しかし、したたかなパフォーマーであるプーチン大統領だけにすんなりとは受け取れない。2012年に大統領に復帰したプーチン大統領は、任期を4年から6年に延ばし、現在3期目で24年まで大統領の職に就いた後に、従来2期しか大統領の座に就けなかったのを3期まで可能にして、更にその後も在位して永久大統領として君臨すると見られていた。しかし、最近になって大統領は2期12年までとして24年には大統領の座を去ると言明した。

 問題は、一筋縄では行かないプーチン氏である。早くも国際政治の場で臆測が飛び交っている。陰で糸を引く立場になることは間違いない。プーチン氏が憲法の規定により大統領を辞めなければならなくなった2008年には、自身が一旦首相に降りて、つなぎの4年間懐刀だったドミトリー・メドベージェフ首相を大統領に就任させた。そのメドベージェフ首相を今回辞任させて、新首相にはミハイル・ミシュスチン氏(前連邦税務局長官)を任命した。プーチン氏の腹のうちがどこにあるのか分かり難い。

 自由と民主制がないロシアでは、1人の強力な権力者なら思いのままに振舞うことが可能となった。こんな国を社会主義国家と呼ぶことが出来るだろうか。

 同じ社会主義国家と自他ともに称している中国も同じである。共産党による1党独裁により毛沢東から今日の習近平主席まで独裁者として権力を揮っている。民主選挙を行わず、共産党の意のままに国を統治している。

 おかしな社会主義国があるものだ。

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4634.2020年1月20日(月) ハリー王子王室離脱と通常国会開会

 今月8日突然イギリス王室から離れると、一方的に発表して話題になっていたハリー王子、メーガン妃夫妻の王室離脱が現実となった。伝統あるイギリス王室内部の離脱問題だけに、イギリス国民のみならず世界の王室からも注目されていたが、一昨日イギリス王室は夫妻が今春から公務を担わず、「殿下」「妃殿下」の称号を返上することをエリザベス女王らと合意したとの声明を出した。今後は慈善団体などの後援などの私的な活動を続けていくことになる。夫妻は今後財政的に自立してカナダとイギリスで生活する。

 はっきりした離脱の理由は不明だが、比較的自由な行動をしがちな夫妻に対してメディアからの風当たりが強かったことが大きかったようで、加えてメーガン妃の出自がアフリカ系であること、離婚歴がある年上女性だったことから王室の人間には相応しくないとの話が付いて回ったことである。ハリー王子も幼いころに母親のダイアナ妃を喪いながらも、少年時代は元気で明るく成長した。だが、成人してからもしばしば脱線した行動で物議を醸すことがあり、その都度話題を提供して格式を尊ぶ王室では異色の王子だった。これから2人で世間の目に晒されながら生活していくのは、大変だろうと想像する。

 さて、国内では今日から「疑惑」に溢れた通常国会が開会され、6月17日までの150日間に亘って開会される。与党自民党と公明党にとっては、少々頭の痛い問題を抱えている。「桜を見る会」の公文書不正取り扱い騒動が一向に収まる気配がなく、更に2人の閣僚辞職、IR問題に絡む現職国会議員逮捕に発展した贈収賄事件、等々が改めて脚光を浴びるわけである。安倍首相は1日も早い幕引きをしたいと考えている。だが、「桜問題」は怪しげな疑念を抱えたまま引き続き問題を引きずっている。先般参加者名簿を隠蔽した事実が明かされ、内閣府歴代担当課長6人が処分されたばかりであるが、安倍首相は自らの地元支援者を国費で招待する背任行為が明らかになっても相変わらず首相自身には反省の色がない。2人の辞任した元閣僚も明確に説明責任を果たしていない。

 これだけ問題が発生していながら、安倍首相は施政方針演説でオリンピック・パラリンピックと憲法改定には力を入れて説明していたが、これらの自らに不利な問題については一切触れなかった。この「疑惑」通常国会も当てにできないし、混乱するに違いない。。

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4633.2020年1月19日(日) 日米安保条約、60年前の今日調印

 我々が学生だった1960年、日米安保条約が改定された。その新安保条約が調印されたのが、その年の今日、1月19日だった。当時の岸信介首相が藤山愛一郎外相とともに首都ワシントンを訪れ、アイゼンハウアー大統領との間で条約に調印した。

 その当時盛り上がっていた安保反対闘争に参加していた我々にとっては、何が目出度いのか分からないが、今日外務省公館で安保条約調印60年を祝う式典が行われ、岸首相の孫である安倍晋三首相と、アイゼンハウアー大統領の孫娘のメアリー・アイゼンハウアーさんがともにスピーチをしてお互いの祖父を褒め称えていた。近年になって新安保条約は、アメリカにとって片務的な日本防衛の義務を課されたと言われ、一方的にアメリカに不利な条約とトランプ大統領は主張し続けている。よく中身を調べてみると日米地位協定を始め、日本にとって不利な協定が満ち溢れておりアメリカにとって不利であるとはとても思えない。同盟などと言えるものではないくらいである。それにも拘わらず、アメリカは日本に米軍基地負担経費などの増額を求めている。

 「アメリカ第1主義」を掲げるトランプ大統領の登場がアメリカ自体の近視眼的な判断を生み、むしろ安全保障上のリスクとなっているとの記事が今朝の新聞に載っていた。アメリカは世界各地へ自ら正義面して進出し、基地を設営し軍隊を派遣し、いざ財政的に苦しくなってくるや、日本への駐留経費負担増ばかりでなく韓国にも現状の負担額を5倍に増やすよう要求して話は平行線を辿っている。その他にも日本はアメリカから多額の軍需物資を買わされている。そんなに安保条約が気に入らないなら、さっさと条約を解消した方が日本にとってはメリットがある。

 このアメリカのがめつい要求に対して安倍政権は、黙って従っているだけである。日本の首相は、アメリカの代弁者とも言える。

 中国、北朝鮮が危険であると言いながら中国の太平洋への軍事進出を警戒しているアメリカは、東アジア方面での軍事力を緩めるわけにはいかない。しかし、軍事費はそろそろ限界である。そこで軍事費支出が可能と見られた日本と韓国に請求書が回ってきたのだ。

 その中国が海のシルクロード「一帯一路」の一環として、ミヤンマーへ手を伸ばしてきた。習近平・国家主席が一昨日からミヤンマーを訪問している。一帯一路により経済的な落とし穴への警戒心を隠さないが、両国ともに人権問題として世界中から非難を浴びているミヤンマーのロヒンギャ難民問題と中国のウィグル・チベットなど少数民族への人権問題に傷をなめ合うような協調を行うことが、国際的な非難を浴びることは明らかである。

 ミヤンマーがロヒンギャ難民はイギリスによってもたらされたことをアピールし、中国の少数民族弾圧と同次元に捉えられないよう注意すべきである。また、インフラ整備の支援に中国政府から多額の借金を負わないよう留意すべきである。さもないとスリランカの港のように折角建設してもその借金のかたに港を99年も中国に使用権を与え兼ねないのである。国際問題はつくづく難しいと思う。

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4632.2020年1月18日(土) 今日から最後の大学入試センター試験

 今年の冬は気温がそれほど下がらず、都内では初雪も、初氷もなかったが、今日は天気予報通り猛烈に寒く、昼頃から初雪が降ってきた。服用している薬がなくなったので、いつも通り整形外科へ出かけたところこの寒さの中を大勢の患者が来院していた。手押し車で来るおばあさんもいたが、大変だなぁと思う。

 大変と言えば、今日は第31回大学入試センター試験が全国で始まった。いつもこのセンター試験の日は天候に恵まれないような気がする。テレビによると、1月の平均降雪日数は9日だそうだが、これまでの大学入試センター試験実施日の降雪日数は31回中22日だそうである。道理で試験会場となる各大学が除雪に備えているのも理解出来る。だが、このセンター試験も今年が最後になる。来年からは大学入学共通テストが始まる。我々はこのような試験は受けなかったので、試験を受けることが良かったかどうかは分からないが、2年間も浪人生活を送った経験から受験生の気持ちはよく分かる。

 今日から本格的に税申告の青色申告書類の作成を始めた。これまで毎年ひとり手作業で申告書を作成して、昨年何とかパソコンで申告書類を作成しようと1日だけITコンサルタントに相談してスタートしかかったが、これを覚えるのも面倒になりギブアップしてしまった。元の木阿弥である。しかし、申請書自体は作成しないわけにいかず、心機一転今日再スタートした次第である。何とか2月上旬には仕上げたいと思っている。

2020年1月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4631.2020年1月17日(金) 阪神・淡路大震災から早や四半世紀

 6434人が亡くなった阪神・淡路大震災から今日で25年目になる。早いもので四半世紀が経つ。近年地球温暖化のせいもあり、風水害が多くなったが、地震や地震に伴う火災も多くなった。最近とかく話題になるのは、首都直下地震である。今の東京都心を大地震が襲ったら多くの犠牲者を生むことは確実である。30年以内に首都直下地震が起きる可能性は70%もあるという。1855年に安政の大地震が起きてからかなり時間が経過したので、そろそろ首都直下地震が襲って来ることを警戒しないといけないとしきりにアナウンスしている。我が家の辺りは、住宅地帯であるが、それほど家屋が密集しているわけでもない。それでも真夜中にぐらッと来たら逃げようがないだろう。そろそろ緊急脱出を真剣に考えないといけないとは思っている。

 さて、JAPAN NOW観光情報協会の月例のセミナーに出席した。8月に出版された「新世代の観光立国」の共著者のひとり、松陰大学教授・澤田利彦氏がインバウンド業界の盛況ぶりについて話され、今日本が成すべきことを個性的に述べられた。昨年11月には私も担当した「観光のあゆみ」について講師を務めた。

 澤田氏は、近年の訪日外国人数の傾向について今日観光庁から発表された数値を基にして話された。東日本大震災が発生した2011年は、対前年-27.8%の621万人と大きく落ち込んだが、その後年々盛り返し18年には対前年+8.7%の3119万人となった。しかし、19年には+2.2%の3188万人だった。19年は日韓関係の悪化により7月から急速に韓国人の訪日客が落ち込み、これが最終的に目標に届かない数値となった。当面韓国からの旅行客が増える見込みがなく、政府が目標としていた今年度の目標数4千万人は、オリンピック・パラリンピック開催という好条件があるにせよ難しくなった。

 観光という観点から考えてやや学術的ではあるが、少し明るいニュースがあった。千葉県の地層が地質学上「チバニアン」と命名されることが国際地質科学連合で承認された。約77万年前に北極と南極の位置が逆転したが、地層にその痕跡があった。これからは国際的にも「チバニアン」という名称が掲載される。その「チバニアン」は千葉県市原市内にある。実は、高校2年時に幕張小学校のクラスメートらと訪れた養老渓谷である。映像で観る限り確かにあの渓谷の岩面である。地球46億年の歴史のうえで、5億年昔の古生代のカンブリア紀はウェールズ地方の地名、2億年前の中生代のジュラ紀はスイス・フランス国境、そして千葉県の新生代チバニアン紀が教科書にも掲載される。地質学で新正代に「チバニアン」と身近な名がつけられたことと、「チバニアン」の地層を訪れたことが何となく誇らしく「ヤッター!」と叫びたい高揚感がある。

2020年1月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com