4636.2020年1月21日(火) 社会主義国家ではないロシアと中国

 昨日は大寒だったにも拘わらず、それほど寒くもなかった。今日の方がむしろ寒いくらいだった。

 さて、今取り掛かっているドキュメント作品で、社会主義国の国々を旅した経験から率直に社会主義国家を自称する国々、ロシアと中国について批判的に取り上げている。それらの国を歩いていて、これが社会主義の目指す万民平等や、自由、民主主義、福祉国家という言葉が感じ取れる国は、キューバくらいしか思いつかない。

 ロシアと中国は、社会主義国というより帝国主義国と呼んだ方がぴんと来るくらいである。そのような時にロシアのプーチン大統領が奇妙な動きをした。憲法改正案を議会に提出したが、その改正案では大統領の権限を大幅に縮小するものだった。しかし、したたかなパフォーマーであるプーチン大統領だけにすんなりとは受け取れない。2012年に大統領に復帰したプーチン大統領は、任期を4年から6年に延ばし、現在3期目で24年まで大統領の職に就いた後に、従来2期しか大統領の座に就けなかったのを3期まで可能にして、更にその後も在位して永久大統領として君臨すると見られていた。しかし、最近になって大統領は2期12年までとして24年には大統領の座を去ると言明した。

 問題は、一筋縄では行かないプーチン氏である。早くも国際政治の場で臆測が飛び交っている。陰で糸を引く立場になることは間違いない。プーチン氏が憲法の規定により大統領を辞めなければならなくなった2008年には、自身が一旦首相に降りて、つなぎの4年間懐刀だったドミトリー・メドベージェフ首相を大統領に就任させた。そのメドベージェフ首相を今回辞任させて、新首相にはミハイル・ミシュスチン氏(前連邦税務局長官)を任命した。プーチン氏の腹のうちがどこにあるのか分かり難い。

 自由と民主制がないロシアでは、1人の強力な権力者なら思いのままに振舞うことが可能となった。こんな国を社会主義国家と呼ぶことが出来るだろうか。

 同じ社会主義国家と自他ともに称している中国も同じである。共産党による1党独裁により毛沢東から今日の習近平主席まで独裁者として権力を揮っている。民主選挙を行わず、共産党の意のままに国を統治している。

 おかしな社会主義国があるものだ。

2020年1月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com