6072.2023年12月28日(木) 国会議員に定年制と世襲議員の制約を

 昨日ベオグラードに住む友人の山崎ブケリッチ洋氏から、10月に送った「文藝春秋」11月号が漸く届いたとの連絡があった。何と郵送から2か月半も経ってやっと彼の手元に届いたというから今どき考えられないスローペースである。同誌に母校・慶應義塾の特集記事が掲載されたので、目を通してもらいたいと航空便で10月17日に送ったのだが、中々受け取ったとの連絡がなかった。そこで2週間後にメールで尋ねてみた。だが、まだ届いていなかった。彼も気になってその後地元の郵便局へ問い合わせたが、色よい返事はなく、郵便局からももう少し待つようにと言われたそうだ。その後大分時間が経ってから別人からの郵便物を受け取ったということから、雑誌もいずれ届くのではないかと仄かに期待して連絡を待っていた。

 彼の話によると今ゼルビアでは、長期政権のセルビア進歩党のブチッチ大統領が権力支配を強化していることもあり、反政府抗議デモにより国内はかなり荒れた状態のようである。そのせいもあるのか、郵便事業関係者も待遇改善を求めてデモをしたり、人出不足により配達業務が滞ったりするようで、友人も半ば匙を投げていたほどである。それはともかく送った雑誌が届いたことにホットしている。

 海外との連絡は、メールでやり取り出来るなら良いが、郵便物による交流は難しい点もある。今年に入ってニューヨークに40年以上も居住し、半世紀以上も付き合っていたミヤンマー人から、娘が住んでいるロサンゼルスへ引っ越したと手紙で知らせて来たので、すぐ転居先へ手紙を送ったところ、10日ほどして宛先に該当者がいないと手紙が戻ってきてしまった。何が原因か不明だが、調べようがないので、知人との長い交友関係を諦めざるを得ないかと残念、かつ不本意に思っているところである。

 さて、最近自民党安倍派のキックバックが問題になり、有力者が党要職を辞任することが大きなニュースになっている。他にも疑わしい議員がいて、東京地検特捜部が捜査に当たっている。中には安倍派から4千万円を超えるキックバックを受領したが、収入を収支報告書に記入しない悪質な池田佳隆衆院議員について、昨日議員会館内の同議員事務所、及び議員宿舎、名古屋市内の地元事務所などを特捜部が捜索した。ところが、肝心の池田議員が雲隠れして人前に姿を現さない。地元の親しい市議らも所在を知らず怒っているが、今月初めから国会閉会までずっと欠席し、誰もどこにいるのかまったく分からないという。会期中の国会出席は、国民から選ばれた国会議員として最低限の責務である。こういう大事な場を安易にトンズラするような人物が国会議員を務めていること自体問題である。更に江東区長選をめぐる買収容疑で、柿沢未途・前法務副大臣が今日逮捕された。

 一方で、国会議員の疑惑の捜査に当たっている東京地検特捜部に対して、政治家への事情聴取とは別に、昨日不名誉な判決が下った。横浜市の化学機械メーカー社長ら3人が、中国への不正輸出の疑いで逮捕されたが、その後無実が明らかになりえん罪事件として、東京地裁が検察と警視庁の捜査は違法だったとして、国と都に対して1億6,200万円の賠償を命じた。

 長年に亘る自民一強政治の下で、政治家、特に自民党議員の間には国会議員としての心構えに欠け、すべてを甘く見る議員が多く見られるようになった。そのうえ世間と国民を軽視して、私利私欲に走る政治家が目につくようになった。長年ぬるま湯に浸かった安穏な議員生活に埋没してしまったのだ。このためには、悪弊である党内の長老支配を止めさせる意味でも、国会議員に定年制を設け、また周囲の先代以来の長年の支持者らの支援により当選できる世襲議員にも、ある程度制約を付すことを検討すべき時に来ているのではないだろうか。メディアもこの問題をもっと取り上げて欲しいと思う。

2023年12月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6071.2023年12月27日(水) ラグビー花園大会出場のローマ字名高校

 今日から大阪花園ラグビー場で第103回全国高校ラグビー大会が始まった。全国から51校が参加して、来年1月7日に行われる決勝戦まで、1日置きに熱戦が展開される。51校の出場校を見ていて面白いなと思ったことがある。出場校の顔ぶれも各地の強豪校と呼ばれる高校が出場する。近年出場校がやや固定化してきて、念願かなった初出場校は僅か4校しかない。中でも珍しいのは、福井県代表校の若狭東と敦賀工の合同チームである。これは初めてのことである。残念ながら今日1回戦で、東京代表の目黒学院に62―7で敗れてしまった。その一方で、毎年のように連続出場する名の知れた高校も多くなった。42大会連続出場の佐賀工、33大会連続の石見智翠館、29大会連続の流通経済大柏、などである。

 高校でラグビー部活動に熱中していた当時、慶應高校が優勝したように神奈川県は全国的にレベルが高く、その後相模台工高が1980年代に入って強豪校として実力を発揮し、2度の優勝と2度の準優勝をして、その名を全国に知らしめた。その後2000年ごろから桐蔭学園が進出して両校同時優勝、及び連覇を含む3度の優勝、5回の準優勝、そして今春の選抜大会でも輝ける優勝校となった。

 この花園大会で今なお最も印象に残っているのは、1988年1月7日第68回大会決勝戦当日のことだった。その朝6時33分、昭和天皇が崩御されたのである。大会関係者もその日予定の決勝戦をスケジュール通り行うべきか、或いは延期すべきか、相当悩んだようだが、最終的に出した結論は、決勝戦を行わず、決勝に勝ち残った2校、茨城県代表校・茗渓学園と大阪府代表校・大阪工大高の両校を優勝校と決定した。

 この日を境に昭和から平成に移った。6月には中国では北京の天安門広場で暴動が発生し、当局が武力でデモ隊を鎮圧した。11月には、冷戦の象徴だったベルリンの壁が崩壊して、社会主義国家が雪崩を打つように崩れて東西対立が終わった。政治的にも新年度4月から消費税が導入されるという大きな節目の年ともなった。

 高校ラグビーも年々発展しているが、他の野球やサッカーなどのスポーツと同じように強豪校がある程度固まり、毎年同じ名前の高校が晴れ舞台に登場するようになったことである。学校が校名を知らしめようとする一貫として、スポーツ部強化に力を投入した結果である。これは公立校には難しく、花園は、概ね私立校が活躍する舞台となっているようだ。

 冒頭に面白いと思ったと書いたのは、57大会ぶりに復活出場することになった飯田OIDE長姫高の校名である。特に興味を惹かれたのは、校名にローマ字が混ざった県立高校であり、日本の公立高校でローマ字が入った高校は、この高校だけだそうだ。当高校は、旧飯田長姫高以来57年ぶり2度目の出場となったが、10年前に旧飯田長姫と旧飯田工業が統合され現在の校名となった。校名は両校のアイディアによって旧両校名の間にOIDEがつけられた。その謂れと意味とは、「O」はOriginality=独創、「I」はImagination=想像、「D」はDevice=工夫、「E」はEffort=努力、だというから随分凝った名前だし、これを校名として掲げるのも珍しいと思う。今大会では1954年選抜高校野球に優勝して日本中をアッと言わせた飯田長姫高校の再現、果たしてなるか。明日山口県代表高川学園と初戦を迎える。

2023年12月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6070.2023年12月26日(火) 益々過激化するイスラエル軍の攻撃

 イスラエル軍のパレスチナ・ガザ地区への攻撃は、激しさを増すばかりで、連日多くの犠牲者が出ている。すでに死者の数は2万人を超えたが、その内約8千人が幼い子どもたちだという。国際社会から停戦を呼び掛ける声が高まり、22日には国連安保理事会が人道支援拡大を求める決議を採択したが、イスラエル軍は一向に攻撃を止める気配はなく、むしろ破壊攻撃が広がっている。そして攻撃はエスカレートして、24日夜ガザ地区中部の難民キャンプが空襲され、70人が死亡した。イスラエル軍はイスラム派過激組織ハマスの幹部を根絶やしする信念で、ガザ地区内のトンネルなどの掃討作戦を展開している。昨日は、北部でハマスの中核的な司令部である地下トンネル網を発見し、破壊したと発表した。一方で、イスラエル軍兵士の犠牲者も次第に増え、地上侵攻を始めた10月27日以降兵士の死者の数は156人になったが、「この戦争には兵士たちの命という非常に重い代償が伴う。しかし、勝利を達成するまでは立ち止まらない」と議会で他人事のように声明したネタニヤフ首相に対して、人質の家族からは救出が難航している現状への抗議の声が上がった。

 昨晩のテレビ朝日「報道ステーション」で大越健介キャスターが、ヨルダン川以西のベツレヘムにある生誕教会から取材を生中継していた。生誕教会とは、言わずと知れたイエス・キリストが誕生した馬小屋の跡地に創建された世界遺産登録の聖なる教会である。大越キャスターは、そこで家族を喪った人々を訪れ、この戦闘の停戦と行方について尋ねると、彼らは申し合わせたように勝つまでは絶対終わらないと主張し、これには大越氏も驚いていた。隣り合わせに住む、ユダヤ人とパレスチナ人のお互いの憎しみと恨みは徹底しているのだ。

 12年前にこのベツレヘムの生誕教会をはじめ、東エルサレム、そしてイスラム国家ヨルダンを訪れた時、私自身同地で感じたことは、過去3千年以上に亘って対立してきた両民族の憎しみと不信感は、そう簡単に消えるものではないということだった。今も生活しなからお互いへの警戒感を捨てることなく、そうは容易く融和するわけもない。これは現地で臨場感を通して痛切に感じ取った。

 この戦闘の煽りを受けて遠く離れた日本にも影響が現れ始めた。それは、過日紅海を航海中の日本郵船の船舶が、イエメンの反政府勢力フーシ派によって襲われたことがきっかけである。この海域を航行する船舶でイスラエルに関係する物資の輸送と見られれば、彼らフーシ派に襲撃される恐れがあり、安全のために紅海ルートを一時的にアフリカの喜望峰を経由する遠回りのルートに変更することにした。時間も経費もかかり船舶会社にとっては厳しい選択であろう。

 昨日クリスマスにキリスト教徒ばかりでなく、ユダヤ教徒も生誕教会恒例のミサでお祈りしていたが、総大司教は、「今年のクリスマスには喜びと平和がない。~停戦について話すだけではなく、暴力の応酬を完全に止めなければいけない。暴力は暴力を生み出すだけだ」と説いた。残念ながら、今や停戦は絶望的である。

 ところで、クリスマスと言えば、12月25日に決まっていると信じてきた。しかし、ユリウス歴では、1月7日にクリスマスの行事が行われると初めて知った。その典型がロシアである。ロシアでは1月7日にクリスマスを祝っているが、ウクライナでは昨年までユリウス暦に従っていたが、今年からロシアに合わせることは止めて、欧米のキリスト教と同様に、すべての行事を12月25日に変更することに決定した。果たしてウクライナ人がキリストへお祈りした願い事は実現するだろうか。

2023年12月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6069.2023年12月25日(月) 若者の投票率はなぜ低いのか?

 昨日投開票された東京都武蔵野市長選は、前市長が地元の菅直人元首相の後継者として衆議院選に出馬のため辞職した後を受けた選挙で、前市議だった新顔2氏による一騎打ちの戦いとなったが、自公推薦候補者が野党推薦候補者をほんの僅差で破り、保守系市長が返り咲くことになった。ところが、その票差たるや、何と339票で僅か1.25%差だった。武蔵野市と言えば、人口こそ15万足らずの中都市であるが、その中心部・吉祥寺は、洒落た都市で都心への足も便利で、街にもセンスが溢れていて、住みたい街として人気の高い文化都市である。NPOの講演などでしばしば訪れることもあり、私も好きな都市のひとつである。

 しかし、今回の選挙の投票率は、44.77%で前回を2.69%下回った。これほどの接戦で有権者の関心が高い筈であるにも拘らず、投票率がむしろ下落したのは大変残念なことである。これは一つの例ではあるが、近年押しなべて選挙の投票率は下降気味である。その最たる原因として、若者の投票率が低調であることが大きい。成人年齢を引き下げ、投票権を18歳まで下げたにも拘らず、その恩恵を受けた18、19歳の若者の選挙への関心が薄い。それが投票率に如実に表れている。例えば、総務省が平成29年12月に公表した第48回衆議院選の投票率は、53.68%であるが、最も投票率が低いのは、男女ともに20~24歳で、30.69%にしかならない。10人に3人しか投票所へ足を運ばないのだ。その次に低いのは、25~29歳であり、結局20歳代が一番選挙権を憲法で認められた自らの権利を行使していないことになる。この若者たちの政治無関心さに引き換え、投票率の高いのは、70歳代、60歳代である。

 では、どうして若者の投票率が低いのか? また、何故に選挙に関心が薄いのか? ということについて、ある大学で学生に討論会をやってもらったところ、こんな意見があった。高齢者と若者の母数が違うので、結局高齢者の投票が勝つのではないかと思い、自分の1票なんか入れても入れなくても結果が変わらないと思うということだった。これを言っては何も出来ない。これでは戦う前から勝負を諦めているようなものである。皆が皆こんなことを考えていることは無いと思うが、60年安保世代でこれまで65年間投票を欠かしたことがない立場から見れば、あまりにも投げやりな人生を送っているようで、前向きな気持ちが感じられない。かつては、民意が政治にあまり反映されていないと思ったがために、自分たちの意見を通したい願いで、投票に行く人が多かった。ところが、若者を含めて今の日本人は平和で不自由なく暮らせるという安穏な環境から、政治に目が向かないのではないかとも考えられる。

 例えば、今の保守政治家たちは、裏金をもらうことにあまり抵抗がないようだ。脱税行為であり悪いことだと知りながら、敢えて見て見ぬふりをしたり、自ら悪事に手を染めたりしてモラルが劣化している。選挙の投票率が50%も行かないようでは、このような悪しき政治は改革されず、将来的に社会が良くなる筈がない。

 総選挙より身近な地方自治体の選挙こそ正しい行動をすれば、いずれより身近に自分に跳ね返ってくる筈である。だが、武蔵野市長選投票行動を見る限りそうではなかった。そういうことも考えられないほど、権利を行使しようとしない今の若者には自分たちには関係のない政治なんかより、もっと他にやることが多いとでも思っているのだろうかと皮肉のひとつも言ってやりたい。

2023年12月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6068.2023年12月24日(日) 年賀状ソフトの罠にハマった。

 早いもので、今年2023年も今日クリスマス・イブを迎えた。寒さも厳しい中であるが、渋谷のスクランブル交差点辺りでは、恐らく明け方まで人通りが絶えないことだろう。このところ北海道から東北・北陸地方にかけて豪雪が襲い、各地で交通障害、停電などが起きている。特に例年積雪量が多い北海道留萌市では、一昨日積雪が98cmと平年の3倍を超える記録的な大雪となっている。市内の道路脇には2m以上の雪山で車道の幅が狭く、車も譲り合って走っている状況だった。中心街を走る路線バスも7日連続で運休の有様である。人も雪に埋もれるような豪雪で土地の人も、今年の冬は例年以上に積雪量が多く除雪が大変だとぼやいていた。東京都内では今月23.3℃という12月にしては過去最高気温を記録した反面、この数日は大分寒くなって来た。それでも今年の年末年始は、例年になく暖かいという。

 さて、年末の今慌ただしく取り掛かっているのは、年賀状の作成である。少しずつではあるが、いろいろ変化や、感じる点がある。来年度の年賀状作成に関して、手抜きというわけではないが、少し洒落た文面を仕上げようと、先日初めて年賀状のソフト「筆王」を購入した。ところが、これが案外厄介な代物でソフトをパソコンへインプットするのに悪戦苦闘した。漸くインプットして登録をしたところ、その使用法が難しい。いろいろトライしてみたが、まったく使えるまでに至らず、せっかくソフトを買いながら、当面使用を諦めた。昨年と同様自作の文面を作成する始末である。

 PC、IT業界のビジネス・モデルにはこれまでに随分振り回されてきたが、この「筆王」の商魂にもその一端が窺え、呆れている、と同時に無駄な投資をしたとの後悔が残っている。使用方の公式ガイドブックは文字が小さく、読みにくいうえに、説明も分かり難く、販売会社は、最初から普通のPC利用者には使用方を容易にはマスター出来ないことを承知していた節がある。会社はそうと見込んだうえのことなのか、ソフトに「パソコン訪問コンシェルジュ」と称する社員派遣によるサポート訪問でマスター出来るとのパンフまで挿入されていた。それも安いコースですら、11,000円で、あとは13,200円、高いコースに至っては29,700円である。ソフト代が3,960円もするのにこのような高価なOPを販売しようというのだ。つまり、ソフトの使用が難しいので、出張指導販売を行っているのだ。簡単にマスター出来そうもないことを逆手に取って、ソフトの販売と併せて高額な出張指導で儲けようとの腹づもりである。包装箱の表には、販売第1位と自慢し、「手軽に、傑作」などと事実とは反対の言葉を並べている。挙句にソフトは使用しないが、登録したので、販売会社から連日複数の㏚用のメールが送信されてくるような迷惑には、聊か腹立たしく思っている。

 年賀状については、今年は特に訃報が多く、今までの年賀状の送り先の方が、今年は5人も亡くなられたうえに、ご家族に不幸があった方が27人もいる。加齢とともに年賀状を辞退される友人も増えた。こうして全般的に毎年少しずつ送る枚数が減少しつつあるのは、寂しい限りである。相手の住所は、すべて万年筆で書き込むのが、昔から私流のやり方であり、相手への想いを込めながら住所とお名前を書き込んでいる。高々300枚余であるが、今日ほぼ書き上げたので、明日にでも投函しようと考えている。これを以て今年の業務はお仕舞である。今年もいろいろあったが、間もなく1年が終わる。

2023年12月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6067.2023年12月23日(土) 日大不祥事に続き、立教大野球部でもパワハラ

 昨日のブログに取り上げたダイハツ工業の不正事件で、生産、及び販売が停止したことについて、同社組合幹部はその間にも給与の90%を支払ってもらえるよう会社と交渉すると語った。このトラブルが公になる以前には、会社側と組合との間で会社業務がストップしたケースには、給与の60%を保証するとの協定が結ばれていた。それを上回る組合の要求には、会社の失態が原因の減給には組合として納得できないとの強い要望があるのだろうか。しかし、現状が好転しない限りは、従業員は確かに大変だと思うが、やがて会社の資金も底を突くことだろうからどこまで現実的な話になることか、組合員としてはハラハラしているのではないだろうか。

 不祥事の対象は異なるが、過日日大アメリカン・フットボール部が廃部の方針を出すとともに、別途新しい部を設立すると伝えられた。何年か後には、日大アメフト部として活動しているのではないかと想像される。大学運動部にはともすると「らしからぬ行動」が見られることが懸念されてきた。それは、察するところ運動部所属の部員に大学生としての学力が伴わない部員がかなり多いようだ。特に高校時代に一芸に秀でて、スポーツ選手枠で推薦入学した学生に多く見られるようで、彼らは毎日合宿所、或いは下宿先と大学のグランドの間を往復するだけで、授業にはほとんど出席しないと言われている。ある大学の強豪スポーツ部では、入学した4年後に大学から卒業証書を受け取ることが出来ない学生が、ほぼ3割もいると言われている。

 このような噂が出るような大学運動部では、改めて検討を始めたとも伝えられている。そこへ昨日になって立教大学野球部内のパワハラ問題が表沙汰になった。立教野球部と言えば、かの長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督の母校である。週刊誌の記事によれば、すでに第三者委員会が調査報告書を大学総長あてに提出したという。報告書には、口頭による指導から暴行へエスカレート、バットによる前歯損傷、未成年部員の喫煙・飲酒の強要などが、ほぼ事実であると確認されている。但し、野球部及び大学による「もみ消し」や、「隠蔽」の事実は確認されなかったという。その内容を受けて大学側は、野球部内のガバナンスの欠如との指摘を受け、野球部現監督との契約解除を決定した。

 大学も大分反省して、野球部員に対して「学則上の対応が必要と認識される部員に対しては、教育的指導も含めて適切に対応する」としたうえで、今後体育会各部と学生間のコミュニケーションのあり方を含め、適切に対応できるようなマネジメント体制を整備していくとの再発防止策を発表した。

 大学も運動部の管理をやや放置していた印象があるし、運動部自体は勝利だけのために学生の領域を超えて行動する傾向が見られる。だが、その割には、立教大学野球部の今秋の東京六大学リーグ戦の成績は、2勝8敗で、対東大戦2勝の外は、他の4大学戦にすべて2戦2敗というパッとしない実績だった。ここは原点に返って、野球部は大学本部ともども本来の姿に立ち返るべきであると思う。

2023年12月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6066.2023年12月22日(金) ダイハツの悪質な不正行為

 一昨日自動車メーカーのダイハツ工業㈱が、車両の認証試験で多岐に亙って不正をしていたことが大きく報道された。今ではダイハツは世界最大の自動車メーカー、トヨタ自動車の傘下にあるが、大手企業が法律で定められたルールを守れないとは呆れるばかりである。本社所在地の大阪府池田市内には、社名を採った町「ダイハツ町」もあるくらい地域でも信頼されている会社である。車は常に交通事故とは切り離せないほど危険な面がある。それだけに他の産業より安全面に配慮した順守すべきルールがきちんと決められている筈である。今回明かされた不正とは、衝突実験やタイヤ圧力、エアバック確認など事故防止のためのテストが手抜きされていたことのようだが、いずれもドライバー並びに同乗者にとって生命に関わる事象である。会社は、直ちに生産中の全車種に対して出荷を停止すると公表した。

 国土交通省は昨日ダイハツ本社の立ち入り検査を行った。会社は国内すべての工場における生産を順次止めるが、困惑しているのはダイハツの取引メーカーの部品メーカーで、止むを得ず自社の生産ラインも止めざるを得ない。ダイハツの取引メーカーは、8千社以上もあり、その売上高は2兆2千億円以上に上ると推定されており、その影響は計り知れない。同時に地域経済への影響が懸念されている。タイなどアジア諸国への輸出が多いようだが、タイ人ががっかりしていた。日本型ビジネス・モラルの実態を問われかねない。

 そもそも自動車メーカーの関連会社というのは、あらゆる分野で「安全」の2文字とは切り離せない筈である。その安全性を支える認証試験を好い加減に考え、会社の経営陣は手抜きを承知の上で、車の生産、販売に当たっていたと見られても抗弁のしようもない。この会社の悪質さは、不正行為が始まったのは30年以上も以前だったというから反省以前の問題である。不正の背景には、収益向上のために車の開発期間を無理やり短縮したことから、会社全体に言い知れぬプレッシャーが重なってからだった。更に認証試験の担当者の人員を大きく減らしていたことも問題視されている。不正が増え始めた時期は、皮肉にもトヨタがダイハツへの生産委託を拡大した時期とも重なる。

 折も折、トヨタ自動車は、一昨日最大の市場であるアメリカで、約100万台のトヨタ車の回収、無償修理のリコールを命じられた。正に弱り目に祟り目である。ここにもダイハツだけではなく、親会社トヨタ自動車の安全軽視に今回のトラブルの遠因があったのではないかと察せられる。

 個人的には、もう6年前に免許証の返還をして、車を運転することはなくなったので、車の安全性については関心が薄れているが、ひとつ間違えれば直ちに死に直結する乗り物だけに、他人事とは思えない。

 今年は、急激に寒さが襲来しているが、この数日北海道や日本海沿岸地域に押し寄せている豪雪のせいで立ち往生している車が数多く見られる。これらの車が、もし今回のように認証試験で手抜きした車なら豪雪の中で事故を招くことになる。幸か不幸か、大きな事故は現時点では報道されていない。今や日本人の勤勉さも薄れてきたということだろうか。

2023年12月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6065.2023年12月21日(木) 大阪万博は身勝手な主催者に振り回されている。

 2025年に大阪で開催される大阪・関西万博が事業費の高騰により、開催されるかどうかさえ懸念されるように思える。ここへ来て、事業費が誘致申請の時に比べて、約3倍に跳ね上がり、関係者は思案投げ首のようである。事業費高騰を直撃したのは、建材費や人件費の上昇もあるが、一番堪えたのは、万博終了後に会場である人工島夢洲にIRカジノを誘致するための公費を投じていることにあるようだ。そうだとするとこれほど好い加減なプロジェクトはない。

 今日も朝の「羽鳥モーニングショー」で議論していたが、現時点で公費として国が6千1百億円、大阪府と市がそれぞれ1千1百億円支出の予定で、それを国民がどれほど負担することになるのかと試算していた。国民ひとり当たりで1,325円、大阪府民6,338円、大阪市民20,090円と算出していた。ところが、共産党によると、国民負担はひとり約2,800円、大阪府民負担額は国民負担と合わせてひとり約9,100円、大阪市民に至っては、国と府民分を合わせてひとり約107,000円の高額負担となっている。万博開催に積極的に活動していたのは、大阪地区で支持を伸ばしている吉村洋文・大阪府知事、横山英幸・大阪市長をはじめとする日本維新の会である。万博の事業費が増え続けることに関して、馬場伸幸・日本維新の会代表は、「金の無駄遣いとは言えない。万博からIRというレールが敷かれていて、大阪・関西地区に大きなインパクトを与える。惜しみなく投資する」とまで言っている。カジノのための万博であると自白しているようなものだ。外国パビリオンの建設申し込みも思わしくないようで、前回のように岡本太郎の「太陽の塔」や、「月の石」が脚光を浴びたような盛り上がりがあるだろうか。入場料が大きな収入源のようだが、半年に亘る開催期間中の入場者を2,820万人との皮算用のようだが、東京ディズニーランドの半年間の入場者数が896万人であり、目標に達するのは、中々至難に見える。

 公費の微小額を負わされている国民の立場から言えば、際限のない増額に早く最終的収支を詳らかにして、どこが支払うべきかをきちんと公にして責任をもって義務を果たしてもらいたい。そして大きな赤字を生んだ場合、責任者は潔く身を退くべきだと思う。

 さて、先日Googleから、本ブログの11月分アクセスの分析結果を知らせてくれた。11月も一番アクセスが多かったのは、「2022年8月16日、つまらない新聞小説」だった。これは、今までに何度か1位になっている。よほど関心を抱いてもらえたのだろうか。購読している朝日朝刊にその時連載されていた多和田葉子氏の「白鶴亮翅(ハッカクリョウシ)」を批判的に書いたものである。この他に山崎豊子氏の盗作問題を取り上げたブログにもかなりアクセスがあった。

 これまでほぼ1年間に関心を持ってもらったブログは、概して政治的、また社会的なコラムを書くことが多いが、案外文学に関する話題にアクセスが多い。国内外の政治的な話題や、スポーツなどは考えていたほど興味を持っていただいていない。まぁこれは個人的な問題なので、あまり気にすることは無いと思うが、これからどういう分野の問題点を取り上げたら、より一層関心を抱いてくれるだろうか。のんびり考えてみたい。

2023年12月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6064.2023年12月20日(水) 危険な松井広島市長の「教育勅語」観

 17日のブログに松井一実・広島市長が、市職員研修にこともあろうに「教育勅語」を教材として使用していたことについて、批判的に取り上げた。原爆被爆地の市長がこのようなことを2012年以来長期に亘り続けていたとは理解に苦しむ。

 案の定今朝の朝日社説でも「研修に教育勅語-広島市長は認識改めよ」と市長の言動を厳しく非難している。社説は市長が教育勅語について語ったことが、戦前の天皇制とその思想を評価していることであると厳しく指摘したのだ。市長は教育勅語には評価してもよい部分があったという事実を知っておくことは大切で、必ずしも教育勅語を再評価すべきとは考えていないが、民主主義的な発想の言葉が並んでいると述べて教育勅語の重要性を述べたのである。ただ、残念なことに市長は、被爆地市長として広島市民と同じように原爆はもちろん、戦争には絶対反対の立場にいる筈である。教育勅語は、明治天皇が国民に対して、天皇と国家への忠誠を説いて、いざという時には皇室国家のために一身を捧げよと訴えており、国民を戦争へ駆り立てる思想教育に利用されたことである。更にそれが戦後発布された憲法の基本原則とは相容れないとして、国会で排除、失効が決議されたのである。そういう本質と経緯を考えれば、敢えて「教育勅語」を職員研修に教科書として採用するのは不適材と言わざるを得ない。

 こうした行動が行われた背景には、反核、反戦の意識が高い広島市においても保守的、右翼的な思想が生まれつつあるからではないかと危惧している。実は、あまり知られてはいないが、2017年安倍内閣当時教育勅語について閣議決定された答弁書がある。「憲法や教育基本法に反しない形で教材として用いることまでは否定されない」という拡大解釈である。密かに本音の裏扉を開けてしまったのだ。その時閣僚の一部から、教育勅語には評価出来る部分があるとの発言が相次いだという。安倍右翼内閣によって形を変えながら核承認、核保有、憲法改正から軍隊の保持、そして参戦というルーティンを歩む可能性が見えてきている。

 社説は、最後に「『負の歴史』の資料として触れることを除けば、教育勅語を生かす方法などありえない。国も自治体も、改めて確認する必要がある」と冷静に広島市長に再検討を迫っている。

 残念ながら、知らず知らず現代の日本が戦争に向かって突き進んでいる事実を気にしている人は、残念ながら少ないように思っている。だが、日本は憲法により軍備を持たないことになっていながら、自衛隊を保有し、その軍事力も今では世界で8番目の強力な能力を持っている。そして今日の夕刊によれば、アメリカ企業の許可の下に国内で生産するパトリオットをアメリカに輸出する見通しである。もう戦争へ向けて歯止めがかからなくなっている。自衛隊の存在が違憲論争になった時代から、更に前のめりになって戦争肯定思考に代わってきているのである。松井広島市長の保守的な言動も、我々が考える広島市民の気持ちからはかなり外れているように思える。このようになし崩し的に戦争は一般国民の間に忍び込んでいるのである。あ~ぁ、怖い! 怖い!

2023年12月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6063.2023年12月19日(火) 郵便料金大幅値上げ、郵政民営化って何だ?

 物価の高騰が続いている。日常生活用品の値上げが一般家庭では一番堪えると思う。アメリカでは長期金利を上げないようで、わが国としては多少円高の傾向が現れるので助かる。それが輸入品価格に反映されれば少しは、値上がりも抑えられるだろう。

 そんな時に郵便料金の値上げが来年実施されると唐突に発表された。値上げの理由として、輸送コストの高騰とデジタル化による郵便物の減少だという。実際国内の郵便物は、2001年のピークに比べると、22年は45%も減少したと言われている。その結果22年度は民営化以降、初めて赤字を計上した。それなら郵便物はなぜ減少したのか、先ずはその原因を突き止めるのが先決ではないだろうか。どうも値上げの理由がやや短絡的に思えて仕方がない。長年黒字だったが、ここへ来て初めて赤字となったので、すぐさま来年度から値上げをするという安易に結論を導き出すのにはうんざりする。もっと赤字になった原因を精査する必要がある。私自身ハガキや手紙をよく書く。手紙を書くことによって、文章力が向上するし、受け取った人からも喜んでもらえる。営業上顧客の獲得につながるとして在職中は、若い社員にも国内外を問わず、顧客に観光地などからは折を見て絵葉書を送るよう指導してきたつもりである。その点では、日本郵政㈱にとっては良き顧客であると自負している。それに対して、一方的に値上げを行うのは納得し難い。しかも値上げ幅がかなり大きい。これでは、益々郵便物を送る顧客は減少するのではないだろうか。現在63円のハガキが85円に、封書は84円と94円がともに110円に値上げされるという。ハガキなんて35%もの大幅値上げである。

 そもそも郵政民営化は何のために行ったのだろうか。2007年10月小泉純一郎政権の下で実施された郵政民営化は、資金の流れを「官から民へ」と変えることによって、わが国の経済効率化と、先細りが懸念される郵政3事業の収益向上による将来の「国民負担の回避」と恰好良くうたわれて来た。しかし、それとは裏腹に国民負担を増大させるばかりではないか。

 郵政民営化以降の郵便事業の結果を見ていると、国民にとってあまりプラス面が見えない。最近の事象を振り返ってみても、官民ともに不審な行動が見られる。かつての郵政省を解散して総務省に編入した事業改革にも問題があるのではないかと思える。今回の安倍派の裏金問題に関しても、現職トップの鈴木淳司総務大臣が裏金受け取りの件で、僅か着任3か月で更迭される有様で、そうコロコロトップが変わっては、総務省職員も落ち着いて仕事が出来ないのではないか。民部門では、郵便事業にスピード感がなくなってきたことである。以前は、東京都内なら投函した郵便物は、翌日には送り先へ届いたものが、今では決まって2日後である。そのうえかつては土曜日にも配達された郵便物が、今では土日曜日には、配達されない。

 充分反省したうえで、徹底的に収支改善を検討したという様子がまったく感じられない。赤字です。はい、それでは値上げしましょう。組織も今のままで良いのだろうか。

 過疎化が言われている農山村地域では、ポストが効率的ではないとの短絡的な考えから、経費節約のためにポストの撤去も検討されているというが、それでは過疎地域に住む人々は手紙すら書けないことになる。どうして、元は国営事業だった郵政という大事業を正面から腰を据えて改革しようとの気持ちが見られないのだろうか。こんなていたらくでは、将来が心配になって来る。

2023年12月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com