6083.2024年1月8日(月) 若者の政治的無関心が、裏金問題の遠因?

 今日、1月第2月曜日は「成人の日」である。我々が「成人の日」を迎えたのは、1月15日だった。2000年から今のように第2月曜日に代わった。今朝各地の成人式の様子をテレビで伝えていたが、福岡県北九州市では、以前からド派手なお化粧と衣装の新成人が式に参列すると話題になり、今日は市長まで少々派手な衣装を身に着けていたようだった。だが、彼らは少し勘違いをしているのではないか。これでは、「成人の日」ではなく、「未成年の日」と呼ばれかねない。大人と認められた今日、これまでの成長を祝い、これまで育ててくれた両親に感謝し、これから1人の社会人として独り立ちし、国民としての義務を果たしていく覚悟を誓い、自治体がお祝いする儀式だと思う。ところが、新成人たちは、そんな成人の儀式云々より自分自身が目立とうとして派手なパフォーマンスに熱中し、酔いしれているような印象を受けた。

 気になるのは、新成人たちが果たして国民としての義務を果たしているか、どうかということである。直近の調査によると、2021年10月に行われた衆議院議員総選挙の投票率は、10歳代=43.21%、20歳代=36.5%、30歳代=47.12%と言う具合に、10代と20代のヤングジェネレーションが特に低い。半数も投票所に行かないのだ。

 そして、22年7月実施の参議院選挙では、新成人となった18歳と19歳の投票率が、34.49%と大分低調だった。これは全体の投票率52.05%に比べても17.56%も落ちる。若者が国民としての権利と義務を果たしていないのである。これでは、18歳と19歳の若者を成人と見做して選挙権を与えた意味がない。そもそも彼らは選挙と言わず、政治活動にはあまり関心がないようだ。このことが、政治家をして議会をさぼらせ、真面目に議員活動に注力させない遠因となっている。今自民党内安倍派で裏金問題が話題となっているが、それは取りも直さず若者たちが折角与えられた国民としての義務を果たさず、政治家たちが真剣に業務に務めない原因のひとつとなっている。将来と言わず、今も日本の政治には民主主義をないがしろにする気風を育てているように思えてならない。

 昨日は日曜日だったが、その休日に東京地検特捜部は、安倍派の池田佳隆衆院議員、及び政策秘書を政治資金規正法違反容疑で逮捕した。自民党内最大派閥の安倍派は、党内衆院議員の1/4を占めている最大派閥である。安倍派の幹部議員もこれまで6人が任意で事情聴取を受けている。池田議員は、裏金としてキックバックされた4,826万円を収支報告書に記載しなかった行為が、寄付として記載して報告すべきをそうしなかったと疑われた。特捜部としては、収支報告書の作成義務が政策秘書に任せるところがほとんどであると睨み、議員と政策秘書が共謀していたと判断したようだ。それにしても約5千万円の裏金が暴かれたが、これは時効とならない5年間の裏金であり、裏金として追及されないそれ以前、仮に5年間とするなら、併せて1億円を懐に入れていたことになる。

 この現職議員の逮捕は、自民党内でも大きなショックだったようだが、これについて岸田首相は、いつも通り「大変遺憾で重く受け止める」と述べ、それ以上は応えなかった。また、池田議員自身も疑念が浮かび上がってから、雲隠れをして会期中だった国会にも出席せず、地元事務所でも所在不明と言う有様だった。こういう不真面目な議員が蔓延るのも、国民が政治に無関心だからで、とりわけ若者の政治的言動が問題だ。

 これをきっかけに疑わしい議員にまで手が回るかどうか、分からないが、これを突破口にして、疑念だらけの安倍派事務総長経験者の一部を逮捕するようなことがあるなら、野党やメディアの厳しい追及も相まって今の自民党を追い詰め、口だけの改革ではなく、真の改革へ立ち上がらざるを得ないだろう。当分の間特捜部と自民党員の動きに注目する必要がある。

2024年1月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6082.2024年1月7日(日) 全国高校ラグビー、桐蔭学園が制す。

 今日は昭和天皇が崩御されてからちょうど35年になる。

 そのような日に悲しみを募らせるかのように、テレビでは相変わらず元旦に起きた能登半島地震の被災地の状況が映し出され、孤立して取り残された地域の厳しい姿が憐れみを誘っている。発生から5日経った昨日、意外にも北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党総書記から能登半島地震へのお見舞いのメッセージが送られて来たという。東日本大震災の際にも送られなかった見舞のメッセージが今回送られて来たのは、何か含みがあるのだろうかと考えてしまう。いつも世界を驚かせるような突飛な行動に出る金総書記の行動に、林芳正・官房長官は、感謝の意を表したいと述べるに留め、事柄の性質上返答を控えると語っただけだった。

 被災地では、度々の余震と雨にやられ、道路の遮断があり、支援物資が運び込めず、支援にも困惑している。気象庁によると、6日までに最大震度7を含む地震は580回を数え、避難生活を余儀なくさせられている住民も不安を口にしている。今日も何度か余震があった。いつになったら被災地の人びとは安心して過ごすことが出来るのだろうか。

 さて、3代に亘りラグビーに没頭した近藤ラグビー一家として、毎年楽しみにしている全国高校ラグビー(花園大会)決勝戦が大阪花園ラグビー場で行われ、夏の高校野球優勝校・慶應高校に続いて、同じ神奈川県代表校・桐蔭学園が前回優勝校の福岡代表・東福岡高校を8-5の僅か1PK差で破り、3年ぶり4度目、春の選抜大会に続く優勝を果たした。

 神奈川県の高校ラグビーは全国的にもレベルが高く、代表校は毎年ベスト8には入っている。私が湘南高校ラグビー部主将としてプレーしていた70年前は、母校は負けてばかりいたが、今ではかなり実力を付け、私立の強豪校の間で大体ベスト8に入り、公立高校として最も実力を備えていると思っているが、今年の花園大会神奈川県予選では、準々決勝でこの桐蔭と対戦して100点ゲームで完敗した。それでもかなり善戦したと評価されている。それは、県予選決勝戦の対戦相手の東海大相模高ですら、実に59―0のスコアで完敗を喫したくらいだっからである。公立高校では、私立校とは異なり優秀選手を全国からスカウトするようなことは出来ないので、どうしても学校、OB会ぐるみで部活動強化に努めている私立高校には対抗出来ない。

 今日優勝した桐蔭学園は決して長い歴史と伝統がある高校ではなく、母校ラグビー部より歴史は浅いくらいだ。古い記憶を辿ると、小田急線柿生駅からバスで15分程度の地に創立されたのが、私が鉄道会社に入社した翌年の1964年、東京オリンピック・イヤーだった。

 当時町田駅で見習い駅員を務めていたが、時折柿生駅で助勤を務めさせられたことがあったが、近くに新設校桐蔭学園があるとは聞かされていなかった。そして朝改札口に立っていると到着した電車から詰襟の高校生がぞろぞろ降りて来た。駅の先輩に聞いて桐蔭学園の生徒だと知った。それが、この桐蔭は、ラグビー、野球などスポーツばかりではなく、案外文武両道に近い道を歩んでいるようだ。

 そんなこともあり何となく身近な感じがして、全国大会に出場すれば応援しているが、部員は100名を超え、地元の神奈川、東京の他に、福岡、熊本、大阪、茨城、埼玉県の他にマレーシアからも留学生がいるというから、スカウトをして強豪校になる下地はあるのかも知れない。我々がプレーしていた当時は、全国的には地方の公立校、北見北斗高や、秋田工、黒沢尻農高のような地味な地方の高校が強かったが、今では全国から優秀選手をスカウトする都会の私立高校が強くなった。それはそれで良しとしても、よほどの思い込みと地元出身選手がいなければ、地元の応援を得られなくなるのではないかということを、1984年に予想を覆して夏の甲子園を制し、県民を歓喜させた茨城県立取手二高野球部の近くにいてその記憶とダブらせながら感じている。

2024年1月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6081.2024年1月6日(土) 年賀状について思うこと

 これはあくまで個人的な幾分僭越な感想である。今年いただいた年賀状を拝見していると、いろいろなことが頭を駆け巡る。特に、高校、大学時代の親しかった友人からもらった年賀状は、いろいろ楽しかったことや事件を思い出させてくれる。だが、今やお互いに85歳になった。人生百年時代になったとは言え、やはり年齢、衰えが感じられる。これまで長い間交流を続けて来られたのに、来年から年賀状を辞退させて欲しいというほんの一行が一番寂しい。この間まで校庭を一緒に駆け回っていたのに、随分ジジ臭いなと思っている。でもそれが今の時代なのかも知れない。自分の都合ばかり言うわけにはいかない。というのは、私より若い人から高齢になったので、来年から遠慮させていただきたいとの年賀状が近年かなり多いのだ。実際今年の年賀状の中に、この種の言葉を書き添えてあった人が10名ほどいる。来年から確実に年賀状の数に数えられない人である。

 私に限らず、今国内では年賀状の販売数が随分落ちたようだ。そればかりでなく、切手やハガキの販売枚数も減って、手紙のやり取りも減っているようだ。普段手紙を書かなくなったのである。私より若いのに、高齢なので来年以後は遠慮したいとの年賀状は、このところ毎年増える一方である。少々生意気なことを言わせてもらうなら、年賀状を遠慮したいというのは、年賀状の本来の主旨が充分分かっていないからではないかと些か気になる。普段以前のように頻繁に会うことがなくなったので、双方がこの1年間の家庭や身辺事情を伝え合い、相手の新年の幸せと健勝を祈るというのが目的であり、相手からも気持ちを知らせてもらう年頭恒例の挨拶状でもある。

 僭越だが、私の場合、亡くなられるまでご厚誼をいただいていた千葉市立幕張小学校の恩師、湯浅和先生の影響が強いこともある。先生は小学生だった我々生徒に向かって、まず1枚の年賀状を机の前において宛先の人に思いを馳せ、それから文面と宛先をペンで書くよう教えてくれた。当時印刷用具なぞなかったので、すべて手書きだった。先生は生徒に版画の作り方を教えてくれ、当時意味は良く分からなかったが、「賀正」と「元旦」の文字に、十二支を彫刻刀で彫ることを丁寧に指導してくれた。その後版画制作は大学を卒業するまで続いた。今ではパソコンで画像、文章を描くが、気持ちは当時とあまり変わらない。従って、相手先の住所及び氏名をPCで作成し、年賀状に一文字も自筆で書かないのは恩師に逆らっているようで、とてもできず、今もあて名書きは万年筆をとっている。文字も絵もすべてPCで機械的に仕上げられるとどうも気持ちが伝わってこないような気がしてならない。まぁ時代の趨勢だとは思うが、それだけに感情が表されることが少なくなった現代において、せめて年賀状ぐらいはと万年筆に拘って書いている。時間的に厳しいという御仁もいるだろうが、加齢とともに時間的には余裕が生まれている筈である。多分年賀状を書くのが億劫だからという理由から、年賀状を遠慮したいと断って来るのではないかと思う。

 来年からまた作成枚数と受け取る枚数は減っていく。毎年年賀状を拝見することは、相手の現在を知ることが出来るお正月の大きな楽しみである。私自身まだ書ける内は、年賀状を来年度以降も自分なりに書き続けていきたいと思っている。

2024年1月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6080.2024年1月5日(金) 朝日夕刊「素粒子」欄に思案投げ首

 今年は、能登半島の大地震に始まって年の初めとしては暗くパッとしない出だしとなってしまった。今日までに死者は92人、安否不明者が242人もいる。最大の障害となっているのは、道路に凹凸が出来たり、土砂崩壊で遮断されて車が走行出来なくなったり、海底には地震による岩礁が出来て貨物船が接岸出来なくなったことにより、必要な支援物資などが孤立した被災地に届けられなくなったことである。倒壊した家屋の下敷きになったり、家屋ごと落下して亡くなった人もいる。極めて悲惨な状況にある。他県から警察、消防隊が救助活動に協力したり、ボランティアによる炊き出しの協力など、多くの支援が行われている。それでもこの種のニュースが、今の世の中では徐々に薄れているだけに少しはホッとする。

 そんな折、今日の朝日夕刊「素粒子」に以下のように何を指して言っているのか、直ぐには分からないような話が取り上げられていた。

 「がれきと化した集落。津波が襲った漁港。道路は寸断。『壊滅状態』の珠洲市のいま。 ここに20年前まで『珠洲原発』の建設計画があった。住民の反対で凍結されるも、過疎の進む町で『もしも原発があれば』はくすぶり続けた。 『たらればの話』はせんないと言うけど。『もしも元日、それが稼働していたら』と考える意味は、いまある」。

 この「素粒子」がどういう視点から書かれたのか。原発があったら福島原発の二の舞と言う意味か。それとも原発があれば、停電なんかにはならず、多くの人びとが助かっただろうし、多くの人材と資材などで街の支援にもつながったというような意味も含まれているのだろうか。原発賛否について問うているのだろうか。まさか朝日が原発賛成とは思えないが、ちょっと悩まされる問いである。

 さて、26日から通常国会が召集される予定である。自民党は、裏金と派閥問題という難しい課題を抱えて、岸田首相はこれまで再発防止や派閥の在り方を検討したいと語り、令和6年が重要な1年になると見通している。そのために自民党の派閥や、議員が地検特捜部から捜査を受けている事態を踏まえ、今国民が最も求めている信頼回復と政治の安定を目指すと述べた。しかし、どうやって実行していくのか、まだビジョンが示されていない。一応裏金について国民から厳しい目を向けられていることに対して、自民党総裁として心からお詫びすると謝罪の言葉は述べた。

 そして、昨日年頭の記者会見で改めて政治への信頼回復こそが最優先の課題だとして、自民党総裁直属の機関「政治刷新本部(仮称)」を立ち上げると表明した。これには、党執行部をはじめ、若手議員、そして外部からも有識者も加わり、政治資金の透明の確保や、政策集団の在り方に関するルールを作るシナリオである。しかし、派閥の見直しは、麻生太郎副総裁や、茂木敏充幹事長など一クセも二クセもあるしたたかな幹部が、派閥会長を務めている現状から「政治刷新本部」で真っ当な議論が出来るかどうか疑わしい。入れ物は作っても中身がないのではないだろうか。

 支持率が下がりっ放しで党内における求心力が失われつつある中で、果たして首相の願いと意思が達成出来るだろうか。

2024年1月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6079.2024年1月4日(木) 箱根駅伝の青山学院、地力で駒沢大に勝つ。

 今日は勤め人にとっては仕事始めである。会社勤めのころは、お得意様へ年始の挨拶に回っていたものだ。東京証券取引所では、今日が大発会だったが、能登半島地震の犠牲者へ哀悼の意を込めて黙とうを捧げ、恒例の打鐘は行われなかった。地震の影響もあって景気の先行きが懸念されたのか、昨年末の日経平均株価に対して一時770円も下がり、終値は-175円だった。今年の景気について証券大手3社の社長は比較的楽観的な見方をしていたが、早くも円安傾向が進んだように不透明要素が多く何とも言えない。景気が良くなることを祈るしかあるまい。

 さて、第100回という記念すべき大会となった「東京箱根間往復大学駅伝競走」は、昨日連覇と2年連続3冠を狙っていた駒沢大有利の予想を覆し、青山学院大が10時間41分25秒の大会新記録を打ち立て、2年ぶり7度目の総合優勝を飾った。

 僭越だが、駒沢大の優勝を予想した各メディアには、一昨年の出雲駅伝以来の駒大の勢いに呑まれて、青学の実力を過小評価したきらいがあったと考えている。実際青学の今大会の記録は、大会新記録であり、10人のランナーが持てる実力を充分発揮したと言えよう。その一方で、駒大選手の力を実力以上に買いかぶっていたようだ。それは、取材力が伴っていなかったからだと思う。その証拠に、スタート直後の1区では、確かに駒大のエース篠原倖太朗選手が、トップで青学をリードしたが、以後全区間において駒大は青学に圧倒された。結果的に全10区間で青学の9勝1敗だった。それでも駒大全選手も力走し、出走した23大学の中では青学に次ぐ第2位となった。しかし、青学に敗れ、これほど両大学の出走者の結果について差があったことを見通せなかったのは、各スポーツ記者に事前の取材力が充分伴っていなかったことと、選手の能力を見抜く眼力が不足していたからではないかと思う。

 ところで、地震、航空機衝突事故、箱根駅伝など国内情勢ばかり話題になり、ほとんど報道されなかったが、年末年始の間に、ウクライナとパレスチナ・ガザ地区の戦闘では画期的とも言えるニュースがあった。

 そのひとつは、ウクライナ情勢である。この年末年始の29日と2日にロシア軍がウクライナへ最大規模の攻勢を仕掛けたが、これはこれまでのウクライナのエネルギー施設から防衛産業に標的を変えたものと見られている。

 もうひとつは、パレスチナ攻撃でレバノンの首都ベイルートとイランから厳しい声明が発せられたことである。ベイルートでイスラム組織ハマスの幹部サレハ・アルーリ氏がドローン攻撃により殺害されたことに、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者は、イスラエルによる明白な侵略だと強く非難し、イスラエルがレバノンに戦争を仕掛けた場合は、ヒズボラの戦闘行為にはルールがないとまで述べた。

 また、イランでは昨3日、南東部で2度の爆発があり、95人が死亡した。2020年に米軍の無人機攻撃で殺害されたイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官の墓前で行われていた追悼式典中に墓地へ通じる道路に仕掛けられた爆発物がテロリストの遠隔操作によって爆発したと見られている。ライシ大統領は凶悪かつ非人道的な犯罪と強く非難した。最高権力者のハメネイ師は、断固たる対応を取ると語った。

 このように、世界は刻一刻と激しく変わっている。我々は、国内の事象にも目を向ける一方で、海外の動きからも目を逸らすことは出来ない。

2024年1月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6078.2024年1月3日(水) もう戦争は終わったのだろうか?

 元旦以来2日ぶりに朝刊を手にした。1面から3面までほとんど元旦の「令和6年能登半島地震」と昨晩羽田空港で衝突した日航機と海上保安庁機の事故で占められている。これは、テレビでも同じであるが、昨年の大晦日以降あれほど騒がれていたウクライナとパレスチナ・ガザ地区の戦闘についてはほとんど伝えられていない。恰も2つの争いがすでに終わったかのようである。新しいものに飛びつきたくなる習性と、身近なニュースに拘ることはあり得るが、海外のメディアから見れば、聊か不思議な気にさせられるかも知れない。実際、私自身両地区の戦闘に関心を抱いているだけに、何も伝えられないことはつんぼ桟敷に置かれているような心持である。

 羽田空港の事故は、海上保安庁機が地震の被災地へ救援物資を運ぶために運航する計画だったようで、地震が起きなければこの事故もなかったと言える。地震とは切り離せないとも言えるが、いずれにせよ2つとも大きな社会的事件であり、そうすんなり収まる問題ではない。運輸安全委員会は管制官と機長とのやり取りなどについてすでに調査を始めたようだが、現時点では、管制官は海上保安庁機に対して滑走路の手前まで進むよう指示を出したが、滑走路の中に入る許可は出していなかった。一方、日航機には滑走路への着陸に許可を出していた。今後、当航空機事故については責任の所在を明確にする必要があると思う。

 この2つの出来事について国連報道官は、48時間に起こったことを注視していると述べ、同時にグテーレス事務総長が、地震で人命が失われたことと、被害が出たことを悲しみ、犠牲者の家族に哀悼の意を表し、同時に、救援物資を届けようとした航空機の事故については、心を痛めているとコメントを公表した。

 さて、お正月と地震、航空機事故の陰に隠れてしまったが、自民党安倍派政治資金パーティの裏金問題についてもメディアにはもっと報道してもらいたい。東京地検特捜部はかなりの証拠を固めているようだ。これは単に裏金問題として考えられる事件ではなく、東京地検特捜部には強い執念があり、そう簡単には手を退くことはないと思う。というのは、私の知るところでは、安倍政権末期の2020年初め、次期検事総長の地位を巡って、定年近い東京高検検事長だった黒川弘務氏を、検事総長にすべく安倍派が、その手段として「停年延長」を工作した。安倍政権は検察官には適用されないとされた国家公務員法の規定を曲げることまでして、黒川氏の定年延長を閣議決定したのである。ところが、黒川氏が新聞記者と賭け麻雀をしていたスキャンダルが暴露され、黒川氏は高検検事長を辞任せざるを得なくなり、結果的には検察主流の思惑通り、2020年7月林真琴氏が検事総長に就任した。爾来この問題に関して、安倍政権が検察人事に介入したことに、検察内部には「反安倍」の空気が滞っていたようだ。

 今回の特捜部の捜査の裏には、当時の安倍派に対する検察の憎しみの感情があるのではないかと思う。今回の裏金問題は、東京地検特捜部として個々の議員というより、安倍派の壊滅を狙っているのではないかと考えられる。この話とは別に東京地検特捜部にとっては許しがたい過去があった。特捜部には、安倍派幹部ら国会議員を立件し、かつて金丸信・元自民党副総裁を20億円近い脱税で逮捕していながら、金丸の死により思惑通りとはならず、控訴棄却となった反省を踏まえてリベンジをしているように思える。

 いずれにせよ、東京地検特捜部には、この際脱税行為を続けていた悪質な議員の行為を徹底的に究明し、すべて明らかにしてもらいたいものである。

2024年1月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6077.2024年1月2日(火) 連日の不運、昨日の地震に続き、今日は航空機衝突

 今日もNHKでは朝早くから「令和6年能登半島地震」報道に罹り切りである。その後現地では何度か震度7を含めて余震があり、被害は火災、ビル倒壊、交通網遮断、停電、断水など多面に亘り住民を苦しめているようだ。特に火災は輪島市中心部で昨夕発生して今朝も消火中で100棟以上が被害に遭った。昨日は、死者がひとりもいなかったが、家屋の下敷きになった人たちが大勢いたせいであろうか、今日石川県内で死者は57人と報告された。被災地では5万人以上が避難している。

 この地震に対して最近影が薄いアメリカのバイデン大統領が、同盟国として友情の絆としてアメリカが地震被害を支援する用意があると語った。このところ日本政府がアメリカに忖度し過ぎるきらいがあり、アメリカも少しは日本に恩を返して好い顔を見せておきたいと考えたのではないだろうか。

 そして、今日も現地被災地から厳しい惨禍の状況を伝えて、今年は新年から不幸な滑り出しだと思っていた矢先に、夕方になって昨日の自然災害とは別に、人為的事故と言える、よもやの航空機同士の衝突事故が羽田空港滑走路で発生した。

 何と札幌から飛来した日航機が羽田空港へ着陸した瞬間に、滑走路に停まっていた海上保安庁の航空機に衝突し火災となった。その光景は夜目にも真っ赤で大きな炎を上げていた。日航機には、乗客367人、乗員12人、計379人が搭乗していたが、幸い全員無事に脱出することが出来たという。傍で事故を見ていないので分からないが、普通航空機が全焼したらほとんど搭乗者は命を失うのではないだろうか。その点でも幸運だったと言えよう。しかし、ぶつけられた海上保安庁航空機は、機長が重傷、5人が死亡した。いずれ事故原因は明らかにされることだろうが、飛行機同士が衝突するなんて想像も出来ないことである。

 新年早々こんな前代未聞の悪夢のような航空機衝突事故が起きるとは、よほど今年は悪霊に憑りつかれているのかも知れない。

 願わくば、明日こそ平穏な1日であって欲しいものである。

 さて、正月恒例の2日間に亘る「第100回東京箱根間往復大学駅伝競走」は、第1日目往路のスタートを切った。今年は、全日本大学駅伝と出雲選抜駅伝を制した駒澤大学が2年連続で3冠を狙っている。しかし、今日の往路は2区までトップに立ちながら、青山学院大に3区で追い抜かれそのまま2位でゴールした。明日の復路で逆転することが出来るだろうか。後半になって雨が降り出し、選手はもちろん沿線で声援している人たちも大変だったのではないだろうか。

 午後から大学ラグビー選手権準決勝が国立競技場で行われた。これもNHK1chで放映する予定だったが、それは地震報道に代わり、Eテレで時間を遅らせ生中継した。指定の時間には、すでに試合はキックオフされていた。ともかく試合自体は、近年実力を付けてきた帝京大が、関西の雄・天理大を破り、京都産業大に勝った明治大と13日(土)に決勝戦を行うことになった。

 いずれも気軽に楽しみたいと思う。

2024年1月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6076.2024年1月1日(月) 元旦早々令和6年能登半島地震発生!!

 ♪年のはじめのためしとて 終わりなき世の めでたさを 松竹たてて かどごとに 祝うきょうこそ 楽しけれ♪ 国民学校1年生のお正月に学校で歌った唱歌である。

 新しい年の幕開けに、空はお正月日和で晴れ上がり、風もなく穏やかな1年の滑り出しである。午後いつものウォーキング・コースの外周りをして駒沢公園に入り、広場と陸上競技場周辺を一巡りしてきたが、昨日行われた高校サッカー選手権試合の雰囲気はなく競技場の門は閉ざされていた。競技場前の広場には親子連れがあちこちで凧揚げを楽しんでいる姿が見られ、正月らしい光景だなぁとしばらく凧揚げを眺めていた。

 自宅に戻り、テレビではあまり興味深い番組がなく、テレビを見るとはなしに寛いでいた16時10分ごろ、突然テレビ画面に地震発生と警戒のテロップが流れ、画面は地震報道に切り替えられた。日本海の石川県能登地方を中心に激しい揺れがやって来て、石川県志賀町では震度7、M7.6 という大きな地震が襲い、テレビではアナウンサーも興奮した口調で、直ぐにも避難するよう叫んでいた。驚いたのは地震警報が発令されたのは、日本海沿岸の北海道から九州北部までの広い地域に跨り、その後石川県には大地震と大津波警戒警報が発令されるほど激しいものとなった。NHKアナは、相変わらず東日本大震災を例えに命令口調で早く海から離れ、遠く高い場所へ避難するよう強く呼びかけていた。幸いにして早い警報が発信されたことや、日中だったこともあり夜10時時点では死者はひとりも出ていない。しかし、交通手段は途絶され、停電も石川県などで3万3千世帯に上ると言われている。そして、津波の情報が次々と出され、22時前に新潟沖合で津波が発生したと警報が発せられた。その後23時過ぎに石川県能登地方で2度目の震度7の大きい地震が起きた。テレビでは一層警戒を呼び掛けている。この有様では、余震も含めて夜間の間にまだ地震が発生するのではないかと懸念される。

 正月早々の大地震という自然災害発生には驚くが、今日は最初の地震後1日中すべて地震のニュースがテレビ局で放映され、予定の番組はすべてキャンセルされる有様だった。そのため毎年楽しみにしていたウィーン・フィルハーモニーの2024年ニューイヤー・コンサートが観られず、また後日に楽しみを持ち越すことになった。定番のNHK[ニュース7]なんて時間を延長に次ぐ延長をして、23時を過ぎても地震報道をし、しかも他のニュースを一切伝えないような状況だった。今日ばかりは、世界にウクライナもガザ地区の戦争も、自民党安倍派の裏金問題もまったくないような報道ぶりだった。

 大地震と言えば、1999年8月にトルコ北西部で発生したイズミット地震を想い出す。第1次世界大戦で激戦のあったチャナッカレに滞在中に大地震に遭遇してしまったのだ。今日の地震と同じM7.6で1万7千名以上の犠牲者を生んだ20世紀最後の大地震だった。滞在中のホテルで夜中に飛び起きてロビーにまで駆け下りた記憶が甦る。ぞっとする気持ちがいつまでも抜けなかった。地震はもう勘弁してもらいたいものである。
 さて、お正月の楽しみのひとつに、友人らからもらう年賀状がある。高校の友人のひとりは、これまで医師を務めていたが、年齢を考え今年は引退するという。また、漸くサラリーマン人生に終止符を打つという元銀行員の同級生、同じく文化功労者である女子同級生は、昨年7月天皇・皇后に車いすで拝謁に上がったという晴れがましい報告も受け取った。皆揃って85歳である。中々やるものだなぁと感服している。しかし、人生百年時代の今は、まだまだこれまで通り仕事は出来るし、続けていきたいと思っている。

2024年1月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6075.2023年12月31日(日) 退屈な「紅白」、除夜の鐘で2023年を送る。

 早いもので、今年も今日大晦日を迎えることになった。大晦日と言えば、NHK紅白歌合戦が年の終わりを締めくくるには、格好の行事であり、大人も子どもも楽しみにしていると思っていたが、近年は名も知らない歌手が知らない曲を歌うことが多く、あまり興味を惹かれなくなった。時代が移り変わったせいもあるが、曲調が演歌からJ-POP調になり、歌手も漢字よりも横文字や意味不明の名前になって、歌手個人よりもグループで出演することが多くなり、我々長期高齢者世代には中々付いて行けなくなってしまった。今日出場の歌手の名前もあまり知らない。お金をかけた派手な舞台で、ステージも随分移動して、歌を歌うというよりダンスを見せる感じで面白くなかった。演歌のように歌をじっくり聴かせるというわけではなく、聊か失望した。途中で他局に切り替えるほどだった。来年からは期待しないようにしようと思う。

 紅白が終わると、いよいよ除夜の鐘に送られて新しい年を迎えることになる。ところが、その108の鐘を突く音がうるさいと住民から警察へ苦情があって、東京都内のあるお寺では、今年は除夜の鐘を中止するという。このお寺では毎月2回早朝についてきた鐘の音がうるさいと苦情が寄せられていたという。それにしても年末の風情を伝えてくれる、旧年に別れを告げる煩悩を取り払う除夜の鐘が、騒音扱いされるほどうるさいものだろうか。近年は町会などで行う夏の風物詩、盆踊りなどへも苦情が寄せられるという。現代の住民感情だろうか、何か寂しい気持ちにさせられる。

 もう半世紀以上も前の1967年の大晦日は、第3次中東戦争直後でエジプトの首都カイロから運河の街スエズへ列車で向かい、車中でエジプトの人たちと歌合戦をやった。私はあの時、三波春夫の♪チャンチキおけさ♪をエジプト人の手拍子とお囃子をもらいながら歌った。そしてエジプト人からも地唄のお返しをもらったことが、楽しく懐かしい思い出として今も鮮やかに甦ってくる。あんな図々しく恥ずかしい行動が出来たのは、若さの故であろうか。あのような自由で楽しく自主公演の紅白歌合戦が出来たのは外国という土地柄で珍しかったからであろうし、もう2度と出来ることではない。あれから56年が経つ。あの第3次中東戦争はほんの6日間で終結となったが、今パレスチナの「中東戦争」は、すでに2か月以上も続いている。何とか2024年には戦火が止んで欲しいものである。

 今年亡くなった人の中にも懐かしい人が随分いる。作家では、大江健三郎、加賀乙彦、畑正憲、西木正明、音楽家では坂本龍一、ハリー・ベラフォンテ、外山雄三、KAN、社会学者では加藤秀俊、「山びこ学校」の無着成恭、メディアでは西山太吉、政治家では横路孝弘、青木幹雄、シルビオ・ベルルスコーニ、李克強、ヘンリー・キッシンジャー、竹入義勝、創価学会会長・池田大作、スポーツ選手では笹原正三、橋爪四郎、中西太、杉下茂さんらである。それぞれの人に懐かしい思い出がある。
 大晦日は1年の最後の日ではあるが、直に除夜の鐘を聞いたのは、横浜市内の妙蓮寺近くに住んでいた45年以上も前のことである。現在では九品仏・浄真寺に行けば煩悩を洗い流せると思うが、近くであっても真夜中に出かける気にはなれない。今日はNHK・TVで京都・知恩院の鐘を聞いた。

 いずれにせよ、来年2024年がトラブルのない世の中になり、個人的には自由気ままに健康な生活を送れるように望むだけである。

 2023年よ、「さようなら」、「Good-by」、「Adios」、「Au revoir」、「Auf Wiedersehen」、「再見」・・・。

2023年12月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6074.2023年12月30日(土) 無駄の多い国会議員の数を減らしては?

 年末を迎え、何かと忙しない時期に入った感じであるが、国会議員だけは裏金問題もあり今のところ大人しくしているようだ。しかし、国民目線からすれば、恥ずかしくて国会議員として凛とした行動が取れないだけなのではないだろうか。

 さて、海外では相変わらず、ウクライナとパレスチナ・ガザ地区で激しい争闘が続いている。昨日ウクライナ・キーウでは、昨年2月にロシア軍が侵攻を開始して以来、最も激しいミサイル122発、及びドローン36機による大規模な攻撃があり、23人が死亡したとウクライナ空軍司令官が発表した。東部ドニプロペトロウシク州では、集合住宅などが被弾し、5人が死亡し、南部のオデッサや西部リビウも激しい空爆を受け多くの犠牲者を出した。どうやらロシア軍は、インフラ施設を重点的に狙っているようだ。そのロシアは、昨29日戦況報告で23~29日に50回の集団攻撃と1回の大規模攻撃を実施したと述べ、そのうえどういう神経だか、すべての標的に命中させたと得意げに公表した。

 これらのロシアの無人機を使った非人道的な空襲に対して、今朝国連安保理事会は緊急会合を開き、各国からロシアを非難する発言が相次いだ。これに対してロシアの国連大使は、ロシア軍が攻撃したのはすべてウクライナの軍事施設で、民間施設に命中したのは誤ったウクライナ側の対空ミサイルによるものだと反論し、改めて軍事作戦を正当化した。

 一方、ガザ地区ではイスラエル国防軍が難民キャンプに前進し、28日にはガザ地区全域で数十人が死亡し、約15万人のパレスチナ人がガザ地区中部から避難を余儀なくされていると国連が発表した。

 国際シンクタンクの経済平和研究所が毎年発表する今年の「世界平和度指数」によると、世界163か国の内、ロシアの平和の度合いは最下位のアフガニスタン、イエメン、シリアに次いで第4位にランクされたほど危なっかしい治安情勢にある。アメリカ、中国も100位以下にある中で、日本が10位にランクされているのは、分かる気持ちもあるが、「軍備力強化が平和を守る」と誤解している平和ボケの政治家も多く、面はゆい感じである。

 こうしてウクライナやガザ地区では、人々は日々戦火に怯えさせられているが、日本では国会議員が脱税して得たお金を、彼らの都合の好いように使い、それを問われても空とぼけて、決まりきった逃げ口上で責任逃れをしようとしている。これも平和ボケであろうが、平和度指数が上位にいる恩恵だろうか、国会議員とは汗を流さなくてもあぶく銭を手に出来る気楽な稼業である。

 今日ネットでXを見ていたら、国会議員の数を半分に減らしてはどうかとの提言があった。大いに賛成である。国会議員が歳費として受け取る給与は、毎月百万円の文書通信交通滞在費、65万円の立法事務費、635万円の賞与やJR、航空券の無料クーポン券、公設秘書の給与分を含めると、一人当たり毎月573万円、年間約7千5百万円になり、各国の国会議員の中でもイギリス、イタリアに次いで3番目に多いという。仮に現在713名の衆参両議員数を半減させたところで、議会活動が低下するとも思えず、その代償として年間約270億円の節約になる。

 そろそろ国会議員への無駄遣いと国家財政をスリムにするためにも、現状の国会議員の在り方を検討し始めても良いのではないかと思っている。

2023年12月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com