3253.2016年4月9日(土) アテネのピレウス港を中国に売却

 今朝の新聞を開いて驚いたのは、ギリシャ政府が首都アテネのピレウス港を中国国営海運大手に売却を決めたとのロイター通信ニュースである。中国側の意図としては、地中海の要であるギリシャ最大の港湾を手に入れることにより、中国とヨーロッパを結ぶ地域経済圏構想を進める考えと見られ、中国はここをヨーロッパへの輸出の中継地点として利用するものと推測されている。

 まだ詳細は分からないが、ギリシャ政府は財政再建のために政府資産の一部であるピレウス港を売却することにしたのである。

  しかし、その国にとって最大の貿易港を他国に譲渡して、周辺の海運業者、漁師、商店などの業務や日常生活に支障は出ないのだろうか。港内には私有財産がないのだろうか。今のところ港のどの部分を売却するのかはっきりしない。政府機関が持つピレウス港管理会社の株式の51%を日本円約350億円で買い取るという話だけではどうもぴんと来ない。

 1999年に妻とエーゲ海クルーズを楽しんだ時、タクシー・ドライバーに紹介されてピレウスのレストランで海鮮料理を美味しくいただいたが、あのレストランはどうなってしまうのだろうか。

 かの小田実が、ヨーロッパで最も感銘を受けたのはアクロポリスだったと語ったが、いつの間にか周囲の環境が変わったことによって、国の景観が壊されることが気になる。1日の漁を終えて夕焼けの中を漁師たちが帰って来る港の背後に見える世界遺産アクロポリスが、港内に仮に中国がバカ高いタワーでも建てて見にくくなったり風景を損ねるようなことはないか、余計な心配までしてしまう。

 それより国家にとって屈辱とも思える国民にとって身近な資産の売却を国民はどう思うだろうか。政治家にはその辺りの配慮はなかったのか。

 さて、昨日の日経夕刊で知った訃報がある。われわれの学生時代に野球部の青年監督だった前田祐吉さんが今年1月に亡くなられていたことが分かった。享年85歳だった。物腰が落ち着いた方で、部員からの人望があった。ピンチになりベンチから出て来る時、ポケットに手を入れた独特のポーズには特異な雰囲気があった。監督として①ベストを尽くすことを選手に要求したことは当然であるが、その他には②チームワークと③自ら工夫し自発的に努力することと野球をエンジョイすることを求めた。前田監督時代の忘れられないのは、何といっても1960年秋の早慶戦である。あと1試合勝てば私にとっては入学後初めての優勝というところまで来て、中々勝てず、その間引き分け再試合を含めて6連戦の結果、最終的に優勝を逸してしまったことである。それでも2年後の最後の早慶戦で優勝を決め、三田まで提灯行列をしたことが良き思い出として強く印象に残っている。

 今でも東京6大学野球史上最もドラマチックな話題のひとつは間違いなく早慶6連戦だと思っている。結果は1勝3敗2分けだった。アルペンクラブの山仲間たちと全試合外野席で観戦して、閉会式の後はがっかりして疲れ切ってしまったことが懐かしい。清沢、角谷、三浦、丹羽ら4人の完投型投手を揃えながら勝てなかった。高校同級生の村木くんは5番バッターだったが、残念ながら彼も打てなかった。

 60年安保闘争が終わり、何となく虚脱感のあった後だっただけに、その反動のせいだろうか、妙に応援に熱が入っていた。それにしても60年安保と早慶6連戦は、当時の学生にとっていずれもエポックメーキングな出来事だった。忘れようにも忘れられない。この後日吉の教養課程を終えて専門課程の三田に進んだ。そういう意味では、いろいろ経験した日吉キャンパスだった。

 昨年ラグビー部の監督だった上田昭夫さんが亡くなられたが、お2人ともソフトタッチのインテリタイプの監督で一世を風靡するほどの実績を残した。思い出しても懐かしい。この偉大な監督の気持ちを受け止めて、野球部、ラグビー部の後輩たちにはもうひと踏ん張りしてもらいたい。

2016年4月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3252.2016年4月8日(金) 北島選手の潔い引退と金に塗れる人たち

 日本の誇りでもある水泳競技のレジェンド、男子平泳ぎの北島康介選手が今日最終レース後に現役引退を発表した。水泳選手としては33歳で限界だったと思うが、今日最後の200mで5位となりリオ・オリンピックへの出場権を獲得出来なかった。悔しいだろうが、精いっぱいやったので思い残すことはないだろう。

北島選手は2000年のシドニー大会で4位入賞して以来、2004年アテネ、2008年北京の両大会で100m、200mの2種目で金メダルを獲得する偉業を成し遂げた。爾来トップ・スィマーとして日本水泳界を引っ張ってきた。前回のロンドン大会でも、リレー泳者として銅メダル獲得に貢献した。今度も全力を尽くしたが、力の限界を悟ったのだろう。潔い引退で清々しく思う。長い間本当にご苦労さまでした。

 それに引き換え、バドミントン選手の裏カジノ賭博事件は誠に残念である。25歳の田児賢一、21歳の桃田賢斗両選手が記者会見で賭博をやったと後悔と反省の弁を述べた。若いのに多額の報酬を得て、つい自分を見失ったのだろう。今日のエンタメ番組で有識者が言っていたが、周囲がどうして止められなかったのだろうかと首を傾げていた。この両選手もリオ・オリンピックへの出場は期待出来なくなった。

 どうも金が絡むと碌なことはない。それに賭博が絡むと一層良くない。

 国際社会でも、昨日本ブログに取り上げたタックス・ヘーブン(租税回避地)に投資したとして名指しで非難された、キャメロン英首相も投資ファンドから利益を得ていたという。日本のバドミントン選手と金に卑しい点では同根だと思う。アイスランドでは、夫妻で会社を保有しながら資産を報告していなかったとして、「パナマ文書」によって明らかにされたグンロイグソン首相が昨日辞任し、与党副党首のヨハンソン氏が首相の座に就いた。

 金は人を惑わし、狂わすとも言える。どうもすっきりした話ではない。今日4月8日はお釈迦さまの誕生日である。どこのメディアでもこのことは報じていないところを見ると、お釈迦さまのニュースは現代的ではないのだろう。こんなファジーな時代だからこそ謙虚にお釈迦さまにあやかるのも無駄とは言えない。終戦直後国民学校教科書に書かれていたお釈迦さまの誕生日について習ったが、戦後民主教育の下ではあまり必要性のない情報となってしまったようだ。これだから、金の亡者が消えては現れ、また消えては現れるのに違いない。

2016年4月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3251.2016年4月7日(木) 自分を傷つける世界的著名人と若きスポーツ選手

 先月5日に急逝された元同僚の隅野成一さんを偲んで、故人と気脈を通じていた都庁出身の斎藤富造さんと、訃報をいち早く知らせてくれた八木卯さんとともに新宿で食事をして、ユニークな故人らしい懐かしい話をしては故人を想い、献杯をしてご冥福をお祈りした。

 元気いっぱいで明るかった隅野さんが78歳になって間もなく突然亡くなられたのは、同年代の八木さんや私にとって大きなショックである。われわれ3人より若干年配の斎藤さんからいろいろ伺ってみると死因の大腸がんは以前から判っていて治療を続けていたという。だが、われわれにはその様子をまったく見せなかった。その他にも前立腺がんも併発していたらしい。隅野さんを知る友人らは、ほとんど生前そんな病状は聞いていなかったが、周囲に知らせなかったのも隅野さんらしい生き方だったのかも知れない。斎藤さんと別れてから八木さんと喫茶店で話し合いながら、鉄道会社から旅行会社として分離独立した当時の中心人物は、八木さんと私の2人だけになってしまったと、感慨深く寂しく感じた。そして、お互いに健康にはくれぐれも気をつけようと確認し合ったところである。

さて、いま海外で大きな話題となっているのが、最近暴露された、俗に「パナマ文書」と呼ばれる秘密文書である。各国首脳や著名人のタックスヘーブン(租税回避地)における脱税及び資金洗浄の疑いが出てきたのである。国家のトップが底辺で苦しむ国民を顧みず、自ら無法行為に及んでいたとあっては、批判を浴びるのは当然である。今のところ日米の大物著名人の名は挙がっていないが、キャメロン英首相、プーチン・ロシア大統領、習近平・中国国家主席、グンロイグソン・アイスランド首相、ポロシェンコ・ウクライナ首相、アサド・シリア大統領ら大物が疑いを持たれている。実際の投資者は縁故者で、いくら本人が直接投資に関わらなかったにせよ不信感は募る一方である。欲の皮が突っ張ったからであろう。すでにアイスランド首相は辞意を表明している。中でも中国政府は事態の進捗にことのほか神経質になり、一切コメントしないと述べたことで却って習主席のグレイ色を匂わせているかも知れない。

他方、国内ではまたスキャンダラスなスポーツ選手の賭博事件が明らかになった。バドミントンで今年のリオ・オリンピックでメダルを期待される世界2位の桃田賢斗選手が、もう1人の選手と違法なカジノで賭けていたことが判明し、日本バドミントン協会は桃田選手をリオ大会に出場させないことを決定した。

先日巨人軍の選手が野球賭博に関わっていたとして球界を去ったばかりである。21歳の桃田選手が、どうして自らの将来を投げ出すような愚かなことをやってしまったのか。毛髪や、時計、指輪、ネックレス等々、身の回りにどうもチャラチャラしたものが見える。若いだけに周囲が気をつけてやることが出来なかったものだろうか。成長株の若者がこのようなつまらないことで前途を棒に振るのはあまりにも寂しい。回りの大人たちにも責任があるのではないだろうか。

2016年4月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3250.2016年4月6日(水) 1年ぶりにアジアのチャリティーバザーを見学

 3年前から毎年この時期にミクロネシア大使館から案内をいただいて、六本木の全日空ホテルで開催されるアジア・大洋州26ヶ国参加の「アジアの祭典チャリティーバザー」に出かけている。今日も妻と出かけたが、とにかく会場は人、人、人でいっぱいである。式典には遅れてしまったので、バザーの会場を見て回ってホテル内レストランでランチを食べるだけだったが、会場内にはいつも通り各国の民芸品が豊富に展示され大分安く販売されていて、見ているだけでも結構楽しい。見学者は人込みを掻き分けるようにして、屋台に群れて民芸品を買い漁っている。ちょうど孫たちの土産に値段も手ごろなものがいくつかあったので、ベトナム、ビルマ、マーシャル諸島の珍しい素朴な手作り品を安く購入した。

偶々会場で久しぶりにジョン・フリッツ・ミクロネシア連邦大使閣下にお会いした。夫人がこの祭典に力を注いでおられるので、ミクロネシアの屋台を始め会場内の様子を見ているようだった。しばらく大使と立ち話をしたが、森喜朗元総理の健康状態を大分気にされていた。森さんは、このところ2020年東京オリンピックの準備やトラブル発生でご苦労されているようだが、その前年2019年開催のラグビー・ワールドカップが順調に、成功裏に開催されることを強く願っておられると大使は言っておられた。

 会場内のあまりの混みようには聊か閉口したが、主催国の人々の民族衣装などの雰囲気に浸れて、お得な買い物が出来て、来年もまた気楽にやって来たいと思っている。

 さて、今日ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領が初めて来日された。急にわが国でもムヒカ氏が話題になったのは、世界で最も貧しい大統領との風評からである。大統領の地位まで昇り詰めながら今も質素な生活を営んでいることと、その生活信条が国民に大受けなのである。大統領になる前には4回も逮捕され、13年間も刑務所に収監されていた苦労人である。収入の9割を貧しい人々に寄付する清貧の人でもある。

 ムヒカ氏の言葉の中で最も印象に残る言葉は、「貧しい人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、欲望が無限にあり、いくら物質的に恵まれても満足しない人」である。この言葉を、わが国の政治家に当てはめてみたい。

2016年4月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3249.2016年4月5日(火) 若者が本を読まなくなり、書籍が売れなくなった。

 単行本や雑誌の売り上げが近年急速に落ちているようだが、それにはいくつか現代的な原因があると思う。その最大要因に若者が書物を読まなくなったトレンドがある。それに近年若者が溺愛しているスマホ利用者が増えて、書物まで電子書籍で読む人が増えたために、書店で購入する人が減っていることが大きいようだ。

 実際書物を読まない若者が増えたことは事実のようで、この傾向が進めば文系の学生はどうやって頭を鍛えるのか、特に創造性を養うには他にどんな有効な手段があるか分からなくなる。いま「吾輩は猫である」が、漱石没後100年記念として朝日新聞に再連載されているが、中学生のころに岩波文庫で読んだ時以来の記憶を呼び戻しながら、楽しんで読んでいる。細かいことは記憶の彼方であるが、ところどころ思い出してはひとり悦に入っている。やはり若い頃に良質の文学作品を読めば、必ず自分に還って来る。

 さて、このように書物が売れなくなっている昨今であるが、岩波書店が発行している隔月刊誌「文学」が、今年の11月、12月号で休刊になるという。これまであまり読んだことはないが、創刊が1933年というから歴史と伝統のある雑誌で、日本文学の発展に貢献してきたものだ。誇り高い岩波書店としては、休刊は苦渋の決断だったろう。

「文学」は三島由紀夫らも執筆した、最新の文学研究の成果を普通の読者に紹介する雑誌として必ずしも堅い雑誌としてではなく、幾分大衆的な雑誌として親しまれてきたが、岩波では大学での文学研究に逆風が吹いている状況を考慮したという。これには、昨年文科省が「教員養成系学部・大学院、人文社会科学系学部・大学院は組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に取り組んでほしい」と国立大学の文学部不要論を唱えたことから、文学への興味と関心が一層薄れると考えられたのではないか。更に販売部数が減少したことを大きな休刊の理由として挙げている。

学生時代に岩波の「世界」や、思想の科学研究会の「思想の科学」(1996年廃刊)をよく読んでいたが、流石の岩波も時代には勝てなくなったのだろうか。せめて岩波には「世界」だけでも守ってもらいたいものである。

2016年4月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3248.2016年4月4日(月) 思い上がるメディア、朝日新聞とテレビ東京

 自称「メディアの天下人」朝日新聞と「成り上がりテレビ局」テレビ東京の両社と、不毛とも言えるバトルを開始してから好い加減時間が経つ。朝日は昨年6月からだから大分長い闘いとなっている。昨年6月5日付一面記事「高齢者の地方移住を」が端緒である。この表現がお年寄りを軽視、侮蔑してお年寄りに失望感を与えている。「朝日姨捨山説」たる所以である。私の知る何人かのお年寄りも、がっかりし憤然としていた。

  爾来この朝日とのバトルを続けて来て分かったことがいくつかある。自らを「朝日人」と名乗る朝日新聞という種族は、常識では考えられないほど、自分たちは他の人間とは違って秀でた選民で、偉いのだと自惚れきっていることである。こんな気持ちでよくぞ世知辛い世間を生き抜いていけるものだと呆れている。傲岸不遜も極まれりで、前記記事に関して高齢者を愚弄していると指摘したところ、記事内容は自分たちの考えではなく、日本創成会議が打ち出した提言をそのまま掲載したもので高齢者を愚弄する気はないと責任転嫁し、それなら誤解された朝日としては不本意である筈だから自社の独自の社論を提示すべきだと再び回答を求めると、以降一切応えようとしない。さらに、いくつかの朝日に関する質問と、朝日が報道しなかったり、他社に後れを取ったニュースについて質問すれば、流石に恥ずかしいのか、応えがない。何とかしてこのバトルを停止するには、回答を出さず無視を決め込むことだと愚かにも信じていることである。

 私が直接社長に会いに行き話をすると言えば、それだけは断ると回答がある。9.11同時多発テロ1ヶ月後の朝日全面のレポート内容がメディアのリーダーらしからぬお粗末さだと具体的に指摘したことに対しても、ひたすら黙秘し、抗弁もしない不条理さでよくぞ今日までメディアのリーダーと傲慢にも名乗れたものだ。

私もいくつかの対抗策を考えているが、そのひとつとして先月末スポンサー健康食品企業5社社長に宛て、簡単な経緯を書いて高齢者を侮辱する朝日には広告掲載を止めることをお願いする書状を送付したところである。この結果次第では次の手として、第2の矢、第3の矢を放つつもりである。

 テレビ東京は、昨年10月1日に放送したニュース番組「アンサー 潜入テレビ初!飢餓の島で見た戦争」を放送して以来のバトルである。同ニュースで戦没者遺骨収集事業に対して誤解と事実誤認の報道内容と、事業に関わった旧厚生省、遺族会、戦友会や遺族を傷つけるような内容について私自身も同事業に関わったひとりとして強く抗議した。

また、昨年12月30日「日本人として知っておくべき戦後の51人」番組放送中に「湯川秀樹博士がノーベル賞を2度受賞した」とか、「湯川博士が亡くなって14年が経った(実際には放送日時点で34年)」と好い加減で致命的な誤報に対して、訂正を求めた。

だが、いずれも不誠実で前者については言い訳、後者については無視するばかりである。これについて対朝日同様今後スポンサー企業に事実を伝えることを考えている。現在すでに放送倫理・番組向上機構(BPO)に2度質問しているが、音沙汰がないので、これからBPO放送倫理検証委員会委員長に宛ててテレビ東京の不誠実な対応について書状を送るつもりである。

 いずれにせよ、言論の自由の重要さについて天下の朝日も、テレビ東京も偉そうにほざいているが、まったくその気もなく、誠意の欠片もなく一読者、一視聴者の声なんて歯牙にもかけないスタンスで、あまりにも傲岸不遜である。メディアなんて所詮こんな非常識なものなんだろうか。これなら反って相手にとって不足はないと思っている。

2016年4月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3247.2016年4月3日(日) オバマ大統領は被爆地広島を訪れるか。

 ワシントンで50ヶ国以上の首脳が出席して開かれていた核セキュリティ・サミットを終え、安倍首相は今日帰国した。具体的な成果は見えにくいが、ここでも中国の習近平国家主席が大国としてその存在を訴えるべく核テロの脅威に対して国際的な協力を積極的に推進していくと表明した。

 同時に中国には、世界の電力需要を見込んで原発の海外進出戦略を進める狙いもある。サウジ・アラビアやアラブ首長国連邦、南アフリカなどへ安く安全性の高い原発施設を売り込もうと習主席自らこれらの国を訪れている。だが、中国内では原発施設の建設が始まってまだ時間が経っておらず、事故が起きた際のメルトダウンや放射性物質の大量漏出が起きる心配があると、世界の専門家は懸念している。

 口だけで言っているうちはいいが、実際さほどの経験があるわけではなく、単に自国の立場を高く見せるためだったり、事故の心配を漏えいするようでは、まだ世界へ販売外交は控えるべきだと思う。

 さて、核セキュリティ・サミットは終わったが、11日から広島で主要7ヶ国外相会合が開かれるのに合わせて、核保有国を含む7ヶ国外相が平和記念公園を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花することが決まった。各国外相は広島平和記念資料館も訪問する。今までアメリカの大統領と国務長官が訪れたことはなかったが、今回初めてケリー国務長官が訪問する。

 来る5月に開かれるG7首脳会議(伊勢志摩サミット)に訪日するオバマ大統領も広島を訪れるよう、関係者の間で現在調整が行われている。残り任期が少なくなったオバマ大統領が、核なき世界を華々しくアピールし、ノーベル平和賞を受賞した就任当初に比べて、核撲滅へのメッセージが幾分輝きを失い、やり残したことが多いと言わている。その中で、核廃絶への姿勢を訴える点では、被爆地広島を訪れ、各国首脳とともに核兵器のない世界を目座すとのメッセージを発することはオバマ大統領にとってタイムリーであり、大統領の功績としてもプラスに左右すると思う。

 原爆投下は戦争の早期終結のためには意味があったとして、原爆投下の正当性を主張する多くのアメリカ人の気持ちをどう核のない世界へ気持ちを向かわせるかということが求められているのではないか。

2016年4月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3246.2016年4月2日(土) 小中陽太郎さんがペンを退会?

 小中陽太郎さんのあまりにも唐突な日本ペンクラブ退会届にはびっくりした。もちろん理事も辞めるという。「びっくりぽん」である。

今日は花曇りでやや寒いとの天気予報が出ていたが、前々から京王線仙川駅近くで恒例の花見をやろうとお誘いを受け楽しみに、待ち合わせ時間に京王線調布駅へ出かけた。男女7人が向かった先は、深大寺だった。わが家からそれほど遠いわけではないが、訪れるのは初めてだった。近くの神代植物公園周辺ともども、まさに桜は満開だった。

 その後小中さんが理事長を務めている仙川駅近くの一般財団法人プラザ財団へ行き、ドイツ在住のアーチスト近藤愛助氏の写真展示を拝見した。曾祖父が戦後アメリカの日本人収容所に抑留されていた記録を写真に収めたものだった。その後インド・カレー店で会食となり、そこで小中さんが正式にペン退会について浅田次郎会長宛退会届コピーを示され、退会を決意した事情と経緯を説明された。

今のペン執行部のやり方には、かねがね不満を漏らしていたことは、われわれペン会員は承知していた。それらについて再三に亘って質問し、理のある説明を求めてきたが、その都度言い逃れられてしまった。中々改革が前へ進まない。問題はペンの不明瞭会計であり、それを許す事務局の慣れ合い体質である。ペンの財布から資金がどんどん無くなり、国際ペンへの貸付金と対応や、著作権問題の不誠実な処理、理事選出問題、等々不透明な問題が吹き出している。それを良識派の小中さんが追及してきたが、姑息な浅田次郎会長以下執行部が不十分な説明で追及を逃れようとしている。小中さんも長年問題点を追及してきたが、もう手に負えないと投げ出したように思える。

折角昨年の理事選挙で改革派としては、それなりの成果を挙げて漸進的にあるべき方向へ踏み出したばかりである。ここで親分に匙を投げられては、子分としては思案投げ首である。今日参加しなかった常務理事の大原さんを交えて今後の対策を考えなければならない。

 それにしても小中さんも随分思い切ったことをやるなぁという気がしている。これほどの大決断をされるなら、前以って一言われわれにも相談していただきたかったというのが本音である。とにかくあまりのショックに呆然としている。

2016年4月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3245.2016年4月1日(金) 女子中学生誘拐事件に見る意外な判断

 今日から新しい年度が始まる。新入社員の入社式が行われたり、地方では小学校の入学式が行われたところもある。その名の通り、フレッシュマンはいつまでもフレッシュマンでいてほしいものである。

 さて、数日前に2年間も行方が分からなかった埼玉県朝霞市の女子中学生が都内東中野の警察に身柄を保護された。突如姿を現した少女と2年間もアパートに拉致していた大学生の事件をメディアは重点的に伝えている。この事件は、大学生によって誘拐され、拉致されていた女生徒が東中野のアパートから逃げ出し、公衆電話を使って警察に助けを求め保護されたものである。誘拐された時中学1年生だった生徒は、本来ならこの3月に義務教育を終えて卒業する筈だった。その間両親は駅前でビラ配りをするなりして必死になって愛娘を探していた。2年間の誘拐は女生徒に大きな心の傷を負わせたことだろう。両親にとっても可愛い娘が戻ってきたことは嬉しいことではあるが、娘の心の傷をこれからケアして行かなければならない。

 犯人は国立千葉大学工学部の学生である。この学生は今月大学を無事卒業したばかりである。在学中カナダで語学研修と、ロスアンゼルスで軽飛行機の資格取得のために1年間留年して今年卒業した。随分余裕のある生活を送っているので、金銭目当ての誘拐犯というわけではないと思われている。今は逮捕され警察の取り調べを受けているので、追々事件の全容もはっきりしてくるだろう。

 ついては、この事件を通じて理解し難いことがある。それは「卒業」と「退学」である。「卒業」は、女生徒が在籍していた中学校が生徒に中学校の卒業証書を授与したことである。その生徒は1年間しか通学しなかったが、中学校の過程を終了し、中学生として身に付けるべき学力を有していると認められたことになる。あたふたと急いで卒業証書を与えたということは、朝霞市教育委員会と学校が卒業するに足る条件をクリアしたということである。だが、どうも素直に納得できない。女生徒は同情されることは分かるが、実際には中学校に1年間しか通わず、試験も受けず部屋に監禁されていたので、卒業レベルをクリアしているとはとても思えない。更に気がかりなのは出席日数が他の生徒に比べて精々1/3にしか過ぎず、決められた出席日数が不足しているのではないだろうか。どういう根拠で「卒業証書」を授与したのかさっぱり分からない。

 もうひとつの「退学」についても訝しい。犯人の千葉大学生は、この3月に必要単位を取得して卒業した。それが、千葉大では何を考えているのか、彼の卒業証書をはく奪して千葉大卒業生リストから削除しようとしていることである。これから対応については大学内で検討するらしいが、いかに不名誉で、大学の名を汚そうとも、在学中ならともかく卒業後に授与した卒業証書を取り上げようというのはいかがなものだろう。大学にとって許しがたい破廉恥な学生から、大学に在籍したという事実を永久に消し去りたいのだろう。いくら何でも大学側の幼児症的我儘ではないか。それなら、入学を認めなければ良かったということになるのではないか。

 この学生は、確かに大学にとってはお荷物学生・卒業生だろう。だからと言って、自分たちの都合だけで実際に学んだ学生の存在を排除してしまおうというのは、決して教育者のやるべきことではないと思う。

 ひとつの事件でも本質以外に想像を超えた理不尽なことが起こるものだということを、図らずも知らされた。

2016年4月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3244.2016年3月31日(木) ビルマ民主化政府発足も前途多難

 2015年度末となった。アベノミクスにも暗雲が漂う中で、いずれ各企業の決算書が明らかにされるだろう。本当のところはどの企業が儲け、赤字になったのはどこの企業か、中々予想し難い。

 それにつけても、かつては日本経済成長の鑑であり、夢でもあった東芝家電部門とシャープの身売りという残念なニュースが、各テレビ局でも惜しむかのように伝えられていた。花形だった東芝は悪質な経理処理により大きな赤字を出し自ら首を絞めることになり、その結果白物家電部門を中国企業に売り渡すことになった。

 一方シャープは、すでに1ヶ月前に仮契約していた台湾の鴻海精密工業の傘下に入ることが正式に決まった。シャープは大型液晶テレビの大当たりで一時は亀山ブランドとして華々しい実績を上げ、同じテレビ・メーカーを羨ませるほどだったが、新商品を打ち出すことなく、また経営の舵取りを担う経営者に人材を得ることができなかった。その結果急転直下業績は下降線を辿ることになり、アジア企業の手に落ちてしまった。厳しく言えば、栄耀栄華のなれの果てである。

 さて、今日書き記したいことが2件ある。ひとつは、外国人旅行者の日本への入国者の増大で観光収入が増加し、国家財政を大きく潤してくれる反面入国者計画の修正と受け入れ態勢の手直しが必要になったことである。

 まず、この数年倍々ゲームで伸び続けている訪日客予想について大きく上方修正したことである。昨年の外国人訪日客が過去最高の1,973万人だったことから、2020年に2,000万人の見込み数を大幅に修正して、実に2倍の4,000万人に増やし、2030年には6,000万人にまで増やそうとの希望的目論見である。これらの観光市況判断のうち一番気になるのは、役人が観光業や外国人旅行客の嗜好について充分な知識がないまま机上で安易に数字だけを楽観的に修正していることが引っかかる。受け入れ施設についても今になって慌てて都内ホテルが不足すると慌てだしたり、どうも長期的ビジョンで計画が立てられていない印象がしてならない。この調子では、まだまだ新たな問題点が表面化するのではないかと危惧している。

 2番目に気になったのは、ビルマ(ミャンマー)の新政府発足である。昨年11月の総選挙により国民民主連盟(NLD)が圧勝して漸く民主的な政権のスタートが期待されているが、この国恒例のノンビリズムで、すでにあれから4ヶ月以上が経過した。NLD代表のアウン・サン・スー・チーさんがすべてを仕切ることになるようだが、憲法上大統領には就けない。懐刀のティン・チョー氏を大統領に就任させて、自らは18の閣僚ポストの内4つの椅子に座り睨みを利かすようだ。中でも外相はこの国の誰よりも海外に顔を知られた人物だけに、うってつけであると思う。スー・チーさんの外交交渉力を期待したい。

 問題は、半世紀以上に亘って政権を掌握していた軍部の力をどうやって抑えることができるかということである。当初はスー・チーさんが憲法上なれない大統領になるために、密かに軍部と話し合いを行ったが無為に終わった。この点を考えても、国会議員の1/4が軍部に充てられる現行憲法下では、思うように軍部を操ることは難しい。NLDとしては真の意味のビルマ民主化のための一里塚として、いずれ憲法改正を行わなければならない。前途は多難である。

 軍部はこれまで中国に顔を向けていたようだが、幸い新政府は日本に対して好感情を抱いているようなので、今後経済支援を続けながら両国間の友好関係を深めていければ、きっとお互いにプラスになることと思う。

 かつて極めて親日的だったビルマの人たちを思うと、アジアで最後のマーケットと言われるこの国の市場に大きな期待と希望が持てることを確信している。

2016年3月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com