3352.2016年7月17日(日) 国立西洋美術館、世界文化遺産登録へ

 トルコの一部軍勢力による決起は瞬く間に鎮圧されてしまった。市民を含めて政府軍・反政府軍を合せて290人以上が死亡し、軍司令官ら反乱軍の将校の他に裁判官と検察官ら7,500人の身柄を拘束して一段落した。

 今回クーデターが試みられたのは、これまでとかく強権的なエルドアン大統領に不満を抱いていた一部の軍幹部が立ち上がったが、先制攻撃も虚しく失敗に終わった。この鎮圧でエルドアン大統領は自信を深め益々強気になるだろう。不満分子の背後に、アメリカに亡命中のイスラム教指導者・ギュレン師がいたと大統領は彼を非難し、身柄を引き渡すようアメリカに要求した。

 トルコは観光立国として繁栄し、また親日的な国として日本人観光客も数多く訪れるが、近年治安上の不安が脳裏を横切り、観光客の姿も減少しつつある。私もトルコへは4回ほど訪れていろいろ楽しい経験や、危ない体験もした。最も際どかったのは、翌日トロイ遺跡を見学すべくチャナッカレに滞在中の1999年8月17日、明け方に発生したイズミット地震と呼ばれるトルコ北西部大地震に遭遇した時だった。20世紀最後の大地震と言われただけあって、M7.6の震度で、死者は1万7千人と言われているが、実際には死者、行方不明者を合せて4万5千人と言われている。その大きな揺れに一面怖い体験と同時に、イスラム建築の堅牢なモスクと実用的な伝統的絨毯に感銘を受けたことも事実である。街で出会った人々も親切だったし、特に子供たちが人懐こく可愛かったことを思い出す。

 それが、今のトルコ政府は大統領以下政府要人らが皆強面で、トルコ人らしい優しさが表面に表れてこない。つまりトルコらしからぬ国家を作り上げ引っ張っているのだ。国境周辺にISやクルド民族を抱えて地勢的に難しいシチュエーションにあり、国の舵取りは難しいとは思うが、何でも強引に封じ込んでしまう現在の強権エルドアン流儀は、少し考えを変えた方が良いのではないかと思う。地下に溜まった伏流水は、いずれまた地上に噴き出してくることは間違いない。

 ところで、このクーデター騒ぎで延期されていたユネスコ・世界遺産委員会で、日本の候補として挙がっていた「ル・コルビュジェの建築作品・国立西洋美術館」の建物が、1日遅れで世界文化遺産に登録されることに決まった。日本の世界遺産はこれで20件目である。

2016年7月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3351.2016年7月16日(土) トルコで軍クーデター鎮圧

 昨日のニースのテロ事件に続いて、今日もまた血なまぐさい事件に驚かされた。現地時間昨夜突如トルコで軍部によるクーデターが発生した。一部の軍人が強権的なエルドアン大統領政権転覆を図り行動に出たようだ。一時国営テレビを通して軍は国の全権を掌握したとする声明を読み上げた。休暇中だった大統領は急ぎ専用機でイスタンブールに向かった。そして、市民らに携帯とメディアを通じて自らは政権の座に留まっており、クーデターを支持する者は高い代償を払うだろうと述べた。更にクーデターの試みは失敗するだろう。与党支持者は路上に出て抗議するようにとも呼びかけた。

 首都アンカラとイスタンブールには、多くの兵士と戦車が現れ、爆発音が鳴り響いて民間人、警察・軍人、並びに反乱軍兵士を含めて194人が死亡したと伝えられている。

 このところエルドアン大統領の独裁姿勢が益々強まっている。かつて10余年に亘って首相を務めたが、それでは飽き足らず、一昨年大統領となって一層権力の拡大に意を注ぎ、更に憲法を改正して権力を強めつつある矢先だった。これが、イスラム教徒と軍部との間で軋轢を強め、軍部には大統領に対する不満が燻っていた。

 明らかに今度軍部内で決起した軍人は、ちょうど80年前にわが国の青年将校が起こした2.26事件とは異なり、若手将校ではなく、思慮分別のある筈の将官、佐官クラスが中心になっていたようだ。

 結局ほんの半日程度でクーデター首謀者は降伏し事態は収まったが、一時は深夜にヘリコプターや戦車を出動するなど、あわや内戦と思わせる場面があった。それでなくともトルコ国内ではイスラム過激派によるテロが頻発し、国民はその恐怖におののいている。テロを撲滅すべき軍部がテロリストと同じようなことをやっているようでは、とても国民は安心できないし、テロリストに益々狙われるようなことにならないだろうか。

 今度の事件では、市民の間にも犠牲者が出たが、反乱軍が外出を禁止したにも拘わらず、市民はそれを無視して彼らの戦車へ近づいてよじ登ったり、反乱軍兵士も市民に対して手荒な行為ができず、結局大統領の望む形でケリがついてしまった。

 今のところ日本ではこれほど危険な事態は起こることはなさそうだが、いつこれに似た事態が起きないとも言えない。とにかく物騒な世の中になったものである。

 このクーデター騒ぎで、今日決まりそうだった世界遺産委員会の今年度登録世界遺産の決定が持ち越され、建築家ル・コルビジェの設計した西洋国立美術館が登録されるのではないかと期待し、準備していた地元の人々をがっかりさせたおまけまでついた。

2016年7月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3350.2016年7月15日(金) フランス国内でまたテロ発生!

 今朝になってまたまた驚くようなテロ事件を知ることになった。昨14日夜フランス革命記念日に花火などのイベントが行われていたフランス・プロヴァンス地方の南海岸ニースで、群衆の中へ1台のトラックが突っ込み、警官隊から銃撃され運転手は死亡した。同時に、悲惨にも84人もの多数の犠牲者を生んでしまった。まだ犠牲者の数は増えるのではないかと憂慮されている。

 昨年フランスではパリ市内で2つの大きなテロ事件が発生し、治安対策上大きな課題を残した。昨年11月以来非常事態宣言を行って警戒体制を敷いていたが、漸くそれを今月中に解除しようとしていた矢先のことだっただけに警備当局もショックを隠し切れないでいるようだ。

 ニースはこれまで何度となく訪れたことがあるが、洗練された華やかな海岸通りと立ち並ぶ店の佇まいは洒落ていてフランスで最も人気のあるリゾート地として、フランス内外から多くの観光客を呼び寄せている。イタリアに隣接し、リヴィエラとも、コート・ダジュールとも呼ばれている紺碧の海岸エリアである。まだバカンス・シーズンが始まったばかりで、これから夏の繁忙期に向かって観光客へ影響が出るのではないかと懸念される。

 銃殺されたドライバ―は、31歳のチュニジア系男性で単独犯か、仲間がいたのかまだはっきりしないが、これだけの衝撃的テロをたった1人で実行できるとは考えられず、いずれ犯人像は浮かび上がってくるだろう。現時点では、イスラム国(IS)やアルカイーダ、他のテロ集団らから犯行声明は出されていないが、トラック内に武器や爆弾などを積み込んでいた手口から考えて極めて計画的と見られており、これもISの仕業ではないかと考えられている。このテロ事件に大きなショックを受けたオランド大統領は、直ちに非常事態宣言を延長し、シリアとイラクのIS支配地区を空爆するとの強い決意を表明した。相変わらず多国籍連合はISの殲滅作戦に効果的な手を打てず、IS側と反IS側のいたちごっこが繰り返されている。

 いずれにせよ今や世界中どこにも安全な場所はなくなった。

2016年7月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3349.2016年7月14日(木) 天皇「生前退位」報道に思いやりに欠けるコメント

 昨夜突然ビッグ・ニュースが伝えられた。何と天皇陛下が「生前退位」のご意向を漏らされたというのである。今年82歳になられる天皇は数々の公務を抱え、かねてから健康問題が懸念されていた。とかく皇室関係の情報は密室的色彩が濃く、その報道も出所、及びどういうルートで伝えられたのかはっきりしないことが多かった。

 今回のビッグ・ニュースも本当のところがよく伝えられていない。天皇の本心がストレートに伝わってくることもあまりないように思う。天皇ご自身は、近年2度に亘る手術を受けられたこともあり、肉体的な疲労感を覚えておられるようだ。更に年齢的な点からも記憶力や難聴の不安も抱えておられる。以前から公務から解放されたいとのお気持ちがあったようで偶々情報が漏れたにしても、その気持ちを汲み取って直ちに対応する姿勢が取れないものだろうか。

 世界的にも高齢を理由に、いずれも2013年にオランダのベアトリックス女王が長子のアレキサンダー国王に、ベルギーではアルベール2世が同じく長子のフィリップ王子へ譲位した。またローマ・カトリック教会では法王ベネディクト16世がフランシスコ教皇へ譲位して退位した。現在も頑張っているのは、4月に90歳の誕生日を迎えられたイギリスのエリザベス女王と、88歳のタイのプミポン国王ぐらいのものだ。しかし、プミポン国王は最近ほとんど病院暮らしである。それらの点を考えても天皇の現在の公務がやや過重な負担になっているのではないかと思う。

 皇室典範には、生前退位について何らの表記も規定もない。もし、生前退位を実施するならまず皇室典範を改正する必要がある。憲法第1条には、「天皇は日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であって、この地位は主権の存する日本国民の総意に基く」と規定されている。この日本国民の総意をどう解釈したら良いのだあろうか。皇室典範の改正には、これまで何度かその機会があった。その典型は、かつて女系天皇を容認する条項であったが、秋篠宮家に男児が誕生したことにより、女系天皇問題は置き去られてしまった感がある。生前退位の場合、天皇に即位する皇太子に公務をどの程度継承するのか。摂政を置くことにより、一部でも代行して解決できないのか。更に平成に代わる新しい年号も決めなければならない。普通の法律とは異なり、皇室に関することになるとどうしても神経質にならざるを得ず、つい及び腰になる。

 昨夕のテレビ放送や今朝の新聞にはトップ・ニュースとして伝えられたが、この問題を関係者は正面から真剣に取り組む気持ちがあるのかないのか、どうも政府、宮内庁はあまり積極的ではないように見える。

 問題の性質上コメントは難しいとは思うが、昨夕NHKニュースで報道された後会見した宮内庁次長は報道されたような事実はないとにべもない。夕刊各紙を見る限りモンゴルへ旅立つ前に羽田空港で記者会見した安倍首相は、「様々な報道があることは承知しているが、事柄の性格上コメントは差し控える」と述べたり、その留守を預かる菅官房長官の如きは、生前退位の制度を創設する皇室典範の改正については考えていないし、政府として宮内庁に事実関係を確認することもないとまったくつれないのである。

 これでは天皇が漏らしたことをまともに取り上げようとしないと言っているようなものではないか。これでは、天皇陛下のご苦労を慮る気持ちがないということにならないか。あまりにも礼を失してはいないだろうか。

2016年7月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3348.2016年7月13日(水) 国際法上認められなかった傲慢中国の我欲

 昨日のニュースの中心は、当然東京都知事選だと思っていたところ夜になって国際ニュースが飛び込んで来た。

 中国の周辺国が領有権を争う南シナ海問題で、オランダのハーグ常設仲裁裁判所が、中国が独自の権利を主張する境界線「9段線」に国際法上の根拠はないとの判決を出したのである。提訴したフィリピンの主張をほぼ全面的に認める判決となった。中国はこの判決に猛烈に反発し判決文を紙屑とまで言い捨て、この判決を受け入れないと表明し、今後も実行支配を強めることを力説した。

 中国政府はかねがね南シナ海の領海は、中国が2千年以上の活動の歴史があると主張し、9段線には自国の権益が及ぶと一方的に吹聴している。しかし、過去の活動が仮に事実だとしても隣国領海の近くまで遠く離れた自国の領海だと主張できる権利はあるのだろうか。

 近年経済成長とともに中国の横暴な言動はエスカレートし、各分野で我利我欲が露骨に発揮され、言いたい放題に自己権益を主張するようになった。今回の9段線にしても、地図を公平に見れば誰が見てもとても中国の領海には見えない。中国の侵略欲と征服欲を明確に表しているだけである。中国の言い分はとても国際社会を納得させるものではない。なぜこれほどまでに世界を敵に回してまでも自国の領海拡大に拘るのか理解できない。当然格別な援助を受けている国を除いて世界中の国々から非難されている。これでは国際法なんてあってもないが如きではないか。各国が紛争解決のために知恵を出し合い作り上げた国際法を、自分たちに都合が悪いからといって無視するというのは、とてもまともな国の取るべき態度ではあるまい。昨日のこの問題を報じたNHKニュースが中国国内で流れるや、画面は黒くなった。自分たちの意に叶わぬ情報は、国民に知らせたくなく、すべて抹殺してしまう言論弾圧国家なのだ。こんなルールも守れない国がなぜ世界の大国と呼ばれるのか。大国なら大国なりの立ち居振る舞いと言うものがある筈ではないのか。

 こと中国に関しては、これまでも非常識なパフォーマンスが目立ったが、縦のものを横にしてしまう精神構造には、世界中がお灸をすえるぐらいのことをやらないと目が覚めないだろう。

 中国には強い反省と謙虚さを改めて求めたいが、今の国家の中枢にいる人たちは、学校教育の場で漢民族の行う行為はすべて正しいと学んだようだが、世代を経て彼らの子孫たちがいずれ世界中でその国辱的な行為にきっと恥ずかしい気持ちに捉われることは間違いない。今の中国の支配層はそんなことも分からないのか。

 さて、明日の都知事選告示を控えて、主たる候補者、小池百合子、増田寛也、宇都宮健児、鳥越俊太郎ら4氏による共同記者会見、討論会が各テレビ局を通して放映された。2代続けて金に絡む不祥事で辞めた後の選挙だけに、どうしても清潔なイメージを期待する候補者が出馬する。それが、夜になって突如弁護士の宇都宮健児氏が選挙戦から撤退すると降りてしまった。これで増田氏と鳥越氏の一騎打ちということになりそうだ。これから選挙戦はどういう経路を通って31日の投票日までたどり着くのだろうか。

2016年7月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3347.2016年7月12日(火) 東京都知事選出馬に虚々実々の駆け引き

 日曜日の参院選で自民単独で過半数、改憲勢力で2/3以上の議席を獲得した安倍首相は、アベノミクスをいっそう加速せよと国民から信頼をいただいたと得意の絶頂である。早速景気拡大のために、10兆円規模の財政出動を実施するようだ。JR東海が建設しているリニア中央新幹線の開業を8年前倒しするとか、年金受給のためにこれまで25年の加入期間を10年に短縮するとか、関係者にとっては嬉しいお年玉ではあるが、その原資をどうやって調達するのか。勝てば官軍で何でもできると思っているようだが、毎度のことながら日本の借金はとっくに1000兆円を超えている。財政投融資を活用してなどと軽薄な声が聴かれるが、財投とは借金ではないのか。

 さて、昨日遅くなってから東京都知事選候補者の名前が入れ代わり立ち代わり表に出て来ている。俳優の石田純一氏のように金曜日に、野党統一候補に推してくれるのであれば出馬したいなどと突然名乗りを上げたが、現実味に乏しく昨夕辞退を発表した。

 そして元岩手県知事・総務相の増田寛也氏が正式に出馬宣言を行い、自民党から後援を得た。自民党としては、増田氏と元防衛相・小池百合子氏が争う分裂選挙となってしまった。そこへ今日午後民進党推薦候補者としてジャーナリストの鳥越俊太郎氏が名乗りを上げた。癌を患いこれまで4度の手術を受け年齢的にも現在76歳で、健康面で不安はないのか。都政がぐじゃぐじゃになって立て直さなければいけないとの思いで、自ら志願して複数の野党勢力に声をかけたという。更に前2回出馬の弁護士・宇都宮健児氏が3度目の出馬意欲を見せている。その間昨日になって一旦民進党が推薦した元通産官僚・古賀茂明氏が出馬宣言するかと思いきや、今日になって鳥越氏の出馬に符牒を合わせるように出馬を辞退する目まぐるしい舞台回しとなった。14日が告示であり、明日13日には出揃うだろう。他に山口敏夫元労働相を含む11名の候補者が名乗りを上げている。

 舛添要一・前知事の幻か、どうやら魑魅魍魎の世界になってきたようである。

2016年7月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3346.2016年7月11日(月) 参院選で与党大勝、憲法改定へ前進か?

 結局保守勢力の圧勝に終わった。自民、公明、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の4党と、憲法改正に前向きな非改選の無所属議員を加えて憲法改正を発議できる2/3を超えた。憲法改正への地ならしができたのである。昨年の安保関連法案が可決されてから徐々に右傾化の傾向を強めていた政府、自民党・公明党はいよいよ本気で憲法改正へ手を付けようとしている。これまで世論調査などを見ていても安倍政権への強い反対はなかったが、現実に選挙の洗礼を受けて右翼議員が増えたとなるとこれからが心配である。

 今回の参議院選挙は、初めて18、19歳の有権者が投票した。だが、投票率は多少上がったが戦後4番目の低投票率だというし、右傾化が着々と進んでいる。一番問題なのは、国家の重要な課題である憲法や防衛、原発、福利厚生などについて国民が真剣に考え、議論して国民が挙って方向を定めるシステムが出来ていないことである。メディアからの断片的な情報ばかりインプットして、真剣に自分の問題として考える習性が身に付いていないのだ。

 この先政治はどうやって辿るべきゴールへ向かうのだろうか。朝刊も、夕刊もあまり読む気もしない。安倍首相と山口公明党代表が笑顔で握手している写真が空々しい。

 14日告示、31日投票の東京都知事選挙も急に動き出した。まだ告示前であるが、各党とも推薦候補者を絞りだしている。一両日中に候補者が出揃うだろう。

 さて、今朝早く再び東京医療センターへ検査のため出かけた。血液検査だけ受けて4日前と同じ福島医師と話し合った。回復へ向かっているので、入院の必要はないとのことで、しばらく今まで通り抗生物質を服用してみるということになった。友人たちには、ひょっとすると入院するかも知れないと伝えたので、早速取り消さなければならない。これで何とかキューバには行けそうだ。

2016年7月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3345.2016年7月10日(日) 参議院議員選挙投票日を迎える。

 参議院議員選挙の投票日である。いつも通り妻と近くにある息子たちの母校・区立東深沢小学校へ投票に出かけた。午前10時過ぎだったが、いつもより空いているような感じがした。帰ってテレビのニュースは、全般的に前回よりやや投票率が下がっていると伝えていた。

 メディアではアベノミクスの成否と憲法改正のための条件である国会議員2/3以上を与党2党と改憲派2党の4党で獲得することができるかを国民に問うていると報道している。ところが、憲法問題に正面から論戦を挑まれることを潔しとしない、与党は戦前の論戦でも憲法問題から逃げ腰である。テレビは投票終了の8時ごろから各局一斉に選挙関連番組を始めた。これまでも似たようなものだったが、いくら何でもNHK教育チャンネルを除いて選挙報道番組のオンパレードである。代わり映えしないので、Eテレと称される教育番組を観ていたら、N響定期演奏会を放映していて、しかも選りによって私の最も好きなクラシック曲であるベートーベンの交響曲第6番「田園」がエストニア出身のネーメ・ヤルヴィの指揮で演奏されていたので、選挙結果はある程度はっきりしてから知りたいと思い、久しぶりに40分ほど名曲を聞いて改めてゆったりした気分に浸っていた。

 選挙とは関係ないが、その他に日経紙朝刊にちょっと気になる記事があった。アメリカで最も人気のあるスポーツ、アメリカン・フットボールの人気がこのところ下がっているというのだ。アメリカ人が好むスポーツ、野球、バスケット・ボール、アイスホッケーに比べてダントツにアメリカ人から好かれているアメリカン・フットボールの人気が下落しているとは意外だった。その原因はケガ、しかも致命的な後遺症を恐れて親が子供にアメフットをやらせないというアメリカ人らしからぬ理由があるようだ。高校生未満の子どものアメフト人口は過去5年間で実に25%も減っているというから驚く。かつて、アメリカでハイスクールを訪問見学した折に、しばしばアメフトの試合を見学させてもらい、その熱狂的な応援ぶりにアメフトはアメリカの文化ではないかと思ったくらいだ。行きがかり上NFLの試合も観戦した。そのアメフトの将来展望が暗いというのだ。ケガをも恐れぬ激しいアメリカ的なスポーツが、若者に敬遠されるというのも時代が変わって来たと言うべきであろうか。

 夜10時を過ぎた時点で、自民党が単独過半数を獲得し、改憲勢力が2/3以上を獲得する情勢になってきた。戦前からある程度予想されてはいたが、現実問題となると深刻に考えざるを得ない。明日結果ははっきりする。

2016年7月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3344.2016年7月9日(土) アメリカ社会の根深い2つの病根

 このところアメリカの市民社会が、異常なほどのアメリカ国内の棘というべきか、憎しみ合いでざわついている。今更始まったことではないが、長年大国が抱えてきた2つの深刻な病がぶり返したのである。ひとつは、アメリカ建国以来の人種差別であり、もうひとつは西部開拓時代を思わせる野放しの銃社会である。いつになったらアメリカ社会はこれらの問題を解決することができるのだろうか。

 事件の発端は、5日にルイジアナ州バトンルージュで2人の白人警官が1人の黒人を押さえつけたうえに銃で殺害した画像がネットで流れたことに始まった。そして翌6日には、ミネソタ州で車を運転していた黒人が警官に停止を求められその場で射殺された。助手席にいた黒人女性が撮影した動画をネットに投稿した。それを観た黒人を主とする人々が警察に対する抗議行動を起こしたことである。これら黒人に対する警官の理不尽な行動に怒った7日のデモの最中に、今度は黒人青年が狙撃して5人の警官を殺した。

 殺された黒人被害者も銃を持っていたとの声もあるようだが、警察と住民側のいずれにも、銃を持っているのではないかとの相互の疑心暗鬼が直情的な行動へ走らせた原因である。銃所有が禁止されていれば、こんな過剰反応はなかったことははっきり言える。アメリカ人の私利私欲と権利欲が法規制を縛っていることははっきりしている。この種の残虐な事件は、アメリカ人に自己規制力がないことを表している。この事態に海外にいるオバマ大統領は急遽日程を短縮して帰国するという。

 黒人に対する白人の差別は、アメリカ社会が移民によって成り立った歴史から考えても、両者間のある程度のトラブルはやむを得ない点もある。だが、キング牧師暗殺前後の市民権運動などで少しは白人と黒人の溝は狭まった。人間が賢くなり社会が進歩していく過程でより良い社会を作っていくためには、壁を乗り越えねばならないことは当然である。それが人間の知恵であり、ヒューマニズムであると思う。それでもアメリカ社会の問題は、近年アメリカ人の気持ちに寛容の気持ちが徐々に薄れて来たことにある。これまで幾多の犠牲を払いながら発展を遂げたアメリカ社会ではあるが、キリスト教社会でありながらどうしても克服出来ないのが、寛容と忍耐である。

 これまでの時代背景の中で部分的にはトラブルが減少した時もあったが、根本的にはこれら2つの難問は解決出来ていない。それが、過激な言動で平穏な池に投石して波紋を広げるような言動をする、次期大統領候補者ドナルド・トランプ氏のような人物が移民を排除しようとする国家の立場が危うくなる排他的なことになる。しかもそれをサポートする人間が悪乗りする。アメリカ社会は異常であると言わざるを得ない。国家国民が問題を直視して本質的に解決しようとの気持ちがないように思える。

 人種差別と銃規制の問題に関して、世界最大の後進国・アメリカ合衆国はこれをどう解決しようというのだろうか。

2016年7月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3343.2016年7月8日(金) 問われたイギリスのイラク戦争参戦の意義

 昨日から引き続き、東京医療センターで受診した結果を近所の森内科へ伝えに行った。森先生は、基準数値が0.3以下であるべきところ12を超えたCRPの異常な高さにびっくりされ、できるだけ早く大病院で精密検査を受けた方が良いと判断されて昨朝わざわざ電話をしてこられた。先生はこのまま入院させられるのではないかと思っていて、今日挨拶した際入院するようなことがなくて良かったですねと慰めてくれた。ただ、11日(月)に再検査をした結果次第では入院しなければならないとお話すると、まだ決着がついていないですねと納得され、抗生物質服用と食事療法をしっかりやって当日少しでも良い結果を出すよう我慢してほしいと仰った。

 一部の知人に結果を知らせたら早速お見舞いのメールをいただいた。昨日からお粥で軽い食事を取っているが、森先生のアドバイスをいただいて、主食はお粥とうどんにすることに決めた。大好きな乳製品やサラダもダメなようなので中々食べるものが見つからない。当分の間窮屈な食事になりそうだ。このまま回復してくれればありがたいのだが・・・。

 さて、昨日の朝刊によると、イギリスのブレア政権がイラク戦争に参戦した経緯や、その後の占領政策について検証した独立調査委員会がその報告書を公表した。報告書の骨子は以下の4点に絞られている。

  1.イギリスは平和的な方策を尽くす前にイラク侵攻に踏み切った。

  2.開戦に法的根拠があると判断するにはほど遠かった。

  3.情報機関がブレア元首相に開戦すれば、イギリスへのテロの脅威が増し、イラクの兵器がテロリストに流出する恐れがあると警告していた。

  4.対イラク政策が不完全な情報と分析に基づいていた。

 結局アメリカのブッシュ大統領にお先棒をかつがされて参戦させられ、179名もの若い命を失わされ、今日ISがはびこる原因を作った。また、テロリストの暗躍を招いたことが反省として示された。アメリカに無条件に支持し、従うことはなかったというのが大凡の報告書の内容である。

 翻ってわが国もイラク戦争でイギリスほどの戦闘状況に巻き込まれたわけではなかったが、アメリカの意向に従い、初めて陸上自衛隊をイラクに派遣した。幸い日本人に犠牲者は出なかったが、この時防衛大臣を務めたのが、今都知事選に出馬を表明した小池百合子氏だった。彼女は防衛のトップでありながら、イラクへ派遣された自衛隊員を現地で激励することはなかった。口は達者だが、現場に立ち会うことから逃げる小賢しく狡いタイプの政治家である。

 日本の対応は終始アメリカ追従であり、アメリカには反対できないという日本人の弱点からなされた決断であり、その意味ではまったく日本に利することのない派遣だった。にも拘わらず、日本政府は未だかって検証することもなく、検証しようとの気持ちもなく、議論は公には伏せられたままである。

 今度の独立委員会の報告書は260万語からなり、「ハリー・ポッター全7作の2.4倍のボリューム」に匹敵すると噂になるくらいの分量だそうだ。その意気込みたるや並みではないと思う。因みに私の10年間の思いが詰まったこのブログは400万語もあり、日米語の違いはあれどボリュームでは負けない。報告書にはぎっしり問題が詰め込まれており、その姿勢は自国の汚点を敢えて暴露して毅然として反省するイギリス政府の勇断であると考えている。その点を考えると、いつもながら日本政府のやり方は生温い。

2016年7月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com