3651.2017年5月12日(金) 内外ともに波高し

 このところ国内外で無責任や大失態の事象がやたらに目につく。国内では、まず共謀罪法案の取り扱いである。政府・自民党は同法案を18日までに衆議院を通そうとして躍起になっている。日本ペンクラブも同法案には強く反対し、浅田次郎会長名の声明を発している。同法案には言論の自由を侵犯しかねない危険性が看て取れる。この法律の最も怖いのは、罪もない一般人が捜査の対象になる恐れがあるという点である。他に危険なのは、共謀罪の要件に「実行準備行為」を付け加えた点である。準備行為と疑われれば任意捜査が行われる可能性が高い。

 例えば、最近岐阜県警が、風力発電施設の建設に反対していた市民や、その知り合いというだけで活動には関わっていない市民の名前、学歴、病歴、健康状態まで集め、電力会社に伝えていたという驚くべき事実があった。

 そもそもこの「準備」というのが、捜査当局の判断次第だそうだから油断がならない。毎日の行動が警察によって監視され、任意捜査の対象になりかねないのである。これでは、まるで戦前の治安維持法とまったく変わらないのではないだろうか。

 かつて何度も立案されながら、実施されなかったこんな危険な法律を今改めて与党自民党・公明党が保守の「日本維新の会」と協力しながら、国会審議も充分尽くさず、メディアの間でも批判が高まっている中で一気に通してしまおうという恐ろしい空気が世の中に醸成されようとしているのだ。

 また、安倍首相とはとても無関係とは思えない森友学園問題も後から後へと新しい証拠が出され、それらの中心人物として悉く昭恵夫人が絡んでいるのである。野党やメディアは不透明な疑念を解明するためには、昭恵夫人の証人喚問しかないと追及しているが、首相は以前疑問が明かになれば、総理の地位も議員の職も潔く辞めると公言した以上簡単に夫人の証人喚問を認める気はなく、何とか森友問題から逃げようとしている。そのような事情もあって、安倍首相は憲法改正問題と共謀罪に照準を合わせようとしているように思えて仕方がない。

 一方で安倍首相は、唐突に2020年までに改憲を実施したいとか、第9条の2項に加えて、それらに矛盾する自衛隊の存在を第3項として付け加えると言う大胆なことまで言い出した。それは、自民党内でも広く了解を得られたわけではない。

 他方、海外でもアメリカのコニーFBI長官の電撃的な解任が大きな問題になっている。解任直前にコニー長官が司法省に対して、トランプ政権が大統領選へのロシア介入問題の捜査体制強化を要請して、それがトランプ政権の捜査妨害であるとの疑惑が深まったことがトランプ政権の危機感につながり、トランプ大統領の怒りとなりFBI長官解任となったようだ。野党の民主党は、独立性の高い「特別検査官」の任命を求めるべきだとして批判を高めている。第2のウォーターゲート事件に発展するようなことにならなければ好いがと思う。

 今や内外ともに波高しである。

2017年5月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3650.2017年5月11日(木) DVD「老人と海」を鑑賞する。

 東京・調布市仙川に「東京アートミュージアム」という新しいタイプの展示館がある。建築家安藤忠雄氏が設計・建築された建物である。明日から来月下旬までここで「東京陶芸三代展」が開かれるが、それに先立ち今夕オープニング・セレモニーが開かれた。三代とは、女流陶芸家辻輝子、その子息辻厚成、孫辻厚志の家族3人の作品が展示されたのだ。企画した一般財団法人プラザ財団理事長を務めている小中陽太郎さんから、オープニング・セレモニーへお誘いを受け、夕方会場へ出かけた。

 ミュージアムで三代の作品をそれぞれ拝見したが、やはり一級品であることは分かる。ただ、陶芸というので、いわゆる粗削りな純日本的な陶器が主だと思っていたところ、ガラスの中に作品が収められていたり、光沢が見事に現れる油剤で磨き上げられていたり、ちょっと想像とは違っていた。セレモニーは建物屋外のピロティで立食で行われ、辻輝子さんはお見えにならなかったが、その他の関係者は揃っていた。

 辻厚成、厚志父子が挨拶されたが、生存している三代の芸術家によるこのような企画はあまり例がないと言っておられた。

 帰りはいつも通りペンの仲間ともども仙川駅周辺のインド料理店で二次会に立ち寄った。

 さて、アマゾンからDVD「老人と海」を購入した。いうまでもなくノーベル賞作家アーネスト・ヘミングウェイ作品を映画化したもので、主演は名優スペンサー・トレーシーである。昨年キューバを訪れた時に、ヘミングウェイが入り浸ったバーや定宿へ冷やかし半分で寄ってみたが、作品の舞台であるコヒマル海岸には行くことが出来なかった。今日キューバ旅行を思い出しながらDVDをゆっくり楽しんだが、ハバナ沖合を漁船で年老いた老人がたったひとりで苦闘しながらカジキを捕獲するシーンが見どころだ。

 実は「老人と海」は1952年に発行されたが、その数年後に辞書をひきながら唯一原書で読んだことのある、私にとっては古典のような短編である。老人を慕う少年が脇役として登場するが、主役はほとんど老人と捕獲されたカジキの格闘だけというやや抑揚のないストーリーであるが、カジキが運ばれる途中でサメに食いちぎられる様子など見応えは充分である。ヘミングウェイの人となりとその小説は、後年飛行機事故の後遺症により自殺のような不可解な形で世を去ったが、何か人を惹きつける魅力のある人物であり作品である。

 大分昔のことになるが、マイアミから‘Seven Miles Bridge’を渡りながらアメリカ最南端のキー・ウェストを訪れたことがあるが、ここにもヘミングウェイの住まいがあり、遥かにハバナを望むことが出来た。やはりヘミングウェイもキー・ウェストだけでは飽き足らず、海の向こうのキューバへ居を移したのだろう。そこで彼は名作「老人と海」を見事に書き上げた。「老人と海」を味わい尽くそうと思うと、キー・ウェストとキューバを訪れてみないことには、感傷的な臨場感に欠け興味が乗って来ないのではないかと思う。DVDで観る老人の貧しい部屋の片隅に信奉するコブレ教会の写真が飾ってあったのが、目を惹いた。コブレ教会も昨年訪れたが、聖母寺として多くのキューバの人々の厚い信仰の対処となっている。寂しそうなあの主人公の老人まであの教会を信仰していたのかと思うと不思議な感じがする。

 久しぶりに学生の頃を思い出しながら、名作にたっぷり浸かることが出来た。

2017年5月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3649.2017年5月10日(水) 韓国新大統領就任で日韓関係の行方は?

 今日は結婚記念日である。1969年「ホテル・ニューオータニ」で結婚式を挙げてから48年になる。見合い結婚だったが、再来年には早いもので金婚式を迎えることになる。妻とディナーにでも出かけようかと考えたが、妻は友人の引越しのお手伝いに出かけ、遅く帰ってくる。改めて食事をともにするか、13日(土)に甥が率いるジャズ・バンドのライブが横浜であり、そこで食事を取ることになっているので、それで間に合わせることになる。

 さて、韓国の新大統領が文在寅(ムン・ジェイン)氏に決まって、メディアも文論議が華やかである。日本に対して厳しい見方の大統領だけに、現在膠着状態の日韓関係がどう進められるのか、早く縒りを戻すことが出来るのか、些か気になるところである。

 朝鮮戦争中に祖父母を北朝鮮に残したまま両親が巨済島へ逃れ、ムン氏はそこで生まれた。その後釜山の貧民街で育った。父親が事業に失敗し、母親が物売りをしながら苦しい生活を支える中で成長し、大学在学中に司法試験に合格した。だが、学生運動をやって逮捕され、その合格通知は収容所で受け取ったという気骨のある苦労人でもある。その後弁護士となり、廬武鉉元大統領の側近として仕え、廬武鉉氏の自死を受けて国会議員となった。

 わが国の安倍晋三・総理大臣と比較して、安倍首相が甘やかされて育った点で成長過程に大きな差があるようだ。そんなことには関係なく、ガチンコ勝負で堂々と対決、対話をしてもらいたい。

 さて、アメリカからびっくりするようなニュースが飛び込んで来た。コニーFBI長官がトランプ大統領から突然解任された。昨年大統領選挙中に民主党のクリントン候補の私用メール問題が話題になったが、その後トランプ陣営とロシア政府との間に情報操作があったのではないかとFBIが捜査中だったことと関係がありそうだ。もみ消しの印象を与えるようで、アメリカ国内でも大きな話題となっているらしく、今後尾を引くことになりそうだ。

 不祥事臭いニュースがある。先日高齢者2人を殺害した容疑で身柄を確保された30代の女性が、四国今治警察署から釈放された翌日自殺してしまい、警察の失態として批判されている。そこへまたお粗末な事件が地方の警察で起きた。今度は、広島中央警察署内の金庫から現金8,500 万円が忽然と紛失してしまった。警察では、犯行は外部か、内部かとも語らず、鍵がかけてあったかどうかも公表していない。警察の金庫から大金がなくなるとは、内部の犯行だと分かりそうなものなのに、はっきり言わない。こういう無責任な対応で果たして、市民の安全を確保してくれるのか疑問である。

2017年5月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3648.2017年5月9日(火) 韓国新大統領に革新系のムン・ジェイン氏

 今日行われた韓国大統領選挙の結果、最終開票結果を前に本命で革新系の最大野党「共に民主党」前代表ムン・ジェイン(文在寅)氏が4割を超える得票を以って勝利宣言を行った。ムン氏は4年前にも立候補して朴槿恵・前大統領に惜敗しだが、今度こそ宿願を達し、前大統領の罷免により失われた国政を立て直すことが求められている。ムン氏は北朝鮮との話し合いを求める融和策を提案している。一方で、日本として気になるのは、ムン氏が一昨年結ばれた日韓合意が韓国にとって不平等であるとして再交渉を望んでいることである。これに対して日本政府は、両国政府が合意した国際的な協定書を再交渉するなんてことはあり得ない、と受け入れない方針である。

 いずれにせよ、隣国同士が角突き合わせていることは両国にとって決してプラスにはならない。首脳会談を早急に開いて取り敢えず突破口を開いてもらいたいものである。それにしても國際関係上他国を誹謗するがごとき慰安婦像を、相手国の公館前に設置するような礼儀を欠く行為は国際社会では認められていないし、とても容認できるものではない。これを設置以来撤去されないよう四六時中隣で寝ずに監視している大学生グループの人たちの声を聞くと、日本が歴史認識を誤っているとか、存命の慰安婦に謝罪すべきとか、本当に自分の考えで言っているのだろうかと疑問に思う。言わされているのではないか。韓国の人たちは言いたがらないが、彼らはベトナム戦争中に韓国軍兵士たちがベトナム人慰安婦に対して行った行為をどう説明するのだろうか。

 ネットで最近行われた台湾人の最も好きな国として、一番人気があったのは日本だった。しかもダントツのトップだった。戦前同じ日本の植民地だった韓国と台湾の対日感情がこれほど対極にあるとは意外である。しばらく出かけていないが、確かに台湾を旅していると台湾人の対日感情が随分好いことに心が和んでくる。韓国及び中国と、台湾との差は一体どこから来るのだろうか。

 個人的にはこれは戦後の学校教育のなせる結果だと思っている。今から40年ぐらい以前に中国と韓国を訪れた時感じたのは、中国でも韓国でも話し合った人たちは皆日本に対して好い印象を持っていると感じた。接する彼らはことごとく優しく好い人ばかりだった。それに引き換え、メディアを通して知る中韓国民は、特に戦後教育を受けた中年以下の若い人々は徹底した反日教育を受けたことが、彼らの心に深い傷を与えたのか、今日の反日的な言動に表れるようになったのではないかと思っている。

 ともかくこのままの外交膠着状態は好ましくない。一日も早く話し合いをスタートさせて一歩一歩牛歩の歩みでも良い。両国間の友好関係が前進するよう願うばかりである。ムン氏にもそれを期待したい。

2017年5月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3647.2017年5月8日(月) 第19代フランス大統領に39歳のマクロン氏

 昨日行われたフランス大統領選の結果、投票総数の約2/3を獲得したエマニュエル・マクロン氏が国民戦線党首のマリーヌ・ルペン氏を退け、今月半ばにオランド現大統領に代わって次の次期フランス大統領に就任することが決まった。39歳のマクロン氏は、フランス大統領史上最も若い大統領となる。EU離脱や移民規制に反対していたマクロン氏の当選は、EU諸国ばかりでなく広く世界から注目され、期待されている。今年1月トランプ・アメリカ大統領の登場以来、内向きの保護主義やポピュリズムの空気が濃くなりつつあったが、ひとまずブレーキがかかった。トランプ大統領は早速得意のツィッターで祝辞を伝えたようだが、果たして本心はどうだろうか。既成政党出身でないマクロン氏は政党に属していないため、今後議会運営に相当気を遣わされることだろう。来月その国民議会選挙が始まる。自らの派にはひとりも議員がいないために、首相と閣僚を決めるうえでも多数派の野党と話し合い、談合をしなければならないのではないか。

 但し、わが国では選挙の結果に好感をもたれ、フランスがEU市場に留まるとの見方が評価され、日経平均株価が今日1日で450円も上がり、終値は一気に19,895円まで跳ね上がって今年の最高値となった。

 明日は、お隣りの韓国で朴槿恵・前大統領罷免後の大統領を決めるため選挙が行われる。投票前の予想では、15人の立候補者の内、有力視されている5人の候補者は揃って反日家と見られ、いずれの候補者も一昨年の日韓合意は再交渉されねばならないと主張しており、日韓関係は相変わらずギクシャクしたものになるであろう。

 偶然であろうが、先日韓国で行われたサッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で、韓国チームと対戦したJ1川崎フロンターレ応援団が振りかざした旭日旗が、韓国応援団に奪われるひと悶着があった。韓国側は旭日旗を振り回すことは、差別的だとしてアジア・サッカー連盟に訴え、同連盟は韓国側の訴えを受け入れ川崎に対して罰金と無観客試合1試合の処分を下した。

 これに対して菅義偉官房長官は、旭日旗は差別的ではないとのコメントを述べた。しかし、韓国には、日本植民地時代に支配者日本に散々痛めつけられたとの過剰な意識が根強く、大日本帝国海軍艦船にへんぽんと翻った旭日旗は、見るだけで恨み骨髄だったのだろう。それにしても冷静に考えて、日本としては例え差別ではないとしても、相手が嫌がる行為を目の前で行うこと自体が問題ではないだろうか。敢えて韓国国民が嫌がる旭日旗を掲げるまでもなく、他にいくらでも選手を応援する手段はある筈である。こういう手近なところから相手の気持ちを斟酌する気持ちを持たないと、韓国の反日感情もそう簡単には消えないのではないだろうか。その点に目をつぶり暗黙の内に韓国人が嫌う行為を安直に認めるような官房長官の発言は、政府高官の発言として火に油を注ぐことになりかねないと思う。日韓双方の自己主張ばかり強い話ぶりでは、大統領が誰になろうとも日韓関係の歩み寄りは早急には期待出来そうもないと悲観的に考えざるを得ない。

 さて、一昨日下腹部の具合が悪くなったので、森内科で診察してもらい血液検査を受けたその結果を教えていただいた。白血球が9600(基準数値3300~9000)、CRPは1.69(基準数値0.3以下)でこれは私の印象としては、いずれもちょっと高いような感じがしている。実際CRPは3月には0.43だった。しかし、森先生の診察では結果的にそれほど気にすることはないとの診断だった。ともかくまずはホッとした。

2017年5月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3646.2017年5月7日(日) 卒業66年後の小学校クラス会

 今日は千葉市立幕張小学校のクラス会が催された。その前に幕張で茶道のお師匠さんを務めている山崎洋美さんのお宅でお茶のおもてなしを受ける予定になっていた。ところがある会合があり、意外に時間がかかってJR幕張駅集合に間に合いそうもなかったので、山崎さんに電話で断ることになってしまった。楽しみにしていただけに残念である。会場の西千葉のイタリアン・レストランへ移動する途中で、何と偶然にもJR総武線西千葉駅でお茶を嗜んだ同級生たちとばったり出会った。クラス会では他クラスの友人を加えて11名で他愛もない話に時を忘れた。同じような人数で毎年集まっている。イタリアンの味は質量ともに申し分なかった。卒業して今年で早や66年になる。恩師・湯浅和先生には昨年33回忌を迎えられ、同級生の中にも旅立った人も大分出て来た。それでも何とか懐かしいクラス会を続けていられるのは、今年創立141年の伝統を誇る学校が今も残り、周辺の千葉市内に住んでいる友だちが多いことと、何と言っても男女それぞれ熱心に企画してくれる友人がいてくれるからである。いつまでも会えるうちは、出来るだけ会いたいものだと思っている。

 さて、今朝のTBS「サンデーモーニング」を観ていて、憲法記念日に安倍首相が2020年には新憲法を施行したいと述べたことに対して、出席者から批判的な意見があった。改めてなるほどと納得させられた。首相の言い分にはいくつか持論が提起されたが、最も厳しかった指摘は、第99条の「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」との条項である。つまり総理大臣安倍晋三は、現行憲法を尊重し擁護する義務を負っているにも拘わらず、率先してその義務を放棄しているとの指摘である。首相は自ら憲法を犯している違憲論者ということになる。憲法の各条文を子細に分析してみると、まだまだ問題点が見つかると思う。単に憲法改正に全体として賛成、或いは反対というのではなく、一つ一つ条文の主旨、精神をかみ砕いて納得する必要がある。その点でこれから国会において各政党から現憲法に違反しない提案がなされると思うが、意図をしっかり受け止めて納得したうえで受け入れることが大事だと思う。

 今日投票日を迎えたフランス大統領選の決選投票の結果はまだ分からない。明朝にははっきりするだろう。

2017年5月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3645.2017年5月6日(土) また昨年と同じ「憩室炎」か?

 先月の終わりごろから下腹部の具合が思わしくなく困ったなぁと思っていた。夜中にもトイレに行く時など左右の下脇腹が痛む感じで、日によって便が硬くなったり、柔らかくなったりして、毎日服用している酸化マグネシウムの量を調整していた。ふっと思い当たったのは、どうも昨年7月の「憩室炎」騒ぎの時の症状が似ているのではないかと考えたのである。そこで当時のブログを見てみるとその時の症状や、診察の様子について書いてある。今日はGW最中で医療機関は休診かと思ったが、幸いにも行きつけの森内科は開業していると知り診てもらうことにした。森先生の診断では、前回ほど悪くはないようだが、一応血液検査を受け薬を調合してもらった。血液検査の結果は明後日分かる。

 森先生もブログのコピーをご覧になって、前回の様子が詳しく分かり易く書いてありますねと仰っていただいたが、ブログも案外役立つものだと改めて思った。

 さて、北朝鮮問題がややトーンダウンしているが、明日は世界中でフランス大統領選決選投票の結果が盛り上がるだろう。現状はマクロン前経済相がやや有利で、オバマ・アメリカ前大統領が支持を表明した。これに対して対立候補である極右の国民戦線党首ルペン氏の側近が、オバマ前大統領はアメリカ大統領選でクリントン氏を推して敗れ、イギリスのEU離脱の是非を問う国民投票で残留を支持していずれも敗れた。2度あることは3度あるとオバマ氏に対し皮肉たっぷりにこき下ろしている。更にその2日後には、隣国韓国でも大統領選が行われる。

 わが国に直接影響のある事象としては、アメリカの対日貿易の赤字が拡大したことについてロス商務長官が目くじらをたてて怒っている。だが、麻生副首相兼財務相がアメリカと話した時には、そんな話はアメリカ側からまったく聞いておらず不本意だとのコメントを発した。確かに直近の貿易収支では対日赤字が大きく膨らんでいる。アメリカの対外貿易の赤字幅のほぼ半分は、中国との貿易によるものであるが、当初その点をトランプ大統領は非難していた。だが、対北朝鮮問題で、中国の北朝鮮への圧力への遠慮からか、中国を批判することは控えている。どうも終始一貫しないトランプ政権が、果たしてどこまでやるべきことをやることが出来るのか、極めて不透明である。

 更に国内では安倍首相が2020年までに新憲法を施行すると述べ、本丸である第9条の項に新たな項目として自衛隊について追加することは、現状の1項と2項に対する矛盾であり、新たな問題を呼びそうだ。早速今日の朝日夕刊「素粒子」には、「戦力の不保持を記す9条2項の後に自衛隊を書き加えるという離れ業。いずれ3項が2項を敵地攻撃していくか」とその矛盾を突いて冷やかしている。

 わが国周辺も一難去ってまた一難で、これから騒がしくなりそうだ。

2017年5月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3644.2017年5月5日(金) 「子どもの日」に思う。

 ゴールデン・ウィーク(GW)も後半となったが、そのGWでも今日は「子どもの日」である。昔は端午の節句と言われて、男の子のいる家では、床の間に五月人形を飾り、敷地内に「屋根より高い」鯉のぼりを立てて子どもの健やかな成長を祝う日だった。それが今では都会ではほとんど鯉のぼりは見られなくなった。庭のない戸建てや、マンションが数多く見られるに伴い、それも時代の流れだろう。

 その反面子ども向きに趣向を凝らした華やかなイベントが各地で催されている。それでも子どもの数は年々減少し、4月1日時点で15歳未満の子どもの数は1571万人だが、それは昨年に比べて17万人も減り実に36年連続して減少となった。この数字はピークだった1954年の2988万人に比べるとほぼ半減し、1950年以降最少となった。

 現在の少子高齢化社会については、各方面で深刻な問題が提起されており、実は今日送ったNPO紙の定期コラム原稿にもその点を書いた。その冒頭に「少子高齢化社会が言われるようになって久しい。平均寿命は延びる一方で、年々出生率の低下により生まれてくる子どもの数が減り、国の成長を支える人口動態もいびつな形になり、経済の先行きに黄信号が灯っている」と書き始めた。

 少子高齢化社会の話題と符牒を合せるかのように、イギリスでエリザベス女王の夫君、フィリップ殿下が公務から引退するとのニュースが入ってきた。フィリップ殿下は来月96歳を迎えられるようだが、わが国の天皇陛下同様に公務に追われてご多忙らしい。ある晩餐会の折引退に触れた直後に親しい人からお辞めになるそうですねと尋ねられて、もう立っているのが辛いと独特のユーモアを交えて応えておられた。一方で、91歳のご高齢であるエリザベス女王は、引き続き公務を務められるという。

 わが国では現在83歳の天皇は来年天皇としてのご公務を務められた後退位され、再来年には上皇におなりになる。王室はどこの国でも公務が多くご苦労も多くて大変だと思う。かつてエドワード8世が人妻だったシンプソン夫人と結婚して退位されたことがあるが、王家の人々はご自分の一存で辞めるというわけにはいかないのが悩ましいところである。

 その点で平民である我々が一番気楽でいられる。他人に迷惑をかけることなく、心配するようなトラブルさえなければ、一般市民が一番楽な立場である。それにも拘わらず、人間はどうして頂点に近づくに連れて権力志向が強まり、自分で自分の首を絞めるようなことをやるのだろうか。つまるところ人間は強欲で威張りたいからなのであろう。

 さて先日JR代々木駅で改札ゲートを通ろうとPASMOカードをタッチしたところ、赤いランプが点滅して使用出来ないことを知らされた。カードに乗車券分の料金がキープされていないのだ。こんなことは初めてである。翌日VISAカード会社に問い合わせたところ、VISAからPASMOへつなぐODAKYU・POINTカードの5年ごとの切り替え時に継続の手続きをしていないからであると言われた。このまま再申請しないとPASMOは使えないとのアドバイスをもらった。今日その再申請のために小田急成城学園前駅まで出かけ、駅で対応してもらいいとも簡単に問題解決となった。パソコンにしても、こんなカードにしても使用方をマスターしていないと使えなくなるとは厄介なことである。このところネット・ショッピングで詐欺事件が頻発している。これも対応方法を知らないことが原因として挙げられている。最近のITは分からないことが多過ぎる。何とかもう少し分かり易くならないものだろうか。

2017年5月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3643.2017年5月4日(木) 次の作品を書き始める。

 昨日の憲法記念日に安倍首相は「日本会議」の集会にビデオ・メッセージを寄せて、「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と憲法改正に向けて一歩踏み込んだ発言をした。昨日の本ブログで取り上げた時点では、首相が自衛隊の扱いについてどういう考え方を述べるのか把握出来ていなかったが、朝刊に依ると「第9条の1項と2項を残しつつ、自衛隊を明確化する考え方」を挙げていた。この「自衛隊の明確化」という表現が明確ではない。これでは1項と2項に対して首相の考えはどういう位置づけになるのかよく分からない。1項で戦争と武力の行使は永久に放棄するということと、そして2項では陸海空軍戦力を保持しないということが、憲法第9条にははっきり書かれている。自衛隊を明確化するとの文言だけでは、首相の主張は理解し難く、突き詰めれば自衛隊解散とも受け取れる。首相がこれら2つの項を生かして、自衛隊の存在を併記することは明らかに矛盾することになり、従って首相の考えを併記することは無理だと思う。首相の本音がどういうことなのか判然としないが、ことが憲法であるだけにこんな言い方ではなく、正確に表現することが大切だと思う。憲法改正の意思があるなら、はっきり分かり易く表現して欲しいものである。

 さて、次作品をいつから書き出そうかと考えていたが、昨日から書き始めた。実は、早くから「士農工商・・・エージェント」とテーマを決めて、現代社会における階級制度、そしてその中で一番低い階級・身分として旅行会社について書こうと構想を練って一部書き始めた。ところが、「士農工商」という言葉自体が今や死語となったことと、一昨年来朝日新聞社と議論をして、その挙句朝日の不誠実さに呆れて嫌気がさし、身分制度の中でマス・メディアを取り上げることが馬鹿らしくなったからである。そして、改めて今日から書き始めた作品は、これまで半世紀余りに亘る特異の海外旅行経験の中で、とりわけ印象に残り、自分の身にプラスになった旅をまとめて年寄りの海外武者修行記のようなものにまとめてみようと思った次第である。

 これまでの海外武者修行シリーズ3冊には、ユニークな旅行体験を取り上げてきたが、僭越だが他人が真似できないような厳しい体験を数々しているので、それを正直に描写したら受けるのではないかと考えている。

 特に、今度の作品では第3次中東戦争前後の思い出、南イエメン独立後日本人として最初に入国したこと、ニューヨーク同時多発テロやチベット騒乱事件の予知、遺骨収集事業、加藤隼戦闘隊などビルマの印象記、新婚旅行中のマレーシアのゼネスト、旅券紛失事件、などをユーモアも交えて書いてみようと思っている。

 まだ現時点でタイトルははっきりとは決めかねている。半年ぐらいかけて書き上げて、多くの人に楽しく読んでもらえるようなドキュメンタリー風の内容に仕上げてみたいと考えている。まずは、出発進行!

 ネットで知ったことだが、アメリカの自治領であるプエルト・リコが債務破綻したそうだ。債務破綻と言えば、ついこのほど経営危機にあったアリタリア航空が破綻処理手続きに入ることになった。日本でも東芝が怪しい状態に苦しんでいる。

 アメリカの地方債市場で過去最悪の破綻となったプエルト・リコが立ち直るためには、当然アメリカが支援しなければならない。日本で活躍したプエルト・リコ出身のプロ野球選手は優に30人を超える。MLBでは4度の首位打者を獲得しながら、ニカラグア大地震で被災者救援のためチャーターした航空機事故により現役選手のまま亡くなり殿堂入りしたパイレーツのロベルト・クレメンテ選手が傑出していた。

 プエルト・リコがアメリカの自治領である以上トランプ大統領としても見捨てるわけには行かないだろう。

2017年5月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3642.2017年5月3日(水) 日本憲法施行70周年記念日

 今日は祝日の一日、憲法記念日である。昭和21年11月3日に公布され、翌22年5月3日に施行された。この時も幣原喜重郎内閣周辺にもガヤガヤと異論、反論があったと聞く。11月3日の方が主旨から考えて良いとの意見もあったが、明治天皇の誕生日、明治節に新憲法を公布することに懸念が表明され、連合国総司令部(GHQ)にも了解を得たうえで、現在の憲法記念日が制定されたようだ。11月3日なら私の誕生日でもあり、私自身誇らしい気もするが、それが文化的な「文化の日」となったことで反って良かったとも思う。仮に11月3日が憲法記念日となれば、誕生日に改憲だ、護憲だと対立する意見がぶつかって静かな誕生日にならない。

 終戦の翌年、小学2年生の授業中に、担任の先生から日本で今一番偉い人は誰かと質問された時、同級生は皆天皇陛下と答えたが、私ひとりだけが総理大臣と答えてその通りと褒められたことがあった。それはタイミング良く7歳の誕生日に父から新しい憲法というものについて聞かされ、その時総理大臣について聞かされていたからである。こうして初めて憲法を身近に感じたのが、疎開先と言っても好い房州の田舎町だった。

 今日の施行70年目に当たる憲法記念日に際し、日本各地で改憲について賛成、反対の集会が開かれている。この熱気も年々ヒートアップするばかりであるが、このところ安倍政権が一強多弱を背景に改憲派の声は益々強まっている。世論調査でも改憲派が護憲派を上回り始めた。それには、中国の尖閣諸島進出、緊迫する北朝鮮情勢、地震頻発に伴う救助・救援活動、などで自衛隊への強い信頼感と依存度から、現在の私生児的扱いから国家が正式に認める存在にするべきだとの声に背を押されていることが大きいと思う。

 その点で憲法改正に際して、最大の課題は自衛隊の存在をどう取り扱うかではないだろうか。憲法第9条第1項は、「戦争の放棄」を次のようにはっきり打ち出している。「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」。第2項では「戦力の不保持」を以下の条文に挙げている。「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」。実際1973年9月、札幌地裁は「自衛隊は憲法第9条が禁ずる陸海空軍に該当し違憲である」と判断した。だが、札幌高裁で覆り、最高裁はこの違憲云々については判断を示さなかった。従って自衛隊が違憲であるか否かについては、法的にはペンディング状態にある。現状は装備などを見れば、自衛隊が軍隊であることは明白であり、是非は別にして事実として自衛隊の存在は明らかに憲法第9条第2項の「戦力の不保持」に反している。

 このように、過去において警察予備隊、保安隊、自衛隊と名称を変えながら国民の目を騙しつつ既成事実化して今日の自衛隊に至らしめた国のやり方は、姑息で卑怯であると言わざるを得ない。このことが、大木の枝葉の一部改訂を根っこからの大改訂にやりかねないと国民に不信感を与えているのである。

 自衛隊が存在するから中国など周辺国の脅威からある程度守られていることは、分からないことはない。だが、どう考えても現在25万人もの隊員を抱える自衛隊戦力が憲法に違反していることは明らかである。

 今日安倍晋三首相は日本会議の改憲集会で、「2020年に新しい憲法が施行される年にしたい」とビデオ・メッセージではっきり述べた。国土防衛のために軍隊を配備すべきなのか、或いは、災害救助活動に献身的に貢献している自衛隊の位置づけをこのままにしておくのかという点が頭の痛いところである。

 改正するなら、はっきり改正条文を開陳すべきである。そのうえで議論を深めて結論を導き出すべきではないか。改正賛成派の中には、全面改正ではなく部分改正を望む意見が多いと聞く。だが、一旦門戸を開けば家中ひっくり返されるのではないかとの自衛隊誕生の苦い思いだけは、もう味わいたくないものである。

 他に、改正賛成論者にはGHQから押し付けられたから日本人が草案する日本独自の憲法を作るべきという人もいるようだが、この意見には賛同出来ない。それは、アメリカから100%強制されたというのは間違いで、原案は確かにGHQの意向によるものである。しかし、その後GHQに伺いを立てながら日本人憲法学者が責任を持って決定したものであるし、かつてNHKがその内幕を啓発するようにドキュメンタリーとして制作したことがある。更に言えば、アメリカが押し付けたからダメというのは、差別的な発言で、良いものは良いし、それがそこに根付けば敢えて反対を唱えるのは、むしろおかしいのではないだろうか。

 とにかく安倍首相の憲法改正についての本音を知りたいものである。

2017年5月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com