3774.2017年9月12日(火) 北朝鮮に対する国連制裁採択

 昨夜国連安保理事会で6回目の核実験を強行した北朝鮮に対する制裁決議が採択された。但し、当初アメリカがこれまでで最も厳しい制裁を望んでいたが、ロシアと中国が受け入れる意向がなかったためにかなり譲歩した制裁案となった。最も効果的と考えられていた石油の全面禁輸は見送られた。中ロが北朝鮮の混乱につながると制裁に慎重だったからである。結局同じ穴のムジナである中ロが北朝鮮に貸しを作り、北朝鮮にとって最大級のダメージは避けたことになる。

 そのすべてに後ろ向きの中国が産業面でアレっと思う取り組みを始めた。何とガソリン車やディーゼル車の製造、及び販売を禁止することを表明し、導入時期の検討に入ったと伝えられた。これは、7月にイギリス、フランスが2040年までに禁止することを発表したことに追随したものである。ドイツのフォルクスワーゲン社は独自に2025年までに電気自動車製造を強化すると発表した。中国は現時点ではいつごろまでにガソリン車を禁止するのか発表していない。しかし、ガソリン車の二酸化炭素排出による都市公害が空気汚染、及び地球温暖化の大きな原因であるとされ、その大気汚染元凶の中国にとっては世界の厄介者扱いされている非難の現状から、一刻も早く逃れ出たいとの気持ちの表れであろう。2016年の中国における新車販売台数は2800万台で、世界最大だった。これはアメリカの1.6倍、日本の5.6倍になる。だが、現在ガソリン車のシェアは欧米日のメーカーに独占されている。中国としては、新しい電気自動車やハイブリッドカーの製造販売において既存のシェアの一角を崩そうとの考えがある。それが、中国がガソリン車やディーゼル車の製造、及び販売を禁止すると決めたもうひとつの理由であろう。すべてマクロ的に勝負する中国が、結果的に大気汚染の除去に取り組むことになるわけで、大いに結構なことだと思う。

 それにしてもアメリカ、及び日本のメーカーは未だにガソリン車の廃止について政府ともどもビジョンを示さないのはどうしてだろうか。気が付いたら中国の自動車メーカーに追い抜かれていたということにならなければ良いと思っている。

 さて、今朝の日経新聞に2頁大のカラー広告が載っていた。2018年4月新たに開校する大学の広告である。その名を「東京通信大学」という。情報マネジメント学部と人間福祉学部の2学部を有する大学である。最近首都圏の大学の新規学生増員を認めないと文科省が発表したばかりで、オヤッと首を傾げた。よく見てみると、この新規開学大学は通信制で英語名では‘Tokyo Online University’と呼び、通学不要、授業は動画配信、スマホで学ぶということをアピールしている。大学は現在モード学園を経営する学校法人日本教育財団によって運営される。財団は、新宿西口前にコックーンタワーという一際目立つビルに入居しているが、そこをキャンパスのひとつとする他に、大阪駅前と名古屋駅前の異才を放つビル内にサテライトキャンパスを構え、スクーリングは札幌から那覇まで全国各都市で実施されるらしい。

 来年4月の開学と言えば、すぐに今問題になっている加計学園獣医学部が頭に浮かぶが、実際に認可されるのかどうか目下注目を集めているところだ。これからは、社会で直ぐに役立つ優秀な学生を輩出する大学とか、特徴を有する教育施設でないと学生集めに苦労するだろうし、そういう意味ではIT産業が成長過程にあるだけにこのような通信制大学も案外うまく行くのかもしれない。

2017年9月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3773.2017年9月11日(月) ニューヨーク9.11テロから16年

 あの忌まわしい9.11ニューヨーク同時多発テロ発生以来16年目を迎えた。同時に東日本大震災から6年6カ月が経過した。

 こんな日に戦争映画を観るとは不謹慎だと言われそうだが、一昨日公開され以前から観たいと思っていた映画「ダンケルク」を鑑賞に渋谷へ出かけた。映画を観ながら補聴器の具合をチェックするのも目的のひとつだった。

 「ダンケルク」は、イギリス人クリストファー・ノーラン監督制作のハリウッドらしからぬハリウッド映画だ。「ダンケルクの戦い」で名高く、ベルギー領に近いフランスのドーヴァー海峡に面した港町ダンケルクの海岸と沖合が舞台でイギリス軍の撤退がテーマである。行動範囲が狭く、ダンケルクの街以外は海上のみである。空海軍、及び民間船協力によるイギリス軍撤退作戦をイギリス人の視点で描いた戦争映画である。空中戦や、艦船攻撃など熱いシーンが数多く観られてかなり迫力があるが、実は当初映画のストーリーがよく分からなかった。また、助けられた艦船の中で給仕をしてくれた女性を除いて、ただひとりの女性も登場しないというのもハリウッドらしからぬ点である。当然恋愛もまったくなし。プライベートの話も一切なく、戦場の勇ましい場面ばかりが映し出される珍しい映画だと思う。

 最後に撤退作戦がほぼ成功して、イギリス国内の新聞に大きく取り扱われる。恐らくイギリス人にとっては痛快事だっただろう。だが、映画らしいストーリー性がほとんどなく、映画自体はちょっと期待外れだった。

 さて、昨日昼間信じられないようなトラブルがあった。かつて勤めていた小田急電鉄の車両が沿線火災の煽りを受けて線路上で引火し、車両の屋根部分から火が出て燃えた。幸い停車した電車から乗客は外へ出ることが出来て、けが人はいなかった。火元は参宮橋・代々木八幡間のボクシング・ジムということだが、画像で観る激しい炎には慄然とする。危ないと思った踏切近くにいた警察官が咄嗟に非常火災報知器を押したことで、運転士も気が付かないうちに火災現場に最接近した場所で電車がATS自動停止装置により停まってしまったことが何ともついていなかった。そのため火が電車に燃え移り、長い間電車は停まってしまった。今夕も7時と9時のNHKニュースで詳しく報道していた。一旦停止した電車が動き出し、再び停まった点が問題と見られている。小田急と警察、消防署との連携に問題があるとされた。

 更に理解し難いのは、現在の車輛は不燃構造に設計されていると考えていたが、屋根はそうでなかったことである。1951年発生した100名以上の犠牲者を生んだ国電桜木町事故を思い出す。一部木造だった車両と、車輛内を移動出来ない構造が脱出口を塞いだと糾弾され、以降極力不燃性材質を使用するようになったと思っていた。

 乗客の安全を守るためにも国交省の指導を受けて、電車は早く停止することはもちろんであるが、停めるべき安全な場所についても検討されることだろう。

2017年9月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3772.2017年9月10日(日) 3横綱休場で秋場所初日を迎える。

 多磨墓地で行われた義母の17回忌法要に出席した。亡くなったのは、2001年9月9日で正に昨日のブログに書き込んだように重陽の節句、北朝鮮建国記念日に当たる。奇しくも2日後の葬儀当日、11日にあの9.11ニューヨーク同時多発テロが勃発した。犠牲者の数は約3千人とも言われている。桐ケ谷斎場待合室のテレビで観る、航空機が世界貿易センタービルへ突っ込むあの衝撃的なシーンは俄かには現実のものとは信じられなかった。その4か月前この辺りをメジャー・リーグ観戦に来た二男と一緒に歩いたものだ。

 アメリカのブッシュ大統領は「これは戦争だ!」とばかり、直ちにタリバーンの根拠地アフガニスタンを攻撃し、2003年にはイラク戦争、或いは第2次湾岸戦争と呼ばれた戦争が始まった。それからシリアの内戦が始まり、地球上どこでも戦火が見られるようになった。そして、今や弱者北朝鮮が貧しい国民生活を見向きもせず、身の程知らずの核開発成功により、今ではちょっとしたボタンの掛け違えによって全面戦争勃発の可能性すら生まれて来た。

 ところで、義父母の墓前でお経をあげていただいた、山梨県北杜市の臨済宗龍岸寺から遠路来られた住職によると、今お墓の存続、特に放置された荒れ放題のお墓がお寺の間でも話題になっているという。結局家族(子ども)の数が減少したことが墓地の維持を難しくしているという話だった。妻の実家でも、遠い祖先は今も龍岸寺に眠っているが、東京で弁護士となった妻の祖父母以後義父母も多磨墓地内に眠っている。龍岸寺に眠る祖先の墓を今後どうするか、義兄がお寺と相談することになった。

 さて、今日から大相撲秋場所が始まった。残念なのは、初日から4人の横綱のうち、白鵬、鶴竜、稀勢の里の3人が休場することになったことである。途中休場はともかく、初日から3横綱が休場するのは昭和以降初めてだそうだ。いずれもケガが休場の理由である。中でも白鵬は2場所連続優勝を飾っており、3連覇と同時に自らも前人未到の40回目の優勝を目指していただけに本人にとっても残念なことであろう。はっきり言えることは、1年に6場所も務めなければならないノルマは、身体が資本の力士にとっては負担が重すぎると思う。大ケガをしても平均45日内に次の場所を迎えるというハード・スケジュールをクリアしなければならない。ケガを完全に治している時間的余裕がないのだ。毎場所好景気を謳歌している相撲協会も金儲けばかり考えていないで、もう少し力士の健康面の心配をしたらどうかと思う。昔は1年に2場所、それも1場所10日間だった。ここから「1年を20日で暮らす好い男」なんていう言葉が生まれたくらいだ。私が小中学校時代は1年4場所が定着していた。そのくらいで程々ではないだろうか。現在相撲協会の手に入る収入の約1/3の収入を減らすことは財政的には厳しいと思うが、反って待ち遠しくて新鮮さがあり、力士の相撲寿命にも大きく関わってくるので、検討してみてはどうだろうか。今のまま同じようなスケジュールで場所が続けられるなら、いずれ力士も疲労、ケガなどで勝負に手を抜くようになり、協会自らの命を縮めることに繋がるようになるのではないかと心配になる。

2017年9月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3771.2017年9月9日(土) 重陽の節句に陸上100mで10秒の壁破る。

 今日福井県営陸上競技場で行われたインターカレッジ陸上男子100mで、東洋大の桐生祥秀選手が長年の念願だった、日本人として初めて10秒の壁を破る9.98秒の日本記録を更新して優勝した。日本記録更新は実に19年ぶりである。桐生選手自身高校時代に記録した自己ベストを4年ぶりに更新した。今夏の世界陸上では100m出場選手に選出されず不運をかこっていた。近年彼を追い抜いて行く後輩の進出で、若干精彩を欠いていただけに、これを機縁にまた記録を伸ばして欲しいものである。とにかくおめでたいことである。

 さて、今日9月9日は旧暦では中国由来の行事であり、わが国では江戸時代に定められた、縁起の良い奇数が重なる5節句のひとつで重陽の節句と呼ばれている。同時に菊の節句とも呼ばれている。古来不老長寿や繁栄を願い縁起の良い日とされている。この日誕生日を迎える小中陽太郎さんは、ご自分の名をこの重陽に因んで名づけられた。先ほど誕生日のお祝いのメールをお送りしたところ、私が日本ペンクラブ理事に選出されたと同時に、財務委員を拝命したことに対して激励のメールを返していただいた。

 このところ北朝鮮の核実験、ミサイル発射などで北朝鮮に対する関心度が急激に高まっている。今日北朝鮮は建国記念日を迎えて何か派手な示威的な行動を起こすのではないかとメディアもじっと注目していた。しかし、これだけアメリカを始め、周辺国が警戒している中で実働は難しいと考えたのか、具体的な兆候はない。だが、空威張りと言うのだろうか、今日の北朝鮮「労働新聞」では、社説に北朝鮮は原爆と水爆を保有する核保有国であることを強調し、大陸間弾道(ICBM)など最先端武器をさらに製造していかなければならないと主張した。更に強力な核抑止力を持った自国に勝るものはないと強がりも見せた。狂暴国に周辺国は戸惑わされているが、何もなければいいがと願う。

 果たして現代暦の9月9日が縁起の良い日に値する日なのかどうかは、北朝鮮の建国記念日であることから察するとあまり良い日ではないのではないか。また、中国の毛沢東が亡くなった日も重陽の節句、1976年9月9日だった。毛沢東と北朝鮮と相関性があるような気もしてくる。41年前のこの日旧文部省教員海外視察団にお供してサンフランシスコへ向かおうとしていた矢先、羽田空港の待合室でこのニュースを聞いた。毛沢東については、当時中国革命を成し遂げて貧しい人々を救った偉人だと尊敬の念を抱いていたこともあったが、その後毛沢東を調べるにつれ少しずつ化けの皮が剥がれて来た。毛沢東は中国を社会主義国どころか、最も対極にある帝国主義国家に変えてしまった。権力志向旺盛で、マルクスが理想とした社会主義国家とは似ても似つかぬ国造りに貢献する結果となった。有史上最も残虐な殺人鬼とも言われている毛沢東は、亡くなるまで権力の座にしがみつき、4千万とも6千万人とも言われる人々を虐殺したと言われている。どこか、北朝鮮の金正恩労働党委員長に似てはいないだろうか。

 秋田県大仙市では、昨夜の地震に続いて今朝M4の地震があった。前日起きたメキシコ南部の地震は、大分大きな被害があったらしい。すでに61人が犠牲となったと報じられ、その経済損失は10億㌦~100億㌦(約1100億円~1兆1千億円)に上がる可能性があると伝えられている。

 そんな折に、今夕の朝日に心和む記事が掲載された。リトアニアの旧日本領事館の老朽化した壁を日本人塗装工がボランティアとして塗り替えたというホッとするニュースである。今月24日にこの旧領事館を訪れる予定であるが、感慨深いことだろう。よく見て来たいと思う。

2017年9月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3770.2017年9月8日(金) アメリカで不法移民国外退去の恐れ

 アメリカではトランプ大統領就任以来、「アメリカ・ファースト!」を叫び過ぎるあまり国内でいろいろ複雑な問題を引き起こしている。特に最近は人種差別的な言動が多くなり、反トランプのデモへ発展し過熱している。

 そこへ5日トランプ大統領はオバマ前大統領が導入した移民救済制度(DACA)の廃止の考えを公表した。これは、子どもの時に親に連れられアメリカに来た不法移民、約80万人の立場を危うくするものである。一応6カ月間の猶予期間があるとはいえ、法的整備が整わなければ強制送還の恐れがある。この6カ月の間にアメリカに住める法案を議会が作れなければ不法滞在ということになる。

 トランプ大統領の言いぐさがふるっている。「私は愛情と思いやりでDACAを解決すると言ってきた。しかし、我々は、職がなく苦悩する忘れられたアメリカ人に対しても愛情と思いやりを持たなければならない」と言っている。この言い分はおかしくないだろうか。果たしてどれだけの人がこのトランプ発言を素直に聞き入れることが出来るだろうか。明らかに移民差別である。トランプ氏の腹の内がアメリカ第一主義で、常に訴えて来たアメリカ人のための雇用を取り戻すという狙いがある。

 そこには、①国境の壁建設と国境警備の強化からなる国境管理、②移民や難民の数を抑え、テロリストの流入を防ぐ入国制限、③国内の不法移民の取り締まり強化、④アメリカ国民の職を奪う低賃金の不法移民の雇用禁止、⑤技術を持つ移民を優先的に受け入れる、というのが大きな柱のようである。

 当然アメリカ各地で轟々たる非難の声が上がっている。国際的に北朝鮮という厄介な国を相手にしながら、国内でも今までにないくらい難問を抱えたトランプ政権の前途は極めて厳しいものになっている。

 今日日本時間午後2時ごろメキシコ南部で大地震があった。M8.2 という桁外れの規模である。現場に駆け付けたペニャニエト・メキシコ大統領は、100年に1度の大地震と警戒を促した。

 ところが、午後10時23分ごろ秋田県でもM5強の地震があった。いずれも明日には詳細が分かるだろう。

2017年9月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3769.2017年9月7日(木) ビルマ政府のロヒンギャ問題への対応

 昨日の本ブログにビルマのイスラム系ロヒンギャ民族問題とそれを解決しようとしないアウンサンスーチー国家顧問兼外相の姿勢について、疑問を呈した。今夕のNHK「ニュースウォッチ9」の中でもスーチー氏に対して厳しい論評を加えていた。最年少でノーベル平和賞を受賞したインドのマララ・ユスフリイさんも、スーチー氏の消極的な姿勢を非難し、速やかに同問題に関して前向きな行動を取るようスーチー氏の今後の行動に期待を寄せてもいた。

 また、今朝の朝日「天声人語」でもビルマからミャンマーへの国名変更の理由と目的にまで遡りながら、このロヒンギャ民族抑圧問題とスーチー氏の同問題不干渉について言及している。

 偶々4年前スーチー氏が訪日した際民主化への自らの行動について謙虚に「私は魔術師ではありません」と述べたことに触れ、こう書いている。「魔法の力は誰にもない。だから暴力でなく話し合いがある。少数者の命と権利がないがしろにされる事態がこのまま続くのなら、何の民主化だろう」と民主化運動のリーダーだったスーチー氏の後ろ向きの姿勢をやんわり批判している。

 同時に昨日のブログを読んでくれたのだろうか、ベオグラードに住む友人の山崎洋さんから、先日雑誌2冊を郵送した礼を兼ねて、一般的なロヒンギャ民族抑圧とスーチー氏の対応に関する一般的な批判に対して、今朝彼らしい意見を述べた異論メールをもらった。彼は旧ユーゴスラビア時代から現在のセルビアに半世紀以上に亘り生活している。ユーゴ分離当時からコソボ独立騒動に付き合わされ、セルビア国籍も有する彼はそのコソボ独立問題を例に挙げてロヒンギャ独立の可能性についてコメントしている。現時点ではロヒンギャ独立問題はまだ大きな問題にはなっているわけではない。

 しかし、イスラム過激集団やビルマ政府に内政干渉しようとする外部勢力が、ロヒンギャ独立問題もちらつかせながら対立を煽る戦略を実行しているため、政府軍に先手を打たせ掃討作戦を行わせている可能性も排除出来ないという。この点をアメリカから囁かれたスーチー氏が目をつぶることもあり得るとの彼なりの考えを示唆してくれた。コソボ問題で散々セルビアがアメリカ、EU諸国、また国連にも出し抜かれた経緯を傍で観察していた実体験からも彼の考えもある面で理解出来る。こういう民族問題は複雑な要素を孕んでいて、外にいたのでは想像するしかなく、実態と本質がまったく分からない。これも現地で肌から知る臨場感がいかに大切かという点で大いに参考になる。

 今世界の美術界で話題になっていたのが、スペインのシュールレアリスム画家・サルバドール・ダリの娘と主張する女性が、親子関係を認めるよう訴えていたことである。マドリードの裁判所がDNA鑑定しか確認の方法がないと判断し、カタルーニュ地方にある「ダリ劇場美術館」に埋葬されていた遺体を掘り起こし検体を鑑定した結果、親子関係の鑑定は出来なかった。美術館内の床の下に埋葬されていた遺体を掘り起こすために、かなりの手間をかけたが、ダリ財団としてはホッとしている。だが、これには相当の費用がかけられている筈であり、事前にダリ財団はその女性に親子でなかった場合は、女性に費用の負担を求めると言っていたが、霊媒師とされる女性にそれを支払う財力があるだろうか。それにしてもここまでやらなくても、別の方法で決着をつけることは出来なかったのだろうか。

 この女性は、親子関係が証明されれば、ダリの遺産を継承出来ると考えたのだろう。まあ欲の皮の突っ張った人間はどこの世界にもいるものだ。

2017年9月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3768.2017年9月6日(水) 仏教国ビルマ国内のイスラム系民族抑圧

 国内外にあまりパッとしない事象が多いが、このところ密かに注目を集め不安視されているのが、ビルマ西部のバングラディッシュ国境に近いアラカン山中のラカイン州に住むイスラム系ロヒンギャ民族とビルマ治安部隊の衝突である。もう40年も昔毎年ビルマへ慰霊巡拝のツアーでお供していた当時から、このアラカン山脈にはビルマ人とは別の民族が住んでいることは仄聞していた。それでもこれまでビルマ国民はロヒンギャとは居住区分を分け、お互いに接触を避ける形であまり大きな争いになることはなかった。

 それが、ここへ来てロヒンギャの武装集団が警察施設を攻撃したことに端を発し、ビルマ治安部隊が力づくの掃討作戦に出たことでロヒンギャの一般住民を巻き込むことになった。現在ラカイン州を中心に100万人ほどのロヒンギャが居住している。現在ビルマ政府は彼らをバングラディッシュからの不法移民と見做して、国籍を与えず、参政権や移動の自由も認めていない。

 一番気になっているのは、民主化運動のリーダー格であり、国家顧問として事実上政権トップのアウンサンスーチー女史が、この問題ではまったく腰が引けていることだ。ロヒンギャへの弾圧に対して、同じイスラム教徒の多いマレーシアやインドネシアでは、抗議デモも起きている。国連も調停に介入しようとするが、スーチー氏が拒絶する有様である。民主化運動で軍部に激しく抵抗し軍事政権から解放し多くの国民から尊敬され、ノーベル平和賞まで授けられたスーチー女史が何ゆえ、このイスラム系ロヒンギャに対しては民主的な姿勢を示さず、後ろ向きなのか理解に苦しむ。多民族国家ビルマでは国民の約9割が仏教徒であるが、それが故にイスラム教徒の自由を迫害しているとも断定出来ない。下手をすると宗教間戦争にもなりかねない。

 それにしても、これまでの経緯を考えてみると、このままロヒンギャ問題を放置しておくとスーチー氏のイメージダウンにつながる。民主化運動の象徴的存在だったスーチー氏に、何故ロヒンギャを受け入れようとしないのか、考えを伺いたいものである。

 さて、3日北朝鮮が行った水爆実験の威力が、当初75キロ㌧と言われていたが、昨夕になって小野寺五典防衛相が120キロ㌧と訂正した。ところが、今朝小野寺防衛相は再び数字を訂正した。何と160キロ㌧と推察されると述べた。これは広島原爆の10倍以上の威力があり、過去最大級のものである。米軍の空中写真によれば、実験地域周辺では振動はもちろん、土砂まで流出させたように見える。愚かにも北朝鮮は自らの国土まで破壊しようとしているのである。

2017年9月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3767.2017年9月5日(火) 韓国に金正恩斬首作戦部隊創設

 北朝鮮の水爆実験に関するざわつきが国内外で目立っている。国連安保理事会緊急会合では案じていた通り紛糾している。アメリカが近く制裁強化の新決議案を配布して、11日に採択を目指す意向のようだ。だが、アメリカの提案を日本始め、イギリスやフランスが支持したものの、水爆実験に反対をしながらも相変わらず対話の必要性を繰り返す中国とロシアとの間で大きな溝が生じている。

 今日もエンターテイメント番組を観ていると、昨日同様専門家が北朝鮮のやり方と今後について、正に議論百出の感である。

 そして恐るべき手法まで現れた。今年中に金正恩斬首作戦部隊を創設し、来年には具体的に動けるよう検討すると韓国国会で宋永武国防相が発表したのである。いやしくも国のトップの暗殺計画が公表されたのだ。かつて、世界中で最も暗殺のターゲットになったのは、キューバ革命の志士フィデル・カストロと言われていた。だが、アメリカの標的となったカストロが暗殺されることはなかった。一般に公表されなくてもガードの固い要人の暗殺が、思うように実行出来ないことはカストロの例でも分かるだろう。本来暗殺計画なんて公にすべき性質のものではないと思う。密かに計画されるのが普通だと考えるが、国防のトップが堂々と公表するのだから他に目的があるのだろう。それにしても恐ろしい暗殺計画が21世紀になっても実行されようとしている。とにかく物騒な世の中になってきたものだ。北朝鮮問題から目が離せない。

 さて、1日に決まったばかりの民進党前原誠司代表が、その直後党役員人事を発表して、幹事長に山尾志桜里氏、党代表代行に大島敦氏を起用する方針を内定していた。ところが、今日になってそのポジションを入れ替えることにした。そのうえで山尾氏を要職に起用しなかった。いつもながらの民進党らしいと言えばそうかもしれない。だが、その方針を決めたのはつい4日前のことである。前原代表自身が心変わりをしたのである。党内に幹事長という要職は、実務経験に乏しい山尾氏には荷が重いと反対の声が出た。それを簡単に受け入れて、自らの考えを葬ったのである。それでいながら、前原代表は柔軟性のあるところが、ニュー前原だとうそぶいているのだからお話しにならない。この人の思考回路は一体どうなっているのだろうか。やはりこの人物は政治家にとって一番大事な信念とか、人の心をつかむことにかけては失格である。こういう代表が果たして代表たる職責に相応しいものだろうか。いつまで経っても民進党には進歩が見られない。いっそのこと党を解散して、同じ志を持つ仲間だけが結束して、しっかりした方針を立てて出直した方がよほどすっきりしている。

2017年9月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3766.2017年9月4日(月) 懸念される世界の嫌われ者・北朝鮮の今後

 各テレビ局ともニュース番組、エンタメ番組を挙げて昨日の北朝鮮水爆実験に関して、専門家を交えて解説をしながらいろいろ議論を戦わせている。この水爆実験は、必ずしも水爆ではなかったのではないかとか、中国の対北朝鮮石油輸出は禁止出来ないのか、北朝鮮はアメリカが絶対軍事行動を起こさないと確信しているので、マイペースで核開発を進められる、とか意外なお説も伺った。討論を聞いていると中々興味深い。

 現在の北朝鮮は、組織、体制、指導者のどれを取ってもとても常識では理解出来ない国である。経済的に国は苦しいと思えるが、それでもそういう気持ちを見せずに次々と高投資の核開発を行っている。当然しわ寄せは国の底辺でささやかな努力をしている庶民にふりかかって来る。外から見ると一糸乱れぬ統率の下に国民の結束は固いように見えるが、実際は国家により強圧的に押し付けられたもので、テレビで度々紹介される金正恩委員長に従っているかのように見せかけているが、国家の発展を目指すとの市民のシュプレヒコールやスローガンはまやかしに過ぎない。厳しい生活を余儀なくされている国民の我慢はいつまで耐えられるだろうか。

 国民心情をまるで斟酌しない北朝鮮は、愚かな支配者・金正恩労働党委員長の独りよがりのせいもあって今後一層核開発へ執着することだろう。昨日の水爆実験は過去最大級の爆発だった。着々と技術力を向上させ、自信を深めた金正恩一派には体制が破壊するとの危機感を与えるくらいの強い国際的経済制裁を課さなければ、現状は北朝鮮の思いのままだろう。これに中国とロシアがどれだけ同調するだろうか。困ったことには、北朝鮮の核開発を止めさせるために、北朝鮮の核保有を容認しようとの声も聞かれる。その容認論のうえに、外交的話し合いをしようというのである。これではマイペースで他国に散々迷惑をかけて来た北朝鮮のペースに嵌まることになる。大国同士が駆け引きをやっている間に悪賢い北朝鮮が、その隙間を突いて自らの目的を達したような印象を受ける。

 日本時間の今晩国連安保理事会が開催され議論されるようだが、いかなる結論が出ても北朝鮮は聞く耳を持たないだろう。9日に建国記念日を迎える愚かな国が、また何らかの愚かな示威行動をやるのではないか心配である。

2017年9月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3765.2017年9月3日(日) 眞子さまご婚約内定と北朝鮮の水爆実験

 秋篠宮眞子さまと小室圭さんのご婚約内定記者会見が宮内庁で行われた。もっと前に行われる予定だったが、7月初の北九州地方豪雨による罹災者の気持ちを汲んで、今日まで延期されたものである。お2人とも若干25歳であるが、記者団との応答を観ていると年齢では表せないほど落ち着いてしっかりと、丁寧に対応されているのに感心した。一般人とは違ってそれなりに教えられ、訓練されているとは言え、テレビで全国生中継されるような場においてこれだけきちんと、そつなく応えられるというのは、並みの人たちとはちょっと違うと思ったほどである。眞子さまの高校時代の恩師が、眞子さまは3年間で学校を休んだのは僅か1日だったくらい健康だったと褒めておられた。ある程度両親の公務に付き添って外出されることも多かったのではないかと考えると、やはりご健康であったことは間違いない。これからも健康であることが求められると思う。お2人が話されたように、きっと良い家庭を築かれることだろう。蛇足ながら高校で私は1日も休まなかったので、人並み以上に健康体であったことは間違いない。

 さて、婚約会見のような慶事を驚かすような唾棄すべきことがまた起きた。何と北朝鮮がまたもや核実験を行った。どうも今の様子から察すると北朝鮮には、核開発、ミサイル開発を一時中止するとか、取り止める気持ちは毛頭ないようだ。このまま彼らの企みがエスカレートするなら、いずれアメリカとの間で軍事衝突が起こることは避けようがない。先月29日に北海道上空をミサイルが通過したことを受け、警備本部は「Jアラート」なる非常警戒警報を発信したが、一部では機能しなかったらしい。あのサイレンが鳴るとどうしても嫌らしい戦時中の警戒警報を思い出してしまう。

 今日の核実験に関しては、時間の経過とともに新たなびっくりするような情報が続々と入って来た。まず、核実験は水爆実験だったらしいと伝えられた。そして、その水爆実験は75キロ㌧規模で広島原爆の4倍を上回るパワーだと知らされた。夜になって北朝鮮を支援する姿勢だったロシア政府が、このような実験をやっているとその仕返しを受けるだろうと昨日とは反対の声明を発した。こうなると北朝鮮を支えている中国の対応が注目される。いずれにしてもしばらくの間ならず者国家北朝鮮と、支援国中国とロシアの言動から目が離せない。

2017年9月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com