4846.2020年8月19日(水) ベラルーシ、大統領選疑惑で大揺れ

 来る11月に行われるアメリカ大統領選挙で、共和党のトランプ現大統領に挑む民主党候補者にジョー・バイデン前副大統領が正式に決定し、同時に先日指名された副大統領候補者に初めて非白人の女性カマラ・ハリス上院議員が決まった。現時点では、僅かにバイデン氏がリードしているようだが、まだどうなるかは予断を許さない。

 トランプ大統領は思い込みが強く、特に人種については偏見が見られる。黒人、非白人、移民への差別感、反面ユダヤ人へのシンパシーは些かアクが強すぎる。国際的には、「アメリカ・ファースト」が露骨で利己主義に捉われて世界の人びととの間に垣根を作っている。新型コロナウィルスへの初期対応が遅れたため、今やアメリカは世界最大のコロナ感染国になってしまった。功罪半ばならまだしも、わからずやで常に興奮気味の口撃により世界と自国アメリカの一部に論争を仕掛けて多大の迷惑をかけている人物であることは間違いない。11月の本番で、実際にバイデン氏がトランプ大統領を破ることを願って止まない。

 さて、旧ソ連領のベラルーシ国内ではこれまで26年間に亘り独裁体制を敷いて、去る10日に6選を果たしたばかりのルカシェンコ大統領への抗議デモが拡大している。抗議行動の発端は、9日に行われた大統領選直後から票の操作などの不正選挙が行われたと疑惑の声が上がったことである。しかし、翌10日に選管が、ルカシェンコ氏が80%を獲得し地滑り的勝利と発表したことが火に油を注ぐ結果となり、一層抗議の声が高まった。実は、選挙で対立候補となったチハルノスカヤ女史がある出口調査では支持率が80%を超えていたことから国内外で開票結果に疑問が出ている。首都ミンスクでは6万人を超えるデモとなり、大統領の退陣を求めて大規模なストも予想されている。治安部隊がデモ隊鎮圧に乗り出し、7千人が逮捕される有様である。デモの背景にはベラルーシ国民とルカシェンコ政権の乖離がある。ルカシェンコ大統領は経済低迷と長期政権で人気が低迷し、アメリカと同様にコロナ対策にも手を拱いて国民の反発を呼んだ。アメリカやEUはベラルーシへの制裁を検討している反面、旧ソ連領だったベラルーシに対しては、ロシアが支援を約束している。ベラルーシの現状は、まるでプーチン大統領の長期独裁政権と経済低迷の生き写しである。

 それにしてもどうして国内外から評判の悪いベラルーシをロシアは自ら欧米の評価を下げることまでして支援するのだろうか。それはプーチン大統領が、あくまで長期独裁の権力志向を持っているからだ。発展途上国のロシアがいつまで経っても古い抜け殻から脱出することが出来ないのもそんな独裁者の権力志向と私利私欲のせいである。

2020年8月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4845. 2020年8月18日(火) 拙著の表紙デザインを別人に

 少々がっがりさせられる電話をもらった。15日の本ブログに舞い上がるような気持ちで取り上げた一件である。今秋上梓予定の拙著「八十冒険爺の言いたい放題」の表紙デザインを引き受けてもらった友人の近藤總氏から、今日丁重に断りの連絡があったのだ。来る26日に新宿のホテルで出版社社長を交えて打ち合わせしようと約束したばかりだった。その打ち合わせ前に表紙デザインのイメージを考えてもらおうと、さわりの部分の原稿の前半分をコピーして近藤氏に送って読んでもらった。そのうえで、拙著では間一髪の危険なシーンがしばしば登場するが、私はそれを写実的に描いて欲しいと要望した。例えば、冒険爺が戦地で軍隊に身柄を拘束され両手を上げ連行される場面、銃を突きつけられているシーン、洗車・軍用車が走る傍を茫然と見ているシーンなどの危ない雰囲気を表した絵のイメージを描いて欲しいとお願いした。その結果、彼が考えているイメージとは大分かけ離れていて、私がイメージするような絵は描けないと言っていた。

 危険過ぎる絵のイラストが、彼には悩みどころだったようで、これまで世界を幅広く特異のイメージでデザインを描いてきた彼としては、露骨に危険な戦争場面は手に負えないと考えたようだ。私も彼の素晴らしい作品のコピーを見て、難しいだろうとは思っていた。彼は友人のためにも何とか期待に応えたいとの気持ちがあった。しかし、不可能なことは不可能である。彼の気持ちも斟酌して彼の申し出を受け入れることにした。がっかりするであろう出版社社長に早速メールで事情を伝えた。近藤氏が引き受けてくれたことを伝えた時、すぐに朗報と喜んでもらったが、メールを見て落胆するだろう。出版社には、早速別のデザイナーに表紙を描いてくれるようお願いもしたところである。

 まぁ1冊の書物を世に出すに当たっては、いろいろトラブルや問題もあると思う。文章自体は、あの椎名誠氏も推薦してくれているので、大きな問題はないと思っている。時間的に若干追い詰められたので、9月下旬か、10月には何とか上梓出来るよう努めたい。

 さて、今日も昨日ほどではないが、暑かった。日本各地は軒並み猛暑日クラスである。上には上があるもので、アメリカの国立公園デスバレー(カリフォルニア州)で、16日(現地時間)に54.4℃という驚異的な高温を記録した。1913年に同地で記録された56.7℃が世界最高気温記録とされているが、信憑性に乏しく、16日に記録された64.4℃が実質的な世界最高気温の記録になると言われている。

 地球が熱と炎に包まれている現在である。

2020年8月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4844.2020年8月17日(月) 国内総生産(GDP)、年換算で27.8%減

 今日も昨日を上回るうだるような暑さだった。最高気温は昨日と同じく静岡県浜松市で41.1℃を記録した。これは2018年7月に埼玉県熊谷市で記録された国内の過去最高気温とタイ記録だった。全国で猛暑日となったのは、昨日より5都市多い264都市だった。

 新型コロナウィルスについても今日は、アメリカ・フロリダ滞在中のプロ・テニスの錦織圭選手が陽性反応を示したことが判った。

 さて、猛暑とコロナと連動して懸念されている経済活動について、今日内閣府が今年4~6月期の国内総生産(GDP)は、前期(1~3月)より7.8%減少し、3四半期連続でマイナス成長となったと発表した。これを年間に換算すると、実に▲27.8%となり1980年以降最大で戦後最悪の落ち込みである。記録的なマイナスの要因は、個人消費が大幅に落ち込んだことが大きい。特に、コロナ緊急事態宣言で外出自粛や、飲食店での支出が抑えられたのが大きかった。自動車などの日本製品の需要が落ち込んだことから輸出は18.5%も低下し、更に外国人観光客がほとんど来なくなりインバウンドが、大きく足を引っ張ったことも影響している。

 因みにアメリカでは▲32.9%、EU19カ国▲40.3%、イギリス▲59.8%だというから、コロナが世界へ与えた経済的影響がいかに大きいかが分る。こうした経済低迷の中で、昨日とんでもない話が一部の国会議員の間で持ち上がっていることを仄聞した。何と消費税値上げの話題が出たというのである。ふざけたことを言うものではない。安倍内閣になって早々消費税は2014年4月に5%から8%へ値上げされ、19年10月に8%から10%へ値上げされたばかりである。どうして政治家というのは、国民の懐具合も考えず思い付きで軽薄に値上げなどと言い出すのだろうか。それより自分たちが得ている所得に対してそれなりの働きをしているのか自問してみて欲しい。ほとんどの政治家は、給料に見合った働きをしているとは思えない。軽々しく消費税の値上げを言い出す前に自らの所得の何割かを辞退してはどうか。彼らは働かなさ過ぎる。

 安倍内閣支持率も下がりっ放しで、安倍首相の顔にも疲労の色が濃い。今日首相は慶應病院で7時間半も診察してもらったようだが、6月に同病院予防医療センターで人間ドックを受診してその追加受診のようだ。私が2週間前に受診した時と同じ施設だ。2016年私はキューバを訪れ、その1か月後に安倍首相もキューバを訪問し、キューバ革命を成し遂げたフィデル・カストロ国家評議会議長と会談した。その2か月後カストロ議長は亡くなった。笑い話のようだが、安倍首相と同じ行動を取るとロクなことはない?

2020年8月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4843.2020年8月16日(日) 浜松市で今年の最高気温40.9℃を記録

 こう毎日暑いと気持ちが後ろ向きになる。今日は今年最高気温が静岡県浜松市天龍区で記録された。実に40.9℃である、2番目に高かったのは、同じ静岡県浜松市中区の40.2℃だった。今日は全国的に軒並み暑く、35℃の猛暑日となったところが245か所もあった。当分この暑さが続くのかと思うと些かうんざりする。

 猛暑の次に話題となっているのは、相変わらず連日報道されている新型コロナウィルス情報である。先日島根県の高校サッカー部でクラスターがあったが、昨日神奈川県の日本体育大学レスリング部の合宿所で18名の感染者が明らかになった。そんな時に今日天理大学ラグビー部で20名の感染が判明した。170名が合宿所で生活をともにしているので、全部員が検査を受けるそうだが、集団生活を送っている運動部はもう少しコロナを警戒する必要があるのではないか。

 更に気になったのは、昨日迎えた終戦75年に関するニュースである。昨日終戦前日の14日に埼玉県熊谷市が米軍機により空襲を受けたと本ブログに書いたが、同じ14日に大阪市内の京橋駅も1㌧爆弾の空襲を受け、数百人が亡くなったという。繰り返すが、どうして白旗を掲げているような日本に対して、アメリカはここまで無慈悲で無情な攻撃を加えなければならなかったのだろうか。

 一方で日本の安倍首相は、例年通り昨日の全国戦没者追悼式で挨拶された。これまで戦争の痛ましい事実は歴史上の教訓として胸に刻み将来に生かしていきたいというような主旨の発言をしていたが、今年はその文言がなくなった。そして、国際社会の平和と安定、及び繁栄の確保にこれまで以上に積極的に寄与していくと述べたが、これは言われている「積極的平和主義」を訴えたものである。それにしても、国際社会から強く求められている核兵器禁止条約への書名、批准に一向に向き合う姿勢も見せず、核保有国と非核保有国との橋渡しを努めると言いながら、成果はまったく見られない。

 25年前、当時の村山富市首相が、日本のアジア諸国に対する植民地支配を認め、公式に謝罪の意を示した村山談話を発表した。それは、その後歴代内閣が引き継いだことになっているが、昨日4年ぶりに戦争を知らない現職閣僚が4人揃って靖国神社へ参拝した。村山元首相はこの閣僚らの靖国参拝を批判している。予想通りすぐさま中国と韓国が反発した。当然であろう。戦没者に対して安倍首相らは、国のために戦って尊い生命を喪った英霊に誠を捧げると言っているのは、理解出来る。しかし、先の戦争を引き起こし、310万人もの尊い犠牲をもたらしたのは、靖国神社に合祀されている極東国際軍事裁判A級戦犯とされた14人の旧軍人がそのむごたらしい戦禍を引き起こしたからで、普通の市民を慰霊するのは当たり前としてもこういう戦犯たちに対して参拝するのはまったく理解出来ない。14人の戦犯の魂は靖国神社から他の慰霊施設に移してから政治家は靖国神社へ参拝すべきである。

2020年8月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4842.2020年8月15日(土) 75年目の終戦記念日を迎える。

 いうまでもなく今日は終戦記念日である。昭和天皇が「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び~」の象徴的な終戦のメッセージを読み上げられ日本が降伏してから75年が経った。暑い日だった。今日も75年前に劣らず暑い1日となった。

 日本武道館で行われた全国戦没者追悼式には久しぶりに天皇・皇后両陛下が出席され、お言葉を述べられたが、今年は新型コロナウィルスの影響もあり、規模が大幅に縮小され昨年は遺族を含む6,200人が参列したが、今日は20府県が参列の参加を見送ったせいもあり、僅かその1割にも満たなかった。今心配されているのは、年々遺族が少なくなりいずれは遺族会も先細りとなり、解散して戦没者を弔う行事をどのように引き継ぐかということである。遺族会や親族だけに戦争遺族の世話を押し付けるようなことではなく、国が戦没者の慰霊をしっかり行う手順と制度、組織をきちんと整備することが大切だと思う。

 75年前はまだ国民学校初等科1年生だったので、その時の感慨はほとんどない。しかし、今当時を思い出してみると気のせいか両親や近所のオジサン、オバサンたちの顔にもホッとした安堵の気持ちが表れていたような気がする。

 ところが、昨晩のテレビでちょっと気になったことがあった。終戦前日の14日午後11時過ぎに埼玉県熊谷市が米軍機の空襲を受け、200名以上の犠牲者が生まれたという話である。その頃にはすでに終戦は天皇陛下御臨席のその日の御前会議で決定されていて、米軍も当然承知していた筈である。敢えて弱り切っていた日本、及び日本人を痛めつけるような止めの一撃を加えたのは、何故であろうか。解説によると占領時に日本へ有無を言わせぬ占領政策をスムーズに行うためと知り、アメリカ人の間には武士の情けとか、手心を加えるという気持ちがまったくないのだろうかと考えてしまう。尤も広島、長崎に原爆を投下してあれほどの惨禍を与えていながら、当時のカナダ首相は相手がヨーロッパ人でなく日本人で良かったと平然と日記に記していたそうだから、日本人は彼らの当時の感覚では劣等民族ぐらいにしか考えられていなかったのではないか。それは今日でもトランプ政権の対応ややり方にも見られる。圧力をかけて押しまくるやりかただ。沖縄米駐留軍の日米地位協定や、米軍の駐留経費を巡る「おもいやり予算」などに見られる厚かましいお仕着せである。この辺りは、農耕民族である日本人と異なり、アメリカ人には押して押して押しまくり骨の髄までしゃぶり尽くす狩猟民族の残虐な血が流れているからだろう。

 さて、今秋上梓予定の拙著の表紙デザインについて、先日はるかぜ書房の鈴木氏へ友人近藤總氏の話をしたところ、何とか近藤氏に描いてもらえないだろうかということからお願いしたところ、今日快諾してもらった。近藤氏がプレイボーイ誌や文春誌の表紙を描いたり、通産大臣賞を2度も受賞したデザイン界のエキスパートであることは、最近まで知らなかったが、とにかく素晴らしいデザインをたくさん描いている。拙著の表紙に彼のような名デザイナーが筆を揮ってくれるとは名誉なことであり、椎名誠氏の推薦文と相まって錦上花を添えることになる。ただ、少し時間的に厳しくなってきたので、その点がちょっと気になっている。

 ともかく素晴らしい1冊になるよう私なりの努力を傾けたいと思っている。

2020年8月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4841.2020年8月14日(金) ペンクラブの理事仲間だった須藤さん逝く。

 朝刊の訃報を見てびっくりした。目黒区議の須藤甚一郎さんが、多臓器不全で11日に亡くなったとの写真入り訃報が載っていた。須藤さんとは小中陽太郎さんを通して知り合った。私のホームページのトップ頁にいくつかの写真が掲載されているが、その中に5年前ベトナム戦争終結40周年記念の日に、小中さんらと芝公園で気勢を上げた時の‘The Japan Times’掲載写真がある。そこに須藤さんが映っている。

 須藤さんとは3年前日本ペンクラブの理事にともに選ばれ、昨年までの僅か1期2年だったが、一緒に活動した。最近は健康を害され、会う機会も減っていた。偶に自由が丘駅近くで見かけると元気なさそうに歩いていた。目黒区議6期目であるが、いつもトップ当選か、それに近かった。元々芸能記者だったために、芸能界では顔が広く、一度中目黒駅近くを一緒に歩いていた時、著名な芸能人に挨拶されたことがある。私より1歳年下であるが、苦労人で新宿高校を出てから昼間は書店で働きながら早稲田大2部に通っていた。目黒議会では物申す議員として、青木英二・目黒区長に対して不正許すまじの姿勢で鋭い論争を交わしていたと聞いている。あの大柄で元気の良かった須藤さんもついに冥界へ旅立たれてしまった。

 夕方になって須藤さんが亡くなる前日10日には俳優の渡哲也さんが肺炎で亡くなったとのニュースが伝えられた。渡さんは、須藤さんよりも若い享年79歳だった。お2人のご冥福をお祈りしたい。

 今日は国際外交の面でも驚かされた。あのイスラエルがアラブ首長国連邦(UAE)と国交を樹立したことである。イスラエルとアラブ諸国との国交は、絶対あり得ないと思われていた1979年のことだった。依りによって、イスラエルがエジプトと平和条約を締結した。あの第3次中東戦争の当事国エジプトが、当面の敵イスラエルと国交を結んだことには驚いた。94年にはイスラエルはヨルダンとも外交関係を結んだ。そのおかげで私自身2012年にヨルダンからイスラエルへ入国することが出来た。しかし、エジプトとヨルダンには、イスラエルとの国交を締結することにより経済的メリットがあるのだろうが、UAEとの間にはどんな実利があるのだろうか。むしろイランとの対抗上UAE側にイスラエルと手を結ぶことによるメリットがあったように思う。「敵の敵は味方」というではないか。両国の国交には、当然ながらパレスチナ自治政府、イランが猛烈に反発している。

 この両国の国交樹立には、仲介役としてアメリカのトランプ大統領が積極的に動いたことを大統領自身が得意満面で公表した。外交実績を示すことによって大統領選を有利に導こうとの思惑があったようだ。利己主義者のトランプらしいと言えば、トランプらしい。

2020年8月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4840.2020年8月13日(木) 終戦記念日が近づくにつれ戦争報道が増える。

 明後日の終戦記念日が近づいてくるに従い、メディアで戦争に関する報道が増えて来る。昨晩はNHKでガダルカナル島の壮烈にして悲劇的な日米の戦いのドキュメントが放映された。40年近く前にガダルカナル、ブーゲンビル、ラバウルに行ったことがある。ガダルカナル島については、テレビ東京の同島遺骨収集番組について批判的なコメントを近刊拙著に書いている。

   ガダルカナルではジャングルの中まで入らなかったので、旧日本軍兵士が飢餓に苦しんだ環境などは分からなかったが、沈没船や旧日本軍の高射砲などを見たり、戦史に書かれている空港から旧一木支隊が歩いた道筋を辿って感慨深い気持ちに襲われたことが印象深く残っている。昨日のドキュメントでも、日本参謀本部の稚拙な作戦を伝えていたが、一時は日本軍にとって有利に展開する場面が訪れていて、それはアメリカでも認めている。もし、そうなったらアメリカはガダルカナルから撤退し、作戦の変更を考えなければならなかったとアメリカの戦史研究家が語っていた。幸い戦後75年の間日本は戦争から遠ざかることが出来た。

 しかし、昨今の河野防衛相や首相をはじめとする自民党政治家の発言を聞いていると、下手をすると戦争の片棒を担ぎかねない危ない発言が頭をもたげている。

 最近朝日朝刊紙上に池澤夏樹の連載小説「また会う日まで」が始まった。元海軍少将が思い出すままに語っているところだが、その中にこんなことが書かれていた。「戦争の行方は準備の蓄積αと時の運βの積として決まる」ということである。「αxβ=戦争の決着」とでも言ったら好いのだろうか。結局連合艦隊を造れば、大金を消費し準備も充分なので、時の運が良ければ、戦争には勝てる。だが、総じて運が伴わないことが多い。負けるということになるのだろうか。ガダルカナル戦はそうだった。

 さて、相変わらず収束の兆しが見えない新型コロナウィルスが、感染者が世界合計で2,062万人、死者が75万人となった。感染者が多い国は、依然アメリカの519万人を筆頭に、以下ブラジル、インド、ロシア、南アフリカが続いている。死者はアメリカの16万人、以下ブラジル、メキシコ、インド、イギリスがワースト5である。

 コロナを軽視して感染の拡大を招いたトランプ大統領のアメリカでは、11月の大統領選に向けバイデン民主党候補者が、副大統領候補者に初めて非白人の女性カマラ・ハリス上院議員を指名した。早速トランプ大統領は、彼女を評して不快で嫌らしく、意地悪だと罵詈雑言を浴びせている。もう少し自重出来ないものだろうか。こうしてアメリカ大統領選は、益々下品な戦いになっていく。ハリス議員にぶつけられた言葉をそのままトランプ大統領自身に返してやれば、むしろぴったりではないか。

2020年8月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4839.2020年8月12日(水) 日航ジャンボ機墜落事故から35年

 あれからもう35年である。「あれ」とは、日航ジャンボ機が群馬県の御巣鷹山に墜落して乗員・乗客524人のうち520人が亡くなった大事故が起きた日である。ちょうどあの時は、会社でその秋開催される「世界蘭博覧会」の打ち合わせを行っていた。その最中に誰かから日航機が墜落して多数の犠牲者が出たようだと聞かされ驚いたことをよく覚えている。あの日も暑い1日だったが、今日も暑かった。午後になって薄曇りとなりボツリポツリと雨が降って来たので、恒例のウォーキングを止めた。次第に雲行きも怪しくなり、埼玉や都内の一部では雷雨となった。あの日以来大きな航空機事故はなくなって、航空乗客も増え観光景気に大きく貢献している。残念なことに昨今の新型コロナウィルス感染拡大の影響で、観光客が激減し、航空会社も減便を余儀なくされ、先日発表された日航、ANAの営業収支は残念ながら大きな赤字だった。コロナが収束し、航空会社も再び自由に飛べるようになって観光客が戻って来ることを期待している。

 さて、香港における国家安全維持法の実施により、民主派の活動家らへの圧力が強まっていて、ついに10日香港警察は、外国勢力と結託したとの理由で周庭氏の逮捕に踏み切ったが、国際的に顔の広い若い女性の逮捕に対して内外から強い非難が寄せられたことを意識したのか、警察は昨日周氏を保釈した。周氏と同時に逮捕された「リンゴ日報」創業者の黎智英氏は1日遅れて今日保釈された。アメリカとイギリスは、中国共産党が香港の民主化と自由を骨抜きにしていると厳しく非難している。今後中国は香港の自治にどこまで介入し、圧力を加えてくるのだろうか。香港の明日が心配である。

 ところで、あまり笑えない話があった。安倍首相の6日広島平和記念式典と9日長崎平和祈念式典における挨拶が、あまりにも似た内容であることが話題になっている。被爆者団体からも失望の声が聞かれるという。挨拶文は、冒頭から構成や段落までまったく同じで地名や式典名が異なる以外は全11段中10段でほぼ同じだったという。どうしてこういうお粗末なことが起こるのだろうか。挨拶文は官邸内の専門家が書き上げて首相は読むだけという役割になっているようだが、自分の意見や考えを広島と長崎の事情を配慮して組み入れる気持ちがまったくなかったのだろうか。首相挨拶原稿は、過去にも同じような内容だったことがあるらしい。これでは、誰が読み上げても同じである。首相本人はこのことに何の不信も不安もないのだろうか。また、これを聴く原爆被災者の気持ちを忖度する配慮もないのだろうか。とにかくお恥ずかしい話である。我々日本の総理大臣が、国民が注目する式典で自分の考えを何も話さないとは、原爆死没者に対して失礼であるし、国民としてもとても納得できるものではない。ちょっと情けない総理大臣である。

2020年8月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4838.2020年8月11日(火) 暑い! 今年初めて40℃を記録

 ここ数日暑い日が続いているが、今日は今年初めて各地で40℃を超える気温を記録した。最高気温は群馬県伊勢崎市と桐生市の40.5℃で、埼玉県鳩山市でも40.2℃を記録した。東京都内でも青梅市で39.6℃、八王子市で39.3℃だった。この暑い盛りの中を今秋上梓予定の拙著「八十冒険爺の言いたい放題」の内容と今後のスケジュールについて打ち合わせするために、麦茶のボトルと日よけ傘を持参して、自由が丘駅前のカフェへ出かけ「はるかぜ書房」鈴木雄一社長と話し合った。

 細かい表現について、出版社として鈴木氏なりの考え方があり、特に若者の目線から分かり難い表現は極力避けたいということでいくつか例を挙げてもらった。例えば、米ソの東西対立時代について、今の若者は東西冷戦時代と書かないとすんなり受け入れないというサジェスチョンをもらった。他にもいくつかあるが、後になって読者から苦情が寄せられる表現とか、若者に理解し難い文言は極力避けた方が無難との説明を受け入れることにした。鈴木氏もよく勉強しているのに感服した。

 その打ち合わせの折に、表紙のデザインについて話した。すでに私の希望を伝えていたが、偶々友人で「プレイボーイ」誌日本語版のデザインを何度か描かれている近藤總さんの話をしたところ、鈴木氏は拙著の表紙をそのような素晴らしいデザイナーに描いてもらえれば、書籍としても格調高く、立派なものになるという話だった。鈴木氏が近藤さんにお願い出来ないだろうかということから、帰宅後「善は急げ!」とばかりに早速ハガキで近藤さんにお願いしたところである。

 文章全体は徐々に体裁を整えてきているが、推薦文として椎名誠氏にお引き受けいただき、表紙絵もこの道の練達の士に描いてもらえれば文句のつけようがないと思う。はてさて、近藤さんが唐突で無理な申し出を引き受けてくれるだろうか。

 さて、終戦記念日が近づいてくるに従い、終戦当時の旧日本軍の戦いぶりと敗戦の様子がメディアでいろいろ紹介されている。今日の朝日夕刊には小笠原諸島周辺海域に沈んだ旧海軍船の写真が掲載されている。もう40年ほど以前に南太平洋のガダルカナル島、ブーゲンビル島、ラバウル、中部太平洋諸島のパラオ、トラック島を訪れ周辺の海域にしばしば素潜りで沈没船の中まで入り込み、深刻に考え込んだことがあった。今戦時中のことについて思いを致すと、幼かったころに実際に戦闘機の脅威や、防空壕内の寒々とした空気が思い出される。同時に大人になってから知った戦争現場での戦争の臨場感が同じように恐怖感とともに想い出される。

 核兵器保有国と非保有国との橋渡しをしたいなどと言い続けて、一歩も前へ進めない安倍政権には、誰も戦争を知った閣僚がいない。口先だけの平和である。政治家はもっと戦争の実態というものについて学ぶ必要がある。そうでなければ、彼らの言うことはすべて絵空事でしかない。

2020年8月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4837.2020年8月10日(月) 高校サッカー部でクラスター発生

 今日は祭日「山の日」である。今日から甲子園で夏の全国高校野球大会ならぬ、春の選抜高校大会の出場校による各校1試合ずつの対抗試合が始まった。中2日置いて3日ずつの6日間行われる。

 今朝の開会式で八田英二・日本高校野球連盟会長が開会の挨拶を行っていたが、その中で2校の選手たちに問いかけるように、開催出来たことにありがとうという気持ちが湧いてくると思うが、「ありがとう」の反対語は何ですかと問い、すぐにそれは「当たり前」だと言っていた。これは知らなかったし、これまで考えたこともなかった。選手たちはどう思っただろうか。

 一方で夏の大会が中止となったことを受けて、各都道府県単位で独自の大会が開催されている。神奈川県内で行われていないので、気にかかっていたところ県が開催にYESと言わなかったからだそうだが、県内の約300校から強い開催希望の声が寄せられ、漸くYESとなったことから、遅れて開催された。ほとんどの県ではすでにベスト4が決まった現在、神奈川県では漸く3回戦である。とにかく全国高校球児たちの第1の夢は壊れたが、第2の夢はつながった。本当に良かったと思う。

 ところで、相も変らぬ新型コロナウィルス拡大感染の勢いは衰えず、これまで感染者が少なかった島根県で昨日クラスターが発生し、これまで32名しかいなかった感染者が一気に増え、新たに92名の感染者が出た。しかもそのうち88人が立正大淞南高校サッカー部員と、その関係者だというから驚きである。松江市内のはずれにあるこの高校では全校生徒310人のうち、ほとんどの生徒が県外からの入学者で、全校生徒のうち8割を超す259人が学校内の寮で生活しているという。恐らく「3密」の状態にあったのではないだろうか。サッカー部は、4年連続・18回の全国大会出場を果たしている強豪校である。このクラスターには、流石に松江市はショックを受けたようだが、今発症者に対する誹謗中傷が目立っていることを警戒してか、急遽松江市長がそうした行為を行わないよう釘を刺していた。

 さて、中国との対立が深まっている中で、今日午前アメリカのアザー厚生長官が台湾を訪れ、先日亡くなった李登輝元総統へ哀悼の意を表した後、蔡英文総統と会談した。アメリカが中国政府を唯一の中国代表と認めて台湾と断交した1979年以来の大物要人の台湾訪問である。直ちに中国外務省は反発している。トランプ大統領としては、対中国政策でいくつか思惑があるようで、中国のコロナ失策に対して、コロナを抑え込んでいる台湾を評価する意図も感じる。加えて、台湾への軍需物資の売り込みも大きい。昨今の香港に対する民主化抑圧的な姿勢の中国政府と、それに同調する一部の香港行政府に対する牽制もあり、台湾への接近となっていると思う。

 日本政府は、先月亡くなった李登輝元総統を慰霊する特使を派遣しなかったが、予想されていたように昨日森喜朗元首相が日帰りで台湾を訪問し、哀悼の意を表したと知った。李登輝元総統は日本としては生前大分お世話になった恩人でもあり、中国を意識して訪れ難い首相以下現職閣僚に代わって森元首相が代参したのは、けだし賢明だったと思う。

 しかし、香港、台湾問題でも米中対立が一層激化して、この先が心配である。

2020年8月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com