4777.2020年6月11日(木) 麻生財務相は世渡りがうまいのか、よほど優秀なのか?

 今日関東甲信越地方も梅雨入りとなった。すると午前中は日が照っていたが、午後遅くなって雨が降り出してきた。今週いっぱいは東京も雨にやられそうだ。

 さて、今日東京都は「東京アラート」を解除することを決定した。ロードマップ上の「ステップ3」も解消され、カラオケ店など接触の多いと考えられているビジネスも営業再開となる。ただ、これで新型コロナウィルスが終息したわけではない。油断するとすぐ第2次感染、第3次感染が襲って来る可能性がある。まあ、それでも気持ちの面でホッとしている。

 ついては、放言政治家としてつとに知られている麻生太郎・副総理兼財務大臣が、また軽薄な発言をして注目されている。この御仁は、無知、心的アンバランス、感覚ずれ、不注意、ノーテンキなど精神面の弱さのせいか、普段からつまらない放言が多すぎる。かつて総理大臣を務め、今では安倍首相に次ぐ政治的地位に7年間も留まっているのだから、もう少し言動に慎重であるべきであるが、どうも口にチャックを付けることが出来ないようだ。

 今回は「国民の民度」の点で、物議を醸している。4日参議院の財政金融委員会で日本の新型コロナウィルス感染症による死者数が他の先進諸国に比べて少ないと指摘した後で、それは国民のレベルが違うからだと述べた。こういう不遜な言い方が、周辺の国々に良い印象を与える筈がない。

 この人の放言を挙げたらキリがないが、今年1月にも「2千年の長きにわたって1つの民族が続いている国はここしかない」として、大和民族を誇りとしてそれ以外のアイヌ民族を日本人でないような発言をして後始末に追われたことがある。

 その他にも終末期医療に触れて「さっさと死ねるようにしてもらうことを考えないといけない」とか、少子高齢化については「年を取ったやつが悪いみたいなことを言っている変なのがいっぱいいるが、それは間違い。子どもを産まなかった方が問題」。また、憲法改正を巡りこんなことまで喋った。「ある日気がついたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。あの手口を学んだらどうかね。わーわー騒がないで」。拾い上げたら枚挙に暇がない。もうメチャクチャなのである。

 この恥知らずで高慢な大臣は、4日の発言の後9日に野党議員から反省を促されたが、逆に死亡率の低さを挙げて「間違いなく誇るべき数字。韓国と一緒にせんでくださいよ。強制力なく、みんなで自主的にやったところが一番すごい。要請しただけで国民が賛同し頑張った。国民として極めてクオリティーが高い」と日本人を褒め称え、益々意気軒高としていたらしい。この愚かな大臣には最早つける薬がない。

 麻生大臣は、時折漢字を読めない時があるが、それでも長期間大臣の中でも最も厳しい財務大臣を務めて来られたのは、何故だろうか。かつて、麻生氏が読めなかった漢字に「有象無象」があった。この「ウゾームゾー」を「ユーゾ-ムゾー」と呼んでも日本の財務大臣にはなれるということか。

 こういう空気を読めないような人物が日本の金庫番を務めているのだから、日本の借金が減らないのも無理はない。

2020年6月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4776.2020年6月10日(水) 外務省の理解し難い言葉遣い

 今週は医療関係づいている。月曜日に歯科で入れ歯の調整をしてもらい、昨日火曜日は通院している土坂眼科で今日東京医療センターで診てもらうことを伝えた。そして今日紹介されて東京医療センターを訪れたが、そこで野田医師から普段通っている土坂医師の紹介がないと診られないので、紹介状を持って改めて来て欲しいと言われた。随分面倒なことになったが、明日土坂眼科で紹介状をもらって改めて東京医療センターで診てもらうつもりである。

 ところで、今日東京医療センター内の様子は、普段とさほど変わるほどのものではなかった。少し訪問者が少ないとは感じたが、こうした大病院では、それほど新型コロナウィルスによる影響がないのだろうか。それでも病院関係者はもちろん訪問者は全員マスクを着けていたが、この暑い中でマスクを着けるのは少々堪える。今日は昨日に続いて随分気温が上がり、都内でも昨日31℃で今年最高を記録して初の真夏日となったが、今日はそれを更に1℃上回り32℃だった。真上から太陽の暑い日差しを受けて、東京医療センターまで歩いて行くつもりで日傘用に折り畳み雨傘を差したが、暑さに耐えられず僅か2停留所だがバスに乗ってしまった。

 さて、7日の本コラムに中国が香港に対して国家保全法制を押し付けることについて、先月アメリカをはじめ、イギリス、オーストラリア、カナダ外相が中国に対して深い懸念を示す共同声明を出すにつき日本に同調するよう求めたが、加わらなかったと書いた。それと同時に日本は独自に中国に対して憂慮を示していた。この違いはどういうことなのか。昨日安倍首相は、改めて深く憂慮していると述べた。共同声明については、G7外相による共同声明を出す方向でアメリカと交渉しているという。

 この件では実に回りくどい言葉の表現が誤解を呼んだようだ。中国が香港への国家安全法制導入を決定した時点で、菅官房長官が「深く憂慮」と表明し、外務省は孔駐日中国大使を呼んで「深い憂慮」を強く申し入れた。外務省の言い分が奮っている。4カ国外相の共同声明で表現された「深い懸念」より、日本の「深い憂慮」の方が強い表現だと主張している。言葉尻を捉えてグチャグチャ言っているより、言った言葉が発言者の意図通り相手に理解されているかどうかの方が大事だと思う。

 すると昨日の安倍首相の先進G7による共同声明の発表を目指している「深い憂慮」発言に対して、中国の華春瑩外務省報道局長は今日「日本側に重大な懸念を表明した」と語ったが、この「重大な懸念」は、安倍首相の「深い憂慮」とどちらが「重大」なのか、また「深い」のかよく分からない。

 こんな次元の話をしているようでは、外国から本音を言ってもらえなくなるのではないだろうか。

2020年6月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4775.2020年6月9日(火) 横田滋さん永眠。拉致問題はどうなった?

 去る5日、北朝鮮拉致被害者・横田めぐみさんの父滋さんが87歳で他界された。すでに葬儀を済ませて、今日2人の子息とともに妻早紀江さんが記者会見に臨んだ。滋さんはめぐみさんがいなくなった原因が分からない中で懸命に娘を探し回っていたようだが、見つからず、2002年になって金正日総書記が小泉首相に直接謝罪して拉致を認めた。だが、北朝鮮の説明ではめぐみさんはすでに死亡したと言い、遺骨まで届けられたが、DNA鑑定の結果別人のものと分かり、以後横田夫妻は娘の帰国を願い続けて、拉致被害者家族会の代表者として、全国を講演しながら娘の帰国を支援してもらえるよう訴え続けていた。

 その願いも空しく横田滋さんは逝った。滋さんの無念の気持ちはいかばかりであろうか。

 横田滋さん逝去の訃報を受けて、拉致被害者の帰国実現が政権の最重要課題と言い続けてきた安倍首相は、「(妻とともにめぐみさんを抱きしめる日が来るように努力してきたが実現できず)申し訳ない思いでいっぱいだ」と目に涙を浮かべながら述べたとされている。しかし、本当に安倍政権は他の拉致被害者救出に「努力」しただろうか。拉致被害者5人が帰国してから何らの成果もない。内閣官房内に拉致問題対策本部を設置して定期的な会合、セミナーを開き、情報を伝えているが、政治レベルで具体的に北朝鮮の渉外担当者と話し合いを進めている気配もない。

 知人の軍事アナリスト・小川和久氏から定期的にメール・ニュース「NEWSを疑え!」を送ってもらっているが、昨日のメールに拉致被害者救出について次のように具体的なアプローチを考えたコメントが書かれていた。

 「拉致問題に対する日本政府の姿勢は根本から改めなければならないと痛感させられています。まず、韓国にいる3万人以上とも言われる脱北者の一人一人に対して、徹底的に聞き取り調査を行うことが基本です。聞き取り調査は役人に任せず、新聞記者のOBなど取材(イコール情報収集)の実務経験者を「高給優遇」で3チームほど編成し、一人の脱北者に対して最低3回は粘り強く聞き取りを行うのです。新聞記者のOBらが執拗な聞き取りを行うことにより、脱北者がお金目当てで日本人が飛びつきそうな話をするのを、ふるいにかけてより分けることが可能になるでしょう。そこまでやっても、有力な情報が得られることは期待できないでしょう。しかし、拉致被害者の生存についての『期待できる情報』、あるいはまったく否定的な情報の輪郭だけは把握できるはずです。それをもとに、次なる情報収集のステップを計画することも、あるいは北朝鮮側を動かしながらの調査活動も可能になると考えるべきです。このような根気を要する取り組みは、日本人は得意ではないようですが、先進国の情報機関では常識なのです。韓国の情報機関・国家情報院の北朝鮮専門家も、なぜ日本政府は最も基本的な情報収集活動をしないで、『なにか手がかりになるような情報はありませんか』と聞いてくるのでしょうと首をかしげていました。新聞記者の世界では、担当している役所の中を『なにか(ネタは)ありませんか』と聞いて回るだけの記者は『御用聞き』と軽蔑されます。日本政府の姿勢には、それとダブる印象がつきまとうのは否めません。横田滋さんの旅立ちを機に、いま一度、本気で拉致問題解決への取り組みを考え直すべきではないかと思っています」。

 なるほどと納得した次第である。現場で軍事に携わっていたエキスパートには、それなりの具体的なアイディアが考えられるのだ。どうして安倍政権はこうした人たちの意見を素直に聴こうとしないのだろうか。こんな調子では、横田めぐみさんが帰って来る期待は、まず持てないだろう。

2020年6月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4774.2020年6月8日(月) 黒人暴動を大統領はどう切り抜けるか。

 アメリカ国内で黒人中心のデモが吹き荒れている。先月27日にミネアポリスでひとりの黒人男性が警察官に首を押さえつけられ、そのまま死亡したことが黒人蔑視・差別と受け取られ、黒人を中心に警察官の行動に対して抗議が起こり、それが全米に拡大していった。今では前代未聞の「抗議デモ」に発展しているが、一部が暴徒化して商店を壊し商品を略奪する輩まで出ている。

 アメリカ社会では過去において黒人の反体制デモがしばしば起きているが、目に見えないところで白人の黒人蔑視がエスカレートし、白人と黒人の対立が深く潜航しているからである。一旦きっかけがあれば、それがすぐ浮上し対立が表面化する構造になっているのだ。今回のデモには、トランプ大統領の対応の拙さがある。大統領は説得して話し合いをする姿勢は見せる気はなく、公権力によってデモを抑え込もうとの意思が強く、今回は州兵ではなく、連邦陸軍を無秩序にもデモ隊を弾圧するために利用しようとした浅はかさがある。

 アメリカの公民権運動の発端となった差別を解消するための運動は、知る限りでも1963年のワシントン大行進で後に暗殺されたマーチン・ルーサー・キング牧師が、‘I have a Dream’とスピーチしたことが強く印象に残っている。もうひとつ、1992年にロスアンゼルスで起きた黒人暴動は、過去最大級のデモ、暴動と言われているが、現在編集中の拙著「八十冒険爺の言いたい放題」の中で取り上げている。というのもちょうど暴動が発生した時、南アフリカではアパルトヘイト是非議論が終盤に差し掛かっていた。偶々南アフリカに滞在してロスアンゼルスの暴動をテレビ実況で観ていたからである。その時南アフリカの恵まれた黒人サラリーマンから、人種差別について思いがけないことを聞いた。黒人の彼が同じ黒人に対して同情の気持ちを示さず、アメリカでもアパルトヘイトをやっていれば、こんな不祥事は起こらなかったと驚くべきことを私に話したのだ。

 かつてのアメリカ大統領は黒人差別問題が騒ぎとなる度に、苦悶していたが、トランプ大統領は果たしてこの難局をどう乗り切っていけるだろうか。彼の頭の中は、人種差別感が充満しているように思える。黒人に対して端から話し合おうという気持ちがない。きれいごとを言っているが、差別主義者である。こういう人物が大統領として君臨していることが、現代アメリカの悲劇であると思う。幸か不幸か、11月の大統領選へ向けてトランプ大統領の評価はこのところ下がる一方である。出来得れば、それが現実となって、トランプ大統領が大統領選において敗れることを期待したい。

2020年6月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4773.2020年6月7日(日) 香港問題で中国非難に背を向ける政府

 中国政府の香港への国家安全法制の導入を巡っては、ロシアと北朝鮮が理解を示した以外ほとんどの国が中国を非難している。日本政府も全人代で法案が採択された直後に中国に対して批判的なコメントを発した。

 ところが、アメリカ、イギリスなどが中国を厳しく批判する共同声明を発表するに際して、日本も参加を打診されたが、これを日本政府が拒否していたことが明かされた。このことは何を意味しているのだろうか。国家安全法制は香港市民を中国の管理下に追い込む、返還協定「1国2制度」を無視する悪法であることは明確である。それ故日本政府も当初は中国政府を批判した。それにも拘わらず、この度英米からの要請には同意しなかった。これでは日本はロシア、北朝鮮と同じく中国が香港に強いる1国1制度を容認し、香港市民の自由を奪う強権を受け入れることである。どこで君子豹変したのだろうか。ネットのニュース解説を読むと、現在コロナウィルスの感染拡大で見送られている中国の習近平・国家主席の国賓としての訪日実現に向けて、中国政府を刺激しないよう配慮したからだと理解されている。こんなバカなことがあろうか。香港に中国の国家保全法制を導入することと、習近平主席の訪日とどちらが重要であるか、考えなくてもわかる筈である。どうも昨今の安倍政権は脱線が多い。

 対中外交は重要な政治課題であり、中国にとってもそれは同じことである。同時に対中国外交は世界各国にとっても重要課題であり、日本のそれは世界中から注目されている。その中で中国政府の自由への介入、妨害行為を容認することは国際外交上もマイナス面が多過ぎると思う。これは当然日本国民からも理解されないだろう。

 では、なぜこのような二枚舌とも受け取られかねない行動を日本政府は取ったのだろうか。一昨日北朝鮮拉致被害者、横田めぐみさんの父親が87歳で亡くなられた。この訃報に接して安倍首相は苦しい胸の内を語っていたが、首相は内閣の最重要課題は拉致問題解決であると常日頃から広言していた。結果的に拉致問題は2002年に5人が北朝鮮から帰って以来一向に前進していない。ロシアとの北方4島問題にしても、一時は好感触で受け取られていた。しかし、この北方問題も解決から遠ざかるばかりで、安倍首相としては歴代首相の中で最長在任を誇りながらほとんどこれという実績が見られない。政権の黄昏時を迎えている安倍首相はこれに焦りを感じて、習近平・国家主席の訪日を実現したことを手土産にしたかったのではないかと邪推したくなる。

 それにしても外交を一時の都合で変えてしまうとは、何たる無節操であろうか。安倍政権の余命も尽きたと言わざるを得ない。

2020年6月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4772.2020年6月6日(土) 東京都知事選はどうなるのか。

 新型コロナウィルスの猛威や、それによる東京オリンピック開催1年延期などによって話題としてはやや霞んでいるが、近々4年ぶりに東京都知事選挙が行われる。2週間内の今月18日に告示され、投票日は7月5日である。いつもなら全国で最も注目される知事選でもあり、中央政界の動きも慌ただしくなって、その動静も大きく伝えられるのだが、今回はコロナ旋風にかき消されたような雰囲気である。

 本命と目されている現職の小池百合子知事が、コロナ対策に追われて今以て出るとも出ないとも態度をはっきり示さないことから、全般的な見通しが立っていない。現時点で立候補者として名乗りを上げたのは、過去に2度立って敗れた宇都宮健児・元日弁連会長、立花孝志・NHKから国民を守る党党首、及び小野泰輔・熊本県副知事の3氏である。

 各党は今後の党運営や次期衆議院選をにらんで独自の候補者が敗れるリスクを避けるために候補者を立てないようだ。前回4年前は雨後の筍のように、後から後から候補者が乱立し、実に21人が立候補した。その時自民党は増田寛也・元総務相を独自候補者として立てたが、小池氏に敗れた。同じ轍を踏まないよう今回自民党は独自候補を断念し、党本部と都連との間でぎくしゃくした関係にありながらも公明党ともども小池知事を支援することになったようだ。一方、野党は前回、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏を共同で推薦したが敗れた。今回は野党の内部事情も複雑なようで、立憲民主党と共産党、社民党が宇都宮氏を支援する姿勢を打ち出したが、国民民主党は、小池氏寄りの姿勢を示しながらも、野党3党が共闘を呼び掛けている状態である。告示までどうなるか分からない。

 果たして現状で大過なく投票日を迎えられるかどうかという点が些か気になる。コロナ対策に取り組む小池知事の様子からは、知事選の雰囲気なんぞまったく伝わって来ない。告示日までには立候補の届をして、政策などもはっきり発表するであろうが、現状では態度を明確にせずどうも煮え切らない。

 今年はコロナウィルスもありいつもと様子が変わったので、やむを得ない点はあるが、有権者の立場からは、立候補する以上極力早めに有権者に選挙公約を発表してもらいたい。

2020年6月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4771.2020年6月5日(金) 初めて結婚の証人を務める。

 大学の後輩が再婚することになったが、結婚届書類に証人として署名、捺印をする必要があるとのことで、今日印鑑を持って三鷹まで出かけた。もう1人の証人が大学の先輩で、何と詩人北原白秋の甥御さんである。約束した駅前のカフェーで夫妻と北原さんに会い必要書類に署名、捺印をして、かなり高齢になってから結婚に至った経緯などを伺った。

 夫78歳、妻81歳の姉さん女房という高齢の再婚同士でもあり、年齢的にも敢えて入籍する必要はないのではないかと一部周囲の親族から声があったようだが、よく話したら皆賛成してくれたというのは、筋の通った結婚で本人がありのままの気持ちを親戚の人たちにきちんと説明したからこそ理解を得られたのだと思う。お互いひとりで暮らすより、気持ちの通い合うパートナーとひとつ屋根の下で暮らす方が、どれだけ楽しく充実した後半生になるかは言うまでもない。2人の今後の人生に幸多かれと祈る気持ちである。

 今日は別の意味でも私にも意義があった。左眼が見難くなったとお話ししたら奥様から、白内障なら名医をご紹介できると伺った。しかもその名医の務めておられる病院が我が家から比較的近所の東京医療センターと伺い、ラッキーと感じた。近々近くの眼科で手術する話はあるが、ここは極力早めに紹介していただき名医に手術をしてもらいたいと考えている。

 ところで今日は久しぶりの遠出で、電車に乗ったのも3月中旬以来である。ラッシュ・アワーを過ぎていたので、あまり混み合ってはいなかったが、それでも座席はほとんど乗客に占有されていた。しかし、マスクは全員が着けていた。

 東京都が緊急事態を解除してから感染者が増加する傾向にある。相変わらず、20代、30代の若者の感染者が増え続けている。その原因として考えられるのは、夜の歓楽街、しかも主に新宿地区のようである。営業妨害するようなことになるのは、都としても心苦しいが、今日から夜の繁華街に係員を出して3密環境を避けるよう呼びかけていた。外出自粛は遊びたい盛りの若者には大分窮屈で負担となっているようだ。

2020年6月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4770.2020年6月4日(木) 天安門事件から31年

 今日6月4日は、中国にとって歴史上に汚点を残した1日である。1989年北京の天安門広場で民主化を求めていたデモ隊に対して軍隊が武力を行使して多数の死傷者を出した。

 そのきっかけは、改革派の胡耀邦元総書記の死だった。中国共産党中央委員会総書記だった胡耀邦は、「百花斉放」として「言論の自由」を推進し、国民から政治改革への期待が高まった。これら一連の民主化に対して保守派から中国共産党一党独裁を揺るがすものであるとして胡耀邦総書記に対する批判が生まれ、長老グループから非難の矢面に立たされた。結局胡総書記は87年辞任を強要され失脚した。その2年後の89年4月胡耀邦は他界したが、その2か月足らずの間に無念やるかたなく辞めさせられた改革派胡耀邦・総書記を追悼するかの如く自然発生的に国家を揺るがせる大事件が勃発した。それが天安門事件である。それ以来今日まで中国には民主化を抑圧する動きはあれども、民主化を創生しようとの動きはまったく見られない。

 中国にはそれ以前の1966年から10年間文化大革命により国内が上へ下への大騒ぎがあった。歴史は繰り返されているのだ。文革に際して中国政府は「封建的文化、資本主義文化を批判し、新しく社会主義文化を創生しよう」ときれいごとを言っていたが、所詮民主化の空気はなく共産党内の権力闘争だった。58年毛沢東・国家主席の「大躍進運動」が失敗し、責任を取った毛沢東が国家主席を退いた。替わった劉少奇・国家主席と鄧小平・共産党総書記が権力を握った。これを快く思わなかった毛沢東が復権を試み、軍部の支援を得て劉少奇らを資本主義の道を歩む実権派として打倒を呼び掛けた。そして4人組(江青、王洪文、張春橋、姚文元)を追放し毛沢東は権力を取り戻した。毛沢東が亡くなった78年以降権力の座に就いた鄧小平は、改革開放を提唱し、その後の中国経済発展の礎を築いた。この鄧小平時代に中国は社会主義から離反した。発展著しい中国ではあるが、思想、モラル面で今も混乱の最中にある。

 しかし、天安門事件以降31年経った今日でも、最近香港で国家安全法案の実施を押し付けるなど中国にはリベラルな民主主義政治の空気はまったく感じられない。故胡耀邦は泉下で現代中国をどう見ているだろうか。

 さて、今日6月4日と言えば、かつては毎年靖国神社に参拝していた。ビルマへの戦跡巡拝団を他の旅行社に先駆けて取り扱い、お蔭で陸軍航空隊の巡拝団をほとんど取り扱うことになり、それが旧厚生省の太平洋戦争戦没者遺骨収集事業の指定業者として認められることになり、その後約20年間に亘り、同事業に携わることが出来た。

 実は「加藤隼戦闘隊」と呼ばれていた「飛行第64戦隊」戦友会が「六四会」と呼称され、毎年今日6月4日に全国に住んでいる戦友たちが靖国神社に集合し、「六四会戦友会」を開いた。戦友が揃って参拝した後九段会館で懇親会を開いて、宿泊もしていた。「六四会」の旅行、宿泊関係を手配したことから今日6月4日は靖国神社と九段会館とは切っても切れない1日となった。ビルマを主とする戦地への巡拝団は、1972年以後毎年続けられ、それは15年間に亘った。

 この日が来るとつい昔の「六四会」を想い出す。今では懐かしい皆さんは鬼籍に入られてしまった。思い出せば切りがないほどであるが、拙宅近くの三軒茶屋の地主だった怖い顔をしたお得意様が、献身的に支援してくれた。その方が他界されて18年になるが、いつも三軒茶屋を通るたびにあの怖い顔をしていたが優しかった思い出と姿が蘇ってくる。

2020年6月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4769.2020年6月3日(水) 遺産相続の第一歩

 かねてより自分の年齢を考え、大したものではないが、死後の財産相続についてある程度整理し道筋をつけておいた方が良いと考えていた。2月ごろからある銀行と本格的に話し合いを始めてはいたが、コロナウィルス旋風のため自粛していた。それが、緊急事態解除と「東京アラート」発動の間隙を縫って、今日銀行の担当者に自宅へ来ていただき話を詰めた。長男は奈良に住み、次男は横浜に住んでいるが、これまで相続について真剣に話し合ったことはない。妻と私が亡くなった場合の2つのケースの財産分与について、銀行にはパターン化された商品があり、それに加入することにした。基本的には2人の息子に等分に相続される。各地の旧居住地の戸籍謄本取得などの手続きは銀行が代行してくれる。これで息子たちも、我々両親の死後あまり悩むこともなく無駄なく相続出来る。いずれ近いうちに息子たちとも具体的に話そうと思っている。

 さて、今夕の朝日新聞に10年前に亡くなられた民族学者・梅棹忠夫先生が著されたベストセラー書「知的生産の技術」が取り上げられている。その中で私も半世紀近く会員である「知的生産の技術研究会」(知研)についても触れられ、知研会合の写真には八木哲郎会長のお顔も見える。最近知研へはすっかりご無沙汰しているが、懐かしく感じた。定期的な旬刊誌に八木会長から寄稿を催促されているが、現在取り掛かっている拙著が一段落したら寄稿するとご返事してお待ちいただいている。梅棹先生が1969年に出版された「知的生産の技術」は、「文明の生態史観」と並んで、私の知的好奇心を刺激してくれ、今も座右の書である。

 それにしても「知的生産の技術」は、学生を中心に若者層に好まれ大ヒット書となった。増刷に増刷を重ねて実に100刷、販売は145万部だというから驚異的である。今では本の販売数が年々減少して、出版社も書店も閉店しつつある現状では、夢のような話になってしまった。あのような好奇心をそそる書物を手がかりに、勉強好きな若者が寄り集まって勉強会を開いて切磋琢磨した向上心溢れた時代は、残念ながら今では遠ざかってしまったような気がしている。

 さて、この1週間アメリカが荒れている。きっかけは27日ミネアポリスでひとりの黒人男性が、警官に拘束された際地面に頭を押さえつけられ、死亡した事件である。これが黒人蔑視と差別行為と見做され、怒った黒人たちが警察に対してデモをかけ、それが全米中に拡大したことである。これに対してトランプ大統領がいつもの通り冷静さを欠いて、デモ隊と話し合おうとの気持ちがなく彼らを排除しようとして警官隊を煽るように弾圧に向けている。首都郊外には連邦陸軍まで待機させている。ここ数日はアメリカ全土に抗議の声が広がり、一部は暴徒化して、ついに首都ワシントンでもホワイトハウスを取り巻いてデモ隊がシュプレヒコールを上げている。

 これには民主党大統領候補にほぼ決まっているバイデン前副大統領が、「我々の国を怒りと恐怖で引き裂かれた戦場へと変えた」と厳しくトランプ大統領を非難した。中国に対して民主的な自治が行われていないと厳しく批判していた大統領が、国内では自らが自治を壊している有様である。大統領就任直後から常識外れの大統領だと思っていたが、益々エスカレートしている。アメリカ国民にとっても恥ずべき大統領には、もうそろそろ愛想尽かしをしても好いのではないだろうか。

2020年6月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4768.2020年6月2日(火) 感染者再増加に対応し「東京アラート」発動

 東京都は新型コロナウィルス緊急事態宣言解除以降、感染症を乗り越えるための都独自のロードマップを作成していたが、昨日第2ステップに入った。ところが、昨日自由が丘駅近くのパチンコ店前を通ったら開店していた。パチンコ店の再開は、「3密」の可能性が高いナイトクラブやライブハウスと同じ第3ステップに位置づけられており、開業と知って完全には要請が業者には守られていないと思った。やはり事業者にとっては背に腹は変えられないのか、役所に断るまでもなく勝手にオープンしてしまったのだろう。通勤電車も混み出し、繁華街にもかなりの人出が見られるようになった。

 折も折、昨日からまた感染者が増えだし、東京都では第2波がやってくるのではないか。昨日の感染者13名の内、7名が20代だというし、感染者の4割が夜の歓楽街から出ているというから、若者らが外出自粛に我慢出来ずに夜の街へ出てうっかりコロナウィルスを吸い込んでいるイメージが読み取れる。果たして今日の感染者は19日ぶりに30人超えの34人だった。どうも怪しい傾向になってきた。

 今日小池都知事は、警戒宣言である「東京アラート」を発動すべきかどうか専門家の知恵を拝借したいと述べていたが、観戦情報の悪化の傾向がみられるとの考えから午後9時半過ぎに初めて「東京アラート」が発動された。これにより少しは都民の行動が抑えられるだろうか。感染拡大が収まることを願うばかりである。こうなると来週予定されていた第3ステップへの移行は再検討されるのではないだろうか。まだまだ窮屈な自粛生活を強いられることになりそうである。

 一方で、急に感染者が増えだして慌てている北九州市北橋市長は、クラスターが発生し第2波に襲われていると広言している。比較的感染しにくいとされていた小学校で4人、中学校で2人の生徒が感染した。

 とにかく日本中がコロナ騒動で落ち着かない。経済面でも各企業の営業利益が低下したり、赤字へ転落している。特に観光業界へのしわ寄せが顕著で航空業、観光バス行、鉄道業、ホテル業界、飲食業などが直撃を受けている。これまで東日本大震災の時を除いて、毎年営業成績が上昇する一方だった東京ディズニーランドも、2月末から3か月間休業することによって大きな痛手を被っている。TDL施設自体もさることながら付属のホテル業なども休業状態が続いており、休業がいつまで続くか分からない現状では、悲観的な観測しか見えない。1か月の休業で120億円の赤字というから、今後再開の見通しが立たない現時点では手の打ちようがないようだ。

 世界中から早期終息を待たれている新型コロナウィルスが、このままいつまでも地球上に居座り続けていられては、まさに地獄である。

 あるジャーナリストのエッセイに目を通した。このコロナ騒ぎの中で、酒と本だけが道連れだとある。正月2日に横浜に住んでいる次男家族が新年の挨拶にやってきた。久しぶりに次男と酒を飲み交わした。今日は6月2日だから、あれから5か月になるが、あの日以来ついぞアルコールを口にしていない。5か月間も酒を飲んでいないことになる。普段呑んでも大量に呑むということはなかったが、昔は仕事上の付き合いもあり、ほとんど毎日酒を飲んでいた。今では夕食時に呑まなくなったせいもあり、アルコールとはほぼおさらばしている。絶対止めたと決めたわけではなく、ムードが盛り上がるような機会があれば再び呑むことはあると思うが、アルコールとは取り敢えず縁が切れたような気がしている昨今である。

2020年6月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com